■化けもの屋敷・狸vs狐■
碧川桜 |
【1973】【威吹・玲璽】【バーテンダー】 |
「茶釜子ちゃんのバカ!」
「静流チャんのあんぽんたん!」
静かな御池邸の昼下がり、そんな甲高い声が屋敷中に響いた。
「なにさ、茶釜子ちゃんなんか、一種類の人間にしか化けられない癖に!」
「そう言う静流チャんはナニ!?いつまで経っても決まった人間に化けられナイじゃない!」
そんな言い争いをしているのは、物の怪狸の茶釜子と、同じく物の怪狐の静流である。年の近い女の子同士と言う事で、普段はとても仲良しの二人なのだが、何故か今日は威勢よく喧嘩を始めてしまっている。
既に二人が何故言い争い始めたか、それは本人達にも分からなくなっているようだが、それは喧嘩して興奮していれば良くある話…人間の姿の茶釜子と、狐の姿の静流が叫び合っている風景は、どことなくほのぼのしていると言えばしているが、五月蝿い事にも変わりなく。
「ナニよ、ナニよ!静流チャんなんか、タダの狐の癖にー!」
「何言ってるのッ、ボクなんかねっ、狐だから油揚げが好きなんだからね!」
「へへんだ、アタシなんか天かすが大好きだもん!だって狸だし!」
既に意味不明である。
だが、ヒートアップしていく二人の言い争いは、ついにどっちがこの御池邸で一番の物の怪か、と言う話にまで膨れ上がってしまった。そして、同時に叫ぶ。
「勝負よ!」
……どうやって?
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化けもの屋敷・狸vs狐
*明けましたけど、おめでたくない…*
新年早々、未だ正月気分も抜けきらない御池邸の一角で、そこだけピリピリと空気が振動しているかのような間があった。茶釜子と静流が、普段は仲良く一緒に暮らしている、南向きの八畳間であった。
「だってだってだって!茶釜子ちゃんってばヒキョーなんだもん!」
「なンであたシが卑怯なの!?それを言うなら静流ちゃンなんかズルいじゃない!」
「…ねえ、二人とも、自分が何を言ってるか、分かってる?」
似たような内容の罵り合いをしている茶釜子と静流に向かって、イヴが困ったような顔で声を掛けた。が、物の怪達が返事をする前に、傍に居たみあおが突っ込んでおく。
「ダメダメ。二人とも頭に血ぃ昇っちゃってるもん。今は何を言っても聞こえないよ」
「あー、もう、静流ちゃんも茶釜子ちゃんも、喧嘩なんて大人げないよ。落ち着いて話し合おうよ、ね?」
キーッといがみ合う二人の間に入って、茉莉奈がおろおろとしている横で、何やら呑気なのは源だ。茶釜子達に出会ったのが始めてである故か、物珍しそうに二人の物の怪(と言っても茶釜子は人間の姿だし、静流は狐の姿だったが)を代わりばんこに眺めている。
「今は何を言っても無駄じゃないかの。喧嘩の原因は知らぬが、こうなっては何らかの形で勝負をつけてやらないと引っ込みがつかんのじゃろ」
「私はどちらの変化も可愛らしく、それぞれに魅力があるのだから、勝負せずとも良いと思うのですがね…確かに、さすがにそれでは収まりが付かないようですしね」
と言ったのは、少し離れた所でこの顛末を見守っていた司録。
「それじゃあやっぱり変化(へんげ)勝負か。誰かか何かに化けて、特定の相手をだまくらかす事ができたら勝ち、とかな」
そう提案したのは源の向かいで、やはり同じように物珍しげに二人の物の怪を見比べている玲璽だ。さすがに美女に化けている茶釜子ではセクハラになると思われたか、もっぱら静流のふかふか尻尾を面白がって撫でたり根元を持って振ってみたりしている。当の静流は、喧嘩に夢中になっている所為でかそれには気付かず、時折擽ったそうに髭の先をぴくぴくと震わせていた。そんな静流の様子をいつもとは少し違った嗤い方で見ていた司録だったが、そんな愛らしい二人が睨み合っている姿はさすがに気懸かりなのか、困ったような自嘲的なような笑みを浮かんだ。
