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■グリーンスリーブス■

白子星
【0086】【シュライン・エマ】【翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
ある日の昼下がり。私はいつものように「そえやま」でお茶を飲みながら
のんびりしていました。

太陽の光は届いてこないこの喫茶店ですが、花瓶や鉢植えから漂ってくる花の香りが
春のうららかさを感じさせてくれます。
ティータイムはお昼寝タイム。音量控えめの店内BGMがまた眠気を誘います。
…なんでしたっけ、この曲…


ふと、猫の鳴き声が聞こえた気がして辺りを見回しました。
でも猫の姿なんて見えません。
「今、猫の声が聞こえませんでしたか?」
まわりのお客さんに声を掛けますが、皆首を横に振ります。
「気のせいですかね…?」

なんとなく釈然としないまま席につき、飲みかけの紅茶のカップを手にした時。

店の入口付近に、黒い尻尾がちらりと見えました。
黒猫。
「猫、ほら、猫がいますよ」
扉を開けて入ってきたお客さんと入れ替わるように、猫はするりと扉の向こうへ
姿を消します。そこから先にあるのは地上へ続く階段です。


「猫、確かに居たみたい」
「一瞬こちらを振り返ったよね?」
「銀色の瞳の猫…?珍しい…かも」

今度はほかのお客さんも猫の存在に気がついたようです。
私は何故かどうしてもその猫の事が気にかかり、店を出ました。


猫は階段をゆっくりと上っていました。
追いかけてきた私に気づいたのか、こちらをちらりと見て、もう一度前を見ます。
「ついて来い、と言っているみたいですねえ」
「そうですね」
独り言のつもりのつぶやきに返事が。少し驚いて後ろを見ると、お店にいたお客さんの
うちの何人かが立っていました。

「では、行ってみましょう」

階段の先は地上です。何の変哲もない商店街の通りがそこにあります。

あるはずでした。

階段を上りきった私達の目の前に広がるのは…


庭園。


辺り一面を緑に囲まれた庭園がそこにありました。

「どこかのお家の庭…ではなさそうですね…」

視界の隅に白いテーブルが見えます。そして、しなやかな足どりでそちらへと向かう黒い猫…。



「…あらあら。また猫はご迷惑をおかけしてしまったようですね……いらっしゃいませ。
宜しければ、ご一緒に午後のお茶など――如何でしょう?」

「迷惑など人聞きの悪い。……遊んでもらえるようだったので嬉しくて、つい…ね。
少女の言うとおり、午後のお茶会にお付き合いいただければ嬉しいな」


「では、お茶会のつづきでもしましょうか?」

(OP作成:白子星 協力:秋月奏様)
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「庭園の猫」+「スキマドウメイ」へようこそ>>

アリスはうさぎを追いかけて穴に落ち、不思議の国へやって来ました。
こちらでは黒猫さんを追いかけて階段を上り、庭園へ。

さて、私たちはどちらが不思議の世界の住人なんでしょうか。


雰囲気的には「アリスのお茶会」みたいな感じです。
この偶然に居合わせた「あなた」はここでどう過ごされますか?

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■庭園の猫■
風鈴売りの少女と、気まぐれな猫が庭園にいます。
あなたに合う「色」を教えて下さい。それと「過去の思い出」も。
(過去にノベル参加された事のあるPCさんはノベル参照でも
今回新たに指定されるのでも、どちらでもOKです)

■スキマドウメイ■
フミさんは慌てていたのか、「飲みかけのティーカップ」を手にしています。
あなたも何かお店から持ってきてしまったみたいです。
「今あなたが手に持っているもの」を教えて下さい。

▼ご発注時にお願いしたい点
・プレイングと一緒に、上記2つの異界募集回答を添えて下さい。
・服装、髪型等の指定。(ない場合はこちらの微妙な?センス任せになります…)

▼人物関係について
・過去に「庭園の猫」のノベルに参加されていたPCさんは、その内容を引き継ぐ
形になります。(知り合いの場合は「再会」といった感じに…)
コミックとして再現を希望するシーン等ありましたら大いに検討しますので、
文に余裕がありましたらプレイングに添えて下さいv
・出発点は「そえやま」です。過去にご来店頂いたPCさんは…またご迷惑おかけします、
といった感じでしょうか(笑)
・もちろん初めましてのPCさんも熱烈大歓迎!ですので、これを機に知り合えましたら
嬉しく思います。どうぞ気軽にお越しくださいv


【募集人数】1〜4名様
ご来店お待ちしています。