■夏だ!海だ!草間兄妹の海水浴 3日目■
滝照直樹 |
【1548】【イヴ・ソマリア】【アイドル歌手兼異世界調査員】 |
朝日の光が草間を起こした。
「兄さん、あさだよ〜」
起こしに来たのは零だった。カーテンを開けている。
「そうか」
「皆、下で待ってるわ、いそいでね」
「ああ、わかった」
今回の海水浴は彼女にどういう風に見えたのだろう。
草間はふと思った。
あの中の鳥島から1年過ぎて…
(変な感傷はよすか…)
草間は、寝間着から直ぐに普段着に着替え、最後の海水浴を楽しもうと思った。
零だってそうだと思う。
焔が二人の後を付いていった。
ライターより
5〜8人です。
昼迄遊んで、夕方に帰宅します。
その間の行動を書いて下さい。
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夏だ!海だ!草間兄妹の海水浴 3日目
■朝の行動
朝食を済ませ、それぞれ3日目を楽しむ方向に海に向かう者、土産屋に向かう者がいる。
シュラインはカメラをもって皆のさりげない姿を撮っていく。
焔と草間が朝のおかずを巡ってにらみ合っている隙に、零がひょいと彼の焼き魚をとり、猫に与えた。
とまぁ、ほのぼのとした風景が撮れたと思われる。
●海岸での出来事
イヴ・ソマリアはアイドルである。この謎の海岸にいるのはおかしいが。
隣町でコンサート巡業をしているのだが、コピー能力で現場には「身代わり」をおいてお忍び。
サングラスと深くかぶった麦わら帽子、と如何にも姿が怪しく見えるわけだが。
実際彼女は、異世界の者であり、自分の故郷が崩壊すると言うことで第二の故郷を探しているのだ。
しかし…美貌のせいか今ではアイドルである。それで自分の力と「食事」に困ることはなくなったが…。
休みがほしいと思っていた。
かわうそ?の運営する海の家で焼きそばとソフトクリームを持ってそこらをうろうろしている。
すると、ぼけーっと歩いている男…草間武彦と見事にぶつかってしまった。
空を舞う焼きそばとソフトクリーム。それがお約束に彼女の頭や服にかかってしまう。
「すまない…」
「すみません…」
「どうしたの?あらら…ひどい格好」
シュラインが新調し水着(ビキニ)にパーカーを着てやってきた。
この状況で、すぐ2人とも気がつかずぶつかったのだろうと納得するシュライン。
それより驚いたのは、焼きそばまみれの少女がトップアイドルのイヴ・ソマリアだと言うことだ。
近頃草間の周りには萌え者が増えつつあるからある意味困った状況だ。
「ああ、服が…」
イヴは困っている模様。
かといって彼女のサイズにあう着替えがあるのか疑問だ。
そんなときに亜真知がやってきた。
「どうかされました?あらら大変ですね…」
草間とシュラインが事情を話す。
「ああ、それなら簡単ですよ♪」
亜真知が指を鳴らした瞬間、イヴの服はきれいになった。
少し理力変換を使えば洗濯程度は簡単なのだ。
そのあと、事情を話していくうちにすっかり皆と仲良くなったイヴだった。
証拠が…焔が彼女の頭に乗っているからだ。
しばらくして
亜真知は焔を捕まえて
「一緒に海に行こう」
と誘っている。
「にゃ〜!」
流石に海の底には行きたくないらしい。
反対に七式は早く海に入りたくてうずうずしていた。
「耐水心臓安定装置・試作」を装着し、稼働チェックも終えている。
みなも、シュライン、イヴ、亜真知は先日行った人魚の都市へ向かうのであった。
七式はそのまま海底を歩いて子供のようにはしゃいでいる。ほかの人は亜真知の耐水シールドのおかげでおぼれることもなく気楽に泳ぐ。
七式は見るものすべてが新鮮だった。
空鯨の力でこの地域の生き物が喋ることは当たり前だった。なので、ヤドカリやサメも
「ぉぅぃぇ〜」
と謎の挨拶を交わしていくのも当然。
焔は怖がっていたモノの、なれるとお得意の猫かきで七式と同じようにはしゃいでいた。
