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■かわうそ?と愉快な仲間達1■

滝照直樹
【2625】【トール・ウッド】【科学者】
 貴方の机に程よい厚みのある新書のような本が置いている。
 内容はというと、織田義明や、長谷茜。かわうそ?……などの誰かと楽しく過ごしているもしくは喧嘩をしている物語。笑いあり涙あり、そう言った手合いだ。

 彼らと一緒に過ごした思い出を書き留めたいなら、思い出すがよい。
 その本は厚さに関係なく、白紙を埋めていく事だろう。
 そう、思い出はいつもあなたの心にあるのだから……。
|Д゚)ノ かわうそ?追走劇 トール編:またかよ

 |Д゚) いい加減勘弁して欲しい也。
 かわうそ?は呟いた。
 と、小麦色が文句を言っている訳。
 それは、タイトルからも示している通り、かわうそ?はもう飽き飽きしているのだ。

 またトール・ウッドに追いかけ回されるかわうそ? もういい加減にしてくれと言わんばかりに、逃げる。実のところコレは幻影であり、トールの持っている探知機もトリモチ銃も通用しないのだ。
 神や魔術師、魔法使いなどと接していれば、上級幻術ぐらいこの生物は使えるのである。
 |Д゚) しかもその先にあやかし荘。
 かわうそ?はトールが必死に幻影を追いかけている姿を、カロリー半分味はそのままのコーラを飲みながら、電柱で佇んでいた。

「ははは!まてー!」
 と、トリモチ銃を乱射するトール。
「いやー」
 逃げる幻影。
 そのかわうそ?の幻影は、もう行き先は決まっている。あやかし荘。そこにエヴァと零がいるのだ。ハッキリ言って、いい加減此の追いかけっこは飽き飽きしている。
 |Д゚)昔(?)なら、エルハンド介入で能力封印か完全再起不能。あの神、容赦なっしんぐ。近頃丸くなったけど。
 遠くから、今度は生茶とわらびもちを食べて傍観するナマモノ。
 
 もうこの先の後始末は誰かに押しつけたのだ。
 |Д゚) なんとなく、トールの意図が分かるっているのが悲しい。確信かもしれない……
 |Д゚) ……(寒気が走ったようだ)
 (;´Д`)ノ いやー
 
 あやかし荘
 そこではエヴァと零が、庭を掃除している。つい最近エヴァがここに住むようになって、零も良くお邪魔することになる。仲むつまじい姉妹の姿は良い。まあ顔は似ていないのだが。
 「こんなところかな?」
 「そうね」
 そんな会話の中、遠くで叫びと土煙が舞ってやってくる。そう、かわうそ?と其れを追いかけているトールだ。
「まただ! あの子、かわうそ?を追いかけ回している!」
 エヴァは箒を投げて、そっちに向かおうとする。
「待ちなさい! エヴァ!」
 零も追いかける。
 しかし其れがマズかった。
 トールのもつトリモチ銃から乱射される白いトリモチ弾が流れ弾で、2人をあやかし荘の壁に固定してしまったのだ。
 
「な、いやーべとべとするー」
「妙に嫌な匂いも〜」
 もがいても、流石に強力な接着剤を使っているので霊鬼兵の霊力を込めた力でも剥がれない。
「げ! しまった……」
 トールは現状をいち早く理解して、その場を奪取で逃げた。
「いい加減にしてよ!」
 エヴァは大きな声で叫んだ。

 |Д゚) やれやれ……。

 と、かわうそ?がトールがいないことを確認してから顔をだす。
「かわうそ? 大丈夫?」
 |Д゚) 何とか。飽き飽きしているけど、そっちが大変のようで。
 ナマモノは、じーっとトリモチを睨んでいる。そして、爪で一閃。
 トリモチは接着力も無くなり、2人の霊鬼兵から剥がれ落ちた。
 |Д゚) トリモチを“殺した”
「凄い……ありがとう、かわうそ?」
 ビックリする姉妹。
 しかし、エヴァは考えをあの眼鏡の少年に向けたのだ。
「しっかり怒らなきゃね」


 逃げる事に成功したトールは、河川敷で息を切らす。
「はぁはぁ、たすかった。あのままだったら……」
 と、安堵するが……
「何が助かったって?」
「え?」
 後ろを恐る恐る見るトール。
 そこには、怒り心頭の零とエヴァ、霊鬼兵姉妹がいたのである。
「ど、どうして? どうして此処に?」
「丁度エルハンドさんが念視であなたを見つけて、此処まで転移魔術で飛ばしてくれたの」
 と、慌てふためくトールに訳を話す零。
「散々、人に迷惑かけて……もういい加減にしないと……殺すまではいかないけど、廃人にするわよ」
 エヴァはもうご立腹だ。本当なら“本気で殺す”つもりだろう。
 トールは彼女達の気迫に押されて、腰を抜かしながら、後ずさる。

 トールは、
「これからは心を入れ替えて生きて行きますぅ〜」
 と、土下座する。もう必死に頭を下げている。
 エヴァはもう容赦ないようで、拳をならしているのだが、零は何も言わずに立ち去る。
 其れに驚くエヴァは零を追いかけた。
「姉さん、許すの?」
「罪を憎んで人を憎まずです」
 爽やかに笑って零は答えた。

 しかし、である。所詮は懲りないトール。所詮は子供だ。
 エヴァ達が去ったあと、彼は大声で
「乳だけ女のエヴァ! 零の偏平足! メイド趣味姉妹〜!」
 悪口を言ったりするのだ。
 そして急いで逃げていく。
 しかし、その先に、かわうそ?とエルハンド、そして霊鬼兵姉妹が待っていた。
 青ざめるトール。
「こうなるんですね……猶予を与えたんですが… 誰が扁平足ですか!」
「乳だけと何よ! このすけべ!」
「落ちつけ。所詮、子供の戯れ言だが……、年上に対する礼儀は必要だ。分かるかな? 零、エヴァ」
「もちろん、エルハンド。うんうん。皆に仲良くするにはエチケットが大事」
 すでに、空間は怨霊に包まれている。
「怨霊の発生の増幅などは手伝った。後は好きにトールを怒るが良い」
 と、エルハンドはかわうそ?と去っていく。
「あわわ〜」
 すでに、トールは怨霊に羽交い締めされる。
「永久に怨霊と戯れなさい!」
 屍霊術のなかで最高階位に位置する術のオンパレードがトールに向かって唱えられた。エヴァがしる“虚無の境界”から授かったモノだ。
「ぎゃぁ!」
 河川敷に、トールの断末魔(死んではいないが)。

 暫く、河川敷に怨霊ドームの噂がでる。
 また、トールは、悪霊や怨霊に取り憑かれ、かわうそ?捕獲どころでは無くなった。
「もうこりごりだ……いい加減……除霊して〜」
 
 |Д゚) ←エーテル体で様子を見ているナマモノ
 |Д゚) これで済めば……らくだけど……。

 とりあえず、トールとナマモノの追いかけっこはひとまず終わった。
 また続くと、本当にかわうそ? は何をしでかすか……。

 |Д゚) やれやれ。

End


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【2625 トール・ウッド 10 男 科学者】


【NPC かわうそ? 年齢性別不明 かわうそ?】
【NPC エルハンド・ダークライツ ? 男 正当神格保持者・天空剣士・大魔技】

※かわうそ?通信。
 どうも、呆れ返っておりかわうそ?は何も言いたくないようです。