<聖獣界ソーン・PCゲームノベル>


戯れの精霊たち〜風に乗って、さあ修業へ!〜

 『精霊の森』という場所の噂を聞いて、リディア・ランサーはひとつのことを思いついた。
 なんでもそこでは、精霊を体に宿してもらえるという……
 風の精霊もいるとのこと。ならば。
「空を飛ぶことも、できるかもしれませんね」
 確証はなかったが、とりあえず行ってみることにした。
 精霊の森へ――弟子を連れて。

     **********

「空を飛ぶこと? ああ、できるよ」
 『精霊の森』の守護者と名乗る青年は、軽くそう言った。
「風の精霊を体に宿せばいくらでも。それがお望みかい?」
 リディアはうなずいた。そして、後ろに引っ付いてきている小さな子供を前に押し出した。
「はい、挨拶なさい、シディアス」
「はいでつ」
 語尾がおかしなことになっている少年は、元気な声で挨拶をした。
「シディアス・ランダーでつ。よろしくお願いしまつ」
「ははっ。……君たちはエルフかな?」
 森の守護者――クルス・クロスエアはシディアスの頭を撫でてからリディアのほうを向く。
「はい。そして、竜騎士です」
 リディアはにっこりと微笑んで言った。
「竜騎士か……聞いたことはあるな。ドラグーンに乗ることを生業にしているんだろう?」
「そうですね。ドラグーンに乗れなければ意味がありません」
 聖獣装具、ドラグーン。それは飛行用の羽を持つ、二足歩行の巨大ロボットだ。
「空を飛べるんじゃないのかな? ドラグーンに乗れば」
 クルスが不思議そうに尋ねてくる。
 リディアは静かに答えた。
「いいえ。ドラグーンに乗ることはそんなに簡単なことではないのです……。わたくしはともかく、このシディアスが」
「ボクはまだまだなのでつ」
 シディアスは神妙な顔でそう言った。
「そうか……それで、風の精霊の手を借りて、空を飛ぶ訓練を?」
「ええ、そうしたいと」
「なるほど」
 歓迎するよ――と、森の守護者たる青年は微笑んだ。

 シディアスには、風の精霊ラファルを宿らせることになった。
 意識を重ねる瞬間、ほんの少しの浮遊感――

 ぽよーん

「あっ、シディアス……!」
 早速精霊に体を乗っとられて、勝手にぽよんぽよんと上下に跳ねるシディアスの体。
「え、ええと……でつっ」
 シディアスがあたふたと腕を振る。
「こら、ラファルー」
 クルスがのんきに声をかける。
「精霊と心を通わせることが大事です、シディアス」
 リディアは胸に手を置いて、そっと語りかけた。ぽよんぽよん跳ねているシディアスに。
「せ、精霊たんと心を通わせる……でつかっ」
 シディアスは頑張った。
「せ、精霊たん、お願いしますでつ。体、とめてくだたいっ」
『ん? あー、お前の体軽くて面白かったから、ついな』
 ぴたっ
 ラファルは急に動くのをやめた。――空中で。
「わわわわっ!!!」
 空中に浮かんだ状態で停止されて、シディアスは四肢をばたばたさせて慌てた。
「ちょうどいい」
 リディアがふわりと微笑んだ。
「シディアス。まずは宙に浮くことを覚えなさい」
「ちゅ、宙に浮く、でつか……!」
「そう。慌てないで。落ち着いて」
「ラファルが体にいるから、落ちることはないよ」
 クルスがリディアの言葉を補足する。
「風の精霊は宙に浮いてて当たり前だからな。それが普通の状態なんだ」
「そ、そうなんでつか……」
「地に足をつけたかったら、ラファルから体の支配権を取り戻して」
 笑ってクルスは言った。
「ど、どうすれば……っ」
「精霊と心を通わせなさい、シディアス」
 リディアは再び繰り返した。
「精霊たん、精霊たん。お願いしまつ。体、返してくだたい」
『んー?……まあいいか。お前らいっぱい飛んでくれそうだしな』
 すう……とん。
 ようやく、シディアスの足が地面についた。
 シディアスは、はあ、と大きく息をついた。
「シディアス。これくらいでため息をついていてはいけませんよ」
 リディアがそっと弟子の肩に触れる。
「はいでつっ」
 シディアスは素直に、きりっと背筋を伸ばして前を向いた。
「ではクルスさん」
 リディアがクルスのほうを向く。「このまま、一日精霊さんに手を貸していただきますね」
「戦闘訓練でもするのかい?」
 クルスが尋ねる。シディアスがきりっとした顔で言った。
「戦闘訓練の予定はありまてん。ただ、お空を飛んでみたいだけなのでつ」
「なるほど」
 クルスは微笑んだ。そして、
 ラファルをよろしく――
 そう言って、青年は礼儀正しく体を折った。

