■Need Your Help!〜アルバイト募集中〜■
雨宮玲 |
【1252】【海原・みなも】【女学生】 |
「Need Your Help……アルバイト募集?」
雑居ビルの二階。
学校帰りの寺沢辰彦は、フロア共有の掲示板に貼り出された広告を見つけて足を止めた。アマチュアジャズプレイヤーに演奏の場を提供するバー、『Escher』の求人広告である。
「――夏樹さん、外の貼り紙見たんですけど。人手足りてないんですか?」
店の扉を潜るなり、アルバイトでありながら実質この店を仕切っている橘夏樹に辰彦は声をかけた。
「あんたの手は借りないわよ?」夏樹は間髪入れずに答える。「ここんとこ色々忙しくてね、短期でいいから手伝ってくれる人が欲しいの。あんたの周りに暇そうな子がいたら連れてきてちょうだい。音楽が好きなら尚更良いわね」
「僕は雇ってくれないんですかぁ?」
「金持ち息子の道楽に払う金はないわよ」
「失敬だなぁ。何時も勤勉たれ、は我が家の家訓ですよ」
「辰彦は何事もやりすぎるの。とにかく、あんたはいらない」
「バーのアルバイトって具体的に何をするんですか? 厨房? フロア?」
「それもあるけど、他にもライヴの手伝いとか……」夏樹は人差し指を唇に当ててうーんと唸る。「……場合によっては、そっちの筋の仕事を手伝わされることもあるんじゃない?」
「……彰人さんの手伝いですか?」
「そう。つまり、『何でもあり』よ」
「なるほど。面白そうなバイトではありますけど……、体力とか色々要求されそうな感じ、ですね」
辰彦はにっこりと微笑んだ。夏樹も天使の微笑でそれに答える。
「そう。体力とか色々、ね」
――おかしな人々が集い、しょっちゅう奇々怪々な依頼が舞い込む「ちょっと普通じゃない」ジャズバーでの短期アルバイト、興味ありませんか?
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Need Your Help! -a silent evening-
01 prologue
間接照明が店内をやわらかな暖色で照らし、アップライトピアノは弾き手を待ってじっと沈黙を守っている。
憂鬱な空模様のせいか、いつもはご機嫌な低音を響かせるウッド・ベースも眠たげだ。
心地良いジャズの調べに昼頃から降りつづけている雨の音が混じり、普段はやかましい常連客も、今ばかりは瞑想に耽るかの如くそっと目を閉じている――わけがなかった。
「夏樹さーん、アールグレイ追加ねー!」
――寺沢辰彦は、いつも通り予備校帰りにジャズバー『Escher(エッシャー)』へ寄り、いつも通り橘夏樹の淹れる紅茶でハイになっていた。
「……なんで紅茶で酔っ払えるの、あんたは?」
アルバイトの身分でありながら実質この店を仕切っている橘夏樹は、乱暴な仕種で辰彦の前にカップを置く。そして、「さっさと帰れ」と言わんばかりにテーブルへ伝票を叩きつけた。辰彦は財布から五千円札を一枚抜き出して、当たり前のようにおつりはいりませーん、などとのたまった。
寺沢辰彦が某名門私立高校の生徒で、エリート予備軍で、良い金蔓なのは知っている。店の売り上げに貢献してくれるならそれに越したことはない。が。
「あんた、もうちょっと世間の世知辛さを味わったほうがいいわよ? 世の中甘く見てっと足下救われるわよ? あん?」
あまりのブルジョアっぷりに腹が立って、つい凄みをきかせてしまったりする夏樹である。
「あんたと違ってね、世の中には食べたくても食べられない子供とか、バイトしなきゃ学費も賄えないような苦学生がいっぱいいるのよ……!」
