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■神々の黄昏■

慧那
【2920】【高木・貴沙良】【小学生】
その薄暗い路地に入ると、蔦の這うレトロな喫茶店がある。
所どころヒビの入った、小さな木製の看板には「占い喫茶 月の雫」と書いてあった。
看板と同じ古めかしい木製の重いドアを開けると、カウンター越しに
「いらっしゃいませ・・・」大きい声ではないが良く通る声がした。
明らかに商売人タイプではない女性がいた。
派手ではないが清楚な雰囲気。しかし、何処なく・・・おっとりしていて「大丈夫か!?」と思わせるような微笑。
服装も薄手のブラウスにタイトな膝までのスカートと「占い屋」と言う感じではない。

「ご注文をドウゾ^^」そう言うと彼女は小さな品数の少ないメニューを差出した。
コーヒー、ドリンク、ケーキが各数種類・・・その下に「占い」とかかれている。
さらにその下に「タロット占い」「水晶占い」(前世占い)のメニューがある。
「前世占い?」一昔前になんだか良く聞いたフレーズだ・・・。
やはりこの人もレトロなのか?
「では、準備を致しますのでコチラへどうぞぉ〜^^」軽く彼女はそう言うと置くに姿を消した。
(・・・あちゃ〜、質問しようと思っただけなのに〜、でも面白そうだし・・・いいか)
そう、無理やり自分を納得させた。
導かれるまま、黒い幕の奥に入ると麝香の香りが鼻腔をくすぐる。
3m四方程の黒と紫を基調としたの薄暗い空間だった。
演出のためか大きな装飾を施した鮮やかな紫の蝋燭がが2本揺れている。
紫ののドレープのキツイテーブルクロスの掛けてあるテーブルを挟み、奥の方から彼女が人の頭ほどある水晶玉を持って現れた。
円いテーブルの中央に豪華な水晶用の台座が置いてある。
その上に静かに水晶玉を降した。
「さぁ・・・何が見えますか・・・?」