<PCクエストノベル(2人)>
ちくはぐコンビ、修行編 ―封印の塔―
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【冒険者一覧】
【1070 / 虎王丸 / 火炎剣士】
【2303 / 蒼柳・凪 / 舞術師】
NPC
【ケルノイエス・エーヴォ / 塔守】
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蒼柳凪(そうりゅう・なぎ)と虎王丸(こおうまる)の腐れ縁コンビは、日頃の戦闘に対する不慣れを解消するために修業に出ることにした。
選んだ先は、「封印の塔」――
世の中には大量の呪いのアイテムがある。そんなアイテムの中には、破壊しても自己修復してしまうような厄介なものも多く、そんな場合は封印してしまうしかない。
封印の塔は、そんな「呪いのアイテムを封印するための場所」として存在する。
凪:「つまり、呪いのアイテムの邪悪なエネルギーを実体化――魔物化させ、それを倒すことで弱らせて封印するんですね?」
凪は確かめるように、封印の塔の塔守に尋ねていた。
塔守ケルノイエス・エーヴォ。相当な美貌の青年だが、実年齢ははるかに高い。塔にいることで老いることがない代わりに、塔から出ることができないらしい。
ケルノイエス――愛称ケルノは、こくりとうなずいた。
ケルノ:「そうだよ。そのためにアイテムの封印には腕の立つファイターが不可欠なんだ」
虎王丸:「はっ! 俺たちのためにあるよーな場所じゃねえか!」
虎王丸が胸を張る。凪は黙れとでも言いたげに、虎王丸の首の鎖を引っ張った。
虎王丸:「何すんだてめぇ!」
凪:「黙ってろよ、虎王丸は」
虎王丸:「くっ……!」
犬のように引っ張られて黙っている虎王丸ではない。さっそく凪に向かって蹴りを入れるが、凪はひらりと身軽によけた。
凪:「俺に対して体力を使ってる場合じゃないんだよ、虎王丸」
凪はじろりと虎王丸をにらんでから、ケルノに向き直った。
凪:「実は俺たちは修業中の身なんです。ぜひ、呪いのアイテム封印を手伝わせてくれませんか」
ケルノ:「いいのかい? かなり危険だが……」
虎王丸:「けっ。俺にできねえことなんかあるかよ」
凪:「こいつの言うことは無視してください。でも強い相手と戦わなくては修業にならない――」
ケルノは少し考えてから、「そうだね」とうなずいた。
ケルノ:「頼もうかな。ちょうど……二つほど困ったアイテムがあるんだ。頼んでいいかい?」
凪は顔を輝かせた。
凪:「ええ!」
虎王丸は、自分を無視して進められていく話にかなり不機嫌になった。
ケルノが二人を塔の中に案内し、そして二つのアイテムを指差した。
凪も虎王丸も一瞬背筋が凍った。――それほどに邪悪な気配。
ケルノ:「片方が血を吸いすぎて、手にした者を血を求める殺戮者に変えてしまう短剣。もう片方が、長く身に着けていると石像へと変化する耳飾りだ」
凪:「手ごわそうですね……」
凪が額の汗を拭う。
凪:「あれの邪悪なエネルギーを実体化させて……それを倒せばいいんですね?」
ケルノ:「そうだ」
凪:「当然、ひとつのアイテムにひとつずつの実体化が起こるんですね。敵は二匹――」
虎王丸:「けっ。二匹同時にぶちのめしゃいいじゃねえか」
凪:「それはあまりにも危険だ虎王丸。一体ずつ確実に行こう」
虎王丸:「面倒くせえ!」
吐き捨てる虎王丸を、凪は背後からげしりと蹴り飛ばした。
虎王丸:「………っ! 凪! てめえ!」
凪:「虎王丸って何かと隙がありすぎなんだ。そんな状態で二匹も同時に相手にできるとでも?」
凪にねめつけられ、虎王丸はぐっと言葉をつまらせた。
虎王丸:「……今は、油断していただけだっ」
