■アトランティック・ブルー #3■
穂積杜 |
【1582】【柚品・弧月】【大学生】 |
東京から出航、四国と九州に寄港し、最終的には沖縄へと向かうアトランティック・ブルー号。
入手困難気味の乗船券を手に入れ、迎えるは出航日。
不穏な乗客に何かが起こりそうな気配を感じるも、船は無事に港を離れる。
しかし。
差出人不明の脅迫状。
謎のぬいぐるみ。
幽霊船との遭遇。
狙われている存在とそれを狙う存在。
客としてまぎれこんでいる異質な何か。
三つの品物の写真。
そして、姉妹船と航路の謎。
哀しいかな、予感は的中。
楽しい旅路で終わるわけもなく……事件は起こった。
そして。
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アトランティック・ブルー #3
教授から話を聞いたあと、客室へと戻る。
「あれ、早いですね」
見張りを務めている昴が出迎えた。
「ええ。もう少し歩いてみようとは思っていますが、昴さん、何も食べてないでしょう? とりあえず、夕食を終えてきたらどうかなって」
昼間に別れてからこの時間になるまで、おそらく何も口にはしていないはず。トランクを持ち、歩くということは忘れていないが、一時的に見張りを交代しようと思い、客室へと戻った。
「お気遣い、どうも」
「いえいえ」
お互いに穏やかな笑みを浮かべながらそんな言葉を交わす。昴はそのまま部屋を出て行こうとしたが、ふとその足を止めた。
「あ、さっきの写真、少しばかり貸してもらえませんか?」
「え? あ、はい。どうぞ」
昴なりに思うところがあるのかもしれない。素直に封筒を差し出すと、昴は一枚だけ写真を抜き取り、残りはどうもと戻してきた。
「では、借りていきますね」
封筒のなかには品物の写真が残っている。昴にとって必要だったのは男の写真であるらしい。それはそれとして、トランクを置き、ソファへと腰をおろす。今までのことや教授の話を思い返しながら、状況を考察してみる。
得ている情報が変わらないから、考えつくことも変わらない。
博物館に展示されているものは偽物であり、本物は写真の男、南条が持っている。彼女と三上という男が南条を、品物を追っている。
それから、忘れてはならないのが、昴の言葉。昴は『月読』によって、彼女と品物と、そしてトランクを見たという。
「……」
彼女と品物を見たことはいいとして、この状況でこのトランクというのがよくわからない。違うトランクなのではないかと思うものの、昴はこのトランクだと言い切った。
そうなると。
このトランクがこの件に関わっているとするならば、考えられることは……。
扉の開く音がし、思考を中断する。
昴が戻ってきたのかと思いきや、荘が現れる。
「あ、おかえり、荘さん」
声をかけると、荘はきょとんとした表情で周囲を見回した。
「あれ? なんで弧月さんが? 昴くんは?」
「夕飯がまだだろうと思って、一時、交代を」
「そうだったんだ。で、弧月さんは夕飯を……?」
問われたが、まだであるため、横に首を振る。
「あ、そうなの? じゃあ、俺が見張りをしているから、弧月さん、食べてくれば?」
「夕飯はいつでも食べられるらしいし、それはあとで構わないよ……けど、昴さん、遅いな……」
飲食は二十四時間営業らしいから、あとまわしにしても構わない。教授から聞いたことを話して、もう一度、話しあいたいのだが、しかし、昴は遅い。時計を見やると、結構な時間が過ぎ去っている。
「部屋を出て行ったのは、結構、前のことなの?」
「そう……だね、トランクを持って船内をちょっと歩いて……教授に品物のことを聞いてすぐに戻ったから、結構、時間が経過しているかな」
「何かあったのかなぁ……」
荘はなんとも言えない表情で呟く。
昴は写真を持っていったから、食事をするついでに何かを調べるつもりかもしれない。それに時間を食っているとしても、一応は見張りを交代してもらっているという身分。昴ならば、早々に切り上げてきそうに思うのだが……。
「昴さん、しっかりしているけど、時々……」
「そう、時々……」