     ***********

 訓練場所は広い草原――
「お師匠様がいるので安心でつ」
 シディアスはそう言った。
『オシショウサマってなんだ?』
 頭の中で、ラファルが問いかけてくる。
「ボクに色々教えてくれる、先生でつ!」
『ふうん……よく分からねえけど』
「どうしたのですか? シディアス」
 ラファルの声は、宿している本人にしか聞こえない。シディアスが独り言ではなく精霊と話しているのだろうことは頭のいいリディアにはすぐ分かることだったが、やはり気になった。
「オシショウサマってなんでつかって訊かれまちた!」
「あら……それで先生って答えたの?」
「はいでつ!」
「そうね……先輩、でもいいわよ」
『センパイでも分からねえよ』
「先輩でも分からないって言ってまつ」
「そう……」
 ふむ、とリディアは口元に手を当てて考えこむ。
『んなことどうでもいいよ。それより早く飛ぼうぜ』
 ラファルはあくびをするかのような声で言う。
「お師匠様。早く飛びたいって言ってまつ」
「あら、そうね。早くしたほうがいいわ」
 リディアはシディアスに向き直り、「シディアス、まずは宙に浮くことを覚えなさい。いきなり急いで飛ぶ必要はありません」
「はいでつ」
 シディアスはどうしたらいいのか一瞬悩んだが、
「ええと、ええと」
 浮きたい! と念じてみた。
 ……何も起こらなかった。
「ど、どうやったら飛べるでつか? ラファルさん」
『知らねえよ』
 確かに、飛んでいるのが当たり前の風の精霊にそれを訊くのはナンセンスだ。
「精霊と心を通わせることが大事です。ドラグーンと心を通わせるのと同じように……」
 リディアが胸に手を当てて、さきほども繰り返していたことを言う。
「心を通わてる……」
 シディアスは頑張った。
 精霊のことを色々考えてみた。しかし……思うようにいかない。
「自分が精霊になったような気持ちになって」
 リディアのアドバイス――
「精霊に……」
 ――風の精霊になってみたところを想像してみた。
 ふわ……
 体が浮いて、そうだ、思う存分空を翔け巡って……
「シディアス! まだ浮く程度でよいのです!」
 慌てたようなリディアの声で、はっと我に返った。
 シディアスは勝手に空をくるくると回っていた。そう、想像したそのままに……
『あんた、ソウゾウリョクって奴が豊かなんだな』
 面白そうにラファルが言ってくるのが分かった。
「浮くだけ、浮くだけ……でつ」
 シディアスは一生懸命、心の中で『浮いている』自分を想像する。
 そして、それは叶った。
「シディアス! 見事です……!」
 リディアが賞賛の拍手を送る。
 ぷかぷかと宙に浮いているシディアスの姿に――。
「ではシディアス、次はドラグーンに乗ってそれを行いましょう」
「はいでつ!」
『ドラグーン?』
 不思議そうにその言葉を繰り返すラファルに、シディアスはにっこり笑ってこう言った。
「はいでつ。ボクたちのお友達でつ!」

