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誓いの銃 -ガール-
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０．オープニング
辿り着いた二階建ての廃墟。
その中に足を踏み入れた俺は、
脇目も振らず、一目散に二階へ向かう。
人が住んでいた痕が、ハッキリと残る廃墟を。颯爽と。
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１.
廃墟にやって来た俺とディテクター。
ディテクターはスタスタと中へ入り、先を進む。
「おい、待てよ」
苦笑しつつ、ディテクターの後を追う俺。
今更だけどよ。本当、お前さんって自己中だよな。
ちったぁ話してくれても良いじゃねぇか。付いて来てやってんだからよ。
廃墟は外観に比べて、中は意外としっかりしていた。
確かに人が住んでいた形跡が、そこらじゅうに散らばっている。
埃まみれだが、目に入る家具は、どれも立派なもんだ。
何というか…悲しい光景だねぇ。
ドカッ―
バキッ―
二階、突き当たりの部屋の扉を蹴り壊して開けるディテクター。
「おいおい…落ち着けよ」
俺の言葉を無視して、ディテクターは部屋の中へ。
駄目だ、こりゃあ。
俺はクックッと笑いつつ、後に続いて部屋の中へ踏み入る。
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２．
カシャッ―
枯れた薔薇を踏んだ…。
「あーぁ」
俺は、しゃがみ、バラバラになったそれを見やって苦笑。
部屋の中は枯れた薔薇で埋め尽くされていた。
それらを、躊躇う事なく踏み崩してディテクターは歩み、
窓にかかる、ボロボロの黒いカーテンを掴んで。
「何のつもりだ」
そう言って、カーテンを引き裂いた。
ビリビリビリッ―
「…っ！！」
身を隠していた少女の姿が露わになる。
おー。これはまた、将来が楽しみな美少女だ。
少女の可愛さに、思わず微笑む俺。
ディテクターはガッと少女の腕を掴み言う。
「答えろ。何のつもりだ」
「痛っ…離してっ！！」
痛みに、顔を歪める少女。
「答えろ」
無表情で問い続けるディテクター。
少女はディテクターの問いに答える事なく、顔を背け続ける。
そんな状況が、いつまでも続いて、
ディテクターという男がイラつかないワケもなく。
ディテクターは舌打ちして、少女の長い髪を掴み上げる。
「きゃ…！！」
…んの馬鹿野郎が。
俺はタッと駆け寄り、少女の手から銃を拝借。
あまりの速さにキョトンとする少女に微笑みかけた後、眉を寄せて。
「大人気ねぇぞ！！」
そう叫んで、俺はディテクターに銃を投げ渡す。
ディテクターは少女から手を離し、フンと鼻で笑うと、
スタスタと一人勝手に部屋を出て行った。
…の野郎。
ものを取り返せりゃあ、それで満足か。
まったく…血も涙もない男だな。
お前さんは。
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３．
俯いたまま、肩を震わせる少女。
俺は少女の頭を撫でつつ言う。
「すまんな。あーでもしなきゃ、奴さんの気ィ収まらないんでよ」
少女は少しだけ顔を上げ、俺の様子を伺う。
…あぁ。やっぱ、イイね。イイもんだね。
女の子の上目遣いって。
可愛いわ。
俺は、ハハッと笑いつつ少女の頭をパフパフ叩く。
「あの…」
すると少女は、恐る恐る声を発した。
「ん？」
微笑んで返すと、少女は俺の目をジッと見つめて言う。
「あなた…ディーの友達？」
「ディー？あぁ、ディテクターの事か。まぁ、友達っちゃあ友達…だな」
俺の言葉に、少女は目に涙を浮かべて。
クスンクスンとすすり泣き出した。
あーあーあー…勘弁してくれ。
俺が一番苦手なのって、女の子の涙なんだよ。
俺は少女を抱き寄せ、ポンポンと背中を叩きながら言う。
「俺ぁ、どっちの味方でもないが、話次第では協力してやるよ。何で、あんな物騒なもん、盗んだんだ？」
ゆっくりと、躊躇いながら。
少女の口は、真相を漏らす。
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登場人物（この物語に登場した人物の一覧）
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【 整理番号 / ＰＣ名 / 性別 / 年齢 / 職業 】
6589 / 伊葉・勇輔 （いは・ゆうすけ） / ♂ / 36歳 / 東京都知事・ＩＯ２最高戦力通称≪白トラ≫
ＮＰＣ / ディテクター / ♂ / 30歳 / ＩＯ２エージェント
ＮＰＣ / カナ / ♀ / 13歳 / ？？？
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ライター通信
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こんにちは。いつも、発注ありがとうございます！心から感謝申し上げます。
納品が遅れてしまい、大変申し訳ございません； 連作第二話をお届けします。
気に入って頂ければ幸いです！また、どうぞ宜しく御願いします＾＾
2007/06/04 椎葉 あずま
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