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<幻影学園奇譚・ダブルノベル>


月夜の石集め
〜珍しい姿?〜

ざくざく砂を掻き分けて歩き回る。
単調なリズムが複数。
総勢5人の大人数だ。
砂浜を探索しながら歩く姿は、少々異質かもしれない。

「…はぁ…こんなんで石の欠片は見つかるんかな…」

鎖々螺が女らしからぬ仕草で短い髪をぐしゃぐしゃと掻き回しながら呟くと、丁度少し前を歩いていた龍也が振り返る。
やる気なさげな鎖々螺の姿を見て隣に並んだ龍也は、視線が近い彼女を覗き込んで放しかけた。

「そんなにぶすくれなくてもいいんじゃないか?」
「っつってもなぁ…見つかんなきゃなんかしなきゃいけねぇんだろ?」

『かー、メンドくせぇ』と言いながら後ろ頭を掻くと、その女性らしくない仕草が面白いのか、龍也が口の端を持ち上げる。
「ホント、お前女らしさがねぇよな」
「うっせー」
そんなん俺の勝手だろ、といいながらぶすくれる鎖々螺を見て笑うと、そっと鎖々螺の髪に手を伸ばす。
そっと指を絡めると髪はするりと通り抜ける。
柔らかく、指先をあっさりと通り抜ける赤い髪。

「…お前、もっと女らしくすれば美人になるだろうに」
「……は?」

髪を弄りながら唐突にぽつりと囁かれた言葉に、鎖々螺が間の抜けた顔と声を浮かべる。
そして暫しの沈黙の後…じわじわと、鎖々螺の顔に赤みが差してきた。

「なっ、なっ、なっ…!?!?」
「お、珍しいリアクション」
「う、うっせー!!」

龍也がからかうように言うと、鎖々螺ははっとした後に頬を赤くしたまま怒鳴りつける。
そして龍也を蹴り飛ばそうとするが、あっさり避けられた。

「いいじゃないか、俺はお前の意外な一面を見た気分だぞ」
「こっちは好きで見せたんじゃねぇよ!!
 くっそー!忘れろ!!今すぐ俺に頭を蹴られて忘れろ!!!」
「それは痛いから勘弁だな」

怒りに任せた鎖々螺の連続蹴りを素早く避けつつ、龍也はにやりと笑う。
それを見て今度は照れではなく怒りで顔を真っ赤にした鎖々螺が、地団駄踏みながら大声で叫んだ。


「…くっそ―――ッ!!
 一遍蹴り飛ばさせろ――――ッ!!!!」


その叫びに、周りで探索を行っていた面々が驚いて振り返ったのは…言うまでもない。

――――――唯一の救いは、龍也以外にその姿を見られていないことだろう…か?


<結果>
入手:無し。敢えて言うなら唐突に自分の『女』と言うことに関したことを言われると照れると言う情報(笑)

終。

■登場人物(この物語に登場した人物の一覧)■
【整理番号/名前/性別/クラス/属性】

【2953/日向・龍也/男/3−C/闇】

■ライター通信■
大変お待たせいたしまして申し訳御座いませんでした(汗)
学園ダブルノベル(海キャンプ編)個別をお届けします。 …いかがだったでしょうか?
ちなみに今回は残念ながら巳皇と話す方はいらっしゃいませんでした…結構好きなんですけどねぇ、私は(お前の好みは関係ない)
その代わりにB地点…鎖々螺のところが予想以上に多くて驚きました。やっぱり海辺は人気高いんですかねぇ…?(何)
そして例によって例の如く、PC様によっては入手アイテムなぞつけてみました(笑)
GETした人とGETしてない人がいるのは…単に私の趣味です(ぅをい)
場所ごとにNPC達の裏事情を散りばめて見ましたが…どうでしょう?わかっていただけましたか?(笑)
実は鬼斬の裏事情が一番多いのですが、それは単に彼の裏設定が一番多く決まっていたからに他なりません(ぇえ)
裏事情を垣間見て、NPC達に更に馴染んでいただければなぁ、と考えております。
全体的に色々と謎を残す不思議な展開・奇妙な終わり方を目指しておりますので、その謎について色々と考えてくだされば嬉しいです。
なにはともあれ、どうぞ、これからもNPC達のことをよろしくお願い致します(ぺこり)

【龍也様】
ご参加どうも有難う御座いました。
短くて申し訳御座いません(汗)
『鎖々螺の意外な一面』と言うことで、こんな話になりました。
鎖々螺はそう言う事を(巳皇以外に)言われるのに慣れていないので、急に言われると照れるようです(ぇ)
…残念ながら龍也様限定ではありませんが、今後有効活用してみたらいかがでしょうか?(笑)
時間軸的には探索途中、敵と遭遇前、と言ったところでしょうか。
また、プレイングの属性は『光』になっていたのですが、以前ご参加頂いた時は『闇』だったので、闇に直させていただきましたが…大丈夫でしたでしょうか?(汗)

色々と至らないところもあると思いますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
それでは、またお会いできることを願って。