「でも単なる変化勝負じゃ、不公平にならない?茶釜子と静流の得意分野ってビミョーに違うんだもん。何か条件を一緒にしてあげないと、勝ち負けが決められないんじゃないかなぁ」
「確かにな。狸は三下好みの女にしか化けられなくて、狐はその場にいる人間にしか化けられないんだもんな」
床に座り込んで、ぐるる…と唸っている茶釜子(自分は人間サイズなので、狐サイズの静流に目線の高さを合わせているらしい。そう言う所は一応喧嘩中とは言え、無意識に静流を思い遣っているようだった)の傍へとやって来たみあおの言葉に、やっぱり静流の尻尾を構い中の玲璽が頷いた。その感触に、とうとう限界が近付いたか、静流の口元がむずむずと歪む。
「…く、くすぐったいぃ……」
「ヒドイ!静流ちゃンったら、あたシの事をグズだなンて!」
「そんな事言ってないよ!」
「…あの、玲璽さん、余計に火に油注いでませんか?」
茶釜子の妙な勘違いとヒートアップする睨み合いに気付いて茉莉奈がこそりと耳打ちする。が、当の玲璽は素知らぬ顔で、何でだ?等と聞き返す始末だ。
「…ま、まぁそれはともかく…じゃあ、人間じゃなくて他のものに化けたらどうかしら。例えば、ホラ、このマールとかにね?」
そう言って茉莉奈が、腕に抱いていた黒猫のマールを差し出す。にゃあ、と一声マールが鳴いた。
「いや、やっぱりここは和尚に化けるべきじゃろう」
茉莉奈の差し出したマールに立てた人差し指の先を寄せながら源が言う。さすがにこの流れでのその展開は訳が分からず、イヴが首を傾げて尋ね返す。
「あら、どうして和尚さんなのかしら?だって和尚さんだって人間じゃない」
「良くぞ聞いてくれた、イヴ殿」
その可愛い様子に似合わず、にやりと不適な笑みを浮かべる源。
「狸には和尚が良く似合うであろう?化け狸と和尚や小僧との遣り取りは盛んに行われておったに違いない。で、あれば同じ変化の物の怪である狐にも和尚は似合う筈…そして、そしてじゃ。茶釜子殿の和尚と静流殿の和尚、和尚が二人で…和尚が二…おしょうがツー!(お正月)」
「……」
「……」
「……」
「……」
嬉々として言い放った源のギャグが、如何に周囲の空気を凍らせたかは、その場に居た人の絶句の具合で容易に想像が付くだろう。…ただ一人を除いては。
「いや、楽しい方ですね、源サンは。この沈んだ空気の場を、一言で一気に和ませるとは、なかなかのツワモノですな」
「…いや、司録殿…情けは無用じゃ……」
茶釜子と静流の喧嘩で、尖った空気が蔓延していたこの八畳間を、和ませるどころか一気に氷点下まで凍らせた事は、さすがの源も認めざるを得なかったらしい…珍しく敗北者の表情で、くっと着物の袖を噛んだ。
「ねぇねぇ、そんな事はどうでもいいけど、みんな、ボク達の勝負を見届けてくれる為に集まってくれたんでしょー?」
打ちひしがれる源にさり気にトドメを刺しつつ、静流がちょん、と首を傾げて周りに集まっている人間達を見上げた。
「んー、みあおはただ単に面白そうだから来ただけなんだけどー」
「折角の晴れ晴れしい新年に争うのは気が引けますが、それで切磋琢磨の材料と出来るのなら、勝負してみるのもいいでしょう」
「そうそう。程度の差はあれ、どっちも変化の能力は持ってる訳だしな。それに俺も、ちぃっと面白そうだとも思ったしな…」
「本当は仲良くして欲しいんだけど、でもその為に勝負が必要なら、ある程度は仕方がないかな、って。だから早く仲直りしてね?」