 ドラグーン『ローレル』――
 水属性・スモール級のドラグーンである。本来はリディアの操縦するドラグーンで、シディアスは後継者という立場だ。
 シディアスは今回それに乗り込み、空を飛ぼうとしていた。
『うわっ。何だこれ、重っ!』
 頭の中でラファルが悲鳴をあげる。重いものは苦手らしい。
「あの……重いと、お空、飛べないでつか?」
 心配になってシディアスは訊いた。
『馬鹿にすんなよ。どんな重いもんでも吹き飛ばしてやらあ。それが風だ!』
「………」
 そう言えば、そうかもしれない。風とはそういうものかもしれない。
「さあシディアス! まずはドラグーンで宙に浮いてごらんなさい」
 下から見上げるリディアがそっと声をかけてくる。
 今日の師匠が優し気なのは、ラファルが「叱られるとヤケになる」らしいからだ。
「はいでつ! お師匠様……!」
 シディアスは元気に返事をして、そして先ほどのように想像してみた。
 ――ドラグーンに乗って宙に浮いているところ――
 ふうっ――
 浮遊感が少年を襲い、そして――
「シディアス、その調子です……!」
 リディアの声が聞こえた。
 シディアスは『ローレル』に乗ったまま、見事に宙に浮いていた。
『へえ……こんなもん飛ばすのも……悪くねえかもなあ』
 ラファルが興味深そうにつぶやく。
「ドラグーンは素敵な乗り物でつ。いいえ、お友達でつ!」
 シディアスは胸を張ってそう言った。

