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■アトランティック・ブルー #3■

穂積杜
【3433】【藤森・耕太】【図書館員】
 東京から出航、四国と九州に寄港し、最終的には沖縄へと向かうアトランティック・ブルー号。
 入手困難気味の乗船券を手に入れ、迎えるは出航日。
 不穏な乗客に何かが起こりそうな気配を感じるも、船は無事に港を離れる。
 
 しかし。
 
 差出人不明の脅迫状。
 謎のぬいぐるみ。
 幽霊船との遭遇。
 狙われている存在とそれを狙う存在。
 客としてまぎれこんでいる異質な何か。
 三つの品物の写真。
 そして、姉妹船と航路の謎。
 
 哀しいかな、予感は的中。
 楽しい旅路で終わるわけもなく……事件は起こった。
 そして。
 アトランティック・ブルー #3
 
 いつまで寝ている!
 怒鳴られて、飛び起きて、慌てて支度をして、家を出た……ところまでは、よかった。寝坊は、確かに、した。でも、間に合う、なんとか間に合う、絶対間に合うと自分に言い聞かせ、集合場所へと向かった。
 この坂をのぼれば到着というとき、そういえば、誰に起こされたんだっけ……よくよく考えてみると心当たりのない声であったような……そんなことをふと考えてしまったことがよくなかった。
「危ないっ……!」
 そんな声に、キャーという悲鳴。
「……へ?」
 声に反応して顔を向けると目の前に巨大な何かが迫っていた。直径は自分の身長ほどはあるだろうか。艶やかな、球体の何か。どうやら坂の上から転がってきたらしいそれは、勢いを増し、ごろんごろんと異様な迫力で自分を目指して転がってくる。
 くす玉……かなぁ?
「……と、いうかぁ?!」
 それがなんであるかなんて関係はないし、考えている時間もない。このままではあの球体に巻き込まれるというか、はねられる。こういうときは横に避けるものさと思ったものの、道幅と周囲の建物からそれは不可能。少し戻って、脇道に入れば、どうにか。
 慌てて踵を返し、球体に追いかけられるようなかたちで走る。すぐそこを曲がれば……というその瞬間……派手に転んだ。
 頭上に迫る球体。
 総重量何キロかもわからないそれに踏みつぶされたら、助からないかもしれない。
「!」
 巨大な影と轟音が迫る。これも交通事故ですか……労災ききますか……最後の瞬間、頭を過ったのはそんな言葉だった。
 
「……っかり、しっかり……!」
 誰かに抱き起こされ、軽く頬を叩かれる感覚に、はっとする。ほんの少し、気を失っていたかもしれない。
「ああ、よかった……」
 作業員らしき服装の男はほっと胸を撫でおろしている。何がどうなったと思いながら周囲を見回すと、どうやら自分が転んだ場所であるらしい。球体は坂の下の方でぱかりと割れていて、周囲はきらびやかなリボンや紙吹雪が舞っている。……やはり、くす玉かと思う一方で、自分の身体の無事を確認した。
「あれ……怪我、してないっすね……?」
 ほんの少し、手に擦りむいたあとがある程度で、あとはまるで無傷。球体の下敷きになったとは思えない。
「君は、運がいいよ」
「いや、悪いっす」
 歩いていたら、いきなり球体が転がってきて、それに追いかけられる。どこが運がいいというのだろう。絶対、悪いって。
「そうなんだけどね、でも、運がいいよ……君が転んで、もう駄目かと思ったんだけど、ほら、そこの石畳。僅かにずれているだろう? 球体がそこでちょうど君の身体を避ける感じで跳ねたんだ」
 男の示す場所を見る。確かに、石畳が僅かに曲がっている。転がってきた球体がそこで跳ねて、自分の上を飛んで転がった……確かに、運がいい。
「本当なら、頭がかち割れていたかもしれないんだよ? ともかく、頭を打っているといけないから、念のため救急車を呼んだから」
「あ、でも、俺、見たとおり、元気っす。これ、このとおり、大丈夫っしょ」
 起きあがり、元気なところを見せてみる。それは強がりではなく、本当のところだ。自分はまったくの無傷。救急車など必要ないし……そう、今は急いでいる。
「いや、でも、あとで痛いところが出てきたりすると大変だしね、検査はしておいた方がいいと思うよ。あ、ここです、ここ!」
 男はやって来た救急車に手を振る。
「でもでも、そんなことをしていたら、船が……って、聞いてる?」
 そして、耕太は救急車で半ば強引に病院へ連行された。
 