この地域との人魚の挨拶も終わり、近くにある小島(子鯨島といわれている)の探索を楽しんでから、海から戻る一行。
パラソルでは撫子ではなく、草間と雪が荷物番をしていた。
雪曰く、
「撫子様は今お料理を作っておられます」
と言うことだ。
草間と一緒になる機会を見過ごさなかったイヴ。
それぞれが、宿に向かったりしたから、草間と2人きりになった。
「どんなお仕事していらっしゃるのです」
「探偵だ」
「まぁ格好いい」
「ハードボイルドでいける職業だったらな…」
草間はかわうそ?の海の家でかき氷を二つ注文した。
「トップアイドルがココでは目立つだろう」
スペアのグラサンと麦わら帽子を差し出した
かき氷は美味しく、暑さを忘れるほど冷たかった。
「ま、何かあるならココに連絡すればいい」
草間はイヴに名刺を渡した。
「ありがとう」
後は、他愛のない会話が続いた。
流石に荷物番をしている為にこの場から動けない。
「お前、異世界の者だろ?」
いきなりの草間の言葉に驚くイヴ。
「…え?なに?」
「とぼけるな、顔に書いている」
「え?」
顔に手を当てる仕草に草間は微笑んだ。
―格好いい…。
すでに彼女の正体を見切られていたのだ。
「すごい、いつわかったの?」
「ぶつかったときだな…、この手の事には慣れている」
草間は苦笑する。
「あと…こういった奴らと相手するとな…」
と自分のかき氷を地面において、足を向けた
もぞもぞと何かが出てくる。
「やぁ!草…むぎゅ」
変態諜報員加持・葉霧だ。見事に草間の足に自ら喰らう。
「流石、草間君!僕がここからでることをよくわかった…って話を最後まで〜」
草間はかき氷を押しつぶし…ゴミ箱を持ってきたかわうそ?にわたした。
「ご苦労」
…呆然とするイヴ。このギャグのようなことにびくともしないとは…。
(この人の周りは面白い!)
と感じたのは言うまでもない。
そろそろ現場も本番…
「またお会いしましょう、草間さん」
と、握手を交わしてその場を立ち去った。
彼女と草間がまた再会する時間は、そう長くなかった。
End
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【0086 / シュライン・エマ / 女 / 26 / 翻訳家&幽霊作家+時々草間興信所でバイト】
【0328 / 天薙・撫子 / 女 / 19 / 大学生】
【1219 / 風野・時音 / 男 / 17 / 時空跳躍者】
【1252 / 海原・みなも/ 女 / 13 / 中学生】
【1305 / 白里・焔寿 / 女 / 17 /天翼の神女】
【1376 / 加持・葉霧 / 男 / 36 /謎の指揮官A氏(自称)】
【1510 / 自動人形・七式 /女 /35 /草間興信所在中自動人形】
【1548 / イヴ・ソマリア / 女 / 502 / アイドル兼異世界調査員】
【1593 / 榊船・亜真知 / 女 / 999 / 超高位次元生命体:アマチ…神さま!?】
【1678 / 黒乃・楓 /男 / 17 / 賞金稼ぎ】
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■ ライター通信 ■
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こんばんは
滝照直樹です。
『海水浴3日目』に参加してくださりありがとうございます。
ノベル参加者最大記録を更新しました。
プロットなどまとめるのにかなり時間がかかり、納品に間に合うのかという不安もありましたが、何とかきたようです。(時間により公開が来週になるかもしれませんが)
どうも参加ありがとうございます。
また機会が有れば宜しくお願いします。
滝照直樹拝
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