<聖獣界ソーン・PCゲームノベル>


【炎舞ノ抄 -抄ノ壱-】夜陰

 散歩の途中。
 少し気になる御方が居ました。
 夜の闇に紛れて、わたくしの前の方をひとり歩いているその御方。
 男の方…のようでした。
 右左と前身頃を合わせる形の――わたくしの着ている長衫風の着物ともやや雰囲気が近いと言えそうな――黒い服を身に着けていらっしゃいます。
 項辺りで無造作に括られた背の中程までの髪の色も、服と同じ黒の色。
 夜に紛れてしまう色の筈なのに、何故か、目を引きました。
 …何故でしょう?
 少し考えてみます。

 …。

 わかりました。
 ぽむ、と胸の前で手を合わせます。
 酔客の方ではなさそうだから、かもしれません。
 今の時間帯、ひとりで外を歩いてらっしゃるとなるとそんな御方が多いような気がしますから。…あ、わたくしは違いますけれども。…そうなると人のことは言えませんわね。うふふ。
 思いながら、黒い服のその御方にまた視線を戻します。
 …そうしたら。
 その男の方は、いつの間にか立ち止まられていました。
「…どちらさんだい。おれに何か用かな」
 声が響きます。
 その御方の声のように聞こえました。
 なので、いったいどなたにお声をかけたのかと思いまして、わたくしも立ち止まって、辺りを見渡してみます。…それがどうやら、他にどなたも見当たりません――わたくししか居ません。
 確かめてみました。
「……えぇと、わたくしのこと、でしょうか?」
「他に居るか?」
 居ません。
 そのままで暫く沈黙が続きます。
 黒い服のその御方も、動きません。
 振り返りもなさらないままで。
 どうしたのでしょう。

 …。

 ああ。
 わたくしの答えを待っているんですね。
「えぇとですね…わたくしは…酔っ払いの皆様方とも違った御様子でしたから、つい貴方様の御姿を拝見しておりました。その、特に用はないのですけれど」
「…。…そうかい。じゃあ悪かったな呼び止めちまって」
「いえいえ。そんなことは御座いません。むしろ話しかけて頂けて光栄ですわ。あの、折角ですから…もう少し、宜しいですか?」
 お話に付き合って頂いても?
「…こんな暗い夜道で姐さんみたいな若い娘が初対面の男に言う事かい? ちったぁ警戒した方が良いぜ?」
「まぁ嬉しい。心配して下さるんですね。有難う御座います。仰られる通り、気を付けますね」
「…。…おいおい。ここに居るのも気を付けるべき相手たァ思わねぇのかい」

 ?

「そうなのですか? じゃあ貴方様のことも気を付けることにしますね」
「…。…なんか危なっかしいな。姐さんみたいなのが一人でこんな夜道にいるってのは。何かあったのかい?」
 危なっかしい…何がでしょう?

 …。

 ああ。
 この御方は、わたくしに対してそういう感想を持たれたと言うことですね。
 ええ。わたくし、そういうことは色々な御方から良く言われます。言われますけれども…実際に危ない目にあったことは特に御座いませんので、何度言われてもあまりわたくし自身のことが言われているのだと言う自覚が持てないようです。
 黒い服の御方はわたくしを黙って見ています。…あら。いつの間にかこちらに振り返られています――いつ振り返られたのでしょう? 危なっかしい、と言われた辺りからでしょうか。…お顔を拝見しますに、お声の通りまだお若い方のように見えますね。きっとわたくしよりはお兄様な御方になりますけれど――と言っても、このソーン世界にいらっしゃる御方ですと、見た目のお年と本当のお年は違っていたりすることもよくありますけれどね。うふふ。
 と。わたくしがひとりでここに居る理由を聞かれたんでしたっけ。
 答えます。
「…何かあった…と言う訳でもないのですが。わたくしはただお散歩を。ふふ。月のない夜も素敵ですから」
「散歩かい」
「ええ」
「…そりゃあ、物好きだな」
「あら。わたくしと同じようにおひとりでお散歩なさっている方がそう仰いますか?」
「…違ぇねぇ」
 この御方はわたくしに同意しつつ、軽く鼻を鳴らすようにして…けれど小莫迦にするようにではなくて優しく見守って下さるような感じで、控えめにですがあっさり笑います。

 ?

