コミュニティトップへ
高峰心霊学研究所トップへ 最新レポート クリエーター別で見る 商品別一覧 ゲームノベル・ゲームコミックを見る 前のページへ

<東京怪談ウェブゲーム あやかし荘>


あやかし荘のクリスマス 2005

「たしか、そろそろ『くりすます』ではないのか?」
管理室でコタツに蹲り、せんべいを食べている嬉璃が、因幡恵美に訊く。
「そうよねぇ」
「また、今年も、ぱぁーっとくりすますぱーてぃーとをやってみたいものぢゃ」
「ええ、もちろん。パーティの準備、しなくちゃね」
と、てきぱき動く恵美であった。

 興信所では
|Д゚) ……というわけなごや
|Д゚) ……たけぴーもくる?
「何故“名古屋”なんだよ? いきなり」
 サンタ姿のナマモノが居る。
 其れに対応する草間武彦。
「なんだ? 今度はサンタのバイトで参加するのか?」
|Д゚) うみ
|Д゚) たけぴーもする? サンタ
「沢山の人とパーティ……楽しそうですね」
 零がにっこり笑っている。
「俺はそう言うモノは好きじゃない」
 と、言う武彦だが、零とナマモノ達に三角帽子をかぶせられる。
 すっかりオモチャの草間武彦。
「……で、やりたそうだから付き合ってやるが、何をすればいいんだ?」
|Д゚) まあ、まったり楽しむ 良いかと?
「あのお化け屋敷で、のんびり出来る……のか?」


 さて、今年のクリスマスはどうなる事やら……。

《あやかし荘》
 準備に明け暮れている日々も終わり、既に草間達がやって来ている事を電話確認している。
 今回は比較的楽で、皆が持ってきた料理やお菓子を食べるというものだ。一応此方でも料理を用意しているわけだが、どんな混沌な物になるか楽しみでもある。
「ジュースがひとつもなかったら楽しい事になるだろうか?」
 と、誰かが言ったが、そうなる可能性がないわけではない。
 飾り付けは前日に行われており、かなり豪華になっていた。外にはイルミネーションもつけている。後は全員が来るのを待つだけである。
「雪ですわ♪」
 窓を見る鹿沼デルフェス。
「あ、きれいー」
 エヴァと一緒に窓を見る。
 どんどん積もっていく雪。
「はじめてであったときは」
「敵同士だったね」
「わたくしはそう思っていませんでしたが」
 と、にっこり笑う。
「仲がよい事は良い事だな」
 エルハンドが珍しく黒マントや着流しではない、今時の格好をしていた。
「メリークリスマスですわ」
「メリークリスマス。少し早い気もするが、色々混み合っているからな」
 実のところ日付的にはイヴでも25日でもない。
 幸い生放送登場やロケもなかった為か、SHIZUKUもやって来た。
「やっほー!」
「こんにちは、お世話になりますね」
 響カスミも一緒にやってきている。
「カスミ様! SHIZUKU様!」
 目をハートマークにして鹿沼デルフェスが出迎えた。
――何か企んでいるんじゃないかな?(エヴァ)
――良かろうよ(エルハンド)

 そして、三下と一緒にやってきたのは加藤忍という、青年だ。
「当日にパーティだと、少し事情で出かけられないですが、こういう時にはたまには良いかもですね」
「ホームパーティでするのですか?」
「いえいえ、そんな事は家でしません……用事がありますけどね」
 と、三下の質問に苦笑する。

「そろそろ、決めないと……いけませんね」
 と、心の中で言っているのは田中裕介。しかし彼は真剣に悩んでいる。
「いや、だから、姉さん離れて下さい」
「えーいいじゃん。寒いし」
 と、隠岐明日菜が彼の腕を抱いて離さない。片手には内藤祐子を猫掴みしている。3人は一路あやかし荘に向かっていた。姉弟の方は比較的暖かそうな冬服だが、内藤祐子は派手なフリルが付いているメイド服にコートという出で立ちで目立つ事この上ない。
「うにゃ〜。私も他の人達と遊びたいですぅ! 裕さんと遊びたい〜」
 二等身になってジタバタしているめいどのあくま。
「だめだ! お前は色々面倒掛けるだろ! 来られるだけ有り難く思え!」
 怒る田中裕介。だが
「まあまあ、あんたは自分の事だけ考えなさい。もう手筈は済んでいるんでしょ?」
「う……姉さん……」
 明日菜がニヤリと笑うと、苦虫を潰した様な顔をする田中裕介。
 彼には今回特別な事情があるのだが、一応めいどのあくまの保護者なので来ていたのだ。いまでは、姉とあくまの3人暮らしという奇妙な生活である。其れにもけじめを付かないと行けないだろうか? そう、田中裕介は人生の決断が差し迫っているのだ!

