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<東京怪談ウェブゲーム あやかし荘>


あやかし荘のクリスマス 2005

「たしか、そろそろ『くりすます』ではないのか?」
管理室でコタツに蹲り、せんべいを食べている嬉璃が、因幡恵美に訊く。
「そうよねぇ」
「また、今年も、ぱぁーっとくりすますぱーてぃーとをやってみたいものぢゃ」
「ええ、もちろん。パーティの準備、しなくちゃね」
と、てきぱき動く恵美であった。

 興信所では
|Д゚) ……というわけなごや
|Д゚) ……たけぴーもくる?
「何故“名古屋”なんだよ? いきなり」
 サンタ姿のナマモノが居る。
 其れに対応する草間武彦。
「なんだ? 今度はサンタのバイトで参加するのか?」
|Д゚) うみ
|Д゚) たけぴーもする? サンタ
「沢山の人とパーティ……楽しそうですね」
 零がにっこり笑っている。
「俺はそう言うモノは好きじゃない」
 と、言う武彦だが、零とナマモノ達に三角帽子をかぶせられる。
 すっかりオモチャの草間武彦。
「……で、やりたそうだから付き合ってやるが、何をすればいいんだ?」
|Д゚) まあ、まったり楽しむ 良いかと?
「あのお化け屋敷で、のんびり出来る……のか?」


 さて、今年のクリスマスはどうなる事やら……。

《病院》
「ゆっくり、うん」
「だから大丈夫だって」
 と、ショートカットの女の子に支えられながら、未だそこかしこに包帯を巻いている御影蓮也が病院の出口から出てきた。
「タクシー呼んだ方がいいかな?」
「いや、大丈夫だよ。狂華」
「大丈夫じゃない! 何とか動ける様に“治した”と言っても未だ怪我人なんだから!」
「む……病院でのクリスマスは嫌だから何とか治そうと……」
「もう、無茶なコトするからだ」
 と、少女は頬を膨らませる。
 全治5週間ぐらいの大けが。御柳狂華は彼を心配している。
 惚れた弱みもあるのだが、彼女には頭が上がらない。
 彼は今入院中。今回は外泊許可を貰ったのだ。其れぐらいは回復しているので、様子見と言う事は建前であり、流石に白い壁の中でクリスマスは悲しいだろう、と言うわけだ。
「やっぱりタクシーだ」
 狂華はむすっとして言う。
 と、今の蓮也には歩くのは難しい。
 そうして、彼女は適当なタクシーを拾って未だ文句を言う蓮也を押し込め、
「あやかし荘までお願いします」
 と、タクシーの運転手に言うのだった。

〈揃ったところで小麦色から料理説明〉
「めりーくりすまーす!」
 と、皆がクラッカーをならしシャンペリーの栓を開ける。一部の人達は三下に向かって栓を向けて遊ぶ(よい子は真似をしてはいけません)。
 料理もあり、酒もジュースもあり、思い思いに飲み食いと会話しているわけだが。