 ちょっと違和感を覚えました。
 …違いない、と仰られると言うことは。
 ………………この御方も「夜のお散歩」と言うことで宜しいのでしょうか?
 それにしては…何と申しましょうか、やや物騒…とでも言えそうな、そんな少し他とは違った気配があるような気がしてならないのですけれど。
 出会ってこうやって話しているだけでも、何やら微妙な緊張感があって。
 でもだからこそ、ただのお散歩と言って肯じられてしまったことにはちょっと首を傾げるのですけれども。
 …いえ、そんなに緊張なさってお散歩をしていては疲れてしまうと思いますので。
「本当にお散歩なのですか?」
「ん?」
「いえ…なんとなく他の方とは違う気が致しまして……服装ではなくて、雰囲気と言いますか。何故かしら。荒事に慣れていらっしゃいそうだからかしら。うふふ」
「…。…そんな風に見えちまうかい」
「ええ。…と、言っても…はっきりとは言い難いのですけれど。例えば貴方様はお散歩と言うよりどちらかに御用事でもあるのかと…ふと思ってしまいまして。…あ、わたくしシルフェと申します」
 そう言えば、名乗ってもいませんでした。
 今になって気が付きます。
 と、この黒い服の御方は苦笑していました。
 頭に手をやり、参ったとでも言うようにくしゃりと髪を掻き回しています。
「…おいおい。何処が気ィ付けてるよ」

 ?

 気を付ける?
 ああ。
 先程、この御方から暗い夜道での初対面の男性に対しては警戒した方が良いと忠告を受けまして、わたくしはこの御方に対しても気を付ける…と言うことになったんでしたっけ。
 …。
 ちゃんと気を付けていると思うのですけれど。
 この御方には、そうでなく見えるんでしょうか。
 黒い服のこの御方は溜息を吐いています。どうやらわたくしの様子を見て、そうしてらっしゃるよう。
 …何故かしら?
 疑問に思っていると、黒い服の御方から更に続けられます。
「こんな人気の無い夜道でな。初めて遇った素性も知れない野郎相手にまさか名乗るかよ」

 …。

 ああ。
 言われてみれば、それもそうかもしれません。
 ですけれど、名前を知って頂いた方がわたくしのこともその名前で呼んで頂けるかもしれませんし――代名詞を使うより色々とお話もし易いのではと思うのですけれど。
 この御方の名前も教えて頂けるのなら、わたくしもそのお名前でお呼びしたいとは思いますし。…貴方様、とだけではなく。
 思っていると、黒い服のこの御方は少し考えるような風を見せて――また続けてきます。
「シルフェなぁ…風の精全般を示す呼称として似たような響きの名前を聞いた事がある気がするがな?」
 …言われてみれば、それもそうです。
 ですけれど。
「えっと…わたくしは風ではなく水のエレメンタリス――ウンディーネになりますけれど?」
「…。…だからよ」
「?」
「おれなんぞにそんな無防備に色々言っちまって良いのか、ってんだよ」
「…って、わたくしがウンディーネであることは…貴方様は既にご承知…ですよね?」
 そう。この御方は、わたくしの姿を見た時点でわたくしの特徴は把握しているように思えました。そしてその上で何か腑に落ちたような、納得されているような雰囲気も見えていたような気がしています――けれどわたくし当人はこの御方とは初対面ですし、この御方もわたくし個人のことを知っているようではありません。腑に落ちたような、納得されているような雰囲気と言っても、ここに居たのがわたくしのような小娘だから安堵したとか…そういうのとはちょっと違う雰囲気だった気もしました。
 …何と言うか、そんな浅い納得の仕方では無かったような気がしまして。
 となると、わたくしの外見を見た時点で何かこの御方の中で納得出来ることがあった――わたくしの外見の特徴と言えばエレメンタリス・ウンディーネの特徴、髪の毛の先が透明になっていることや、額の青い石くらいしか無いと思いますので――そうなるとこの黒い服の御方はわたくしの種族に心当たりがあった、と言うことになりはしないでしょうか?
 そう思っただけなのですけれど。
 思っているところで、黒い服の御方の、目の奥の色だけがほんの少し変わったような気がしました。

 …?