 まったくもって大丈夫です、あなたは元気です……病院でそんなお墨付きをもらったときには、既に話題の豪華客船アトランティック・ブルー号は港を離れていた。
 船内施設のひとつ、図書室の臨時司書スタッフのひとりとして船に乗り込むはずだったが、不幸な事故に遭遇して間に合わなかったことを告げると、雇い主側は大いに同情し、船は港を離れて、既に海上、途中からの乗船は無理だから、次の港で乗船してくれと言ってきた。話がわかる雇い主だと思ったが、どうやらあのくす玉は出航記念式典で使われるはずのものであったらしい。
 本気で慰謝料を請求しようかと思ったが、そもそも寝坊したのは自分であるし、お詫びの意味を込めて、次の港である四国への交通費は負担するというので、素直にありがとうございますと言っておいた。
 船よりも先に四国の港に辿り着き、諸々の手続きを済ませる。とりあえず、時間があったので、近くに置いてあったパンフレットを手に取り、広げる。それには、船の概要や施設についてが記載されていた。それによると、この船の重量は118000トン。最大乗客は約3000人。全長は約300メートル。幅は約45メートル。水面からの高さは約55メートル。客室は1340室であるらしい。もちろん、これは乗客に対するものであり、船員、船内スタッフのものは含まれてはいない。
 施設も様々なものがあるらしい。代表的なものは、大小様々な七つのプール、映画館、劇場、遊技場、そして、自分が働く場所である図書室といったものだろうか。インターネットルームや身体を動かすためのスポーツジムなどもあるらしい。休憩時間であれば、スタッフも一般乗客に混ざって利用することができるとあるが……あまり興味はない。
 食に関するものは、メインとなるレストランの他に二十四時間営業で軽食やデザート等を楽しめるフードコーナー。これら食に関する費用は基本的に乗船料金に込みとなっているため、好きなとき、好きなだけ、どれだけ食べても無料という扱いになっているらしい……が、客ではない自分にはまるで関係のない話で、スタッフはスタッフ専用食堂を使うことが定められている。
 そうしているうちに船が港へと辿り着いた。パンフレットをたたむと早速、乗り込む。船室へと案内され、支給された制服にいそいそと着替える。スタッフの証であるIDカードを首から下げると、業務にあたるため、図書室へと向かうことになる。結局のところ、どこにあろうが、図書室は図書室であり、業務内容はそう変わるものではない。一般の市立図書館よりも規模は小さいだろうから、一般図書館での業務よりも楽かもしれない。
「藤森くんだっけ? 聞いたよ、事故の話。災難だったね」
 図書室へと向かう途中、上司にあたる三十代くらいの男にそう切り出された。どうやら、自分の事故の話はそれなりに有名であるらしい。……そうだろう、くす玉にはねられ(正確に言うならば、はねられそうになって転んで)病院へ連行された男……話題にならないわけがない。
「ええ、労災がきくのか悩みましたよ」
「はは、面白いことを言うね。君が亡くなっていたら、くす玉を転がしてしまった奴は業務上過失致死だったろうからなぁ」
 災難なのはそこですか。心のなかで突っ込みをいれながら、小さくため息をつく。ただ歩いているだけで命を失いそうになるとは。世間には危険がいっぱい(?)だ。
「新聞にも大きく報道されただろうね」
「……」
 出航記念式典で使用されるくす玉にはねられ、乗務員死亡……危うく有名人になるところだった。危ない、危ない。耕太はほっと胸をなでおろす。だが、実際のところ、あまり騒ぎ立てないでねという意味合いがおそらく含まれているだろう待遇で、無傷でここにいるわけだから、出だしは順調とはいえないが、まあそれでも予定どおりといってもいいだろう。
「どう思う?」
「どう思うって……単なる噂だろう?」
 ふと、そんな会話が耳に飛び込んできた。深い意味もなく、なんとなく声のした方へと顔を向けると、とある絵画の前で白を基調した制服に身を包んだ乗務員が二人、ため息をついていた。
「でもさ、プロムナードに飾られる予定の美術品は九十九点だろう? 確かに、出航したときは、九十九点だった。なのに……」
「一夜、明けて数えてみると一点増えている……」
 乗務員のひとりは難しい表情でため息をつく。それは本当に憂鬱そうなため息であったというのに、それを聞いた途端に自分の胸は対照的に高鳴ったことを耕太は思わず、詫びたくなった。
「しかも、深夜、この美女が歩いているところを見たって奴がいるというじゃないか」
 その言葉に完全に足が止まった。二人の会話に耳をそばだて、ちらりと絵画を覗き見る。そこには、清楚であり、妖艶でもある女性が描かれている。とりあえず、世間一般の人間が見て、美女と呼ぶ範疇にあることは間違いない。
「そんなもの。酒に酔った乗客の戯言だよ。こんな美女に会ってみたいとか思っているから、そんなものを見るんだよ」
「でもでも! 確か、他の船でもこんな話を聞いたぞ……気づくと飾られている絵が一枚増えているという話。で、気づくとその絵はなくなっているんだ。その絵がなくなったあと、乗客もひとり消えているとかいないとか……」
「おまえなー……」
 話を聞いている乗務員は呆れたという顔でため息をついている。
「ほら、この空間。美女の隣に誰かいてもおかしくないだろう? ここにいつの間にか消えた乗客の恨めしげな顔が描かれているんだそうだ。で、出してくれー、助けてくれーと呼びかけて……」
「……」
「で、美女はいつまでも若々しく、隣の乗客は少しずつ老けていって、やがて骸骨になって消えちまうんだってさ。絵画の美女はそうやって世界を渡り歩いているという話」
「怪談の読みすぎだな。ほら、こんな話が噂になったら困るだろう? 余計なことを言いふらすんじゃないぞ。仕事、仕事!」
「はーい」
 二人は自分たちの仕事へと戻る。二人が絵画の前から退いたところで、絵画を改めて正面から眺めてみる。
 確かに、女性の隣にはもうひとり描いてもよさそうな空間がある。絵画の説明をしているプレートはなく、題名も作者もわからない。
 じっと見つめる。
 絵画のなかの女性がほんの少し、目を細めたような気がした。
「へぇ……乗ってすぐさま面白げなことを聞いちゃったね……ああ、すみませーん、今すぐ行くっす!」
 足を止め、会話に聞き入ってしまったものだから、一緒に歩いていた上司のことを忘れていた。向こうは気づかずにすたすた歩いていってしまったらしい。しばらく歩いて気がついたらしく、藤森くん、なにをやっているんだと呼んでいる。
 二人が話していた噂が事実なのかどうかはわからない。
 だが。
「そもそも絵のなかの美女はよく動くんだよね。……調べるしかないっしょ」
 学校の七不思議にも必ずといってあげられる音楽家の肖像が動く、笑う、血の涙を流す……などなど、美女に限らなくても絵画のなかの人物が動くという話を聞く。今回の美女は動くだけではなく、抜け出すという。さらに、乗客を閉じ込めるとか。
「藤森くん!」
 消えた乗客がいれば、どんぴしゃなんだけどな……そんなことを考えながら、耕太は上司のもとへと向かった。
 