「あ、そういえばそのアルバイトはどうなったんですかぁ? 見つかりました? クラスメートに声かけてみましたけど、後学のために雇われてやってもいいって奴なら何人かいましたよ」
「あんたの知り合いは雇わないわよッ。このブルジョアジーめ!」
と、二人でぎゃあぎゃあやりあっているところへ、
「あのー、表の短期アルバイト募集の貼り紙見て来たんですけど……」
――第三者が店の扉を開けて入ってきた。
辰彦の胸倉につかみかかっていた夏樹は、ぱっとその手を離した。
「どうも、わざわざ!」
打って変って感じの良い微笑を浮かべる夏樹。辰彦が横で、変わり身早、とぼやいた。夏樹はテーブルの下で辰彦の足を蹴っ飛ばした。
訪問者はそんな二人のやり取りに気づく様子もなく(気づかないフリをしていたのかもしれないという可能性はこの際無視することにした)、
「まだ定員になってませんか?」
と言ってちょっと首を傾げてみせた。
夏樹と辰彦は、二人揃ってぽかんと口を開けて、その制服姿の少女に見惚れてしまった。
ストレートの青い髪にすらりと伸びた白い手足。
身に纏ったやや古風なデザインのセーラー服は、清楚な雰囲気を醸すのに一役かっている。
有り体に言って――美少女だった。
「……いいッ!」
橘夏樹はぐっと拳を握った。辰彦は「はぁ?」という顔になり、セーラー服の少女はその勢いに押されたようにやや後退した。
「やっぱりあんたみたいな男子学生より可愛い女の子よ、お・ん・な・の・こ! 私的に今すぐこの場で採用ノープロブレムって感じ! アルバイトの経験は!?」
「あの、一応ウエイトレスとかの経験はありますけど……」
「じゃあ一から教える必要もなさそうね! 何かできる楽器とかある?」
「いえ、正直言って詳しくないですけど、頑張ります!」
「オッケーオッケー、問題なし!」
夏樹はすっかりその気である。
「あのー、夏樹さん。彼女の制服、この辺の公立『中学』の……」
「お名前は!?」
辰彦の突っ込みなど丸っきり無視。辰彦はやれやれと溜息をついた。
少女はぺこんと一礼すると、
「はい。海原みなもと申します」
明るい笑顔を浮かべて、そう名乗った。
――と、いうわけで、Escherに海原みなもが新たな店員として加わることになったのであった。
02 the first day
翌日から海原みなものアルバイト生活が始まった。
学校での授業を終え、そのままセーラー服姿での出勤である。ジャズバーという性質上、開店は午後六時と遅い。
「何事も形から、よね」
「……はい?」
扉を潜るなり、にんまりと怪しい微笑を浮かべた夏樹に洋服一式を手渡された。
「あ、あの、これは……?」
みなもと同じアルバイト店員の夏樹は、普段着にエプロンをしているだけなのだが――
白いブラウスに膝丈のフレアスカート。スカートは濃いブラウンで、洒落た刺繍が入っている。オマケに夏樹とお揃いの無地のエプロン。
これは……制服、なのかしら?
思わず首を捻ってしまう。
「ほら、折角だしね?」
何が折角なのかわからないが、さぁさぁと奥へ促され、半ば強制的に着替えさせられてしまった。ひらりとスカートの裾を翻してみたみなもを見て、夏樹は歓声を上げる。
「うわぁ、良いじゃない! 可愛い可愛い!」
「そうですか?」
可愛いと言われて悪い気はしない。
もしかしてあたし、遊ばれてるんじゃあ? と思わないでもなかったが。
「これで売り上げアップ間違いなしよッ!」
……というより、看板娘にされかけてる?