凪:「戦闘中も油断しないとは限らないだろう。大体、出てきたモンスターが女性の姿してたらどうする気だ?」
虎王丸:「………!!!」
歳下にはまったく興味のない虎王丸。
しかし少し歳上のセクシーな女性には、無条件に弱いというどうしようもない弱点がある。
黙りこんだ虎王丸の反応に、やれやれと凪はため息をついた。
凪:「やっぱり一匹ずつだ。……ケルノさん。お願いします」
ケルノ:「分かった。とりあえず短剣を先にやるかな」
ケルノはひそかに笑いをこらえていたのを必死で押し隠しながら、えへんと咳払いをした。
そして――
凪と虎王丸の修業の時が、始まる。
++++++++++
凪は短剣の魔物を出してもらう前に、得意の舞を舞った。
美しく柔らかな舞――
『八重羽衣』
舞が終わるのに数十秒。そして、
終わると同時、凪自身はもちろん、虎王丸の体をも羽衣のような薄い何かが包み込む幻影が一瞬視界に映り、そして消えた。
舞術『八重羽衣』。舞終えてから十分の間、周囲にいる味方が受けた攻撃を肩代わりする力がある。
凪:「ケルノさん、お願いします!」
ケルノ:「よし!」
短剣の邪悪なエネルギーの集合体が、奇声をあげながら姿を現した。
それは、獣の翼を持つ――猿だった。ただし目が、瞳ではなく瞳の周りが真っ赤であり、口からは鋭い牙が二本生え、手足の爪も鋭い。
血を求める短剣から生まれた魔物。
――猿型ヴァンパイアとでも言おうか。
虎王丸:「よっしゃ……! 行くぜぇ!」
虎王丸は刀を抜いた。そして左手には、白焔を生み出した。
虎王丸:「おらよ……っ!」
白焔を猿にまともに投げつける。
翼を持つ猿はひらりとそれをよけた。
それを待っていたかのように、虎王丸は再度白焔を投げつける。
ひらりとよけられた。そして猿はけけけと笑う。
虎王丸:「ち……っ! 空飛ぶやつって面倒くせえ!」
猿が片手を掲げる。
複数の氷の刃が生み出され、虎王丸に向かってまとめて放たれた。
虎王丸:「………っ!」
すべて凪の『八重羽衣』によって受け流されたが、虎王丸は激昂した。
虎王丸:「こんちくしょーめ! 降りてきやがれーーー!」
虎王丸が叫んでいる背後では――
凪が再び、舞を始めていた。
鋭さを持つ舞。表情は冷たく凍るように。
――舞術『冷砕波』。
周囲の空間に猛吹雪が起こった。
凪が舞い続ける限り、この吹雪は続く。凪は舞で吹雪を操った。猿に集中させる――猿はどうやら冷属性だったらしく凍傷を起こしそうな様子はなかったが、吹雪は視界を確実に覆った。
翼が凍る。動きが鈍る。
虎王丸が刀を手に跳躍した。
虎王丸:「うらあああああ!」
ざしゅっ!
寸前で虎王丸の姿が見えてしまったのだろうか。それともただの気配か――猿は虎王丸の攻撃をよけた。
しかし、完璧によけられはしない。
――翼が一枚、どさりと地に落ちる。
着地するなり、虎王丸は凪に向かって叫んだ。
虎王丸:「なぎーー! てめー吹雪出されたんじゃ俺が寒いじゃねえかーー!」
凪:「……そんなこと知らないよ」
凪はため息をつき、舞の種類を変えた。
力強く足で床を鳴らす。腰から手へと握り変えたのは――二丁の拳銃型の神機。
その間にも虎王丸が白焔を乗せた剣撃を猿に向かって繰り出した。
凍り付いていた翼が溶けた。しかし剣圧が、翼を切り裂いた。
猿は翼を失って、地面へとひょいと下りてくる。
そして、再び手を上空へと掲げた。
次の瞬間には、巨大な雹錘が上空に生まれた。
虎王丸:「………っ!」
虎王丸が白焔を生み出してぶつける。しかし一部しか解けずに、雹錘はまともに二人の頭上に落ちてきた。
――『八重羽衣』の効果がなければ危険だった。
雹錘が地面に落ち、砕け散ったその瞬間を狙って――
凪が。
神機を二丁構えた。
――舞術『霊砲演舞』。一時的に神機をフルオート射撃にする。
ガガガガガガ!!