それぞれに己の気持ちを告げれば、静流も茶釜子も嬉しげな表情をする。何のかんの言っても、人間で言うなればまだまだ若い、ヘタすると幼い年頃に分類されるかもしれない二人だ。誰かに注目され、可愛がられる事が嬉しくてしょうがないらしい。茶釜子も静流も、ワクワクとした表情で皆の顔を代わる代わるに見比べた。
「じゃ、じゃあ、どんな勝負をすんの?」
「それなのよね。人間に化けるんじゃあ、二人の得意分野がちょっと違うからダメかな、って思うのよ。茶釜子さんと同じ女性に化けて、三下さんに判定して貰ったりするのもいいかなと思ったけど」
「三下にそんな細かい芸当が出来るかなぁ…どっちも自分好みの美女だもん、喜ぶだけって言う気がするなぁ」
イヴの言葉に、みあおが答えた。にこりと笑顔を向け、立てた人差し指を振ってみせると、
「だからっ、やっぱり狸と狐の化かしあいって言えば、女が男をたぶらかす、と言うより『おとなのじょうじ』でどっちが三下をメロメロにできるか、とかでしょ!これは紀元前二世紀の頃から変わらない勝負方法だよっ!」
「…どこで仕入れてきた情報だ、そりゃ……」
ぼそりと突っ込んだ玲璽にみあおは、どっかの本で読んだもん、と笑顔で告げる。
「みあおサンがどんな本を読まれたか、詳しく知りたいような知るのが恐いような微妙な所ですが、さすがに女性が多いこの場でそれは拙いのではないですか?」
「や、俺は見てみたい気もするがね。だが、男しかいねえのならそれでもいいが、お嬢さん方もいるんだし、止めといた方が無難だろ」
「それ以前に、三下さんの事だもの、茶釜子ちゃんのようでなくても美女なら美女で喜ぶだけのような気がするんだけど」
「そうね、それに三下さんには両方共を立ててこの場を丸く治める、なんて言う高度な技術が出来るわけないでしょうしね」
「第一、三下殿に女子(おなご)の見分けが付くかいの…評価を下す下せない以前の問題なのではないか?」
茉莉奈とイヴと源、口々にさり気にだが酷い事を言っているような。尤も、その言葉のどれもが真実なので、誰も止めたり突っ込んだりはしなかったが。
「そっか〜、三下じゃ役立たずか〜…、せっかくデジカメも持って来てたのにな。三下が『おとなのじょうじ』でメロメロになる所を記念に撮っとこうと思ったのに。司録や玲璽じゃ、後々のネタに出来なさそうだしさー」
残念そうに手にしたデジタルカメラを見詰めるみあおの言葉に、司録は黙って苦笑いをし、玲璽はがっくりと肩を落とした。
「…さすがに、幾ら俺好みの美人でも、狸や狐にたぶらかされたくねえなぁ……」
「そうね、それじゃ幾らなんでも人間失格ですもんね」
さらりと流したイヴの一言に、玲璽は思わず額を押さえて呻いた。
*いざ、勝負!*
「まー、そう言う事で三下は役に立たないって事で存在を無視するにしても…やっぱ勝負は付けなきゃいけない訳だよねぇ」
みあおがそう尋ねると、茶釜子も静流も神妙な顔でこくりと頷く。次の瞬間、互いの顔を見合わせてから、キッ!と凄い勢いで睨みつけ、そっぽを向いた未だ膠着状態は続行中のようだ。そんな様子を見て、苦笑いをしていたイヴだったが、ふと気が付いたようにこう言った。
「じゃあこんなのどうかしら?何かひとつの勝負で勝敗を決めようとするから迷うんだわ。この際、四本勝負ってのはどう?」
「なるほど、その中に互いの得意分野も含めておけば、不公平にはならぬな。挑戦する事でまた新たな能力が開花するやもしれぬ」
イヴと源は、顔を見合わせて頷く。
「…なるほど。それ故の四本勝負ですか」
何かに気付いたよう、司録がニヤリと口端を持ち上げて嗤った。イヴも、片目を瞑ってそれに応える。
(どう言う事かしら?)
(三本勝負だと、短くてすぐ終わっちゃうからつまんないじゃない…ってのは冗談で。四本勝負なら二で割り切れるから、引き分けに持ってき易いでしょ?)
