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<期間限定・東京怪談ダブルノベル>


高峰温泉名物?・謎の船盛り

<徐福伝説>
折角取った休暇。
だが、その休暇を使う予定だった高峰温泉ツアーは突然に打ち切られた。
帰ってきた功刀渉(くぬぎあゆむ)は、残りの休暇について考えた。
仕事のスケジュールに余裕を持たせるか、それとも暇な誰かを捕まえるべきか・・?
少し考えた後、次回の仕事に余裕を持たせることにした。
仕事を集めるついでに、あの蓬莱館の建物を調べてみることにした。
あんな山奥に立てた理由や技術面の素晴らしさから、さぞ参考になることだろうと興味を持ったのだ。

だが、調べても調べても蓬莱館にまつわる資料・・いや、蓬莱館そのものについての資料が出てこない。
旅行関連サイト、マップ、検索サイト・・・知りうる限りのキーワードでネット検索してもまったくかすりもしない。
功刀は視点を変えた。
高峰沙耶が言っていた『不老不死』というキーワードならどうだろうか?
『富士山』というキーワードを追加し、功刀は検索をかけた。

「・・これは・・」

蓬莱館は出てこなかった。
が、功刀は興味をそそられるページへと行き着いた。

「徐福伝説・・・」

秦の始皇帝の命により、日本へと流れ着き富士山のふもとで遂に不老不死の秘薬を見つけたとされる男・徐福。
富士山と中国を結ぶ線。
そして、不老不死の伝説を持つという蓬莱館・・・。
「そういえば、不老不死伝説には人魚の肉・・なんていうのもあったな」
功刀はふとそんなことを思い出した。

謎の船盛、魚、不老不死・・・。
「まさか、そこまでは考えすぎか」
自分の考えを鼻で笑い、功刀は再び徐福伝説へと思考を戻す。

高峰沙耶が所有する温泉。
もし、本当に徐福があの土地、あの蓬莱館となんらかの関係を結ぶものだとしたら・・・?
もし、冗談のように高峰女史が言っていた『100年後』というのが、本当に100年に1度しか姿を現さないものだとしたら・・?

「高峰女史も只者ではないのは薄々感じていたが、まさかな」

想像の域を出ない思考を、功刀は打ち切った。
沙耶に直接聞いたところで答えが返ってくるとは到底思えない。
ならば、答えの出ない問題など考えることが無意味だ。

「まぁ、僕のような人間が存在しているわけだし。この世はとかく不思議なことが多い・・といったところか」

功刀はそう言って、次の仕事の資料集めへと作業を移行したのだった・・・。


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■   登場人物                  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

2346 / 功刀・渉 / 男 / 29 / 建築家:交渉屋

1582 / 柚品・弧月 / 男 / 22 / 大学生

2152 / 丈峯・楓香 / 女 / 15 / 高校生

2129 / 観巫和・あげは / 女 / 19 / 甘味処【和(なごみ)】の店主

2412 / 郡司・誠一郎 / 男 / 43 / 喫茶店経営者

1657 / 二見・桐香 / 女 / 16 / 女子高校生(隠れ魔族)

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■         ライター通信          ■
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功刀渉様

またお会いでき、嬉しい限りです。
このたびは『高峰温泉名物?・謎の船盛』へのご参加ありがとうございました。
コメディ傾向・・・だったはずだったんですが、どこをどう間違ったのか・・・?(^^;
このノベルは高峰温泉後日談として書かれております。
が、クールな功刀様が果たしてなくなった記憶を追及するのだろうか・・・? と悩みぬき、追求しないだろうという結論に達しこのような形となりました。
ちなみに、本文中に書きました『不老不死』『富士山』の検索キーワードを使うと本当に該当ページが出てきます。(笑)
完全にプレイングからは外れてしまっておりますので心配ですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。
とーいでした。