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<幻影学園奇譚・ダブルノベル>


●Happy Birthdayを君たちへ。〜双子に奇跡を・・〜

みあお編。
「今日は楽しかったね」
「うん!海の中はすごく綺麗でいろんなお魚さんが泳いでたね!」
 陸と空を連れて浜辺を歩きながら、陸に海中での出来事を二人は話してあげる。
「所で陸さんや空さんは猫鈴にどんな願い事をしたの?」
「ボク?一つは皆がいつまでも笑顔でいられますようにってお願い事したんだよ」
 どうやら2鈴に2つお願い事をしていたらしい。
「もう一つは?」
「えっと・・・陸と一緒にお願いしたんだけど、お父さんと・・・もう一度会えますよう
にって・・」
 陸の方を見てから空は一瞬悲しそうに俯きかげんに伝えると、またいつもの笑顔が戻っ
ていた。
 以前、別の依頼で初めて二人に出会った時に、みあおも二人の父親を目にしていた。
 父親の顔に接触した事はメリットもデメリットも両方が圧し掛かってくる事は予想付か
なかった事ではない。
 もう一度父親に会いたいという気持ち・・・
「大丈夫!二人共“めぐり合わせ”もいいし、“運がいい”からきっとお父さんに『おめで
とう』って言ってもらえるよ・・」
「そうかな?!」
 これといってないほどに嬉しそうな表情を見せる空をみると、もう一度会える保障など
何処にもなく、みあおはそれ以上は答える事が出来なかった。
だが、ひと夏の夢として二人の願いを叶えてあげたいとみあおは心の其処から願う。

ちりんっ。
突然何処からか猫鈴に似たような音色が洞窟がある方向から聞こえてくる。
初めは聞き間違えかとも思ったが、二度目の鈴の音が聞こえみあおはもう一度振り返る。
「あっ!陸君、空君!あれ!!」
 みあおが驚きながら指差した方角を二人は見ると其処には見たことのある若い男性の霊
が立っていた。
 みあおの持つ霊感により、陸と空は優しく微笑みかける男性をはっきりと目にすること
が出来た。
「陸、空・・誕生日おめでとう・・」
 声を出す前に一瞬にして男性は姿をけしてしまった。

「お父さん・・ありがとう」
 小さな二人が小声で同時に告げた。
 みあおは二人の言葉を聞き逃さなかったが、二人の言葉には触れず聴こえなかった振り
をした。
 これは猫鈴の見せた幻という名の奇跡だったなのかもしれない。


日記帳【空の日記より】
 今日は皆が海キャンプに連れて行ってくれました。
 皆に遊んでもらえて楽しかったよ。
 みあおお姉ちゃんと一緒に海に潜ってたくさんのお魚さんや海の生物をたくさんみれて、
初めての体験に思わず『わぁ〜』と声がでちゃったんだ・・。
 みあおお姉ちゃんが海の中でいろいろな事を教えてくれたんだよ。
 なまこ・・陸にはこの話題には触れちゃいけないみたいなんだ。

 みあおおねえちゃんと一緒に海辺を歩いている時に、一瞬だけどお父さんに会えたんだ。
 一瞬だったけど・・あれはきっとお父さんだと思うんだ。


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / クラス】

1415/海原・みあお(うなばら・みあお)/女/13/2年C組

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■         ライター通信          ■
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今回、担当をさせていただきました葵桜です。
ご参加いただいてありがとうございました。
今回、提出が遅れてしまいすみませんでした。
そろそろ、季節の変わり目・・・気温の変化が激しいですが、
お体にはお気をつけくださいね。
私はすでに風邪をひき、完治してぴんぴんしています。
陸と空の面識がある方にも参加していただけた時には、とっても
嬉しかったです。
なによりも双子の事を覚えていていただけたのが、私自身も幸せです。
今回も二人のお相手をしていただき本当にありがとうございました。

                            葵桜。