 主な仕事は、受付カウンターでの接客。つまり、返却と貸出の手続きで、探している本について訊ねられることもあるが、本を検索する専用の端末があるため、その回数は少ない。
 淡々と仕事をこなしつつ、ミステリやオカルト、怪奇系の本をカウンターに持ってきた利用客に対し、さり気なく……本当にさり気なく、プロムナードの絵画の話題を振ってみる。だが、こういった本を読む人間は、そもそもプロムナードを歩き、絵画を見るということをしないのか、期待していた反応は得られない。それでも、諦めずに絵画の話題を振り続けた。……上司に私語は慎みなさいとたしなめられない程度に。
「これ、お願いします」
 受付にやって来たのは、世界の七不思議という本を返却しに来た割合と小柄な学生服の少年。おそらく中学生だろう。学校でもないのに、学生服を着ていることが気になるといえば、気になる。
「世界の七不思議……バミューダ・トライアングルとかイースター島とかが載っているのかな」
 本に貼られているバーコードを読み込ませながら、返却手続きを行う。
「はい。それから、地上絵と青銅の像、ピラミッドに水晶の髑髏、マリー・セレスト号、ヘルハウスにホープダイヤ、死神の椅子の話もありました」
「……七不思議じゃなかったっけ?」
「七つどころではなく、たくさん載っていましたよ」
 題名に偽りありですねと少年は笑う。
「まあ、たくさんあるのはいいことか。キミはこういう話が好きなんだ? それじゃあ、こういう話は知っているかな。一夜、明けてみると一枚増えている絵画の話」
「あれ、お兄さん、船の人なのに……その話、お客さんに話すなって言われなかったですか?」
 それは明らかに知っているという反応ではあったものの、続けられた言葉に驚く。箝口令が敷かれていた……?
「叔父には黙っておきます。でも、他の人に聞かれるとよくないかもしれないです」
 くすりと笑い、少年は言った。どうやら少年の叔父はこの船の関係者であるらしい。ふと返却処理を行った画面を見やる。そこにある名前は、都築海里。都築……確か、人事担当者の名字が都築だったような気がする。
「僕は、そういう話が好きだから……でも、晴彦さん……あ、叔父は困惑していたみたいです。お客さんに被害があったらどうしようって。僕が調べてあげるよって言ったら、怒られちゃいました」
「へぇ……叔父さんは、その絵画の噂を信じているだね」
 それはちょっと意外のような気がした。こういうものは、頭から否定されるものと相場が決まっている。特に、上の人間はまったく信じず、現場の人間が被害に遭って困りまくるものなのだが……今回は上の人間も噂を信じているらしい。
「なんか、昔にあれと同じものを見たことがあるそうです。お兄さんは、絵の噂を知っているんですよね? ……やっぱり、噂のとおり、航海の途中でいつの間にかなくなっていたそうですよ」
「乗客は消えたのかな?」
「それは……わかりません。でも、気になりますよね、そこ」
「うん、気になる気になる……ああっ、返却処理、終了しました」
 不意に視線を感じ、ふと見やるとそこにはじーっと自分を見つめる上司の姿があった。耕太は慌てて営業スマイルを浮かべると少年を送りだした。
 