そして、ふたりで深いため息をつく。穏やかで優しいが少しばかり押しに弱いところがある。それに、時々、天然(?)とも思える行動を取る。そう、間違えて他の人についていってしまったり、肩が触れた銅像に謝ってしまったり。
……大丈夫だろうか。
「……」
ふと荘と目があった。お互いに苦笑いを浮かべ、もう一度、ため息をつく。
「昴さんが戻って来てから話そうかと思ったけど、先に話しておこうかな。教授に連絡を入れて、あの写真の品のことを調べてもらったんだ」
「……」
「荘さん?」
話を始めると、荘の視線がトランクへと移った。気になり、声をかけると荘は注意を自分に戻した。
「あ、ううん、なんでもないですよ。それで、教授はなんて?」
「写真の男は南条で間違いなかった。仲買人をしているらしく、写真の品は南条が取引をして、博物館に展示されているということだった」
荘は何度となく軽く頷く。そのまま話を続けた。
「盗まれているものだと思っていたけれど、今も博物館に展示されているらしい。それは教授が博物館に確認している。それはともかくとして、少し気になることを言っていたんだ」
「気になること?」
「この鏡は、少々、いわくのある品物らしく、持ち主がよく変わっているとか。確か、関わる女性のほとんどが変死を遂げているとも言っていたかな。教授は博物館から引き上げさせるようなことは言っていたものの、この状況では博物館に展示されているものが本物だとは思えない……荘さんはどう思う?」
自分の意見を述べたあと、荘の意見を求めてみる。
「展示されているものは偽物だよ」
それは推量ではない。確定的な言い方をするからには、それなりの根拠があるのだろう。見つめると、荘は静かに話し始めた。
「俺は弥生さんに……ああ、あの女性の名前だけど……その弥生さんと話をしたんだ。弥生さんは学生で、博物館でバイトをしているそうなんだ。その博物館で展示品が本物から偽物にすりかえられる事件が起きていたらしいんだ」
「それじゃあ……」
こくんと荘は頷き、言葉を続ける。
「それを調べるうちに浮上した名前が南条、すりかえた品物を売りさばいているらしい。けれど、証拠がないから、詰め寄れない。そんな状況のなかで、品物を沖縄へと運び、取引をするらしい情報を得て、行動に出た、と」
「なるほど……」
すりかえているから、博物館側は気づかない。だから、盗まれたと騒がれることもない。教授が手を回し、問題の鏡を回収したところでそれが偽物だと気づくだろう。
「弥生さんの話では、手紙にもあるとおり、三つの品物はそれをそれぞれ別の手段で沖縄へと運ばれるらしく、ひとつは陸路、ひとつは、南条自身が。もうひとつは……南条の部下が誰かに依頼した……というところまではわかっているらしいんだけど……」
荘はちらりとトランクを見やった。
「荘さん……」
何かというとトランクを見やる。その視線はどこか憂鬱そうで、問題を抱えているように見える。どうしたと問いかけたいが、言いたくないこともあるだろう。
「うん、実は……写真のこれなんだけど……」
荘は写真のひとつ、桐のような箱が写っているものを指で示した。
「なんだか、見たことがあるような気がして……」
それというのは、つまり。
弧月はトランクを見つめた。そして、荘を見つめる。荘は重たく頷いた。
「今回の依頼者の名前は、南条ではないし、まったく違う男……だけど、似ているんだよ……」
「彼女は南条の部下が誰かに依頼したと言っていた……その誰かが……荘さん?」
話を聞いた相手を困らせている人間から依頼を受けている……もし、そうであるとしたら、荘としてはいろいろと複雑だろう。
「……かもしれない」
俯き、荘はため息をつく。そのため息の深さがそうである可能性の高さをあらわしているような気がした。
「確かめてみた方がいいんじゃないのかな」
そう進言してみると、荘は顔をあげた。
「まあ、開けてはいけないと言われたわけではないんだけど……そうだよね、確かめてみた方がいいよね」
荘は自分に言い聞かせるように言った。そして、トランクと向かい合い、番号をあわせると鍵を使う。難なくトランクは開き、布が現れる。その布をそっと取り払い、姿を現したのは……桐の箱。
「これ……かな?」
写真と見比べてみる。
「よく似ていますね。もし、これが写真の品であれば……」