|Д゚)ノ 花見みたく、かわうそ?説明!
らせん「はい、お水」
|Д゚) さんきゅー らせん
|Д゚)))) すりすり〜
らせん「かわうそちゃーん!」(ぎゅー)
|Д゚*) と、やっておきながら、しっかり説明
|Д゚) シュライン、シュトーレーンとプチタルト、シャンパンゼリーとブッシュ・ド・ノエル
|Д゚) 重たかったそうな
|Д゚) たけぴーもいたしもんだいはなかろう、と
草間「旨い酒に、料理、美味い煙草があれば♪」
シュライン「はい、武彦さんお酒」
|Д゚)ノ 撫子、前日に料理手伝う。しかし、大吟醸とか持ってきている
|Д゚) 鹿児島産の焼酎もある、カクテルは出来る
|Д゚) 飲みやすいほどヤバいもの!
|Д゚) 飲み過ぎ注意! 特に撫子!(くわ!)
|Д゚) あとはよっしーとの砂糖錬成……
撫子「もう、そんな事言わないで下さい(赤面)」
|Д゚*) 美桜、かわうそ? の為に 鮭のパイ包み!
|Д゚) らぶりー♪ 有り難くちょうだいするなり
美桜「ありがとうございます」(撫で撫で)
らせん「しっとしん、あたしのこころにしっとしん……」
|Д゚) 皇騎シャンパン。スイーツ各種
|Д゚) あ、シャンパンは傘、スイーツは亜真知、被った
|Д゚) 亜真知、甘味を司る。えらい違いだが……
|Д゚) まあ、神酒あるから被ったとは言えないか
亜真知「サンタの格好に合いますね」
皇騎「ま、そうですね……ありがとう」
茜「こうきさーん一緒に踊ろう」
|Д゚) なんか茜出来上がっている……
|Д゚) 加藤、おお、これはなかなかの代物。大吟醸……
|Д゚) あれ? エルハンド手をつけない? 酒好きなのに?
加藤「もらい物なんですよ。誰も手をつけてない飲みもしないものを“戴いて”きたんです。遠慮無く」
エルハンド「……貰い物? (何かを“視た”らしい)」
|Д゚) その言葉微妙だ、加藤
|Д゚) では、へたれ龍の差し入れ。
龍「だれがへたれだ!」
|Д゚) 手作りアップルパイ。美味い? 亜真知?
亜真知「心がこもってますね♪ まだまだ荒削りですが頑張ってください♪」
龍「あ、ありがとう(赤面)」
|Д゚) 純情君め けけけ
|Д゚) めいどのあくま、だきついてやれ。楽しい事起きる
祐子「? え? そうなんですか?」
龍「やめろ〜!」
|Д゚)ノ ま、こんなところ、なり!
|Д゚) おっと、忘れていた
|Д゚) 鳩はのちに……オーブンで……
アッパー!(´∀`)9=○)゚Д゚)・∵. あっぽー!
白「私は食い物でハナイ!」
|Д゚) 田中とかめいどのあくまとか隠岐のほうは、まあ手伝いだけなので何もナシってところ?
|Д゚) 料理手伝ったらしいけど
|Д゚) おっと、皇騎、シャンパンタワー!
皇騎「6段ぐらいがやっとでした」
|Д゚) 綺麗〜
茜「わーい、すごーい!」

|Д゚) ま、立食パーティ、なる。コレ基本


〈クリスマスプレゼント〉
「では、クリスマスプレゼントを渡します。順番に並んでね」
 シュラインさんが大きな白い袋をもって、そうマイクで言った。
「大した物じゃないがコレでも食らえー! お菓子掴み放題だ!」
 草間が袋に入ったお菓子を持った。その時一気に、
「よこせ草間!」
|Д゚) たけぴー!
「うわあ!」
 龍とナマモノ他数名にタックルを食らった。
「龍はわかるが、ナマモノ! お前は仕事だろう!」
|Д゚) え? そうだった!
「かわうそ?ちゃん相変わらずだなぁ。は〜いオモチャはこっちダヨ〜」
 と、らせんも手を振る。
「んじゃ、兄弟達にいっちょオモチャを……」
 龍が手を伸ばす。
「おお、なかなか良いものじゃないか」
 と、手にとって開けてみた龍は驚いた。
「だって、私のところの新製品だよ♪」
 流石らせん。会社令嬢のやる事は違う。
|Д゚) はいならんでーならんでー
 かわうそ?サンタで誘導作業。
「どんなのかなぁ?」
「あ、手袋、柄が違う?」
 と、シュラインの袋は色々手編みの手袋とマフラーだ。ただ、ランダムに入れていたのか、左右柄や色が違う。
「美桜様、その柄とわたくしの柄を交換しませんか?」
「え? はい、良いですよ」
 美桜は快諾して、片方を渡し、デルフェスはもう片方と交換した。
「ありがとうございます。エヴァ様とおそろいですわ♪」
「良かったですね」
 と、交換する人もいれば。
「へぇ、趣向を凝らしたものですね」
 と、皇騎の様に敢えてそのまま左右柄の違う物に落ち着いている。
「暖かいですね、義明君」
「だね。これは良い♪」
 わいわいと、手袋の交換会や、シルバーフィールド会社新作玩具でゲームと賑わった。