 とりあえず、人事担当が噂を信じ、広まることを恐れているということは、あれは絵画を見ていた二人の会話どおり、予定外の代物とみて間違いないだろう。
 と、なれば。
 あとはもう実際に目で見て確かめてみるしかないわけで。
 深夜、プロムナードへとこっそりやって来た。誰もいないかと思いきや、深夜でも遊んでいる客というものは、いればいるもので、フードコーナーやラウンジにはそれなりの客がいた。だが、さすがに深夜にプロムナードを歩き、美術品を楽しもうという客はいないらしく、プロムナードには人の気配はない。それにあわせて照明も少なくしているのか、眠気を誘うようなどこかぼんやりとした明るさで、それがまた人けのなさと相まって、言い知れない気味の悪さを演出している。
 絵画の場所は既にわかっているから、迷うことはない。すたすたと歩き、美女の絵画のもとへと向かう。さあ、噂どおり、抜け出すのか……と思ったら。
「……」
 絵画はそこにあったものの、描かれていたはずの美女の姿がない。
 しまった、出遅れたぁ?!
 既に外出中か……いや、誰かが何も描かれていない絵画と変えた可能性もある。耕太は誰もいないことを確認してから、手を伸ばし、額に触れてみる。それから、本当は触れてはいけないものなのだろうな……と思いつつも、絵画に触れてみる。途端、ひんやりとした何かを奪われるような奇妙な感覚を覚え、慌てて手を引っ込めた。
「うーん……」
 妙な感覚は覚えた。だが、気のせいかもしれない。絵画を見つめているうちに、もう一度、絵画に触れたくなってきた。自分のあの感覚は確かなものなのか、もう一度、触れても同じ感覚を受けるのか、それを確かめたくなってくる。こわごわと絵画に手を伸ばし、触れようとしたところで、かたんという音がした。
 誰か来る!
 耕太は半ば反射的に絵画から離れ、近くの壺の陰に隠れた。悪戯が見つかった子供のような気分で、壺の陰で息をひそめる。……それほどの悪さはしていないというのに。
 靴音は、複数。
 通りすぎるかと思いきや、すぐ近くで止まった。音と距離をはかるに、ちょうどあの絵画のあたりではなかろうかとそっと壺の陰から身を乗り出して様子をうかがう。位置的な関係で足元しか見えないが、男と女が向かい合っているらしい。
「ありがとう。今日は楽しかったわ」
 澄んではいるものの、どこか艶やかな響きを伴う女声。そのあと、女が一歩、前へと踏み出し、背伸びをした。しばらくして、女は一歩、後退する。
「さようなら」
 女はさらに後ろへとさがり、男は答えずに歩きだす。その足取りはどこか頼りなく思えた。男の靴音が遠くなり、やがて聞こえなくなったものの、女の靴音が響かない。見送るにしても、かなりの時間が過ぎた。
 思い切って、壺の陰から出て、プロムナードを見回してみる。
 ……誰の姿もなかった。
 遠ざかる靴音はひとつ。去って行った靴は男のものだった。女が反対側に歩いていたとしたら、どうあっても自分の前を横切るはず。自分に気づかせずにプロムナードから離れることなどできない。だが、女の姿はない。
「あ……」
 もしやと思って絵画を見やる。そこには、昼間に見たときよりも一段と艶やかな笑みを浮かべたあの美女が描かれていた。その隣の空間には、見覚えがあるような気がする男が描かれている。もちろん、誰かが絵画をすりかえる時間などなかった。
「……」
 耕太は言葉もなく、しばらくの間、絵画を見つめ続けた。
 