 一方、長谷神社では相変わらずの面子が揃っていた。天薙撫子と長谷茜、そして宮小路皇騎と織田義明である。
「こうきさん♪」
「茜さん、足下気をつけて」
「うん」
 と、恋人の皇騎に甘える茜。彼の腕を抱いている。あまり会えない為にもう犬がじゃれる様に甘えている。
「のんびり出来ればいいですね」
「うん」
 其れを細い目で見ているのは織田義明だが、撫子と手を繋いでいるのでとやかく言えない。
「確か今日は、御影様が外泊するとか?」
「みたいだ。白い壁の中でのクリスマスは辛いだろうからねぇ」
 溜息をつく義明。
「早くしないと遅れますよー」
 遠くの方では、日本人形のような可愛い少女、榊船亜真知が手を振っていた。

〈揃ったところで小麦色から料理説明〉
「めりーくりすまーす!」
 と、皆がクラッカーをならしシャンペリーの栓を開ける。一部の人達は三下に向かって栓を向けて遊ぶ(よい子は真似をしてはいけません)。
 料理もあり、酒もジュースもあり、思い思いに飲み食いと会話しているわけだが。

|Д゚)ノ 花見みたく、かわうそ?説明!
らせん「はい、お水」
|Д゚) さんきゅー らせん
|Д゚)))) すりすり〜
らせん「かわうそちゃーん!」(ぎゅー)
|Д゚*) と、やっておきながら、しっかり説明
|Д゚) シュライン、シュトーレーンとプチタルト、シャンパンゼリーとブッシュ・ド・ノエル
|Д゚) 重たかったそうな
|Д゚) たけぴーもいたしもんだいはなかろう、と
草間「旨い酒に、料理、美味い煙草があれば♪」
シュライン「はい、武彦さんお酒」
|Д゚)ノ 撫子、前日に料理手伝う。しかし、大吟醸とか持ってきている
|Д゚) 鹿児島産の焼酎もある、カクテルは出来る
|Д゚) 飲みやすいほどヤバいもの!
|Д゚) 飲み過ぎ注意! 特に撫子!(くわ!)
|Д゚) あとはよっしーとの砂糖錬成……
撫子「もう、そんな事言わないで下さい(赤面)」
|Д゚*) 美桜、かわうそ? の為に 鮭のパイ包み!
|Д゚) らぶりー♪ 有り難くちょうだいするなり
美桜「ありがとうございます」(撫で撫で)
らせん「しっとしん、あたしのこころにしっとしん……」
|Д゚) 皇騎シャンパン。スイーツ各種
|Д゚) あ、シャンパンは傘、スイーツは亜真知、被った
|Д゚) 亜真知、甘味を司る。えらい違いだが……
|Д゚) まあ、神酒あるから被ったとは言えないか
亜真知「サンタの格好に合いますね」
皇騎「ま、そうですね……ありがとう」
茜「こうきさーん一緒に踊ろう」
|Д゚) なんか茜出来上がっている……
|Д゚) 加藤、おお、これはなかなかの代物。大吟醸……
|Д゚) あれ? エルハンド手をつけない? 酒好きなのに?
加藤「もらい物なんですよ。誰も手をつけてない飲みもしないものを“戴いて”きたんです。遠慮無く」
エルハンド「……貰い物? (何かを“視た”らしい)」
|Д゚) その言葉微妙だ、加藤
|Д゚) では、へたれ龍の差し入れ。
龍「だれがへたれだ!」
|Д゚) 手作りアップルパイ。美味い? 亜真知?
亜真知「心がこもってますね♪ まだまだ荒削りですが頑張ってください♪」
龍「あ、ありがとう(赤面)」
|Д゚) 純情君め けけけ
|Д゚) めいどのあくま、だきついてやれ。楽しい事起きる
祐子「? え? そうなんですか?」
龍「やめろ〜!」
|Д゚)ノ ま、こんなところ、なり!
|Д゚) おっと、忘れていた
|Д゚) 鳩はのちに……オーブンで……
アッパー!(´∀`)9=○)゚Д゚)・∵. あっぽー!
白「私は食い物でハナイ!」
|Д゚) 田中とかめいどのあくまとか隠岐のほうは、まあ手伝いだけなので何もナシってところ?
|Д゚) 料理手伝ったらしいけど
|Д゚) おっと、皇騎、シャンパンタワー!
皇騎「6段ぐらいがやっとでした」
|Д゚) 綺麗〜
茜「わーい、すごーい!」