火炎弾がヴァンパイアに向かって連射され、猿は慌てたように両手をかざした。
キン
猿の目の前に氷の壁ができる。
凪の火炎弾が数発それによってさえぎられた。しかし、
虎王丸:「せこい真似してんじゃねーよ!」
虎王丸の苛立ちの白焔が、全力で放たれ猿の氷の壁にぶち当たった。
氷の壁が溶けた。その隙を、凪の止まらない火炎弾が襲う。
猿の体のあちこちを火炎弾がかすめて火傷を負わせていく――
凪:「く……っ。致命傷にならない……」
敵が素早すぎる。弾丸さえもひょいひょいとよけている。
第一――
凪:「その猿は本来、接近戦の猿じゃないのか――!?」
翼を二枚落とされ。地面に足をつけた猿――
凪の思った通りだった。猿はこちらに向かってたっと走り出した。
虎王丸:「接近戦なら俺のほうが上だ……!」
虎王丸が刀を手に猿を迎え討とうとする。
猿がひょいと虎王丸を飛び越えた。
虎王丸:「………!!!」
凪に向かって猿の鋭い爪が伸びる。
凪はまともにそれをくらった。――『八重羽衣』がまた役に立った。
虎王丸:「なぎー! てめーそれぐらいよけろー!」
凪:「わ、分かってる……っ」
まさか今の状態で、虎王丸を飛び越えて自分に来るとは思わなかったのだ。
凪は深く反省した。そして神機で猿を撃った。
まともに撃っても弾丸は素早い猿には当たってくれない。
と、
猿が凪に気を取られている間に、虎王丸が猿の背後を取った。
大きな白焔を生み出し、それを剣撃に乗せて打ち込む――
猿の背中にまともにぶち当たり、猿の背中が焼け焦げた。
虎王丸:「まだ致命傷にならねえのか……っ」
虎王丸は地を蹴り、虎王丸のほうを向いた猿の懐に飛び込んだ。
刀で思い切り突き刺す――
しかし、
猿の毛皮は思いの外固かった。刃が刺さらない。
虎王丸:「畜生……っ!」
凪:「虎王丸!」
凪は舞い始めながら相棒を呼んだ。
凪:「背中だ! 背中の毛皮は燃えてなくなってる……!」
虎王丸:「こいつの背後とんのは世話やけるぜ……!」
凪:「俺が囮になるから……!」
凪の舞が終わる。
火炎弾フルオート。猿に向かって連射した。
無論、先ほどのように簡単に当たってくれる猿ではなかったが――
意識が、凪に向いた。凪に向かって鋭い爪が伸びる。『八重羽衣』が受け流す。
その隙に、虎王丸は猿の背後を取った。
虎王丸:「うっしゃあ!」
最後の一撃はやはり白焔を乗せた刀での一閃――
毛皮のない場所は無防備そのままで、まともに刀が食い込んだ。
猿は背中から深く斬りつけられて、絶命した。
凪:「よし……一匹目……」
ケルノ:「二人とも、見事だったよ……!」
陰に隠れてみていたケルノが、姿を現してパチパチと拍手をした。
そして素早く短剣を封印した。
ふう、と凪が息をつく。
凪:「さあ、次は耳飾りですね……っ」
凪は再び舞を始めた。
――『八重羽衣』のかけなおし。
凪:「十分以内に済めば……こちらは無傷で済む。虎王丸!」
虎王丸:「あんだよ」
凪:「頼りにしてるよ」
虎王丸:「―――!」
滅多に聞けない言葉に、虎王丸があたふたと視線を泳がせた。
凪は舞ながらそれを見て、くすっと笑った。
次の標的は耳飾り――
ケルノ:「行くよ……!」
ばしゅううぅぅ
耳飾りの呪いのエネルギーが集結し、形になる。