 次の日。
「藤森くん、おはよう」
「おはよーっす。あれ、なんだかお疲れっぽいっすね」
 現れた上司は朝から妙に疲れて見えた。
「うん……よく寝たつもりなんだけどね……」
 ふわぁと欠伸をする。かなりお疲れのようだ。
「君が絵画を気にしていたから、どんなものだろうと仕事が終わったあと、見に行ってみたんだよ」
 そうしたら、夢に絵画の美女が出てきてね……と上司は少し情けない笑みを浮かべながら言った。
「……夢じゃないっしょ」
 美女の隣に描かれていたどこか見覚えのあるような気がする男。それは……。
「え? なに? 何か言った、藤森くん?」
 なるほど、疲れているのは、憑かれていたというわけで。
「いえ、なんでもないっす。さー、仕事、仕事。今日も張り切っていきましょー」
 耕太はやる気を感じさせる言葉を、極めてやる気のなさそうな口調で言った。
 
 −完−


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【3433/藤森・耕太(ふじもり・こうた)/男/23歳/図書館員】


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■         ライター通信          ■
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ご乗船、ありがとうございます(敬礼)

相関図、プレイング内容、キャラクターデータに沿うように、皆様のイメージを壊さないよう気をつけたつもりですが、どうなのか……曲解していたら、すみません。口調ちがうよ、こういうとき、こう行動するよ等がありましたら、遠慮なく仰ってください。次回、努力いたします。楽しんでいただけたら……是幸いです。苦情は真摯に、感想は喜んで受け止めますので、よろしくお願いします。

こんにちは、藤森さま。
#3に参加いただき、ありがとうございます。
ちょっと暴走気味というか……災厄に見舞われるそうなので、見舞われてみました(まて)
面倒くさがりであまりやる気がないらしいですが、怪異は興味の対象ということで結構、やる気っぽい人になっています。が、イメージを壊していないことを祈るばかりです……。あと一人暮らしでしたら、起こしたあの声は……きっと、守護霊……(おい)

願わくば、このお話が思い出の1ページとなりますように。