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■その者の名、“凶々しき渇望”【第4話】■

鳴神
【0210】【弩・爛】【国家公務員】
此処に、一冊の手記が在る。
カバー表面がビニールコーティングされた、割と女性が好む可愛い色とデザインの手帳。
その中。
ページをめくると…走り書きだが、文章が記されていた。
ご丁寧に日付が添えてある。半年程前のようだ。
文章の所々は、水滴…涙のようなモノだろうか… 濡れてしまったらしく、インクが滲んでいて読めない。
その隣のページには……血痕。

手帳の中に、一枚の写真が挟んであった。
若い女性と男性。
男性の方には見覚えが有った。かつて…
“凶々しき渇望”と名乗り、自分を生体学研究所へと収容した刑事。
否、刑事だった男。

あなたは 思い出す。
確かに以前、“凶々しき渇望”と接触した事があった。
一度目は、刑事の彼。そして、二度目は殺人犯としての彼。
あの生体学研究所で何が起きたのか…それを知る者は数少ないけれど。

それでも、自分は、忘れないだろう。
あの姉弟に起きた悲劇を。
佐々木晃と、その姉・恭子の事を。

事件の真の首謀者…魔王ベルゼブブを逃がしてしまったのは痛かった。
あの事件が、本当にあれで終わったかどうかは判らない。
自分が 正しい選択をしたのかどうかも…判らないままで居る。
ただ、今は
死んだ者の墓に、花を供えたい。
それだけだ。

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鳴神です。“凶々しき渇望”第4話をお届けします。
今回は生体学研究所内部での戦闘がメインです。
凶々しき渇望=佐々木晃は戦意を喪失しています。
事件の真の首謀者、成沢=ベルゼブブ&住田=アスタロトはPC達に生体兵器を嗾けて逃亡します。(追撃は不可能)
前回、晃から武器を取り戻していたPCはそれで戦えますが、未所持のPCは素手または特殊能力で戦って下さい。
生体兵器に取り込まれている晃の姉・恭子を救出する事は不可能です。彼女の体組織を構成する細胞は完全に生体兵器と融合しており、また、死後半年と時間が経ち過ぎているので、心霊的特殊能力を持っているPCでも恭子の魂と肉体を蘇生する事は出来ません。
バトル決着後、晃の措置をどうするのか、研究所からどうやって脱出するのかも添えて頂ければと思います。(例:壁を破壊して脱出…等)
この話は起承転結の“結”(最終話)になります。
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募集人数:1〜3人
ページ数:4ページ〜6ページ