それは――
輪郭がぼやけた、幽霊のような姿をした――女性だった。
虎王丸:「げっ!」
凪:「……本当に、二匹同時に相手にしなくてよかった……」
虎王丸が、硬直する。凪は、虎王丸の背中を蹴った。
凪:「虎王丸! あれは魔物なんだ、気を取られるな――!」
虎王丸:「わ、わあってら……!」
幸いなことは、その幽霊がセクシーとはほど遠かったことだろうか。まさしく幽霊のごとく青白い顔で、体も細くひょろひょろとしている。
凪:「あれはアンデッド系だな……虎王丸の白焔がよく効くはずだ!」
虎王丸:「おおお、おうともよ!」
幽霊は――
足音も立てず、すうっ……っとこちらへ近づいてきた。
――速い!
手が伸びる。虎王丸の首へと。
虎王丸:「ぐ……っ」
凪:「虎王丸!」
凪は舞始めていた。再び『霊砲演舞』を。
そして虎王丸の横側へと周り、横から幽霊のみを狙って火炎弾を連射した。
しかし、弾丸は――すべて幽霊の体をすりぬけた。
凪:「く……っ」
凪は『霊砲演舞』をやめて『冷砕波』の舞を始める。
両手で虎王丸の首を絞めていた幽霊は――
それを片手に変え、もう片手をひゅるりと伸ばして凪の首を狙った。
凪:「………!」
凪は舞を途中でやめ、よけた。しかし手はどこまでも追いかけてくる。
ついには首を捕らえられ、二人で同時に首を絞められることになった。
虎王丸:「……ま、け、る、か、よ……っ!」
すでに顔が青白くなっていた虎王丸が――
震える手に白い焔を生み出す。
幽霊がびくっと、虎王丸の首を絞める手から力を抜いた。
その隙に手から脱け出し、刀を一閃する。幽霊をすり抜けるが、それはけん制。
虎王丸:「凪を……放せよ……!!!」
叫んで、ためこまれた白焔のエネルギーが幽霊に向かって放たれた。
幽霊は必死でそれを避けた。そのとき凪の首を絞める手も離れた。
凪:「助かったよ虎王丸……!」
そして凪はすかさず舞を再開する。
『冷砕波』。吹雪が幽霊を襲う。
さすがに実体のないこの力は幽霊にも効果があったらしい。凍りつかないまでも、視界が覆われたのか動きが鈍くなった。
幽霊の両手がひょろりと伸びて、むちゃくちゃにあたりを引っ掻き回す。
虎王丸:「けっ! 無駄なあがきだ……!」
生み出される白焔。その気配は大きすぎるのか、視界が覆われているはずの幽霊はたしかによけようと動く。
しかし虎王丸は容赦しなかった。相手が女性の姿をしていることも忘れ、連続で白焔を放ち続ける。
凪は『冷砕波』を舞い続ける。続ける限り、幽霊の動きは鈍い。
よけられても何度も何度も白焔が幽霊を襲い――
ひょろりと伸びてあたりをひっかきまわし、時に虎王丸をも襲った幽霊の手の動きが徐々に止まっていく。
虎王丸:「いい加減……っ!」
虎王丸は、巨大な白焔を生み出した。
虎王丸:「あの世にいっちまえ……!!!」
まともに放たれる白い焔――
――ぁぁあああああぁぁ――
女性の断末魔の叫びが塔の中を震わせ――
凪:「!」
凪はふいに襲ってきた恐ろしい予感に震えた。
凪:「虎王丸! ふせろ!」
同じ予感を虎王丸も感じ取っていたのだろうか。二人は同時にその場にふせた。
爆砕。
塔の天井まで届いて、そこが破壊される。
『八重羽衣』の効果さえつきぬけて、壮絶な熱量が二人の肌を襲った。
