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■まよわしどりの里〜蓮の宴〜■

緋烏
【2117】【橘樹・香雪】【癒巫女】
深い霧の中、何処をどう進んだのか…たどり着いたのは薄く霧が立ち込める小さな里。
覚えのある花の香りに誘われて歩くと、平安時代を思わせる寝殿造りの屋敷が霧の中から現れた。
壁もなく、ただ屋敷と大きな蓮池があった。
霧で霞むその屋敷の高欄に凭れかかる人影が見え、人影はこちらにやってくる。
霧が薄れ、その姿が見える。やってきたのは粛瑛だった。
「おや、今年は人が迷い込むのが多いな。まぁいい、どうだい時間があるなら、卵花が誕生するのを酒でも酌み交わしながら待ってみないかね」
粛瑛はそう言って手招きをした。