深夜0時を過ぎた瞬間。HALの本質は、明らかになる。
真夜中でも、校内は大賑わい。生徒たちは『ハンター』へと肩書きを変え、
美味しい仕事はないかと、目をギラギラさせながら獲物を捜し求める。
入学・在籍して2日目の夜。いよいよ、自分もハンターとして本格的に活動。
自分の意思で、というよりは、学校の方針というか雰囲気に流された感じだけれど。
(スタッカート、ね……)
中庭にあるボードに貼られたフライヤーを一枚、手に取って見やる。
ハンターとして、捕獲・討伐せねばならぬ存在、スタッカート。
イラストを見る限り、妖怪というよりは……魔物?
絵本や神話で『害』として登場する悪魔のような風貌だ。
どうして、こんなものが出現するのか。いつから出現したのか。
わからないことは、山ほどある。てんこもりだ。
教員に尋ねてもみたけれど、曖昧な返答しか返ってこない。
遠回しに『自分で理解しろ』と言っているような感じだった。
まぁ、何せよ、動かなければ何も始まらない……か。
何事もそうだ。ただジッと動かず待っていても、何も起こらない。
知りたいことがあるのなら、未来を変えたいと思うのなら、先ず動かねば。
うん、と頷き、中庭を後にする。手には、剥がしたフライヤー。
スタッカート討伐。やってみようじゃありませんか。初陣、いきますよ。
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STACC.HUNT // NOID−BR00383
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スタッカートレベル:C / 出現確認:赤坂サカス付近
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報酬:30000 / ソロ遂行・グループ遂行 両可
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