――幽霊の最後のあがき――
爆発は数分間続き。塔が揺れ、凪と虎王丸の肌を焼くように襲い、
そして――おさまった。
虎王丸:「あっちぃ……」
のそりと起き上がり、虎王丸は自分の肌をしげしげと見る。
虎王丸:「げっ。火傷してやがる」
凪:「俺もだ……」
凪は軽く舞を始めた。
『冷砕波』応用。やわらかい冷たい空気で、二人の肌を冷やす。
これは、街に戻ったら医術士にでも見てもらわなければならないかもしれない。
ケルノ:「二人とも、無事かい……」
隠れていたケルノが、心配そうに姿を現す。
虎王丸:「見りゃ分かんだろ」
ぶすっとしながら虎王丸が答えた。
ケルノは微笑した。
ケルノ:「ありがとう……ちょっと塔にも被害があったけど、これで耳飾りも封印できる」
凪:「お役に立てましたか?」
ケルノ:「もちろんだ」
ケルノは火傷した二人の手をそっと撫でるようにした。握手のつもりらしい。
凪と虎王丸は、そのケルノの手の感触に、ようやく戦いが終わったことを実感して――ほっと息をついた。
そしてそれが同時だったことに気づき顔を見合わせ、
虎王丸:「てめっ、てめーは後にため息つけよな!」
凪:「何無茶なこと言ってるんだよ……虎王丸こそため息なんて、らしくない」
虎王丸:「るせっ! たまには俺だって呼吸すんだよ!」
凪:「それは当たり前だろう?」
普段は呼吸していないのかとか、つっこみどころ満載だったがとりあえず凪は心の中で苦笑した。
虎王丸はらしくもなく、照れているのだ。それが分かっていたから。
++++++++++
ケルノ:「しかし……報酬と言えるものが何もないんだ」
ケルノの言った言葉に、凪は「いいえ」と返した。
凪:「俺たちは俺たちの修業に来ましたから。報酬なんてとんでもない」
虎王丸:「つーか食事と寝床よこせ!」
虎王丸が騒ぐのを、足を踏んづけて黙らせて、
凪:「気にしないで……ああ、でも新しい冒険の情報とか求めているんです。何かご存知ありませんか?」
ケルノ:「冒険の情報か……僕はこの通り塔に閉じこもっていて、世間に疎いからなあ……ああ、でも」
ふと思い出したように、ケルノはポンと手を打った。
ケルノ:「前に来た冒険者が言っていたよ。東に『神の塔』っていう塔があるって聞いたよ。何でも高く造ったことを誇り『神の塔』と名づけたせいで、神の怒りに触れて壊された塔の残骸らしいけど……魔物が棲み着いたらしい」
凪:「神の塔……ですね。ありがとうございます」
今度はその塔をさがしてみようか。そう思いながら凪はいつまでも「食事と寝床はー!」と騒ぐ虎王丸の首の鎖を引っ張って封印の塔を出た。
虎王丸:「なぎーー! 鎖引っ張んなって前から何度も言ってんだろーー!」
凪:「ここが一番つかみやすいんだ」
凪はひょうひょうと言いながら、内心くすくすと笑っていた。
覚えている。耳飾りの魔物である魔物に自分も捕まったときの虎王丸の言葉。
虎王丸:『凪を……放せよ……!!!』
何だか今回は、修業より何よりその一言が満足だった気がする。
凪は上機嫌で街へと歩き続けた。虎王丸の悪態を、右から左へと聞き流しながら……
―Fin―
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