|Д゚) ま、立食パーティ、なる。コレ基本


〈クリスマスプレゼント〉
「では、クリスマスプレゼントを渡します。順番に並んでね」
 シュラインさんが大きな白い袋をもって、そうマイクで言った。
「大した物じゃないがコレでも食らえー! お菓子掴み放題だ!」
 草間が袋に入ったお菓子を持った。その時一気に、
「よこせ草間!」
|Д゚) たけぴー!
「うわあ!」
 龍とナマモノ他数名にタックルを食らった。
「龍はわかるが、ナマモノ! お前は仕事だろう!」
|Д゚) え? そうだった!
「かわうそ?ちゃん相変わらずだなぁ。は〜いオモチャはこっちダヨ〜」
 と、らせんも手を振る。
「んじゃ、兄弟達にいっちょオモチャを……」
 龍が手を伸ばす。
「おお、なかなか良いものじゃないか」
 と、手にとって開けてみた龍は驚いた。
「だって、私のところの新製品だよ♪」
 流石らせん。会社令嬢のやる事は違う。
|Д゚) はいならんでーならんでー
 かわうそ?サンタで誘導作業。
「どんなのかなぁ?」
「あ、手袋、柄が違う?」
 と、シュラインの袋は色々手編みの手袋とマフラーだ。ただ、ランダムに入れていたのか、左右柄や色が違う。
「美桜様、その柄とわたくしの柄を交換しませんか?」
「え? はい、良いですよ」
 美桜は快諾して、片方を渡し、デルフェスはもう片方と交換した。
「ありがとうございます。エヴァ様とおそろいですわ♪」
「良かったですね」
 と、交換する人もいれば。
「へぇ、趣向を凝らしたものですね」
 と、皇騎の様に敢えてそのまま左右柄の違う物に落ち着いている。
「暖かいですね、義明君」
「だね。これは良い♪」
 わいわいと、手袋の交換会や、シルバーフィールド会社新作玩具でゲームと賑わった。


 
〈コスプレ・カラオケ大会〉
 他の人達との会話が弾む中、
「はーい、SHIZUKUでーす! 今からカラオケ大会するよー!」
 と、SHIZUKUが宣言する。一気に盛り上がる食堂内。
「バックコーラスは歌姫と狂華ちゃんだ! ギターは蓮也君にたのむね!」
 と、一気に仕切り始めるSHIZUKU。
「ああ、任せておけ」
 蓮也は親指を立てる。
「歌となれば私も参加しなくちゃ」
 カスミ登場。
「わしの美声におどろくな?」
 嬉璃もやってくる。
 芋狡式にエヴァやデルフェスや亜真知と零が集まってくるわけである。
「ふふふ、ただ、カラオケだけではおもしろみがありませんわ」
 鹿沼デルフェスが笑い出す。
 そして、どこかで見た様な箱が出てきた。中には、ミニスカサンタやトナカイの着ぐるみ。巫女服や晴れ着などが沢山ある。もちろんメイド服やナース、白衣、アイドル衣装……これは?と首を傾げるものもある。
「着ぐるみなどでコスプレなりきりカラオケ大会ですわ!」
「!?」
 カスミが一寸退いた。
「おもしろそう!?」
「是非! やりましょう!」
 と、一斉にはしゃぐノリノリな方々。
「でも、着替えるのに時間が……」
 カスミがコスプレをしたくない為にそう言うのだが……
「大丈夫ですわ。大丈夫ですわ♪」
|Д゚)ノ メイド魔神、田中裕介、居る
「誰がメイド魔神だー!」
 反応してしまう田中裕介、ああ哀れ。彼の様な伝説の着せ替え術師がいればこれらの着ぐるみや服も3秒もかからないのだ。
「もう、俺はこういうコトをしたくないのに……(特定の人にだけしたいんだけどな)」
 と、メイド魔神は渋々、張り切る女性陣に衣服を着せてあげる役になってしまった。
 ――時間間に合うのだろうか?
 と、色々コスプレ品柄カラオケで盛り上がる中、その余興に、加藤忍が1万円札やトランプを使った手品をした。
 最後には、蓮也が賛美歌を歌ってカラオケは終了した。
 後は着の身着のままで遊んでいる様だ。
「カスミ様もエヴァ様も似合いますわ」
 と、久々に鼻血がたれて悦に浸るデルフェスさん。彼女にとって至福な一時だったと言う事は言うまでもない。

