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<幻影学園奇譚・ダブルノベル>


それゆけやれゆけコスプレ喫茶!
〜後日談とか〜

ディオシスにとって災難としか言えないようなあの文化祭が終わってから、早数日。
まだ文化祭の騒ぎの余韻が残る空間(教室)の中。


「…悪夢だ…」


――――――ディオシスは、頭を抱えて机に突っ伏していた。


「そう?
 俺には天国の夢だったけどなぁ♪」
ディオシスの前の席に座った灰司は、なにやらハガキ大の紙を大量に持ち、それに口付けたりなどしながら笑う灰司が御機嫌そうに返事をする。
そんな灰司の奇行を突っ伏したまま下からぎっと睨みつけるディオシスだが、どうやら効果はない様子。
諦めたように溜息を吐くと、ディオシスは机にうつ伏せになったままぼやき出す。

「…したくないメイドの格好させられるわ、その格好のまま働かされるわ。
 どっかの誰かは俺がそんな目にあってるってのに助けるどころか便乗して遊ぶわ…」

そういいながらじっとりと灰司を睨みつけるが、灰司はさっと視線を逸らして知らぬフリ。
はぁぁぁああ、と長く深々と溜息を吐いたディオシスは、嫌味を言うのも面倒だと言わんばかりに脱力して机とより一層仲良しさんになる。
それを見てくつくつと楽しそうに笑った灰司は、手に持った大量の紙からおもむろに一枚手に取ると、前後をひっくり返してディオシスの顔の前に持ってきた。


「…だってディオってば、ちっちゃくなった時の方が積極的だから…v」


頬染めつつそんなことを言う灰司にいっぺん怒鳴ってやろうかと口を開きかけたディオシスが見たものは。


――――――灰司とモロキス寸前な、ちびディオシスの写真。



「∞#%$§@〒▲□◎◆●☆♂♀℃!?!?!?!?」


もはや言語にすらならない叫び声。
自分が何をしたかほとんど覚えていないディオシスにとって、これはまさに『頭を金槌で殴られる』程のショックだ。

「なっ…な、なんなんだその写真!?」
「小さいディオはちっちゃくてふにふにしてて素直で可愛かったよv
 あ、今のディオも勿論素敵だけど♪」
「違う!問題はそこじゃなく…!!
 なんでそんな写真持ってんだよ!?」

完全にうろたえているディオシスの言葉に、灰司が意外そうに目を見開く。
「え?ディオって確か昨日写真撮った所に猛抗議に行ってなかった?」
そう。ディオシスは昨日文化祭の写真を展示している場所で、コスプレ喫茶のコーナーが設けられているのを目撃して写真を取り下げるように抗議に行っていたのだ。
…残念ながら、その抗議は受諾して貰えなかったが。
「行ってたけど…それがどうか…」
したか、といい終わる前に、ディオシスの顔が引き攣る。
若干青くなった顔で、恐る恐るディオシスに問いかける。

「……も、もしかして…」
「…もしかしなくても、コスプレ喫茶のコーナーで普通に展示されてたんだけど」
「………な、なんてこった…」

さらっと返す灰司の声に、折角起き上がったディオシスはへなへなと力尽きたように机に突っ伏した。
そんなディオシスの様子にくすくすと楽しそうに笑うと、灰司は写真の束に向き直る。
なんとなく気になって、ちょこっとだけ顔を起こして後ろからその写真を見た。


――――――全部、自分(ちび)のスナップ写真。


「……」
バッ!
「あっ!?」
すっ…カチッ、シュボッ!!

「あ゛ぁ―――――――――――――――――――ッ!?!?!?!?」

無言で灰司から写真の山を取り上げたディオシスは、どこからともなくライターを取り出して纏めて着火。
写真はあっと言う間に燃え出した。

「お、よく燃えるな」
「な、なんてことするんだディオ!!
 あぁ勿体無い、高かったのに…宝物にしようと思ってたのに…」
「そんな宝物全て燃え尽きてくれた方が俺の精神衛生上とてつもなくよろしい」
どんどん燃えカスになっていく写真を見て情けない声をあげる灰司を、ディオシスは冷たく突っぱねる。


――――――しかし、それで終わらないのが灰司の凄いところ。


「…まぁ、まだスペアが沢山あるからいいけど」

ビラッ。
そう言いながら懐に手を突っ込んだ後出した彼の手には、またもや大量の写真。
…それも、同じシーンの写真が一種につき数枚ずつある用意周到っぷりだ。


「―――――――――――!!!!!!!」


……それを見て、ディオシスは声にならない怒りの声をあげた。


――――その後、暫くの間ディオシスと灰司が全力疾走で追いかけっこする姿が、校内のあちこちで見かけられたとか。


終。

●●登場人物(この物語に登場した人物の一覧)●●

<3日目>
【3737/ディオシス・レストナード/男/3−B/客→ウェイトレス(笑)手伝い】

○○ライター通信○○
本当に、ほんっと――――――に!!大変お待たせいたしまして、申し訳御座いませんでした…!!(汗)
学園ダブルノベル(学園祭編)をお届けします。 …いかがだったでしょうか?
ちなみに今回もまた、残念ながら葉華と絡んで下さる方はいらっしゃいませんでした…何ででしょう?(知るか)
他のNPCには最低一人は絡んでくださっていらっしゃったので、全員出来るだけ均等に振り分けてみました。
振り分けてみると、全日よりも三日に分けたほうが人数の割合的に丁度よさげなので、三日間分担です。
また、NPC達は色々考えた結果、全員三日間全部に登場する事にしました。…そうじゃないと葉華の出番減りすぎますから…(遠い目)
文章量が予想以上に多くなったので、プレイングを見て共通で書きたかったなーと思っている部分も個別に回してしまいました。…うーん、残念(何)
特に共通では3日目が予想以上にすっきりしたので、3日目参加のお客様は量的に少々物足りないかもしれません。申し訳ない…(汗)
それでも書きたいところは全部書いたつもりなので、個人的には結構満足ですv(待て自己満足馬鹿)
なにはともあれ、どうぞ、これからもNPC達のことをよろしくお願い致します(ぺこり)

【ディオシス様】
ご参加どうも有難う御座いました。
やっぱり素敵なプレイングを頂いたからには子供化していただかないと!と思いまして、ちびっこメイド服着用していただきましたv(笑)
完全巻き込まれ形で進んでおります。これから頑張ってください、色々と(爆)
ちょっと危ないお兄さんに危ない目に合いかけましたが灰司様のお陰で事なきを得ました(笑)
本当は裏方で手伝わされる場面も書いてみたかったのですが、やっぱり話の都合の関係で割愛です(ほろり)
個別はなんとなく後日談です。
やっぱり小さくなってた間のことはほとんど覚えてないので、写真とか見せられてショックを受けるのでは…と思うと書かずにはいられず…!(をい)
灰司さん出演で仲がいいんだか悪いんだか…なお話となっております。
写真に関しての経緯や結局やっちゃのかどうか(をい)は、灰司様の個別をご覧くださいませ☆

色々と至らないところもあると思いますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
それでは、またお会いできることを願って。