みなもの疑問をよそに、夏樹はカップやグラスの置き場などを事細かに教えていく。夏樹の後について、広いとはいえない店内の中を歩き回りながら、みなもは逐一仕事の内容を頭に叩き込んでいった。
ついでに紅茶の種類まで教わる。バーというからには度数の強いアルコール類ばかり置いてあるのだろうと思っていたら――
イングリッシュブレックファースト、アールグレイ、アッサム、オレンジペコ、ダージリン、エトセトラ。ちなみにケーキの種類も豊富。
「……メニューは喫茶店風味なんですね?」
「お酒の需要がないのよね」それはバーとしてどうなんですか? と突っ込みたくなるのをみなもは堪える。「覚えることはそんなに多くないでしょ? ライヴがある日は楽器の搬入とか、力仕事もしてもらうかもしれないからよろしくね。えーと、あと何か教えることあったかしら……」
「あの、質問しても良いですか?」
小さく挙手すると、夏樹は、はい海原君、と指差した。
「このお店は橘さん一人で切り盛りしてらっしゃるんでしょうか?」
「私はバイトよ?」
「他の店員さんを見かけないので……」
「まぁ、店を預かっているようなものだけどね。力仕事は常連客に手伝わせるから心配しなくていいわよ。普段はそんなに忙しくないから」
「常連さんって、昨日の男の子ですか?」
「あ、奴は寺沢辰彦ね。もう一人変なのが良く来るから、そのうち紹介してあげる。私のことは夏樹でいいわよ」
「はい、夏樹さん」
変なのってなんだろう?
何かと謎が多いお店だなと思ったが、口には出さないでおくことにした。
そんなこんなで開店準備を済ませる。
「――では、開店といきますか!」
03 a silent evening
はじめこそ戸惑うことが多かったものの、既に様々なアルバイトをこなしてきているみなもはすぐに仕事に慣れることができた。
ライヴの手伝いをすると特別手当てがつく上に、紅茶好きらしい夏樹がしょっちゅう新しい茶葉を仕入れてきてはお裾分けといってお土産に持たせてくれるので、現在海原家には様々な種類の紅茶が揃っている。
順調な生活の中でただ一つ憂鬱なことといえば、もっぱら最近の空模様だった。
ここのところずっと雨つづき。始終空が暗いと、なんとなく気分が沈んでしまう。
客足が途絶えて小一時間。夏樹の勧めで休憩していたみなもは、紅茶を啜りながら窓の外をぼんやりと眺めていた。
「良く降るわね」
みなもの視線の先を追って、夏樹が奥から声をかける。彼女は洗い物をしている最中だった。
「あ、あたしやります」
「いいのいいの、みなもちゃんには随分働いてもらってるから」立ち上がりかけたみなもを片手で制す夏樹。「お客さんの話し相手もなかなか大変でしょ?」
「ええ、でも楽しいです。色んなお話が聞けるし」
「みなもちゃんって何でも真面目にうんうんって聞いてあげるでしょ。だから皆話しやすいみたいなのよね」
「え……そうですか?」
「聞き上手は客商売に向いてるわよー。辰彦なんか、夏樹さんよりみなもちゃんのほうがいいですよー政権交代しましょうよーとか失礼なこと言ってるわよ」
「そんな、あたしなんて。人生経験浅いですし」
赤面して手を顔の前で振る。夏樹はそんなみなもを見てふふふと微笑んだ。
「人柄よね、人柄。みなもちゃんの」
さて、と洗い物を切り上げ、奥から出てくる夏樹。
「一時間くらい任せちゃってもいいかしら? 買出しに行ってくるから」
「え、あたしが残るんですか? 買出しなら行きますけど……」
「この時間帯はお客さん少ないから、店番のほうが楽よ。すぐ戻るからよろしくね」
「えっ、ちょっと待――」
夏樹はひらひらと手を振ると、店を出ていってしまう。
「あたし一人で大丈夫かなぁ……」
一人店に残されたみなもは、頼りなさげなつぶやきを一つ漏らし、仕方なくカウンタに入った。
無人の店内を、雨音と物悲しいサックスの音色が満たす。
とても静かだった。
セットしていたCDが一巡してしまったので、みなもはいつだか聴いて気に入ったジャズシンガーのアルバムをかけることにした。
詳しいことは良く知らないけれど、何でも辛い生い立ちを持った女性らしい。みなもと同い年のときに両親が離婚してしまい、その後にも色々あったとか。
しとしとと降りつづける雨のせいか、余計に歌声が切なく聴こえて、みなもは悲しい気分になってしまう。
――と、店の扉が開いて、ひょろりと背の高い男性が入ってきた。
「いらっしゃいませ」
沈んだ気分を誤魔化すように、みなもは努めて明るい声を出す。明るすぎて、ファミレス調になってしまった。
客はたいして気にする風でもなく、みなもの前の席に腰を降ろした。
「なんだっけ、この曲」
「はい?」
唐突な言葉に、みなもは首を傾げる。
「今流れてるの」
「あ、ええと……すみません、あたしバイトなものですから、あんまり詳しくなくて」
