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温泉だよ！クイズでドボン！＝相澤蓮・男の勝負！〜嵐には負けない〜＝
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スタンプの台紙を手に、同時にスタートする参加者達。
予め、最初に行きたい式霊の居場所だけ、由紀達からヒントを貰う事ができ、
嵐はスタート地点を出た場所で一度立ち止まり、後ろから出てきた相澤・蓮にニッと笑いかけた。
「さっきも言ったけど…勝った方が負けた方を１日こき使える…わかってるよな？」
「いいのかなあ？そんな事言っちゃって！勝つのは俺って決まってってのに！」
「よっく言うぜ！お前、女の子の扱い上手いからな…ズルは無しだぜ？」
「もちろんだ！正々堂々と勝負してこその男ってもんだ！」
二人並んで言い合いをしながら廊下を歩く二人。
「あの…それは良いんですけど、もう他の皆さん行っちゃいましたよ？」
「…ああ？！チッ…蓮にだけは絶対に負けねぇからな！！」
「その言葉、名前だけ嵐に変えてそのまま返すぜ！」
苦笑いの由紀に背後からツッコミを入れられてはじめて、はっと現状に気付き二人は走り出したのだった。
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亥の式霊、瓜亥（うりい）は、なんとも意外？な場所にいた。
それはスタート地点である部屋を出てすぐの場所にあったお手洗いの前。それはさながら花子さんのように見えた。
「よ！瓜亥ちゃん見っけ！」
『蓮にい二番目。』
「え？俺二番なの？出てすぐ来たんだけどな…
嵐と話してたからな…まあいいか…じゃあ瓜亥ちゃん、問題宜しく！」
『あのね…瓜亥、よくわからないの…でも、焔にいがこれを見せろって言ったから…』
そう言って差し出したメモに書かれていたのは…”イノシシの肉を使った鍋ってなんて言う？”という問題だった。
「…ぼたん鍋かな？」
『そうだよ、正解ー…あのね、正解したらスタンプ押すの』
にこっと微笑んで、瓜亥は嬉しそうに蓮から台紙を受け取るとポン！とスタンプを押して。
『それからね…正解したら次に行きたい式霊の場所をひとつだけ聞けるの。どこがいい？』
「え？そうなの？そうだなあ…どうしよっかな…じゃあ…」
※
『いらっしゃ〜い！待っとったで〜！』
寅の式霊、大河（たいが）は、何故か縦縞のユニフォームに黄色いハッピを着てメガホンを手に待っていた。
「いいねえいいねえ！盛り上がってるねぇ！」
『当たり前や〜！こーんなイベント盛り上がらんと嘘ってもんやで！』
「まあその格好も気合入ってるみたいだしな」
『我らが阪神応援団の制服やー！気が引き締まるで〜！ほんなら問題行くで？』
「そうだな！一つお手柔らかに頼むぜ♪」
『簡単や！ほな問題！………我らが阪神タイガースの現在の監督は誰や！？』
「星野さんは辞めたからその次だろ…？確か、岡田監督か？」」
『その通ーり！さっすが相澤さんっ！大正解っ！偉いっ！ようやった！』
大河は何故かメガホンを叩きながら狂喜し、首から提げたストラップからスタンプをポンと押した。
『ほんなら正解者への特典や！次に行きたいんは誰や？』
※
次の場所で実に楽しそうな表情で待ち受けていたのは、司会でも張り切っていた焔だった。
『問題！”モンキーマジック”を歌ったバンドのメンバー名を最低二人答えてくれ！』
「えっ、もう問題？！」
顔を見るなり出題して、蓮は一瞬戸惑って問題を聞き逃しそうになった。
しかしまあ問題の内容は少しばかりマニアックというか、時代を感じさせるものである。
「モンキーマジックって確かあれだよな…西遊記の曲だろ？…タケカワヒデユキ＆ミッキー吉野でどうだ！」
『……相澤さ〜ん…それってボケてます…？』
「え？違うの？」
『タケカワ”ユキヒデ”ですよ〜！残念！でもまだまだ先はありますから！頑張って下さい！』
「いきなり間違えたのか俺…って事は次は自力で探すのか…」
『でも相澤さんにはお世話になってますから今回は特別に次のヒントを教えて差し上げますよ』
※
『…お待ちしておりました…お久しぶりです、相澤さん』
「お？その声…もしかして太郎クン？」
『そうです。その節はどうも』
「しかし人間になったら…あれだな…けっこう見た目、俺よりちょっと若い位の普通の男なんだな…」
『よく言われます…犬の外見だと皆、子供を思い浮かべるのでしょうね…では早速ですが問題に入りますね？
”ポチたま”に出てくる名物犬（ラブラドール・レトリーバー）の名前は？』
「ああ？！それ…俺まだ帰ってない時間の番組…でも何回かは見たな…まさお君…？」
『正解です。スタンプと次のヒントをどうぞ…』
※
『お待ちしておりました、相澤様』
「よ！久しぶりだな、子々ちゃん♪」
子々（ねね）は比較的わかりやすい場所、憩いの部屋と言う卓球台やら雑誌やらが置いてある部屋に座っていた。
和室の座布団に座っている姿を見るとまるで座敷童のように見える。
