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<飲茶店 文月楼 海原みあお編>
「それじゃみあおはこのチラシをコピーしてくるね。」
みあおがたった今、皆で描いたチラシの原本を手に持って立ち上がる。
みあおが歩いて行ったしばらくの後、ふと思い出したように隆美もその後を追う。
追いかけて行って追いついた隆美はみあおの肩をぽんと軽く叩く。
「あ、私も一緒に行くよ。一人じゃ重いでしょ?」
「ホントに?よかったちょっと重いからどうしようか?って思ってた所だったから。」
屈託のない笑顔を浮かべるみあおを見て、隆美は思わず笑みを浮かべる。
「それじゃとっととこれをコピーして、お店に戻ろうか。」
「うん。」
そう話し合うと二人はコピー機のある教室へと走っていった。
コピー機のある教室では、どこの出し物もチラシやら何やら足りないところが続出しているのか、ものすごい賑わいを見せていた。
「うわー、なんか今日は一段と凄いね。」
「そ、そうね、ここまで人が多いとは思わなかったわ。」
「うーん、こんなに人がいるんじゃ素直に並んでいたら間に合わないよね。」
「そうねぇ、かといってどうしようも……。」
しばらく考えた後みなもが隆美に『にぃっ』と笑いかける。
「みなもね、良い事思いついちゃった。」
そういってみあおはゆっくりと列に向かって歩き出した所で、急に足元にあった荷物に躓いて列に崩れる様になだれ込む。
「あいたたた……、み、みんな大丈夫?」
みあおは気がつくとぱっと立ち上がって、回りを起こす側に入りどさくさに紛れて、列の真ん中にしっかり入り込んでしまっていた。
その様子を見て隆美は思わず笑みがこぼれてしまう。
「隆美〜、早く戻ってきてよ〜。」
「はいはい…。」」
ちゃっかりとしているみあおの言葉にせかされる様に微笑みながら列に『戻って』行った隆美であった。
Fin
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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≪PC≫
■ 海原・みあお
整理番号:1415 性別:女 年齢:13
職業:小学生
≪NPC≫
■ 佐伯・隆美
職業:大学生兼古本屋
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■ ライター通信 ■
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どうもはじめまして、ライターの藤杜錬です。
今回の幻影学園奇譚ダブルノベル『飲茶店 文月楼』は如何だったでしょうか?
みあおさんらしさがうまく引き出せていればうれしいのですが。
それでは今回の依頼ご参加ありがとうございました。
2004.08.11
Written by Ren Fujimori
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