「ジャズバーなんかに入り浸ってるわりに、僕もそれほど音楽を聴かない人間なんだけどね。この曲は好きだな」
「はい、あたしも」
「良い選曲だね」
その何気ない褒め言葉が、みなもは嬉しかった。自分が好きな曲を誰かが良いと言ってくれたというそれだけの事実で、随分幸せな気持ちになれるものだなと思う。
「紅茶頼める?」
「はい。種類は何になさいます?」
「アールグレイ」
「覚えておきますね」
入り浸っているというからには常連客なのだろうと推測してそう言うと、男は唇の端を持ち上げて軽い微笑を浮かべた。
夏樹に教わった通りに紅茶を淹れて、カップを客の前に出す。いささか緊張した面持ちで反応を待った。
一口啜り、みなもを振り仰ぐ、
「夏樹君のとちょっと味が違うな」
「あの、美味しくない……ですか?」
「悪くない」言ってから、うーんと考え直す。「いや、美味しい。どうも僕の言い方は誤解を招くらしいから」
「それならいいんですけど……」
「本当に美味しいよ。また頼むね、アールグレイ」
よほど不安そうな表情をしていたらしい。安心させるような台詞だった。
短い沈黙が落ちる。
こういうときってこっちから話しかけたほうがいいのかな。
ここまで口数が少ない客も珍しい。
少なからずバーに来るお客さんって話し相手が欲しいのかなとも思うし。黙ってお酒(彼の場合は紅茶だけれど)を飲みたいならカウンタから離れた席に座るだろうし。
……音楽があるから、いいか。
そう思い直して、みなもは歌に耳を傾けた。二、三曲と過ぎ、穏やかな沈黙がつづく。
歌詞は英語だから何を言っているのかわからない。わからないけれど……、
「歌って、なんか素敵ですね」
スーツ姿の男性は顔を上げる。無言でつづきを促した。
「言葉がわからなくても、なんか……伝わってくるっていうか」
それこそ上手く伝えることができなかったが、男性はそうだねと同意した。
「君はジャズとか好きなの? ――海原みなも君、だっけ」
「あら? あたしの名前ご存知なんですか?」
「夏樹君から聞いた。バイトの女の子が可愛くてしょうがないってうるさいんだよ。辰彦君も君の話ばっかりするし」
「え……」
何を話されているのだろう。
「てっきり夏樹君の学校絡みの子だと思ってたんだけど、違うみたいだね?」
「あ、あたしは違うんです。音楽はそんなに詳しくなくて……ただバーでのお仕事ってしたことないから、面白そうだなって思って」
「面白い、ね……。面白いのかな」
「夏樹さん、とても良くしてくれますし。楽しいですよ」
「夏樹君は年下の女の子に甘いからなぁ――っと、ありがと」
空になったカップにポットから紅茶を注ぐと、彼は短く礼を言った。
「……しかし、あの二人がいないと静かでいいな」
「夏樹さんと辰彦さんですか?」
「そう。ジャズバーってこうあるべきだよね」
「和気藹々としてるのも良いですよ。あたし、家族が多いから賑やかなのに慣れてて。今日みたいにお天気が悪くてお店に一人ぼっち、なんていうと寂しくなっちゃいます。お客さんが来てくれて良かったです――えっと」
「水上彰人」
「彰人さん、ですね」
水上彰人は頷く。
「家族が多いってことは、兄弟でもいるの?」
「三人姉妹なんです」
「へぇ……、それは下手すると、夏樹君と辰彦君が揃ってるよりもやかましいんじゃない?」
「男の人はついていけないかもしれませんね」
「ご遠慮願いたいな」水上は苦笑を浮かべた。
「でも、そうですね。たまにはこんな風に静かな場所で音楽を聴いたりするのも素敵ですね」
「だろう?」
「でも、彰人さん……」みなもはふっと笑いを漏らす。「なんだかんだいっていつもいらっしゃってるんだから、お二人がいる賑やかなEscherが気に入っているのではないですか?」
「そうかな……」
水上は納得いかないという風に首を捻る。
「居場所があるのって、いいですよね。ちょっと羨ましいなぁ」
「君ももう一員みたいなものじゃない?」
「そう言っていただけると嬉しいんですけど、もともと短期の契約ですから、来週末で辞めてしまうんです」
「あれ、そうなんだ」
「やっと慣れてきたところなんですけど……」
改めて口にするとなんだかとても残念に思えてきて、みなもはまた気分が沈んでしまう。
「そうか、それは残念だな。海原君がいてくれると、あの二人ももう少し大人しくなると思うんだけど」
まともにジャズが聴けるね、と水上は付け加えた。
みなもはただ静かに微笑み返した。
04 the last day
三ヶ月に満たない短期アルバイトの、最終日。
所属している水泳部でのミーティングがやや長引いてしまい、みなもは慌ててEscherに向かった。
乱れた呼吸を整えるために扉の前で立ち止まる。
ふうっと深呼吸をしてからドアを開けると、
――ぱぁんッ!