『いつもお世話になっております…美味しいお菓子、皆も喜んでおります…』
「いやあ…俺もさ、新製品とか発売前の商品とかの率直な感想とかもらえて助かってるしさ！」
『お役に立てて嬉しいです…では早速問題を出させていただきますね…
鼠をモチーフにしたキャラクターで、”黄色”や”電気”と言えば何でしょう？』
問題は別の誰かが考えたのか、子々は手に持ったメモを読みながら言う。
「なんだ！簡単だな…答えはズバリ、ピカチュウだ！」
『正解です…それではスタンプと次のヒントをお教えします…頑張って下さいませ』
※
『相澤さん、お疲れ様です』
「大変だねえ未来ちゃん！ガイドに由紀ちゃんの手伝いにゲーム参加に…偉いねえ…」
『ありがとうございます…でも楽しいから…それに、そんな事言っても問題にオマケはないですからね？』
くすっと微笑んで未来は一つ咳払いをして。
『それではわたしからの問題です…ヒツジは英語でSheep、ではヤギは？』
「Goat！…って…英語問題があるんだな…って事は…あいつ…確実に一問は落としたな…」
『さすがですね相澤さん！正解です！って…どうかしました？』
「あ、いや…なんでもない…なんでもない！スタンプありがとな！」
蓮はスタンプを貰うとヒントを貰い、次の場所へと移動を開始した。
※
終盤に差し掛かり、ちょっと休憩をとロビーに座っていると、窓の下の庭を嵐が横切っていく。
スタンプ台紙を手にした嵐は、どうやらまだ全て終わっていないらしくきょろきょろと探している様子だった。
まだ休んでいたい気持ちもあるのだがゆっくりしていると負けてしまうかも…という思いにかられ立ち上がった。
※
巳の式霊、大蛇（おろち）は、書庫と書かれた部屋で何故かのんびりと読書をしていた。
蓮が声をかけると、読んでいた本を閉じて別の本を差し出す。
それは幻想図鑑と書かれている本で、様々な空想上の動物をイラストにした本だった。
『ここに描かれている蛇のようで蛇でない太くて短い未だ見つかっていない幻の生物は何だ？』
「あ、いや、これってツチノコ？」
『正解だ…これはあまりにも簡単だったな…』
ふう、と残念そうに大蛇は視線を落として蓮から台紙を受け取りスタンプを押す。
『…さあ、次のヒントを教えよう。頑張って最後まで見つけてくれ…』
※
『よーっし！来た来たっ！待ってましたっ！って言うか待ってるのめんどくせーんだけど…
でもこういうゲームって楽しいよな♪じゃ、問題！』
実に楽しそうな満面の笑みで蓮を手招きする午の式霊、宇摩（うま）。
「元気があっていいねえ！おじさんは若くて元気な子を見ると嬉しいよ！」
『おじさんって…何言ってんの！相澤さんも若いじゃん…
そんな相澤さんに問題！簡単だぜ！”連敗し続けて人気の高知競馬の馬の名前は…？”』
「おお！若い子が競馬問題とは…いいねえ、これは楽勝…ハルウララ！」
『その通り！正解っ！そいじゃスタンプとヒントな！』
午の式霊、宇摩はニッと笑みを浮かべると蓮に「頑張れ〜！」と手を振って彼を見送ったのだった。
※
丑の式霊、憂志（ゆうし）は蓬莱館の中庭でサッカーボールを転がしながら待っていた。
蓮の姿を見つけるとふっと笑みを浮かべ、蹴っていたボールを足で止めて。
『どうも、相澤さん…いつもお世話になってます…じゃあ早速問題を』
「簡単なのを頼むぜ〜！」
『テレビ見てたらわかると思う簡単な問題ですよ…ウシとカエルのコンビのお笑い芸人の名前は？』
「任せろ！オンバトもエンタもしっかり見てるぜ♪パペットマペットだな？」
『正解』
この話題は嵐と飲み中の話題にもよく出した事があるだけあって、余裕の回答である。
憂志はクールに笑いながら、”丑”のスタンプを押し。
『次はどこに行きます？一箇所だけヒント言えるけど』
※
酉の式霊の翼（つばさ）が居たのは裏庭にある大木の枝だった。
枝に腰かけて楽しそうに歌を歌っている様子は、人間の姿をしてはいるが羽根を生やしていて鳥の囀りのように聞こえる。
思わずその様子に見惚れ、聞き入ってしまっていた蓮だったのだが…
『コケコッコー！』
「って…ええ？！翼ちゃんニワトリだったの！？」
『え？！やだもう相澤さんっ！居たのならそう言ってよ〜！…恥ずかしいなあ…声をかけてくれればいいのに…！
まいっか！じゃあ問題行きますね！2003年の第54回紅白歌合戦で白組のトリを飾った曲のタイトルはなーんだ？』
「え？す、ＳＭＡＰだろ…？」
『…相澤さ〜ん…曲のタイトルって言ってるのに〜！残念でした♪
でもお世話になってる相澤さんだから特別に次のヒントを教えてあげるｖ次はどこに行きたいですか？』
※
蓬莱館には何故か剣道場のような場所が渡り廊下で繋がって作られており、辰の式霊、達（たつ）はそこに居た。
老剣士のような風貌で正座したまま目を閉じ、蓮が近づいてもまったく反応を示さなかった。
「失礼します…すいません、相澤と申しますが…」
『よく来た…問題はそちらに用意してある…』
言われて見ると、壁に縦長の半紙に墨で書かれた問題がかけられていた。