(なるほど〜)
ひそひそ話をする茉莉奈とみあおには気付かず、茶釜子と静流は、単純に『四本勝負』と言う言葉の響きに惹かれたようだった。
「いいデスね、それ!それなら勝負もスグに付くでしょウ!」
「ボクもさんせーい。それ、やるやる〜」
どうやら所詮は狐の狸(しかも子供)、人間達の目論見には気付かなかったようだ。
「んじゃ、そう言うこっていいとして…課題は何にすんだ?人間だけじゃない方がいいだろ」
「人間と動物と、あとは…物ってのもいいんじゃない?」
「最後のひとつはこの際、変化勝負じゃなくてもいいかもしれないわね?例えば、オンナノコですもの、料理勝負とか…」
イヴの言葉に、茶釜子は、そのアイラインを入れたかのようにくっきりと縁取られた大きな瞳を瞬かせた。
「…でも、あたシ達、お料理なんかしタ事ないでスよ」
「…それに、その料理を誰が食うんだ」
玲璽の問い掛けに、一瞬だけしーんとその場が静まった。ぽむり。とみあおが片手の拳を手の平で打つ。
「そう言う時にこそ、三下を呼ぶべきでしょ!」
*お毒見係り*
「…で、どうして僕はここにいるんでしょう……」
いつの間に連れてこられたのか、三下(しかも何故かロープで上体をぐるぐる巻きに縛られた簾巻き状態で)が悲壮な声を出した。
「どうしてって何を言ってるんだ。審査委員長に任命してやったんだ、ありがたく思え」
「だっかっらっ、審査って、何の審査をするんですか〜!?」
玲璽の、意味もなく恩着せがましい言葉に、思わずがっくりと脱力し、三下は項垂れた。
「三下サン、あなたの愛しい茶釜子サンが、物の怪の意地とプライドをかけて勝負すると言うのです。それを見届け、応援してあげるのが、恋人たるあなたの務めでしょう?」
「…いや、だから…恋人じゃありませんってば……」
ほろほろと泣き真似しつつ訴える三下だったが、ついうっかり『まだ』と付け足しそうになっている辺り、今後も人間のプライドが保てるかどうかは怪しい所だ。
取り敢えずと言う事で料理勝負から取り掛かる事にしたので、急遽三下が連行されてきたのだが、今はその勝負の真っ最中らしく、茶釜子と静流は勿論、女性陣は全て御池邸の台所へと行ってしまい、この八畳間には司録と玲璽、そして三下の男性陣だけが残っているのであった。
「いいじゃねえか、狸だろうと狐だろうと川獺だろうと、あんなにキレイなオネーサン達が惚れててくれてるんだぜ?ありがたい話じゃねえか」
「しかも今は静流サンと共に、三下サンにご馳走を振舞おうと、腕によりを掛けて料理しているのですよ?妙齢の女性の手料理を味わえる、これこそ男冥利に尽きると言うものではないですか?」
多少、と言うかかなり脚色が混ざっているが、まぁ三下相手だからいいだろう。
だが。
「…でもさっき、皆が台所に行く途中、料理勝負がどうとか毒見がこうとかって聞こえましたよ?」
珍しくも三下にしては鋭かったようだ。玲璽はこっそりチッと舌打ちし、司録は素知らぬ顔で無言で鍔広帽を深く被り直した。
「ところで…」
「あン?」
簀巻き状態のまま(誰も三下の拘束を解こうとはしてくれなかったらしい)小声で尋ね掛ける三下に、礼璽が気のない返事を返す。
「茶釜子達が料理を作ってくれるのはともかく…彼女達は、料理をした事があるんでしょうか?」
だって狸と狐ですよね?そんな三下の疑問は尤もだ。
「そう言えば…さっき、茶釜子サンがこんな事を言ってましたよ?」
司録が、にやりと口端を歪めて嗤いながら三下に向けて立てた人差し指を振った。
「『あタシの初めてのオリョウリは、三下さンに食べてもらいたいノ…』と。いや、狸とは言え、やはりうら若き乙女ですねえ…愛する人に己のハジメテを味わって貰いたいとは…」
物は言いようである。
そんな会話を男性陣が交わしていると、廊下の向こうから華やかな少女達の笑い声が響いた。女が三人寄れば姦しいとは言うものの、妙齢の少女達の笑い声はとても楽しげで華やいで聞こえる。思わず、男性陣三人も顔を見合わせてそっと微笑んだ。
……その直後、笑い声と共になにやら異様な匂いが漂って来るまでは。
*勝負ナシ*
「……三下サン、大丈夫かしラ…」