軽快な音と共にクラッカーが弾け、色とりどりの紙が飛んできた。
「えっ?」
みなもは何が何だかわからず、ぽかんと口を開けて店の入り口に佇む。
「みなもちゃん、お疲れー!!」
夏樹と辰彦が声を揃える。
「えっと……?」
みなもはまだ状況が把握できずにいる。夏樹に腕を引かれ、中央の椅子に座らされた。
「今日、最終日でしょ? だからお疲れ様会」
言って、夏樹はウインクしてみせた。
「みなもちゃん辞めちゃうなんて寂しいなー。もうちょっと働けば? はい、これ」
みなもと同じく学生服姿のままの辰彦にぽんと花束を渡される。
「客として遊びにくればいいんじゃない?」
奥の席に座っていた水上はいつもの口調で淡々と。
「あの……」
あまりに突然の出来事で、みなもは上手く物を言えない。――涙が零れそうになる。
「今日は無礼講ってことで、景気良くいきましょ! みなもちゃんも内緒でっ、ね!」
「はい?」
みなもは不意に涙ぐみそうになったのも忘れ、きょとんとした顔で夏樹を見た。
「こ・れ」
アルコールのボトルを目の高さに掲げてみて、夏樹は悪戯っぽく微笑んだ。
みなもの顔にも笑顔が広がる。
「――はい。いただきます!」
――そうして、一夜限りのパーティーが始まった。
05 epilogue
夕方から夜にかけてのアルバイトがなくなって、みなもの生活にはいくらかゆとりができた。
それでも相変わらず慌しく、彼女の日常からトラブルが絶えることはない。
しっとり音楽に浸っている暇もない日々――けれど。
部屋にはいくつかの記念品。
大量の紅茶と、制服と、花瓶に生けられた花。それに、あの雨の日流れていたジャズのアルバム。
雨降りの夜に、みなもはそのCDをかけることにしている。
fin.
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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■海原 みなも
整理番号:1252 性別:女 年齢:13歳 職業:中学生
【NPC】
■橘 夏樹
性別:女 年齢:21歳 職業:音大生
■寺沢 辰彦
性別:男 年齢:18歳 職業:高校生
■水上 彰人
性別:男 年齢:28歳 職業:予備校講師
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■ ライター通信 ■
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はじめまして、ライターの雨宮祐貴です。
今回はPCゲームノベルへのご発注ありがとうございました! 結局ぎりぎりの納品になってしまって申し訳ございません……。
NPCが出ずっぱりのため、少し長めになりました。至らないところもあるかと思いますが、楽しんでいただければ幸いです。設定を参考に大分やりたい放題させていただきましたので、何かイメージと違う点等ありましたらご連絡下さいませ。
ちなみに、みなもさんが作中で気に入ったと言っている女性ジャズシンガーは実在の人物だったりします。
それでは、また機会がありましたらよろしくお願い致します!
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