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<幻影学園奇譚・ダブルノベル>


<飲茶店 文月楼 鹿沼・デルフェス編>

階段を下りて更衣室に向かったデルフェスと紗霧であったが、すでにチャイナドレスを着ている紗霧に歩いているそばから声がかかる。
普段どちらかというと大人しめな為だろうか、いつもよりも目立つ服装をしているために目に留まる率も高いといった様子で男子生徒から声がかかる。

「あ、君どこのクラスの生徒?良かったらこれから一緒に学園祭回らない?」
「君1−Cなんだ?僕もなんだよ、奇遇だなぁ、って紗霧ちゃん?
全然気がつかなかったよ。」

 などなど、失礼な物からただのナンパまで、何回も声がかかりつつもなんとか更衣室へたどり着く。

「それじゃちょっと着替えてくるから少し待っててくださいね。」
「あ、はい、待ってますね、あとここでちょっとチラシ配りの準備をしていますね。」

 そういって紗霧は持ってきた袋から、先ほどみあおがコピーして来てくれたチラシを用意し始める。
その様子を見ながらデルフェスは更衣室に入っていった。

「まさかわたくしがこういう服を着ることになるとは思わなかったわね。」

 持ってきた鮮やかなコバルトブルーのチャイナドレスを手に取りながらそんな事をデルフェスは呟く。
そしてそのまま意を決した様にチャイナドレスをその身を包み、外で待つ紗霧の元へ歩き出す。

「お待たせしました、それじゃ早速宣伝に行きましょうか?」
「うん、デルフェスさんが着替えている間にチラシの用意をしといたから、すぐにでも配れるよ。」

 笑顔で答える紗霧を見て思わずデルフェスも笑みがこぼれる。

「そうね、わたくし達もがんばらないとね。」
「はいっ!!」

 歩き出したデルフェスの後を慌てて追いかけていく紗霧であった。
学園の広場にやってくると二人は笑顔を浮かべる。

「「飲茶店文月楼をよろしくお願いします!」」

そしてそう二人はそろって声を上げた。


Fin

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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≪PC≫
■ 鹿沼・デルフェス
整理番号:2181 性別:女 年齢:463
職業:アンティークショップ・レンの店員

≪NPC≫
■ 佐伯・紗霧
職業:高校生兼古本屋

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■         ライター通信          ■
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どうも始めまして、ライターの藤杜錬です。
このたびは幻影学園奇譚ダブルノベル『飲茶店 文月楼』にご参加いただきありがとうございました。
デルフェスさんはゴーレムとのことで、色々面白そうなキャラクターだな、と思いました。
以前私が少し考えたことのあるキャラクターにも(怪談とは関係ないですが)人型のゴーレムというのがあったので、ついそれを思い出してしまいました。
今回ダブルノベルということで構成がいつもと違うため、うまくできているか判りにくいですがご満足いただけたらうれしいです。

2004.10.3
Written by Ren Fujimori