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<期間限定・東京怪談ダブルノベル>


まったりしましょうよ。


 温泉も料理も楽しんだ孝は珍妙な形をしたマッサージ機に身をほぐされながら、膝にぴゅーを乗せてまったりを楽しんでいた。ようやくぴゅーもこれ自身が調査ということに目覚めたらしく、マッサージに揺られる孝の膝の上で身体を左右に揺らしていた。

 「んがーーーーーぴゅ。」
 「んがああああああああああ……あんがあああああああ…………」

 ふたりとも口を開けたままマッサージ機に揺られ、しばしその時間を過ごした。そして孝が温泉での注意点をぴゅーがちゃんと覚えているか言わせることにした。

 「いいか、ぴゅー。マトモな友達もできたことだし、ちゃんと温泉での過ごし方くらいは覚えておかないとな。」
 「ぴゅーちゃん、もうほとんど暗記したでぴゅ!」
 「そーかそーか、なら覚えたことを発表してみろよ。」

 身体も声も揺らしたまま、ご主人様はぴゅーに学習の結果を発表するよう要求した。

 「まずは〜〜〜、温泉は飲まないぴゅ。お風呂の水といっしょだから飲んじゃダメぴゅ! それに蘭くんの持ってたアヒルさんも食べちゃダメぴゅ! お外に出る時はお皿は食べずに残しておけばいいでぴゅし、むやみに夢を覗いちゃダメぴゅ!」
 「んん〜、んん〜〜〜、なかなか学習してるじゃないか。それでこそ小学生だ、お子様だ。他にはなんかあるか?」
 「ご主人様のことを必ずぞうさんで男ということをはっきりさせることが重要でぴ」
 「ぞうさんはいい、ぞうさんは! お前のご主人様は男であるってことだ! それだけをハッキリさせたらみんなが納得するからそれでいいんだ! だいたいこんなヒゲ面の女がいるか、温泉や学校の中で!?」
 「そ……そういえば見かけないぴゅ〜。」

 さすがに冷静さを欠いていたとはいえ、その部分をクローズアップして覚えられているとカッコ悪く情けないものだ。まったりをすっかり忘れて丁寧に訂正する孝。ぴゅーもその勢いに押されたのかちゃんと理解したようだ。

 「ところでご主人様〜、なんかここにはいろんな夢があって面白そうだったでぴゅ!」
 「いろんな……夢?」
 「そうでぴゅ。むかぁ〜しむかしの人たちの夢がたくさん詰まってて……楽しそうでぴゅ!」

 ぴゅーが見た昔の人の夢……それは不思議な内容だった。この館で出会った蓬莱という少女が現れるもので、何かの昔話にも思えた。だが小さなぴゅーにはそれがあんまりよく理解できなかった。とりあえずご主人様に報告したぴゅーは身体を揺らしながら遊んでいるのだった……大事なことは忘れて、今はただまったりとするぴゅーだった。


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■   登場人物                  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

2043/ピューイ・ディモン/男性/ 10歳/夢の管理人・ペット・小学生(神聖都学園)


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■         ライター通信          ■
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高峰温泉でのまったりの旅、参加された皆さんいかがだったでしょうか?
胸ときめく出会いあり、楽しい食事あり、ゆったりとした湯治ありと……いろいろありましたね。

今回は同時にご参加された場合でも、それぞれのノベルをご用意しました。
同じ内容でも視点が違ったり描写が違ったりします。その辺もお楽しみに!
ぴゅーちゃん、実は蓬莱館の秘密に触れていたんですけど……友達が増えたことの方がよかったよね。

今回は本当にご参加ありがとうございました! また依頼やシチュノベでお会いしましょう!