ここまでの経緯を読み取ることで、博物館にあった品物かどうかわかるだろう。弧月は桐の箱に静かに手を重ねる。しばらくそうしたのち、頷いた。
「……そっか」
荘は大きく息をついた。
「荘さん……」
なんと声をかければいいのだろう。言葉が続かない。
「そんな顔しないでよ、弧月さん。俺なら大丈夫……ん?」
荘は扉の方へと顔を向ける。
「荘さん?」
「今、扉の方で音がしたんだけど……」
荘は言うが、扉に反応はない。荘は扉へ向かう。何事だろうとそのあとに続く。扉は開かなかったが、その前には二枚に折られた紙があった。荘が拾いあげ、広げる。すると、間に挟まれていたものがひらりと落ちた。
「これは……」
紙を広げた荘が呟く。
「荘さん、この写真!」
弧月は落下したものを拾いあげ、はっとする。それは写真だった。ロープで縛られ、どうやら気を失っているらしい昴と意識はあるが、やはりロープで縛られ身動きは取れそうにない彼女が写っている。
「ふたりとも、捕まって……」 そのまま言葉を失う。
「荘さん、手紙を見せてもらえるかな?」
「あ、はい」
手にしていた紙を弧月へと手渡した。弧月は文面を見つめ、小さく唸る。
文面は実に質素。
取引をしないか、とある。そして、場所と時間。第二倉庫、二十二時。
「目的と場所と時間……本当に用件のみ、か……簡潔だな」
紙から文面にはない情報を得ようと精神を集中させる。
扉の隙間から差し込まれる前は男の手にある。そして、その男はある客室から現れる。その客室のなかには写真の男……南条の姿がある。
南条の客室とみて間違いはないだろう。
南条はこちらが運んでいる品がなんであるかに気づき、それを奪うために昴と彼女を人質として、取引を持ちかけてきたのだろうか。いや、しかし、三つの品は、そもそも南条が奪っているのではないのだろうか。文面からはそう読み取れるのだが……現に南条は、人質を取り、交換を持ちかけてきている。博物館の展示品すりかえには他にも関わっている者がいるのかもしれない。
「とりあえず……」
行くしかないだろう。お互いに顔を見あわせ、深く頷いた。
相手は目的のものを得るために、人質を取るような卑劣な輩。
展示品を偽物にすりかえ、売り払っているという話も聞くし、とても信用できたものではない。念のため、本物は部屋へと隠してきた。
ダミーのために用意したトランクを持ち、指定された時間に指定された場所へと赴く。指定場所である第二倉庫は一般乗客は立入禁止である船倉エリアにある。一般乗客の姿がないのは当たり前にしても、何故か乗務員の姿までもが見当たらない。……侵入には好都合ではあるのだが。
第二倉庫の扉を見つけ、開く。室内は照明が半分ほど落とされているせいか、それほど明るくはない。いくつもの棚が並び、そこに様々な荷物が並べられている。少しひらけた場所に写真の男、南条と数人の男が待ち構えていた。
「ようこそ。品物は……持ってきたようだな」
自分が持つトランクに視線をやり、南条は言う。
「……ふたりは、どこです?」
荘は言葉を返した。ざっと見回したところ、ふたりの姿はない。お互いの手持ちを交換してこその取引、これでは取引が成立しない……とはいえ、自分たちも本物のトランクを持ってきてはいないのだが。
「君らがおとなしくそれを渡してくれれば、すぐにでも解放する」
南条はそう言いながら、近くにいる男を示す。男の手には携帯電話が握られていた。取引が成立したら、仲間に連絡を入れ、解放するというのだろう。
「取引として、それはこちらの分があまりにも悪くはないですか?」
「信用の程度はお互いさまだろう。ほとんど、初対面だ。警戒もする」
南条は尤もらしく言う。
「それに、私はそれさえ取り返すことができればいい。ふたりの命に興味はない」
「俺が依頼を全うしないと考えたわけですか?」
荘の言葉に、南条は不可解そうな顔をした。それを受け、荘までもが不可解そうな顔をする。
「何者かに奪われ、紛失してしまってね……半ば諦めていたんだよ。ところが、それを君が持っているというではないか」
なるほど。もともとは南条が手にしていたものが、第三者の手に渡り、その第三者が荘へと依頼をした。封筒に入っていた手紙を書いた三上はそこまでは調べあげることができなかったのだろう。
