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それゆけやれゆけコスプレ喫茶!
〜お遊びもほどほどに〜
―――着替え中のこと。
「…なぁ、誰か背中のチャック閉めてくんねぇ?」
メイド服を途中まで着たはいいが、背中のチャックをあげられるほど肩と腕の関節がよく動くわけではない賢は、困ったように他に着替えている人間に声をかけた。
「あいよー。んじゃ俺がやってやるよ」
その言葉に返事をしたのは既にシスター服に着替えた希望。
なにやら楽しそうに近寄ってきた希望に「それじゃあよろしく」と言うと、賢は背を向ける。
希望はにこにこと楽しそうに歩み寄ってチャックに手をかけ、引き上げる。
ジジジジ…ぼぅんっ!!
「ぅおっ!?」
『!?』
上げている途中で、唐突に賢の体が煙玉から発生したような煙に包まれた。
驚いて退く希望と目を見開く他の男達。
そして暫しの間の後…煙が晴れたそこには…。
「うー…げほげほっ!!
煙てー!!」
――――――ちっちゃくなった、賢。
「へー…ちっちゃくなるときってこう言う仕組みだったんだ?」
「あぁ、おいらもクロムに頼まれたときにチャック上げてたらあぁなったから驚いたよ」
「しっかりメイド服も体に合わせたサイズに変化するんですね…」
感心する崎と聡にさらっと返す葉華。
知ってて言わなかったとは…ちょっと性格悪いぞ葉華。
しかしそんな会話を聞いているのかいないのか、希望はなにやら目を輝かせている。
「…なぁなぁ賢、まだチャック閉め終わってないから後ろ向いてくれるか?」
「あ?あぁ、わかった」
希望の言葉に素直に頷いて背を向ける賢。
すると希望は満足そうに笑って―――チャックを下に下ろした。
ジッ…ぼぅんっ!!
またもや賢の体から煙が立ち上る。
もうもうと上がった煙が治まる頃…そこに立っているのは、勿論おっきい方の賢。
「…あ?なんだ?何があった?」
イマイチ理解できていない様子の賢ににっこり微笑みかけた希望は、
「ワリ。上げようと思ったら間違えて下げちまったみたいでさ。もっかいやるから前向いててくれよ」
とのたもうた。
しかも賢もまた素直に信じたもので、『わかった』と言ってあっさり前を向く。
「「あ、ちょ…」」
「さーさっくりやっちゃいましょー」
聡と葉華が余計なことを言う前にやってしまえとばかりに、希望はジーッとチャックを半端な所まで上げる。
ぼぅんっ。
「…あれ?俺どうしてたんだっけ…?」
――――――そのやり取りが、この後更に数回ほど繰り返されたのは、言うまでもなく。
ようやくそのことに気づいた賢がキレて『いい加減にしろー!!』と暴れだすまで、それから3分後のことでした。
終。
●●登場人物(この物語に登場した人物の一覧)●●
<1日目>
【3070/菱・賢/男/2−A/ウェイター】
○○ライター通信○○
本当に、ほんっと――――――に!!大変お待たせいたしまして、申し訳御座いませんでした…!!(汗)
学園ダブルノベル(学園祭編)をお届けします。 …いかがだったでしょうか?
ちなみに今回もまた、残念ながら葉華と絡んで下さる方はいらっしゃいませんでした…何ででしょう?(知るか)
他のNPCには最低一人は絡んでくださっていらっしゃったので、全員出来るだけ均等に振り分けてみました。
振り分けてみると、全日よりも三日に分けたほうが人数の割合的に丁度よさげなので、三日間分担です。
また、NPC達は色々考えた結果、全員三日間全部に登場する事にしました。…そうじゃないと葉華の出番減りすぎますから…(遠い目)
文章量が予想以上に多くなったので、プレイングを見て共通で書きたかったなーと思っている部分も個別に回してしまいました。…うーん、残念(何)
特に共通では3日目が予想以上にすっきりしたので、3日目参加のお客様は量的に少々物足りないかもしれません。申し訳ない…(汗)
それでも書きたいところは全部書いたつもりなので、個人的には結構満足ですv(待て自己満足馬鹿)
なにはともあれ、どうぞ、これからもNPC達のことをよろしくお願い致します(ぺこり)
【賢様】
ご参加どうも有難う御座いました。
ちびっこメイドでおぼつかない接客、つまみ食いして怒られたら大泣きして大暴走、女の人についていって迷子、と私のツボをつくネタを沢山下さって有難うございます…!(をい)
少林寺拳法で喧嘩、も書いてみたかったのですが…話の都合で割愛です。
お初の方なのできちんと書けたかちょっと不安ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
個別の方はメイド服でちょっと遊んでみました(笑)
このメイド服ってこういう仕組みになってたんだ、とちょっと感心していただければ成功かな、と(をい)
賢様の台詞が少ないのはご愛嬌、と言うことで(待てコラ)
色々と至らないところもあると思いますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
それでは、またお会いできることを願って。
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