■淀みの森冒険日誌 −「桜色の石」■
天瀬たつき
【3292】【クリス】【焔法師】
ベルファ通りから少し外れた裏通り。

その一画にたたずむ小さな酒場。
「こう、陽気もいいと眠くなるな……」
酒場のカウンターに突っ伏してうつらうつらとしているのは、この店の常連、ティファイだ。
「ミディはお日様嫌いだから、そういうの良くわかんない」
一方で、ぷくっと頬を膨らませて恨めしげに太陽を見るのはこの店の(一応)主人、ミディアン。
見た目は随分と小さく見えるが、歳は恐らく4桁のるのではなかろうか……?

二人がそれぞれ昼下がりののんびりした時間を過ごしていると、不意に店のドアが音を立てて開いた。
「あの……」
入ってきたのは10代後半くらいの少女。
「ここって、なんでも屋さんがいるって聞いたのですが……」
おずおずと、そう尋ねる少女。
「ん? あぁ、そうだけど……何か仕事の依頼かい? 良かったら詳しく話を聞かせてくれないか? お嬢さん。」
手に何か、箱らしきものを抱えているのを見て、ティファイは少女を店の奥へと案内する。
「あの……はい。実は……」
カウンターの席に腰掛け、彼女は事情を話し始めた。

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こんにちは、もしくははじめまして。天瀬たつきと申します。

今回は少女の依頼である「石」を採取して欲しいとのことです。
石の取り扱いについて、いくつか条件があります。
・箱の大きさは5センチ四方。振っても音は出ない。
・少女は石は「輝石の谷」にあるといっていますが、石を採取しても、箱を決して「日の光のある場所」であけないで欲しいと言っています。
 日の光のある場所、とは日なたに限らず、日かげであっても日中人間の視界が働くような場所全てを指すようです。
・石は、数センチくらいの桜色の石とのことです。
・「輝石の谷」は、道中に殆ど危険はありませんが、谷の廃鉱には怪物が棲んでいるといわれています。廃鉱もかなり古いので、戦闘は極力避けたほうが無難と、店主からの情報です。

※「輝石の谷」は、風物詩に記されている地域の一つです。

■仕様
モノクロ(一部カラーが入る可能性あり)
6ページ前後(人数により変わります)
募集人数:1〜4人

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