「え……?」
しかし、荘は何を言っているんだという顔をする。だが、それを気にすることなく、南条は言葉を続けた。
「私を出し抜き、品物を奪ったまではよかったかもしれない。だが、同じ航路を選んだことが間違いだったな……!」
「え、あ……ええ? ……あ」
荘は何がなんだかという表情で小首を傾げる。これではいけない。弧月は荘を肘でつついた。すると、荘ははっとする。とりあえず、落ちついたらしい。
「さあ、品物を渡してもらおうか」
トランクを手に歩きだす。自分が視線を集めていると感じるなか、周囲を見やり、相手の人数を把握する。……南条を含め、六人。単純に計算すれば、ひとり三人を相手にすればいいことになるのだが……。南条はともかく、他の男は護衛の意味で立っているはずだから、楽にはいかないかもしれない。
「そこに置いたら、そのまま下がれ」
お互いの距離の中程に位置する作業台を示し、南条は言った。言われたとおりに作業台にトランクを置くと、そのまま後退する。すると、かわりに男が進み出て、トランクに手をかけた。
「ん? 鍵がかかっています」
「なに? おい、鍵はどうした」
「……ああ、すみません。ここにあります。……投げろ、と? それじゃあ……」
荘は細い鎖のついたキーを取り出すと南条に見せた。それをぐっと握ったあと、下から天井高くに向けて放り投げる。明らかに故意だと悟り、その意図を知る。
「……っと、すみません、手が滑っちゃいました……!」
放物線を描くキーに視線が集中する。それと同時に荘は動いた。それにあわせ、自分も動く。最も近くにいた男へと走り込み、気絶を狙って拳をくりだす。
「!」
キーに気が向いているせいか、反応は鈍い。避けられることなく、拳は決まり、勢いをそぐことなく拳を受けた男は、棚へと背中をしたたか打ちつけた。その反動を受け、棚の荷物が男へと崩れ落ちる。……男はそこから這いだしては来なかった。
これでひとり。
「この野郎!」
今度は向こうから殴りかかってくる。その動きを見極め、避けたところで、背中を強く押してやる。男は棚に衝突し、やはり荷物に埋もれた。
これでふたり……と思ったところで、背後からはがい締めにされる。ならばとそのままの状態で後退し、棚へ。はがい締めにする男の身体で降り注いできた荷物をやりすごす。男は動かなくなったので、腕を外し、離れた。
とりあえず、相手は六人であったから、これで自分のノルマは終了。南条までの距離を阻む者はいない。その目の前に立つ。
「くっ……」
「形勢は逆転ですね」
荘はどうだろうと視線をやると、やや大柄な男と対峙していた。
「……」
ふと南条に視線を戻すと転がっている携帯電話に手を伸ばし、連絡しようとしている。……迷わず拳をくりだした。
気を失っている南条からブルーカードを奪い、その客室へと赴く。位置はすでにわかっているから、迷うこともない。
「なんだか、異様な気配を感じるんだけど……弧月さん、感じない?」
扉の前に立った荘は複雑な表情を浮かべる。確かに空気の感じが少し違うような気はした。
「それに……」
荘は扉に耳を近づける。少しの間、そうしてから扉から離れた。
「妙に騒がしい気がする……」
南条は連絡を入れられなかったはずだから、南条の仲間が昴たちに手出しをしたとは考えにくい。……昴が抵抗したら、その限りではないだろうが。しかし、この場合、荘は異様な気配を感じると言っているし、自分も僅かながら違和感のようなものを感じている。南条の仲間というよりも……ふと、話に聞いていた鏡が頭をよぎった。
「荘さん……!」
お互いに頷きあい、ブルーカードを使い、扉を開ける。
部屋のなかは乱闘があったかのように乱れていた。慎重に様子をうかがいながら奥へと進む。まず、男が倒れていた。意識を失っているらしい。さらに、もうひとり倒れていたが、昴でも彼女でもない。
「……」
もうひとつ部屋がある。荘と共にそこへ進もうとした途端に何か大きな力を感じ、何か鋭いもので突き刺されそうになる。反射的に避け、左右へ散り、壁へと身を寄せた。
何かの気配が近づいてくる。
荘と視線をあわせ、互いに頷く。