「そう、焦らずに……焦らずに。少しずつ動いてごらんなさい」
 シディアスのぎこちない動きに、リディアが下から声をかける。
 シディアスは今、ふらふらとしながらもドラグーンで空を飛ぼうとしていた。
『うっとおしいなあ……おい体貸せよ。俺がやってやる』
「だめでつ! ボクが操縦しなきゃ意味ないでつ!」
 ラファルと言い合いをしながら、シディアスは必死でドラグーンを操縦する。
『ちぇっ……』
 ラファルはつまらなそうに、姿が見えるなら頭の後ろで手を組んでいそうな様子でつぶやく。
 ――だんだん空の飛び方が分かってきたような気がする。
「お師匠様、ボク、飛べまつ!」
 シディアスは興奮した口調で言った。
 リディアが、下のほうで微笑むのが分かった。
「ええ、シディアス。お前ならできると思っていました」
「はいでつ!」
 シディアスはいよいよ調子に乗って空を翔け巡りだす。
 風を切った。その場をぐるぐると回って。
「目、目が回りそうでつ、お師匠様〜」
 調子に乗りすぎてめまいを起こしたそのとき――
『いっただきっ』
「!」
 唐突に意識が隅に追いやられるような感覚がして、そして体が思うように動かなくなった。
『こーんな広い場所にいて、思い切り飛べないなんて冗談じゃないぜ!』
 シディアスの体を乗っ取ったラファルは思い切り空を翔け出した。
「あ、あ、だめでつ――」
 止めようとしても、シディアスにはラファルから無理やり体の支配権を取り戻すような力はない。
『ひゃっほう!』
 ラファルは嬉しそうに――草原を遠くまで飛んでいこうとした。
「―――!」
 その様子を見て取ったリディアは急いで自分のドラグーンを呼び出した。
 ミドル級ドラグーン『ボルガネル』――
 乗り込み、颯爽とした動きでラファルの後を追う。『ローレル』よりも大きなサイズにも関わらず、その動きは軽やかでさえあった。
「ラファルさん!」
 あっと言う間に追いついて、リディアはシディアスの体の中の精霊に呼びかける。
「お願いです、今回は――シディアスの訓練につきあってくださいませんか――!」
『これだって訓練だろ』
 ラファルはそう答えた。体を乗っ取っている間は精霊の声はシディアスの声として、リディアに届く。
「いいえ、シディアスが操縦できなければ意味がないのです。シディアスが空を飛べなければ――」
『何だよ、つまんねえな……!』
「あ、ああ、お願いです、シディアスの体から出て行こうとしないで――」
『うるせえよ!』
 ラファルはひゅっとシディアスの体から飛び出した。
 とたん――
 『ローレル』は落下し始めた。
「―――!」
 シディアスは慌てた。急に体の支配権が戻ってきたことも、『ローレル』が落下していくことも、すべてが彼を混乱させた。
「シディアス――!」
 リディアが慌てて『ボルガネル』で『ローレル』の体を受け止める。
 落下感がおさまり――
 しばらくぼんやりとしていたシディアスは、やがてはっと我に返って精霊の姿をさがした。
 見えるはずもない精霊に、必死に呼びかける。
「ラファルたん、だめでつ! ボクの体に入ってないと、ラファルたんは死んじゃうって聞きまちた! 戻ってきてくだたい……!」
「シディアス……」
 本来、リディアはドラグーンに乗ると人格が変わる。戦闘態勢をとるために。
 しかし今は精霊の身を案じる弟子の姿に心を打たれ、
「ラファルさん! わたくしが悪かったのです、お願いです、お戻りください……!」
 どこにともなく叫んだ。
 二人で精霊を呼び続けた。
 やがて――
『……ちっ。仕方ねえなあ』
 シディアスの耳に、ようやく乱暴な口調の精霊の声が聞こえ――
 あの浮遊感が戻ってきた。
 意識が重なる一瞬の――
「ラファルたん……! よかった……!」
 シディアスが安堵の息をつく。
 そのことでリディアにも、ラファルが戻ってきたことが分かったようだった。
「よかった……ラファルさん、申し訳ございません」
『……いいよ。別に』
「いいよって言ってまつ。お師匠様」
「そうですか。とにかくよかった……」
 リディアは胸に手を当てて、ほっと息をついた。
『でも今のでよ、風になるって気分は少しは分かったんじゃねえか?』
 地面に『ローレル』の足をつけたシディアスに、ラファルが面白そうに問う。
 シディアスはふと、さきほどラファルに体を乗っ取られていたときを思い出して――
「あ、慌ててたのでよく分からなかったのでつ」
『……はああ』
 ため息をつかれてしまった。
 たしかに、絶好のチャンスだったかもしれない。
 シディアスは、思い切ってリディアに行ってみた。
「お師匠様。さっきのラファルたんのように――思い切り、風になってみてもいいでつか?」
「シディアス……」
「ボク、分かったのでつ。少しずつじゃなくても、きっと『ローレル』と心を合わせれば思う存分できるって」
「………」
 『ボルガネル』から降りたリディアは、優しく微笑んだ。
「そうね。……気をつけて、いざとなったらラファルさんのお力をお借りしなさい」
「はいでつ!」
 ラファルたん、落ちそうになったら助けてくだたいでつ!
 そう張り切っていったら、
『都合のいい話ー』
 そんな言葉が返ってきたけれど、嫌そうではなかった。
 シディアスは『ローレル』で風に乗る自分を想像した。
 『ローレル』は――
 少年の心に答えて――

 大空を、翔けた。

「ラファルたん、ラファルたん! ボク、出来るようになったでつ!」
『ああ』
 ラファルはそっけなく言ったが、
 シディアスには分かっていた。ラファルは……喜んでくれている。
 そう、
 精霊と、心を通わせているから、分かる。
(ラファルたんがいなくては、まだまだ飛べない――)
 それは分かっている。でも。
 今は――
 ラファルとともに『ローレル』に乗って飛べることが、むしろ嬉しかった。
「ラファルたん、楽しいでつか!?」
『な、何だよ急に』
「ラファルたんは飛ぶのが大好きなのでつ。分かるのでつ。今、楽しいでつか?」
『……ああ』
 シディアスはにっこり笑った。
 その刹那、
『あ、おいお前、気ぃ抜くな!』
「あ、あわわわ!」
 『ローレル』が落下し始めた。
 慌ててラファルがそれを止める。
『ったく。危なっかしいな。まだまだひとりじゃ飛べねえんじゃねえか』
「いいんでつ」
 シディアスはえへへと笑っいながら、精霊に話しかけた。
「少しずつ、焦らずにやるのでつ。今は、『ローレル』で空を飛べた。それだけでいいでつ」
『そーかい』
 仕方ねえなあ、と精霊の呆れた声。
 シディアスの笑顔は消えなかった。
 リディアが、
「シディアス――どうです、ドラグーンとはいいものでしょう……!」
 下から叫んでいた。
 シディアスは大声で、叫び返した。
「はいでつ。精霊たんが一緒なので、もっと楽しいでつ……!」
『な、何だよ……っ』
「えへへ」
『あ、こら気ぃ抜くな!』
「あ、あわわ」
 そんなこんなの繰り返し。
 リディアが、落下しかけたり上昇したりする『ローレル』を、下から苦笑しながら見つめていた。
 ――楽しい、と言った弟子に、成長の一歩を見出しながら。