 
〈コスプレ・カラオケ大会〉
 他の人達との会話が弾む中、
「はーい、SHIZUKUでーす! 今からカラオケ大会するよー!」
 と、SHIZUKUが宣言する。一気に盛り上がる食堂内。
「バックコーラスは歌姫と狂華ちゃんだ! ギターは蓮也君にたのむね!」
 と、一気に仕切り始めるSHIZUKU。
「ああ、任せておけ」
 蓮也は親指を立てる。
「歌となれば私も参加しなくちゃ」
 カスミ登場。
「わしの美声におどろくな?」
 嬉璃もやってくる。
 芋狡式にエヴァやデルフェスや亜真知と零が集まってくるわけである。
「ふふふ、ただ、カラオケだけではおもしろみがありませんわ」
 鹿沼デルフェスが笑い出す。
 そして、どこかで見た様な箱が出てきた。中には、ミニスカサンタやトナカイの着ぐるみ。巫女服や晴れ着などが沢山ある。もちろんメイド服やナース、白衣、アイドル衣装……これは?と首を傾げるものもある。
「着ぐるみなどでコスプレなりきりカラオケ大会ですわ!」
「!?」
 カスミが一寸退いた。
「おもしろそう!?」
「是非! やりましょう!」
 と、一斉にはしゃぐノリノリな方々。
「でも、着替えるのに時間が……」
 カスミがコスプレをしたくない為にそう言うのだが……
「大丈夫ですわ。大丈夫ですわ♪」
|Д゚)ノ メイド魔神、田中裕介、居る
「誰がメイド魔神だー!」
 反応してしまう田中裕介、ああ哀れ。彼の様な伝説の着せ替え術師がいればこれらの着ぐるみや服も3秒もかからないのだ。
「もう、俺はこういうコトをしたくないのに……(特定の人にだけしたいんだけどな)」
 と、メイド魔神は渋々、張り切る女性陣に衣服を着せてあげる役になってしまった。
 ――時間間に合うのだろうか?
 と、色々コスプレ品柄カラオケで盛り上がる中、その余興に、加藤忍が1万円札やトランプを使った手品をした。
 最後には、蓮也が賛美歌を歌ってカラオケは終了した。
 後は着の身着のままで遊んでいる様だ。
「カスミ様もエヴァ様も似合いますわ」
 と、久々に鼻血がたれて悦に浸るデルフェスさん。彼女にとって至福な一時だったと言う事は言うまでもない。

 では、色々ある中で個人イベント的な物を抜粋してみた。


《狂華と蓮也》
「お皿取ってくるね」
 と、狂華が蓮也の為に色々動く。殆ど治ったとしても、蓮也は未だ動きづらい。
 狂華の格好はミニスカサンタにニーソックスだ。白と赤のコンストラクトがまぶしい。蓮也は多分彼女が宝石の様に思っているだろうか? あまり下の方は見ない様に務めているがやはり目がいってしまう。哀れな男の性。
「どうしたの?」
「いや、何でもない」
「ねね? 似合うかな?」
 と、目の前で回る狂華。
 蓮也には彼女のスカートとニーソックスの狭間に見える太股がまぶしすぎた。
 恥ずかしいが、答えるべきである。
「に、似合うよ」
 しかし、その目線は明後日の方。
「もうちゃんとみてよー」
 と、狂華は拗ねる。
 しかし直ぐに ま、良いかと彼の横に座った。
「結構歌ったねぇ〜」
 と、コップを持って何かのボトルを持ってきた。
「恥ずかしかったけどな」
「うん。私もはずかしかった。でも楽しい」
 と、笑う狂華。
 いつも見ているがこれほど可愛い彼女がそばにいるというのは何と羨ましい事だろうか。自分自身に疑いたくなる蓮也君。
 しかし、狂華が持ってきたボトルジュースじゃない様な? と言う気がした。
「このジュース美味しい……」
「コレシャンパンだ……」
「え? ほいひいからいいや〜」
 と、どんどん飲んでしまう狂華。
「お、おい、やめろ狂華! 其れアルコール入っている シャンメリーと間違えているから!」
 時既に遅し。
「れんや〜一寸暑い〜」
 狂華はサンタの服を着崩し始めたのである。
「わ! やめろ! 皆が見てる」
 ――ゴメン誰も見てません。見ているなら大量分裂したかわうそ? だけかと。
 其れで矛盾して、狂華は蓮也に抱きつくのだ。
「私の事好き?」
 迫る狂華。
「ああ、好きだすきだから、そのなんだ、こうくっつくのは……?」
 自棄になって返事をするも、狂華の反応がおかしい……。
「眠ってしまってる……」
 天使の寝顔を言わんばかりに彼女は眠ってしまったのだ。
 ――一寸後悔してしまう蓮也君かも知れない。