”俳優、古谷一行の息子が所属していたミクスチャーバンドの名前は？”
「…古谷？Steady & Co.…か？」
『無念…』
「マジかー！？やられたっ…！そうか…辰つったらドラゴンだもんな…！あっちか！くそっ！」
達は残念そうに、懐から一枚の半紙を取り出し手渡す。そこには”月”の式霊の居場所が書かれていて…
※
『最後ですね、相澤さま。いつもお世話になっております。月（つき）と申します』
「ちょうど最後の月ちゃんの居場所を教えてもらえて良かったぜ…って、知ってて教えてくれたのかな？」
『そうかもしれませんね…では時間の事もありますので早速問題を読ませていただきます…
”兔シチュー”という単語が出てくるファンタジー映画のタイトルはなんでしょう？』
「ま、マニアックなッ！？な、なあ月ちゃん…問題作ったのって誰？」
『焔と大河、由紀さんが中心となって全員で案を出し合って決めました』
「って事は…最近、由紀ちゃん家でDVD見たな…あれは確か…ロードオブザリングだ！」
『正解です』
にっこりと微笑んで、月は”卯”の判をペタリと蓮の台紙に押す。
『お疲れ様です。あとはスタート地点に戻ってくださればゴールとなります…』
「九問か…微妙だな…な、なあ月ちゃん？ちょっと聞きたいんだけど、嵐の奴はもうここ通った？」
『一番最初にいらしたようでした…』
「そっかー！だったら現時点の居場所はわからないか…アイツには負けられないからな！
それじゃあ月ちゃん！俺はゴールに向かうから…後、頑張ってな！」
さっと手をあげて挨拶すると、蓮は全力でゴールへと向かって走ったのだった。
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温泉入浴後の宴会前に、宴会場にて全ての結果が貼り出された。
今回のクイズでドボン！のランキングは以下である。
：Rnking：
1位＊西王寺・莱眞（12問中12問正解）
2位＊シュライン・エマ（12問中12問正解）
3位＊天薙・撫子（12問中11問正解）
4位＊向坂・嵐（12問中11問正解）
5位＊石神・月弥（12問中11問正解）
6位＊冠城・琉人（12問中9問正解）
7位＊相澤・蓮（12問中8問正解）
8位＊如月・縁樹（12問中8問正解）
9位＊新堂・愛輔（12問中7問正解）
10位＊松岡・吾郎＆夢野千尋チーム（12問中4問正解）
ルールに則り、10位と9位の3人は温泉には入ることが出来ず、
罰ゲームとして部屋に備え付けのお風呂に入ることとなったのだった。
まあ、それはそれで思い出にはなったのかもしれないが…。
→→→GotoMainStory…
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■ 登場人物 ■
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【2295／相澤・蓮（あいざわ・れん）／男性／29歳／しがないサラリーマン】
【2380／向坂・嵐（さきさか・あらし）／男性／19歳／バイク便ライダー】
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■ ライター通信 ■
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こんにちわ。この度は【高峰温泉〜神城便利屋番外編〜】に参加いただきまことにありがとうございました。
異界でのお話の番外的なお話だったのですが、多くの方に参加いただけて嬉しかったです。
特に、お世話になっている方々と集ったり懐かしい方との再会もでき、ライターとしてもNPC達としても喜んでおります。
個人的に今回のお話は番外、と言うことで色々とハメを外す感じで遊び心満載で書かせていただきました。
キャラ違う！という方もいらっしゃるかもしれませんが…番外と言うことでお許し下さいませ。
何はともあれ、楽しんでいただけていたら幸いです。
それから、これは謝罪になるのですが、オープニングの文章のクイズにおいて、
◇酉：2003年の第24回紅白歌合戦で白組のトリを飾った曲のタイトルは？（難易度低）
…と、記載しておりましたが、正しくは…
◇酉：2003年の第54回紅白歌合戦で白組のトリを飾った曲のタイトルは？（難易度低）
です。お詫びと共に訂正を記載させていただきます。惑わせてしまいまして申し訳ありませんでした。
また、皆様とお会いできるのを楽しみにしております。
：：：：：安曇あずみ：：：：：
※今回は文字数の事を考え個別のコメントではなく共通のコメントにさせていただいております。（一部を除く）
※誤字脱字の無いよう細心の注意をしておりますが、もしありましたら申し訳ありません。
※ご意見・ご感想等お待ちしております。<(_ _)>
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