 わたくしの気のせいでしょうか?
 この御方の表情や態度そのものは特に変わりませんし。
 でも何か、変わったような気がします。

「…あの、わたくし…何かまずいことを言ってしまったんでしょうか?」
「いや。…案外鋭い姐さんだなと思ってな」
「まあ。そんなことを言われたのは初めて…だったと思います。驚きました」
「…全然驚いてるって風じゃねぇが」
「驚いていますよ。…何故かどなたからもあまり信じて頂けないのですが」
 驚いた時素直に驚いたと言っても、何故か他の方からはそう見えないらしく。
 わたくしとしては本当に驚いていますし、素直にその気持ちを表しているだけのつもりなのですけれど。
「…エレメンタリス・ウンディーネだからってところかね」
「あ、やっぱりそこだったんですね」
 貴方様が納得されたのは。
 わたくし、典型的なエレメンタリス・ウンディーネだとは良く言われますので。
 性格面でも外見でも。
 ですから、エレメンタリス・ウンディーネであることを根拠にしてあまり人様から信じて頂けないわたくしの感情表現に納得されてしまう、と言うことは、わたくしの種族のことを良くご存知、と言うことになるのだと思いますから。
 わたくしのその発言を聞き、黒い服のこの御方は淡い微笑みを浮かべています。
 ですが。
 …何故でしょう。
 笑ってらっしゃるのにそれでも、何処となく物騒?な気配は消えていないような気がしてなりません。…側に居て胸の奥がなんとなく落ち着かないような感じで――と言ってもこの御方を男の方として意識してしまっていると言うのとは残念ながら違うようです。そうだとしたらそれもまた面白かったと思うのですけれど。うふふ。
 どちらにしろ、微妙に空気が張っているような感じはずっと変わりません。…わたくしそんな空気の中に身を置くこともあまり無いので、それも新鮮に思えるのですけれど。
 不意に、何か気持ちを切り換えようとでもするように黒い服のこの御方は溜息を吐いていました。
 それから、何も言わずにゆっくりと歩き始めます。
 追いかけました。
 横に並びます。
 …わたくしの足で横に並べるくらいのゆっくりな歩みでしたので。
 並んだところで、ちらとこちらの姿が見られました。
 けれどこの御方は何も仰いません。
 なら。

 構いませんよね?

 そう判断して、そのまま一緒に歩きます。
 そうしたら、この御方は少し呆れているように見えました。
「…本当に物好きな姐さんだな」
「あら、貴方様こそわたくしの足に合わせて下さってるじゃありませんか」
 物好きと言うならお互い様ですよ。うふふ。
「置いてっても良かったんだがね」
「でしたら、お別れの前にはご挨拶をしませんと」
「…。…話相手が欲しかったんじゃねぇのかい」
「いえ。お邪魔になるようでしたら無理にとは言いません。こんな夜道でわたくしと同じくお散歩なさっている方に出会った、そんな素敵な偶然をちょっとの間だけでも楽しみたかっただけですから。うふふ」
「そうかい」
「ええ」
 にっこり頷いてそう返します。
 その間も、歩む足は止めていません。
 足音だけが聞こえます。
 …わたくしの。
 良く考えましたら、すぐ隣を並んで歩いてらっしゃると言うのにこの黒い服の御方の足音は殆どしません。全くしない訳ではないのですけれど――いえ。これまでは全く足音はしませんでした。ですがわたくしと一緒に歩き始めてから、ほんの少しだけ歩く音がするようになった気がします。
 まるでわたくしに合わせたように。
 …そうした方が他からは自然に見られる、と言うことでしょうか?
 なんとなくそんな気がしました。
 わたくしにすればどちらでも構わないのですけれど。
 と。
 思ったところで。
 張り詰めた空気ががらりと変わりました。
 …その時、わたくしには何が起きたのか良くわかりませんでした。ただ、突風――のようなものがすぐ側で起きた気がしました。それで、気が付いた時には黒い服の御方が居ませんでした。
 いえ、正確には黒い服の御方が居たのは、わたくしのすぐ後ろでした。やや遅れてから振り返って気付きます――腰を落とし、地面に片手を突いて――低い位置に構えて後ろの闇を見ています。
 黒い服の御方が見ている先、そちらにもどなたかいらっしゃいました。…今までは居なかった方です。
 …いつの間にいらっしゃったんでしょうか?
 その御方も黒い服の御方同様、こちらを見て構えてらっしゃいます――黒い服の御方とその御方の両方で、何かお互いを計り合って対峙してらっしゃるような気がしました。
 先程よりじりじりと空気が緊張しています。
 良く見れば、新しく後ろから現れた御方は自分の肩の辺りから何かを抜いて捨て、抜いた後その同じ場所を強く手で押さえているようでした。どうやら何かがそこに刺さって傷付いていたようで、押さえているそこから黒い筋が伝って落ちている気がします――その肩に繋がる腕からもがっくりと力が抜けているようでした。
 何があったのでしょうか――何をしたのでしょうか?

