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<幻影学園奇譚・ダブルノベル>


遭難! 必死 de サバイバル!!

<良薬、口に苦し?>

一緒に遭難した者たちと別れ、1人丈峯天嶽は山の中へと入っていった。

手製の釣竿に槍・・葉っぱの屋根の掘っ立て小屋・・・。
まずこの3つは必要だよな。
なら、葉っぱだな。葉っぱを集めにゃ。
それからだ。それができたらいよいよお楽しみって訳だな。
キャンプといえばキャンプファイヤーとオクラホマミキサーだろーよ。
あぁ、楽しみだなぁ♪

頭の中は前向き・・・というか、どこか現実逃避にも似た順応性の高さで占められている。
だが、そんな彼にある衝撃が走った!
それは・・・

「きのこ?」

そう。天嶽の足元いっぱいに広がる怪しげなキノコの群生地帯。
彼はこれに興味をそそられてしまったのである!
あるモノは赤く、あるモノは青く、そしてまたあるモノは茶色く・・・。
怪しいんだか怪しくないんだか、全くわからないそのキノコたち。
天嶽は思った。

「良薬は口に苦しって言うしな・・。体にいい物は苦かったり多少見た目が怪しかったりするんだって! うん、そうだよな!!」

・・・かなりヤバイ事を言っている気がしますが、天嶽はいたって真剣。
その群生キノコたちを片っ端からむしりとり、手に持てるだけ持つと彼は森を抜けることを決心した。

俺ひとりで食べるなんて悪いもんなぁ。
みんなに分けてやんなきゃな。
これでこそサバイバルってもんじゃん!
そう、そしてこのキノコをみあおちゃんやシュラインちゃんに渡すと『丈峯先輩は頼るんですね!素敵!』とか何とか?
恋愛成就のお守り持って来てよかったじゃんよ! 俺!!

ニコニコと満面の笑みを浮かべ、天嶽は元の場所に戻ってきた。
そこには、きちんと正座しみなの帰りを待つマドモアゼル都井の姿があった。
「都井サ〜ン! 食料とれたよ〜ん♪」
「ヲォ!? すンばらし〜!! んん〜、キノコですカ〜。早速食べてみるデース!」
と、言うが早いかマドモアゼルは天嶽の手から1つキノコを奪うとひょいっと口の中に放り込んだ。

灰褐色で白い斑点模様のついたキノコであった。

「モグモグ・・・んん〜。なかなかの美味デース。天嶽クンも食べてみるデース!」
ぺろりと食べ終えたマドモアゼルはそう言った。
「マジで? 美味かったって? これ??」
天嶽もマドモアゼルが食べた同種のキノコと思われるものを手にとって口に放り込んだ。
「ムグムグ・・・お? 美味い・・か?」
口の中に広がる微妙な渋さとキノコ独特の生臭さ。
お世辞にもマドモアゼルのような絶賛はできなかった。
・・・と。

「あ・・あれ? 都井サンが・・2人??」

天嶽の目に、マドモアゼルが2人になって見えた。
すぐにそのマドモアゼルは分身し、天嶽を囲んだ。
「ぶ、分身の術を使えるとは・・・都井サン何者!?」
「天嶽クーン? アタクシは1人ですヨ〜?」

ぐるぐる回る天嶽の視界。
回っているのは世界なのか、天嶽なのか。

そんな視界の中で、天嶽は天使を見た気がした・・・。

サバイバルをする時は、毒キノコに気をつけよう。
そして天嶽は浜辺に突っ伏し、そんな教訓を残したのだった・・・。


■□         登場人物            □■
【整理番号 / PC名 / 性別 / クラス】

2042 / 丈峯・天嶽 / 男 / 3年B組


■□         ライター通信            □■

丈峯天嶽様

この度は『遭難! 必死 de サバイバル!!』にご参加いただきありがとうございます。
この個別ノベルは共通ノベル第4章を補足するものです。
皆様がいったい何をしていたのか・・・興味とお時間がございましたらお読みいただければと思います。
都井との絡み・・・ということで、個別の方でも絡ませていただきました。
個別の方、恐ろしい終わり方をしておりますが殺してません。(^^;;;
その先は共通ノベルに繋がっておりますので、上手く繋げて読んでくださいね。
なお、クラスはライターの方にて勝手に決めさせていただきましたのでご了承ください。
それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。