 では、色々ある中で個人イベント的な物を抜粋してみた。



《亜真知サマ、明日菜と祐子、そしてエルハンド》
「? 裕介の過去の話?」
 隠岐明日菜の言葉に首を傾げて確認するかの様に聞き返すエルハンド・ダークライツ。
「ええ、私は義姉ですけど、まだそれほど彼の事深く知らない物でして」
「私が知っているのは天空剣道場での話ぐらいだが。プレイベートなら茜等だろう、それにそこの小麦色だな」
 と、近くに寄っていた小麦色の頭を撫でるエルハンド。
|Д゚)ノ ちゃー
「その方面はよく知っておりまして……」
「其れもそうだ。家族だからな」
 苦笑する明日菜に、そうかと微笑するエルハンド。
「失礼します。お父様、お酒はどうでしょうか?」
 榊船亜真知もやって来た。散々遊んだ様なので少し疲れている様だ。
「楽しんできたか?」
「はい」
 亜真知は先ほどとうって変わり、落ち着いている。
「では、どの辺から話すべきか」
 エルハンドは少し考えてから口を開いた。
 一応マジメな門下生であった事、茜が懐いていた事、色々義明のサポートをしていた事などを話した。それでも……。
|Д゚) めいどまじん、へんたい
 と、変わらないと、ナマモノは言う。
「ありがとうございます」
 少し、弟の事が分かった明日菜。
「明日菜さ〜ん」
 と、祐子が酔っ払ってやってくる。
「にゃーお ごろごろごろ」
 猫化している祐子。
 比較的他の人とうち解けて、遊び回っていた様だ。そのまま明日菜の胸に飛び込んですやすや眠ってしまう。
「もう、迷惑掛けてなければいいけど……」
「妹みたいなものか?」
 エルハンドは微笑みながら訊いた。
「ですね……」
 明日菜は苦笑する。
 困った弟に困った猫。
「お二人とも(コップ)開いてますよ」
 亜真知が言う。
「おっと、ありがとう」
「おつきあいします」
 と、ゆったりとした時間が流れていった。

〈宴も終わり〉
「今日はお疲れ様でしたぁ」
 と、恵美達と別れる。
 一緒に帰るもの、数人で帰るものと様々だ。
「今年も無事終わったですね」
 後かたづけは明日まで続きそうだ。
「ぢゃな。相変わらずさんしたは凹んで居る様ぢゃ」
「あ、ははは」
 三下は気が付くと財布の万札が無くなっていると言う事にショックを隠しきれない様だ。
 
End

■登場人物
【0086 シュライン・エマ 26 女 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【0328 天薙・撫子 18 女 大学生・巫女・天位覚醒者】
【0413 神崎・美桜 17 女 高校生】
【0461 宮小路・皇騎 20 男 大学生・財閥御曹司】
【1098 田中・裕介 18 男 孤児院のお手伝い兼何でも屋】
【1535 黒澄・龍 14 男 中学生/シマのリーダー】
【1593 榊船・亜真知 999 女 超高位次元知的生命体・・・神さま!?】
【2066 銀野・らせん 17 女 高校生(ドリルガール)】
【2213 御柳・狂華 12 女 中学生・禍】
【2181 鹿沼・デルフェス 463 女 アンティークショップ・レンの店員】
【2276 御影・蓮也 18 男 大学生 概念操者】
【2922 隠岐・明日菜 26 女 なんでも屋】
【3843 白・且羽時 17 男 伝書鳩】
【3670 内藤・祐子 22 女 めいどのあくま】
【5745 加藤・忍 25 男 泥棒】


■ライターとナマモノから
こんにちは、滝照です。あやかし荘のクリスマスに参加して頂きありがとうございます。
(゚Д゚) めりーくりすまーす!
|Д゚) 3回目
|Д゚) 滝照ライター業3周年
|Д゚) かわうそ? も実は約2年半〜3年(さてどこが初出?)
早いものです……(ココア飲んでいる)。
|Д゚) この世界では雪が降っているけど、本当に降っていたら……
|Д゚) 運命?
ホワイトクリスマスか……程度に依るけど良いものでしょうねぇ。