不安げに眉を潜めて茶釜子が襖の向こうを見詰める。さっき、三下に返したように、あー?と気のない返事をして玲璽が茶釜子の方を見た。
「大丈夫だって、三下があれぐらいで堪えるタマかっつーの。腐ったもんを食った訳でもねえし、まして毒を食った訳でもねえ。ちっと寝ればすぐに元通りになるさ。【早く治れ】!って祈っとけば、そんでいいだろ」
こっそり言霊を飛ばしつつ、呑気な玲璽の言葉に、そうでしょう…と茶釜子は今でも心配そうだが、静流はと言えばそうよね!と既に立ち直っていた。
「そうよね、だってボク達、フツーに食べられるモノを混ぜ合わせただけだもん、毒な訳ないよ」
なのにどうしてああ言ったシロモノが出来上がったのか。バーテンダーとは言え飲食業に携わる者として、玲璽はその事が不思議でしょうがなかった。
お察しの通り、茶釜子と静流の『はじめてのおりょうり』は、確かに腐った食材などを利用していなかったとは言え、何をどう混ぜ合わせればこう言う色と匂いになるのだろうかといっそ感心する程に強烈なものになってしまい、当然それを食べた(と言うか食べさせられた)三下は、そのまま何の感想も告げずに(と言うか何も言えずに)卒倒してしまったのだった。
どんな味だったかを聞き出す前に倒れてしまったので、当然、どっちの料理が美味かったかなんてのも分かる訳がなく…ついで、それにショックを受けた茶釜子が戦意を喪失してしまったので、物の怪頂上決戦はそのまま無期延期になってしまった。
「ま、いいんじゃねえの。結果的にあんたらの喧嘩も影を潜めた事だしな。これからは喧嘩なんかしねえで【仲良くしな】よ。ンで、今度はちゃんとした変身を見せてくれよ」
出来れば怪しい方向で。とはさすがに言わなかったが。
「そうでスね…これ以上、三下さンに迷惑を掛ける訳にもいかナイし…」
「……。そう言えば」
ふと何かを思い出したよう、玲璽が茶釜子と静流の顔を代わる代わる見ながら言う。
「…結局、何でまた喧嘩が始まったんだ?あんたら、元々は仲良しなんだろう?」
そんな玲璽の質問に、茶釜子と静流が互いの顔を見合わせた。暫くそうして見詰め合った後、同時に玲璽へと視線を戻し、同時に口を開く。
「…さぁ」
「…………。さぁ、って覚えてねえのか」
ま、オンナの喧嘩なんてそんなもんか。玲璽は喉を震わせて低く笑った。
おわり。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【 0441 / 無我・司録 / 男 / 50歳 / 自称・探偵 】
【 1108 / 本郷・源 / 女 / 6歳 / オーナー 小学生 獣人 】
【 1415 / 海原・みあお / 女 / 13歳 / 小学生 】
【 1421 / 楠木・茉莉奈 / 女 / 16歳 / 高校生(魔女っ子) 】
【 1548 / イヴ・ソマリア / 女 / 502歳 / アイドル歌手兼異世界調査員 】
【 1973 / 威吹・玲璽 / 男 / 24歳 / バーテンダー 】
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■ ライター通信 ■
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大変お待たせ致し…と言うフレーズも既にお馴染み(おい)の碧川桜でございます。
と言う訳で化けもの屋敷・狸vs狐をお送り致します。今回はいつになく大所帯の内容です(笑)
威吹・玲璽様、いつもありがとうございます!へっぽこライターとしては、新しいお客様は勿論の事、お馴染みのPC様に再会出来るのが何よりの楽しみとなっております。
今回、ゲームノベルは久し振りだったので、なかなかテンポが掴めず苦労をしましたが(自業自得ですが)書いている本人は楽しみながら書かせて頂きました。皆様も少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
それでは、今回はこれにて…またお会い出来る事を楽しみにしています!
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