 …。

 具体的には何も見えなかったのですが、なんとなく、黒い服の御方が、新たに現れたこの御方に何かしたように思えました。例えば、咄嗟に刃物か何かの武器を投擲してその肩口に打ち付けたような。
 緊張が暫く続きます。
 お二人とも、動きません。
 …どのくらい時間が経ったのでしょうか?
 不意に緊張が途切れます。
 先に動いたのは新たに現れた御方の方でした。と言いましても、こちらに向かってくるのではなく――こちらから視線を外さないまま擦り足で数歩下がり、黒い服の御方とわたくし、それと周辺の様子をそれとなく窺っていたかと思うと、身を翻して闇の中に消えました。
 それを見届けてから、黒い服の御方も構えていた態勢を戻しています。
 その過程で、ちら、とだけわたくしの様子も見て下さいました。…心配して下さったようです。
 ?
 …と言うかひょっとして、今のは…守って頂けたことにもなるのでしょうか?
 そう思い黒い服の御方を見ていると、黒い服の御方の方でもわたくしの視線に気付いたようでした。
「おい」
 こちらを呼ぶ口調に、少し鋭さが――真剣味が加わっています。
 名前ではありませんでしたが呼ばれたことは呼ばれたので、素直に受けます。
「はい」
「…大事無いかい」
「わたくしが、ですか」
「ああ」
「はい。…あのやっぱり、守って頂けたってことなんですよね」
 今のは。
「んな大層なこっちゃねぇよ。あんたにしてみりゃ単なるとばっちりだ」
「そうなのですか?」
「…あんたはなんか狙われる理由あんのかい?」
「と、仰られると言うことは…貴方様は何か狙われる理由がおありなのですね?」
「…。…おまえよ」
「ですが狙われてもあっさり撃退してしまわれるなんて、やっぱりお強いのですね」
 荒事に慣れていらっしゃいそうと思った通り。
 素直に感心をこめてそう言うと、この御方はまた、軽く溜息を吐いてらっしゃいました。
 何か、呆れたような態度に見えます。
「…。…まぁ、予想は付いちゃいたがな」
「今の御方が来ることにですか?」
「…あんたの反応に、さ」
「?」
 わたくしの反応。

 …。

 えぇっと、どういうことでしょう?
 わたくしの反応は呆れられてしまうような反応なのでしょうか?
「あの」
 と。
 確かめようと少し慌てて――そうは言っても他から見て慌てているようには見えないらしいのですけれど――話し掛けたところで、黒い服の御方はまたわたくしを見ていました。
 気が付いたら道の前方ほんの少し行ったところには分かれ道がありました。…そうでした。今の道を歩き続けていればそろそろこんな場所まで来てしまうのでしたっけ。
 黒い服の方はその片方の道を指差しています。
「俺ァあっちなんだが」
 指差された道の方は、街中からどんどん離れて行く方になります。…月がないので星を見上げて、現在時間の見当を付けてみます――そろそろ帰宅して休んだ方が良いかもしれません。
 思ったよりたくさんお話できましたし。
 満足できました。
 思っていると、こちらの考えていることを察したのか――黒い服の御方はひとりで歩き始めました。
「…じゃあな」
 着物姿のこの方は、それだけを残して、挨拶するように小さく片手を挙げています。
 離れていくその背中に声を掛けました。
「また、お散歩ご一緒出来ると良いですね」
「…。…機会があったらな」
「はい」
 それだけの言葉を交わして、わたくしはそのまま黒い服の御方の背中を見送ります。

 さて、わたくしはこれからどうしましょう。
 とりあえず、街中に戻る方の道へ行こうとは思うのですが。

 …。

 あ、そう言えばわたくし、結局あの御方のお名前も聞いていませんでした。
 仕方ありませんから、次にお会いした時のお楽しみにしておきましょう。うふふ。

【了】

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    登場人物(この物語に登場した人物の一覧)
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 ■整理番号/PC名
 性別/年齢/職業

■PC
 ■2994/シルフェ
 女/17歳/水操師

■NPC
 ■黒い服の男の方(夜霧・慎十郎)

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          ライター通信
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 シルフェ様には再びの発注有難う御座います。
 目一杯作成日数上乗せの上に納期ぎりぎりと大変お待たせ致しました。

 話に向いたPCか心配との事ですが、その辺の事はお気になさらず。それはこの「夜陰」、基本の想定はシリアスかつやや殺伐としているシナリオではありますが、具体的にその結果であるノベル本文がどうなるかはPC様のPCデータとプレイングにそれを受けての作成時の私の頭の中次第、究極的にはどんな方向に転んでも全然構わないつもりで出しておりますので。そんな訳ですのでシナリオが気に留まられるようでしたらどうぞ、お好きなようにいじってやって下されば。
 …と言うか、心配されるどころか…シルフェ様は種族がエレメンタリスなので、このシリーズに参加されますとNPCの反応が色々と違ってきて面白い事になるかもしれません。今回の夜霧慎十郎に限らず他のNPCでも。…ちなみに今回このシナリオにしては慎十郎が妙に優しい感じになっていたりするのですが、これはシルフェ様のPCデータ内の何処かの部分が理由です。

 ノベル内容ですが、慎十郎にも言わせておりますが…何やらのほほんでおっとりさんなシルフェ様にしては妙に色々鋭い感じになってしまったかなーと思っております。
 気になるようだったら言ってやって下さいまし。

 気付かずさよならみたいな流れ――にしては何やら気付かない訳が無いような一騒動が起きてしまった夜のお散歩ではありますが、如何だったでしょうか。
 少なくとも対価分は満足して頂ければ幸いなのですが。

 では、また機会を頂ける事がありましたら、その時は。

 深海残月 拝