それが部屋から現れた瞬間を狙い、狙いすました一撃を与える。それは難なく、鮮やかに決まり、それは倒れた。
そして、響く女性の悲鳴。
「……あれ?」
そこに倒れていたのは昴だった。
沖縄へと辿り着く。
鏡は無事に回収し、自分の手元にある。
「……」
鏡の縁をそっと指で撫でる。それに宿るものと昴との戦いで、鏡には僅かな亀裂が入っている。しかし、それでも妖しげな波動とでもいおうか、脈打つような何かを感じる。やはり博物館に展示するには、少々、危険。このまま教授のもとへと運び、臨時ボーナスとなってもらおう……。
「何を話しているんでしょうね」
その声に鏡から顔をあげる。昴の目元にはうっすらとあざが残っている。不可抗力(?)ともいえる間違いで一撃をくわえてしまったときの名残だ。自分と荘からの右と左の一撃。右目と左目の付近にあるあざは、さながらパン……いや、とある動物を彷彿とさせた……が、それもかなり良くなったようだ。
「結局、依頼返上で。沖縄まで辿り着いて、あとは届けるだけなのに……彼女に渡してしまいましたね、トランク」
荘は少し離れたところで、彼女と話をしている。鏡を回収したあとは、彼女の護衛につき、沖縄に辿り着いたところで、今回の乗船理由であり、依頼であったトランクとその中身を届けることなく、彼女に渡している。依頼人は南条ではないし、彼女もこちらの荷物のことには気がついていなかった。依頼を遂行することができる状況なのに、それをしない。
「何が大切なのか……ということかもしれませんね」
「……そうですね」
自身にとって大切なものを優先したのだろう。何でも屋として、依頼を遂行することは、それは大切であるとわかっているはず。それ以上にそれは優先されるものだった……それは荘の人柄を考えればわからないことではない。
「しかし、そうなると依頼料は手に入らないというわけで……客船の料金は手付金のようなものだから、これはさすがに返せとは言われないとしても……それでもマイナスかもしれませんね」
結局のところ、報酬は豪華客船の乗船券、三枚。依頼を果たしていない以上、それは仕方がないのかもしれない。
「では、普通に沖縄旅行に来たということで」
「そういうことで」
教授からの臨時ボーナスはかたい。具体的な数字はわからないが、それでも、荘を慰めてお釣りが来るはず。
「さて、沖縄観光といきましょうか」
話を終えた荘が歩いて来る。
「そうしましょうか」
どうやって励まそうか……ここはやはり食い気だろうか……弧月はそんなことを考えながら歩きはじめた。
−完−
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
【1582/柚品・弧月(ゆしな・こげつ)/男/22歳/大学生】
【2093/天樹・昴(あまぎ・すばる)/男/21歳/大学生&喫茶店店長】
【1085/御子柴・荘(みこしば・しょう)/男/21歳/錬気士】
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■ ライター通信 ■
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ご乗船、ありがとうございます(敬礼)
そして、お待たせしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
相関図、プレイング内容、キャラクターデータに沿うように、皆様のイメージを壊さないよう気をつけたつもりですが、どうなのか……曲解していたら、すみません。口調ちがうよ、こういうとき、こう行動するよ等がありましたら、遠慮なく仰ってください。次回、努力いたします。楽しんでいただけたら……是幸いです。苦情は真摯に、感想は喜んで受け止めますので、よろしくお願いします。
こんにちは、柚品さま。
納品が遅れてしまい大変申し訳ありませんでした。
楽しんでいただけると良いのですが……。
最後に、#1から#3までの連続参加、本当にありがとうございました。
願わくば、この旅が思い出の1ページとなりますように。
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