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■【SMN】Mission PM-1「Welcome Party」■

西東慶三
【5590】【ジョセフ・エバート】【機械修理工(兼情報屋)】
依頼者:Peacemaker
依頼内容:敵部隊の迎撃
タイプ:オープン

依頼詳細:
「Leaders」がこちらの拠点の攻撃計画を立てているという情報が入った。
 拠点の場所は明かせないが、我々としてはこの拠点を失いたくはない。
 そこで、敵の攻撃部隊の進路上に部隊を展開し、拠点にたどり着く前にこれを迎撃することにした。
 ついては、こちらの部隊と協力し、敵軍の迎撃にあたってくれる人材を募集する。
 待機ポイント等については後ほど改めて連絡する。

 また、この計画が公開されたことを理由に、敵は侵攻を取りやめる可能性がある。
 ミッション開始より一週間のうちに敵の侵攻がなかった場合、ミッションは成功したものとするので、安心して参加してほしい。

「Leaders」の横暴を許せば、人類と超常能力者間の対立が深まり、最終的には世界を二分する戦いに発展しかねない。
 そんな最悪の未来を防ぐためにも、ぜひ我々「Peacemaker」に力を貸してほしい。

−−−−−

ライターより

・記念すべき【SMN】最初のシナリオは、比較的普通のバトルシナリオです。
・敵の兵力等は不明ですが、拠点攻略だけにそれなりの大部隊で来ることが予想されます。
 また、「Leaders」も「Peacemaker」もIO2由来の組織なので、
 少なくとも白昼堂々市街戦、などというような愚かなマネはしないでしょう。
 周囲に全く気を遣わなくてもいい、というわけではありませんが、
 必要以上に神経質になる必要はなさそうです。
【SMN】Mission PM-1「Welcome Party」

依頼者:Peacemaker
依頼内容:敵部隊の迎撃
タイプ:オープン

依頼詳細:
「Leaders」がこちらの拠点の攻撃計画を立てているという情報が入った。
 拠点の場所は明かせないが、我々としてはこの拠点を失いたくはない。
 そこで、敵の攻撃部隊の進路上に部隊を展開し、拠点にたどり着く前にこれを迎撃することにした。
 ついては、こちらの部隊と協力し、敵軍の迎撃にあたってくれる人材を募集する。
 待機ポイント等については後ほど改めて連絡する。

 また、この計画が公開されたことを理由に、敵は侵攻を取りやめる可能性がある。
 ミッション開始より一週間のうちに敵の侵攻がなかった場合、ミッションは成功したものとするので、安心して参加してほしい。

「Leaders」の横暴を許せば、人類と超常能力者間の対立が深まり、最終的には世界を二分する戦いに発展しかねない。
 そんな最悪の未来を防ぐためにも、ぜひ我々「Peacemaker」に力を貸してほしい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 一同が集められたのは、郊外にあるビルの一室だった。

「俺が今回の作戦の指揮を執る。
 コードネームは『バイト』、得意な戦は負け戦だ。よろしくな」
 そう言って薄笑いを浮かべる男に、一同は顔を見合わせる。
「おいおい、負け戦をうまく負けるのも大事な才能だぞ?」
 苦笑するバイトに、黒ずくめの大柄な男――ジェームズ・ブラックマンが一同を代表して尋ねた。
「ということは、この戦は負け戦……ということですか?」
「そりゃ、勝てるならそれに越したことはないが、少なくとも必勝を期待されてるワケじゃない、ということだ」
 なるほど、こちらの活躍で敵を食い止められればそれでよし、ダメだとしても敵の戦力をある程度でも削げれば上々、と言ったところらしい。
 まあ、雇い主にしても「どれだけの人材が集まるか」すらわからなかった部隊に、あまり多くを望むことはできない、ということなのだろう。
 そして実際、集まった人数はそう多くはない。

 先ほどのバイトとジェームズを含めて、この場にいるのは全部で六人。
 剣を携えた金髪の少女イリスフィーナ・シェフィールドと、プラチナブロンドのツインテールと、それに不似合いないくつもの刀剣類が目を惹く少女エリィ・ルー、そして後生大事そうに大きなゴルフバッグを抱えた青年タトポロス。

