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■桜花苑奇譚<小さな訪問者>■

天瀬たつき
【2514】【氷女杜・瑞花】【氷女杜家令嬢?】
満開の桜が咲く桜花神社。
その境内を2つの「飛行物体」が漂っていた。
「たっのしっいの〜☆」
「な〜んっかおっもっしろ〜いの〜♪」
「なーいっかな〜♪」
透き通った羽を背に持った「彼女ら」はちょっとした退屈しのぎに散歩をしていたが、ふと、何かを見つけてその目が輝く。
「うわーいっ」
「すっごくきれいなの〜☆」
そこにあったのは桜花神社のご神体、緋玉桜。
春になり、満開の花を咲かせるその樹は、草木と親しい妖精である彼女らの興味を引くには十分だった様だ。
樹の周りできゃあきゃあとはしゃいでいる。
その時だ。
「なんじゃ、騒々しいのぅ……」
けだるい声と共に現れたのはこの樹に宿る木霊、桜華。
「なんじゃ、妖精か……」
「わあっ。桜さーんっ」
「あそぼー、あそぼーなのぉ☆」
格好の遊び相手を見つけたとばかりに桜華の周りを飛び回る妖精たち。
しかし、
「ワシは忙しいのじゃ。悪いがおぬしらとは遊んでおれん」
実際には今そんなに忙しいわけではない。しかし、桜華は仕事以外にはどうしようもないほどの怠惰だった。
「…むーっ」
「つまんないのーっ」
そっけない返事にぶぅぶぅと反論の声を上げる。頬を膨らませ、可愛い、甲高い声でいう。
「遊んでくれなきゃいたずらしちゃうのっ☆」
大抵の相手はこれで結局遊んでくれるのだが……
「うるさいのぅ。そんなに遊び相手が欲しいのならあそこに行けばいいじゃろ? あそこなら面白いおもちゃがおる」
桜華が指したのは桜花苑。妖精たちは目を輝かせる。
「ホント!? ありがとーなの♪」
彼女らが飛び去った後……。
「って、えーーーーーーー!?」
篠原・藤也が悲鳴に似た声と共に店の外に出てくる。
その後に現れたのは……
「わぁっ 大きくしすぎちゃった〜!」
「とまらないよぉ〜!」
困っているのやら楽しんでいるのやらわからない声と共に現れる巨大水まんじゅう。
どうやら、ちょっとした好意かイタズラか。
作りかけの水まんじゅうに成長の魔法をかけられた、らしい。

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はじめまして、またはこんにちは天瀬たつきと申します。

今回はライターの日向葵様のキャラクター、妖精のウェル&テクスちゃんが桜花苑に「遊びに」来たところから始まります。
彼女らはただ単に退屈しのぎがしたいだけのようなのですが、どうもこんな調子で微妙にはた迷惑な結果を招くことが多いようです。
彼女らを収める方法はただ一つ。「遊んであげて」ください。

遊びの中身はご指定いただいても構いません。特に思いつかない場合、「お任せ」と頂ければ
他のPCさんの状況や当方にて何か考えます。

ちなみに、今回膨れ上がった水まんじゅう。膨張をし続けています。これに対応する方も、どうぞ。
(魔法がかかっていても味は折り紙付きです、と注釈させていただきます)

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ご友人とご一緒にご依頼の際は、「○○さんと一緒に」という注釈を追加してください
関連、掛け合い等参考にさせていただきます。

想定ページ数:約2〜3ページ(1人のみでの話の場合)