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■神名木高校前派出所日誌■

緋烏
【3198】【ニシムラ・ミリ】【 】
神名木高校前派出所勤務の氷雨雪野巡査は悩んでいた。
「…どーしてこの界隈って怪奇現象ばっか多発するんだろう…(涙)」
警官の仕事は生きがいを感じているほどに好きなのだが、如何せんこの界隈は妙な出来事が多すぎる。
「…こないだも善さん変な通り魔事件で変な動物捕まえるし…なんで幽霊物の怪の類ばっかりそのへんうろつくの〜?」
自分がそれが見える程の霊感があるというのもまた苦痛なことである。
だがいつまでもうじうじしていられない、そう思っていた矢先の事だった。
「おいおい、そんな見える所でだれるな」
「!!む、六刀巡査部長!!!」
立ち上がってピシッと敬礼する姿に、阿修羅は普段どおりの態度で接する。
「ところでちょっと小耳に挟んだんだが…」
なんか嫌な予感がする…
雪野は僅かに身構えた。
「まだ幽霊物の怪の類が苦手だって聞いたんだが?」
またそれを持ち出すのか。途端雪野はあからさまに嫌な顔をした。
「そうやって逃げてるからいつまでたっても克服できないんだろうが」
といいつつ浮遊霊を差し出してみつつ、雪野の反応を見る。
「きゃああああああああああああああああああああああああ!!!」
「狽あっ!五月蝿いなおまえは…っ!(耳がキーン)いい加減なおさないと全国区で警備なんてできやしないんじゃないのか!?」
「そ、そんな事言ったって〜!!駄目なものは駄目なんですよぉおお!!」
椅子の陰に隠れてしかも震えながら阿修羅に言った。
「これだから人間は困る…どうでもいいが、最近近辺でおこってる怪奇事件を解決する為に能力警官を集めてるそうだ。…つまり、霊が見える以上お前も仕事にでなきゃならんということだ…頑張って克服しろ」
そう言ってにやりと笑う彼をこれほど嫌だと思ったことはない。
「そうだ、その筋のツテがあるから克服できるように頼んでやろう」
「狽ヲぇ!?ちょっ…あの、いいです!部長の手を煩わせるようなことはああああ!」
慌てふためく雪野の言う事など聞いていない。
「いやあああああああ!!!」
「だから五月蝿いって!!」



雪野の叫びむなしく、後日雪野の為に特訓メンバーが招集された事は言うまでもない…