 そんな面々をもう一度確認してから、ジョセフ・エバートは静かに口を開いた。
「最初に、いくつか報告しておきたいことがある」

 自らも情報屋として活動しているジョセフは、当然同業者に多くの知り合いがいる。
 そのネットワークを使って、彼は事前にいろいろと調査を完了させていたのである。

「俺の方で調べさせてもらったんだが、敵は歩兵部隊を中心に、NINJAとジーンキャリアが数人ずつ、それに能力者が数人加わるか加わらないか、と言ったところらしい。
 ジーンキャリアや能力者の詳細が不明な以上油断はできないが、数字だけで見るなら、これは正面突破を狙える戦力じゃない」

 彼が最初に疑念を抱いたのは、はたしてこの襲撃情報が本物であるかどうか、ということだった。
 もしかしたら、敵は本当は拠点の位置など知らず、嘘の情報を流してこちらが動き出すのを待っているのかもしれない。
 ジョセフはそう考えていたが、その考えは比較的早い段階で否定された。
 もともと同じIO2という組織に由来する「Leaders」と「Peacemaker」は、IO2時代から存在する拠点についてはもちろん、相手がどういう場所に拠点を作りたがるかについても熟知している。
 加えて、作戦準備自体も行われている形跡があることを考えると、拠点の正確な場所まで把握しているかどうかはともかくとしても、作戦自体は本当である、と考えてほぼ間違いない。

 とはいえ。
 襲撃作戦が本当のものであることと、裏がないこととはもちろんイコールではない。
 特に、今回のように、敵の戦力が不自然に少ない場合は、なおのこと、である。

「ということは、何か裏がある、と?」
 無表情のまま聞き返してくるエリィに、ジョセフは一度頷いてからこう続けた。
「この作戦の指揮に当たっているのは、どうやら『ドレイク』と呼ばれる男らしい」
 それを聞いて、バイトが露骨に顔をしかめる。
「参ったな、ドレイクのダンナがからんでやがるのか。
 こりゃ、後で上に連絡を入れておいたほうがいいな」
 どうやら、彼はドレイクを知っているらしい。
「それほど危険な相手なのですか?」
 イリスがそう尋ねると、バイトは軽く苦笑した。
「この上なく厄介な相手だ。どうすれば相手が嫌がるかを熟知してるからな」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 作戦会議の後、ジョセフとタトポロスは作戦ポイントから少し離れたところにある廃ビルに移動していた。
 事前に、「本当の拠点はこちらではないか?」という偽情報を、いくつかのルートで流しておいたのである。

「来ますかね?」
 相変わらずゴルフバッグを抱えたまま、ぽつりとタトポロスがそう呟く。
 こうしているとただの青年にしか見えないが、ジョセフは彼の正体をすでに知っていた。
「ダンシングナイヴス」の異名で呼ばれる、そこそこ腕の立つ始末屋である。
 その彼が、一体何故このような仕事に首を突っ込んできたのだろう?
 そのことを今さらながら疑問に思いつつも、ジョセフは努めて平静を装って一言だけ答えた。
「さあな」

「来ないなら、来ないでもいいんですけどね」
 さして面白くもなさそうに続けるタトポロス。
 けれども、彼の期待に反して、徐々にビルの外に何者かが集まりつつあった。

「おいでなすったか」
 ボロボロのカーテンの隙間から、そっと外の様子をうかがうジョセフ。
 ところが、彼が見つけたのは、「Leaders」の部隊などではなかった。

 闇の中で真っ赤に輝くパトランプと、その灯りに照らされた白と黒の車体。
 辺りに集結しつつあったのは、なんと「Leaders」でも、まして彼らの雇った能力者でもなく、ごく普通の警察官だったのである。

「考えようによっては、これは普通に敵が来るよりまずいですよ」
 ややげんなりした様子で、タトポロスが一つため息をつく。
「仮に、今警察が踏み込んできたとして……それ、どう言い訳するんです?」
 彼が指さした先には、ジョセフが使うつもりで持ってきたいくつかの銃器があった。
 当然、日本では全て違法とされているものであり、見つかれば逮捕は免れまい。
 もちろん戦って勝てない相手ではないが、そうすると今度は本格的に表の権力を敵に回すことになる。
 どちらにしても、あまり面白い話ではなかった。

「ちっ、敵の方が一枚上手か」
 さすがは策士と言われるドレイク、こちらの策を見切ってさらに策を重ねてきたか、あるいは……すでに、本当の拠点の場所は完全に知られており、偽の情報を一発で偽と見抜いてきたか。
 いずれにしても、このままここにいてはまずいことになりそうだ。