     **********

「やあ、もう帰ってきたのかい」
 クルスが森の小屋で出迎えてくれた。
「はい。一通りの訓練は終わりました」
 リディアは丁寧に礼を取る。
「これから、ラファルさんと遊びたいのですが、よろしいでしょうか?」
「いいですよ。しかし……ラファルとですか」
「ティーセットを持ってきております。ティータイムでも取ろうかと思いまして」
 リディアはどこから取り出したのか、茶器一式をクルスの目の前に見せた。
 ははっとクルスは笑った。
「いいですね。では狭いですが、小屋の中へどうぞ」
「ラファルたん、お師匠様のお茶はおいしいのでつ」
『おいしいってなんだよ。風の精霊は物なんか食わねえぞ』
「え……っ。で、でも、じゃあ、初めての経験じゃだめでつか」
『……悪かぁねえけどよ』
 クルスがくすくす笑っている。彼には精霊の姿も声も見えているし聞こえているのだ。
『クルスー! 笑うなーー!』
「いや、すまないなラファル」
「どうかなさったのですか?」
「いやいや。ラファルはよほどシディアス君のことが気に入ったらしいから」
『クールースー!』
「ラファル、あまり怒鳴るな。シディアス君が頭がんがんして目をまわしてる」
『だったら笑うなーーー!!』
「分かった分かった」
「ラファルたん……お声が大きいのでつ……」
 クルスの言葉どおり、精霊の大声で頭痛を起こしたシディアスがふらふらする。
 リディアが慌てて支えて、
「ラファルさんがシディアスを気に入ってくださったのですか。それは……とても嬉しいことです」
『そこの女も! 黙れ!』
「こら、失礼なことを言うなラファル」
「お師匠様に失礼なことを言うのは許しまてん」
『〜〜〜〜〜』
 ラファルは地団駄でも踏みたそうな勢いだった。ここでヤケを起こしてシディアスの体を出たところで、クルスがいるので意味がない。
「よくは分かりませんけれど……」
 精霊の声が聞こえていないリディアが、ふわりと微笑んだ。
「ティータイムでゆったりいたしましょう? ねえシディアス、ラファルさん」
「そうでつね!」
 シディアスが元気よく返事をした。
『風の精霊が物食ってどうするんだよ……!』
 風の精霊の言葉も文字通りどこ吹く風――

 師匠と弟子はにっこり笑いあって、小屋の中であたたかいティータイムをゆったりと楽しんだのだった。
 ――その間中、ラファルがいちいちうるさかったのは言うまでもない……


 ―Fin―


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【3198/リディア・ランサー/女/27歳(実年齢85歳)/竜騎士】
【3218/シディアス・ランダー/男/5歳(実年齢15歳)/竜騎士】

【NPC/ラファル/男/9歳(実年齢不明)/風の精霊】
【NPC/クルス・クロスエア/25歳(実年齢不明)/森の守護者】

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■         ライター通信          ■
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シディアス・ランダー様
初めまして、笠城夢斗と申します。
このたびはゲームノベルにご参加頂きありがとうございました。お届けが遅くなって申し訳ありません。
シディアス君は口調に大変迷いましたが、これでよろしかったでしょうか。
風に乗って飛ぶことができて、喜んでいただけたらいいなと思います。
またお会いできることを祈って……