〈宴も終わり〉
「今日はお疲れ様でしたぁ」
 と、恵美達と別れる。
 一緒に帰るもの、数人で帰るものと様々だ。
「今年も無事終わったですね」
 後かたづけは明日まで続きそうだ。
「ぢゃな。相変わらずさんしたは凹んで居る様ぢゃ」
「あ、ははは」
 三下は気が付くと財布の万札が無くなっていると言う事にショックを隠しきれない様だ。
 其の後の皆さんの動きを追ってみる。
|Д゚) うぃあさー

《蓮也と狂華》
 さて、怪我人とその恋人はというと、
「まったく、誰だ? 狂華に酒を飲ませたのは……」
 と、苦笑している蓮也。
 狂華は興味津々にシャンパンを飲んでしまい酔っぱらい蓮也に絡んだあげくに眠ってしまった。結局帰りはマフラーを巻いてあげて負ぶって帰る事になった。とはいっても、
「狂華ってどこに住んでいたっけ?」
 エルハンドが蓮の間を解放していない昨今、狂華の家はどこになるのか謎になった。色々な筋で親戚か保護者にはなっているが……形骸化している。
 折角のプレゼントが渡せない。起こすのにも忍びなかった。なにせ、寝顔が可愛いのだから。もう一寸眺めていたいのだ。
「こんな寝顔で隙だらけだぞ……おい、起きろ、狂華。」
 蓮也は狂華を起こす。
「? ん? 私は何をして?」
「お酒弱いんだな」
「え? はう、恥ずかしい……」
 狂華は記憶があるのか恥ずかしいらしい。
「嬉しかった?」
「恥ずかしいからやめて欲しいなぁ。でも……一寸嬉しかった」
「すけべ」
「ぐは」
 跪いてしまう蓮也。
 クスクス笑う狂華。
「そうだクリスマスプレゼント」
 蓮也はブレスレットを取り出し、彼女の腕に填めた。
「?」
「メリークリスマス」
 彼にも同じようなブレスレットがある。
 銀であるが一部くぼみがあり、其れは対となる物らしい。
「綺麗〜でも、このくぼみは何?」
「こうすると、ほら……」
 蓮也がブレスレット重ね合わせると
 メビウスの輪。あの∞のマークになった。
「あ……」
「俺のブレスレットは『無限』、君のモノは『Infinity』。俺が君の運命を変えてみせる。絶対に。そして永久に一緒だ」
 と、真剣に蓮也は言う。
「蓮也、……ありがとう」
 と、狂華はうれし涙を浮かべ、蓮也に抱きついたのだった。
 其れは夢の様な出来事。
 願わくは、その時間が永遠に無限に続く事を。

 
End

■登場人物
【0086 シュライン・エマ 26 女 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【0328 天薙・撫子 18 女 大学生・巫女・天位覚醒者】
【0413 神崎・美桜 17 女 高校生】
【0461 宮小路・皇騎 20 男 大学生・財閥御曹司】
【1098 田中・裕介 18 男 孤児院のお手伝い兼何でも屋】
【1535 黒澄・龍 14 男 中学生/シマのリーダー】
【1593 榊船・亜真知 999 女 超高位次元知的生命体・・・神さま!?】
【2066 銀野・らせん 17 女 高校生(ドリルガール)】
【2213 御柳・狂華 12 女 中学生・禍】
【2181 鹿沼・デルフェス 463 女 アンティークショップ・レンの店員】
【2276 御影・蓮也 18 男 大学生 概念操者】
【2922 隠岐・明日菜 26 女 なんでも屋】
【3843 白・且羽時 17 男 伝書鳩】
【3670 内藤・祐子 22 女 めいどのあくま】
【5745 加藤・忍 25 男 泥棒】


■ライターとナマモノから
こんにちは、滝照です。あやかし荘のクリスマスに参加して頂きありがとうございます。
(゚Д゚) めりーくりすまーす!
|Д゚) 3回目
|Д゚) 滝照ライター業3周年
|Д゚) かわうそ? も実は約2年半〜3年(さてどこが初出?)
早いものです……(ココア飲んでいる)。
|Д゚) この世界では雪が降っているけど、本当に降っていたら……
|Д゚) 運命?
ホワイトクリスマスか……程度に依るけど良いものでしょうねぇ。