「片づけますか?」
 小さな、しかしはっきりと聞こえる声で、タトポロスがそう言った。
「お前……」
「銃殺された、というならテロにもできるでしょう。
 ですが、あれだけの人数の警官が、ほとんど抵抗した様子もなく一撃で喉を裂かれて絶命した、としたら?
 そんな怪奇事件を公表して混乱を招くほど、敵もバカじゃないでしょう」
 確かに、彼の言っていることは正しい。
 敵のこの作戦は、こちらが一般人である警察官に危害を加えようとしないことを前提に組み立てられている。
 その前提から崩してしまえば、少なくとも、敵の読みは外れる。

 だが、そんなことよりも。
 恐らく、訳もわからず駆り出されただけであろう彼らを、あっさりと「片づける」と言ってしまえる彼に、ジョセフは改めて軽い恐怖を覚えた。

 そういう人間がいることは知っている。
 そういう人間に実際に会ったこともある。
 とはいえ、これだけはとても慣れようとして慣れられるものではない。

「どうします?」
 まるで他愛もない話であるかのように、明後日の方向に視線を向けたまま尋ねるタトポロス。
 けれども、ジョセフが何か答えるより早く、事態が動いた。

 不意に、後方で何度か立て続けに爆発音が聞こえた。
 恐らく、拠点のあった方だろう。
 だとすれば……やはり、最初から敵に拠点の位置は割れていたか。

 ほどなく、バイトから連絡が入る。

『聞こえるか!? 作戦目標変更だ!
 合図があるまで敵を引きつけ、友軍の離脱を援護してくれ!』

 それを聞いて、タトポロスはやれやれというように首を横に振った。
「ここに長居をしても無意味そうですね。屋上から逃げましょう。
 こちらに属してはいても、あなたはまだ『人間』のままのようですから」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「屋上から逃げる」。
 確かに、タトポロスはそう言った。
 しかし、屋上には逃げるために使えそうなものなど何一つとしてありはしなかった。

「で、どうやって逃げるんだ?」
 尋ねるジョセフに、彼は自分のゴルフバッグを指さす。
「飛ぶのは難しいですが、軟着陸程度ならできそうです」
 どうするつもりかはわからないが、どうやら「これに乗れ」ということらしい。
 半信半疑のまま、タトポロスに続いてゴルフバッグの上に跨る。
「あの柵の切れ目から飛びます。一、二の、三で行きますよ」
 どこまで本気かわからない調子でそう言うと、タトポロスはいきなりその柵の切れ目に向かって走り出した。

 ――ええい、どうにでもなりやがれ!

 半ばヤケクソ気味にジョセフもそれに続き、合図と同時にビルから飛び降りる。
 すると不思議なことに、ゴルフバッグはまるで翼でもあるかのように滑空を始めた。

「……どうなってんだ?」
 ゴルフバッグ自体に細工があるか、ゴルフバッグの中身の力か、それともタトポロス自身の能力か。
 けれどもタトポロスはそれには答えず、斜め下の方を指してこんな事を言い出した。
「あれ、エリィさんじゃないですか?」
 見ると、エリィと思しき人物が、二人の敵と戦っていた。
 そのうち一人の攻撃をまともに受けて、エリィの身体が数メートルほど吹っ飛ばされる。

 これは、どう見ても危険な状況だ。

「すみませんが、僕は手が放せないので。彼女の援護お願いします」
「わかった。どれくらいで着く?」
「この高度からだと、急いでも一分弱はかかりますね」

 一分弱ならば、相手がこちらの存在に気づくように仕向ければ、それだけでも稼げるか。
 そう考えて、狙撃用のスコープをつけた銃を構える。

 狙うのは――頭でもいいが、そこまでする必要はない。
 エリィから近いところにいる方の男の脚に狙いを定め、一度引き金を引く。
 それと同時に、ゴルフバッグが急降下を始めた。
 ほとんど自由落下に近い勢いで降り、墜落する直前で急速に減速する。

「着きましたよ、お客さん」
 どうにか着陸すると、タトポロスは冗談めかして笑い、ゴルフバッグを抱え直すと、エリィの方へと歩みを進めた。

「王子様の到着には、ちょうどいいタイミングでしたかね?」
 そんな軽口を叩くタトポロスを、エリィが無表情のまま見上げる。 
 ともあれ、これでこちらは三人、敵は二人。
 その上、敵の一人は片足を撃ち抜かれている。
「形勢逆転だな」
 ジョセフがそういうと、敵は一瞬驚いたような顔をしたが、やがて、不敵な笑みを浮かべてこう答えた。
「そうでもないさ」

 それと同時に、背後に殺気が生まれる。
「危ない!」
 エリィの声に、ジョセフが慌てて振り向こうとしたその時。
 タトポロスの手にしていたゴルフバッグを突き破って、大量の何かが飛び出し、ジョセフの前を横切って――今まさにジョセフに斬りかかろうとしていたNINJAの全身を切り裂いた。

「高かったんですけどね、このバッグ」
 穴だらけになったゴルフバッグを手にして、苦笑するタトポロス。
 その様子に、ジョセフはようやく全てを理解した。

 先ほどの空飛ぶゴルフバッグの正体も。
「ダンシングナイヴス」という異名の由来も。

「人殺しは嫌いなようですし、王子様の役は譲りますよ」
 ジョセフに一言そう告げて、タトポロスが一歩前に進み出る。
「僕はあくまで一介の狂戦士ですから。王子様どころか、騎士様という柄でもないですし」
 その言葉とともに、襲撃者を斃したナイフと、バッグの中に残っていたナイフの合計数十本が一斉に宙を舞い――敵の断末魔の絶叫が、闇の中に吸い込まれていった。





「さて、戻りましょうか」
 彼が何事もなかったかのようにそう言ったのと、バイトから通信が入ったのは、ほとんど同時だった。
『作戦完了だ。すまないが撤収は各自で頼む。こっちもいっぱいいっぱいなんでな』

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From: 「バイト」
Subject: ご苦労さん

 この間はご苦労だった。
 あの後、敵の待ち伏せにあったりでわりとさんざんだったようだが、
 追撃部隊を足止めしてもらったおかげで、どうにか全滅は免れた。

 敵が潜入してたのを見抜けなかったのはこっちのミスだ、すまない。
 迷惑をかけた分報酬は気持ち多めにしておく。
 本当に気持ちだけだが、こっちの現状じゃそれが精一杯だ。重ね重ねすまない。

 ともあれ、また何かあったらよろしく頼む。

ーーーーー

結果:友軍の撤退まで敵軍の追撃を阻止することに成功
   (目標変更→目標達成)

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

 5128 /   ジェームズ・ブラックマン  / 男性 / 666 / 交渉人 & ??
 6507 / イリスフィーナ・シェフィールド / 女性 / 540 / 吸血鬼の何でも屋。
 5590 /    ジョセフ・エバート    / 男性 /  56 / 機械修理工(兼情報屋)
 5588 /     エリィ・ルー      / 女性 /  17 / 情報屋

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■         ライター通信          ■
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 はじめまして、撓場秀武です。
 この度は私のゲームノベルにご参加下さいましてありがとうございました。
 また、ノベルの方、大変遅くなってしまって申し訳ございませんでした。 

・このノベルの構成について
 このノベルは全部で五つのパートで構成されております。
 そのうち、三つ目及び四つ目のパートにつきましては、全員違ったものになっておりますので、もしよろしければ他の方に納品されている分のノベルにも目を通してみていただけると幸いです。

・個別通信(ジョセフ・エバート様)
 今回はご参加ありがとうございました。
 この場をお借りして、いくつか補足説明をさせていただきます。
 現時点ではそれを解読できるPCがいないため公開していませんが、実際には、今回の依頼に対応したクローズドの依頼が別に出ています。
 つまり、「拠点の場所が明かせない」のは、「まだ敵には知られていない可能性が高い」からではなく、「まだ信頼できると確認できていない人間にわざわざ拠点の場所は教えられない」からに過ぎません。
 もっと具体的に書きますと、「オープン=最前線で敵の勢いを殺す、拠点の具体的な場所は教えずに迎撃ポイントのみ指示」「クローズドLv1=拠点周辺の防衛、拠点の具体的な場所までは教えないが防衛エリアからある程度類推化」「クローズドLv2=拠点防衛、具体的な場所も指示される」といった感じです。これでおわかりいただけましたでしょうか?
 もし何かございましたら、ご遠慮なくお知らせいただけると幸いです。