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■死告鳥からの伝言■

沢渡志帆
【7061】【藤田・あやこ】【エルフの公爵】
「私は死の影を見る者」
 制服姿の少女が言う。
「あなたの生命はもう残り少ない。死の影が迫っています」
 恐ろしいことを淡々と告げる。その黒い瞳はどこまでも深淵で、それでいてどこまでも悲しそうで、だから言われた相手は素直にその言葉を受け入れることが出来た。
 自分は、もうすぐ死ぬ。――だから?
「私は死に取り憑かれたものの言葉を伝える者」
 もう一度、少女は自分のことを教えた。
「こうして私と対峙しているということは、あなたには生きているうちに誰かに伝えたいことがあるはず」
 ああそうか。
 自分は、もうすぐ死ぬ。――だから、何かを残したい。
 それが言葉という儚いものであったとしても。
「誰に、何を伝えたいのか。話してもらえれば、私は必ず届けます」
 漆黒の、真摯な瞳。この瞳になら託してもいいような気がした。
 だから、話す。最後の最後に自分が伝えたい想いを、言葉にのせて。
 少女は瞬きひとつせずに、その言葉を聞いていた。全ての言葉を聞き終えて、少女はうなずく。
「わかりました。あなたからの伝言、この死告鳥が確かに預かりました」
 そう言って少女は手を伸ばした。少女に触れられた部分から何か光のようなものが生まれ、少女の胸へと移動する。
「メッセージは確かにここに」
 そう言って少女は胸を押さえた。
「必ずあなたの伝えたい相手に渡します」
 良かった、これでもう心残りはない。
 ――……いや、ひとつだけ。
 少女が死告鳥と呼ばれるのは、確かに相応しい。
 自分に死を告げる鳥。自分の死を告げてくれるであろう鳥。
 けれど、それでは少女自身の存在意義は何なのか。
 彼女だって、死を告げるためだけに生まれてきたわけではないのに。
 だから、最後に問う。少女自身の名を。
「ありがとう」
 少女は初めて微笑んだ。少し寂しそうに、それでも嬉しそうに。
「私は小野紗夜香。これでも普通の高校生なんですよ?」

『死告鳥からの伝言』



 その日、藤田・あやこ(ふじた・あやこ)が遅めの昼食を取ろうと入ったファーストフードの店は混んでいた。
 空いている席はないかと店内を見回すと、ちょうど窓際の席から一人男が立つところだった。何とかその席を確保しようと急いで店内をすり抜けていく。男とほとんど入れ違いになるようにテーブルにトレイを置いたところで、右隣にいるのが男女二人連れの高校生であることに気づいた。少々やかましいかもしれないが、この際仕方がない。とにかく一息つこうと椅子を引いたとき、自分の直接隣に座っている女子高生の方と目があった。
 あやこを見たその少女の反応は、不思議なものだった。
 一瞬驚いたような表情になり、その後悲しそうにその瞳を揺らがせてあやこから目を逸らしたのだ。少女は小さく頭を振ってうつむいてしまう。
 そんな少女に、隣の少年が心配そうに話しかけている。少年からなにがしかを問われ、少女はうなずいたようだった。
 ――ふうん?
 そんな隣人達の様子に興味を引かれ、あやこは努めて明るく彼らに話しかけた。
「初めまして、よね? 私、どこかおかしいところがあるかしら?」
 翼は今は仕舞っているが、見るものが見ればあやこがエルフであることは簡単に解るだろう。少女はそんなあやこの正体に気づいて、関わり合いになるまいと顔を背けたのではないか。あやこはそう思ったのだが、少女の反応は違った。
「――……あなたは、自ら私に話しかけた。つまりはそう言うことなのでしょう」
「……はい?」
 意味不明の少女の言葉にあやこが戸惑っているうちに少女はあやこの方に身体ごと向き直る。そして、まっすぐあやこを見つめて言った。
「あなたの生命は残り少ない。死の影が迫っています」
「はい?」
 いきなりこの少女は何を言い出すのだ。先刻と同じように間抜けな疑問の声を上げて、あやこは少女を見た。春先に増える(今は春ではないが)不思議ちゃんのたぐいかと思ったが、少女の顔はどこまでも真剣だった。
「いきなりそんなことを言われても意味わかんないんだけど」
 だからこそあやこはわざと茶化すように言った。しかし、少女は気を悪くした様子もなく、淡々と話し続ける。
「私は死の影を見るもの。死告鳥とも呼ばれています」
 その黒い瞳はどこまでも深淵で、それでいてどこまでも悲しそうだ。だから、彼女の言葉は真実だと?
「では、なぜ最初私のことを無視したの?」
「見える死の影全てを本人に話すわけではありません。私は死神ではないのだから」
 自嘲気味に少女は言った。
「ですが、あなたは自分から私に話しかけてきた。だからあなたには死ぬ前に誰かに伝えたいことがあるはず。私は死に取り憑かれたものの言葉を伝える役目も持っているから」
 ああ。だから『死告鳥』か。
 この娘は一体何を言っているの?
 ははは、とあやこは乾いた笑いを漏らした。その声を聞いて、少女の隣にいた少年は、身体をこわばらせテーブルへと立てかけてあった竹刀へ手を伸ばす。今や少年からは、あやこに向けて隠しようのない敵意が発せられていた。
 そんな臨戦態勢の少年を無視してあやこは言う。
「私は不老不死の皇女と一時的に肉体交換した身、それが死ぬとはどういう事?」
 その言葉に今度は少女と少年の方がきょとんとする番だった。
「不老不死?」
「そう」
 あやこは自慢の長い黒髪を掻き上げて見せた。彼らの目にはとがったエルフの耳が見えているはずだ。
「エルフなのよ、私の身体は」
「……人間じゃない存在って、霊感無くても結構出会えるものなのね」
 ぱちくりとその大きな瞳を瞬かせながら、どこか呆然としたように少女は言った。
「霊感が無い? 死の影が見えるくせに?」
「ええ。私が会えるのはあくまで生者だけ。幽霊とかは見えない質なんです」
 自ら死告鳥と名乗り、死の影を見ると言った少女のその能力のアンバランスさにあやこは思わず失笑した。
「それで?」
「それで、とは?」
「それでも、あなたは私がもうすぐ死ぬというの?」
 あやこの言葉に、少女は首を傾げてあやこを見つめる。そして、大きくうなずいた。
「ええ。やっぱり私には、あなたに死の影がまとわりついているように見えます」
「この身体が治めるべき国が滅びると?」
 あの皇女が戦いに敗北する、不老不死のあやこの死因は今のところそれしか考えられない。
「あなたの事情はわかりませんが、それがあなたの死を意味するのでしたらおそらくはそうなのでしょう」
 少女の瞳はどこまでもまっすぐで真摯だ。だから、あやこも認めないわけにはいかなかった。

 私は死ぬ。不老不死の身体を持っているというのに。

「じゃあ、恐竜族が勝利したのね。人の末裔は潰えてしまうと」
 椅子に深く腰掛け、しばしあやこは上を見る。そこにあるのは薄汚れたファーストフード店の天井。しかし、目を閉じればあやこは蒼穹で繰り広げられるエルフ族と恐竜族の戦いを鮮やかに思い浮かべることが出来た。
 そうか。負けるのか、私たちは。

「――……そう言えば、まだお互い名乗ってすら居なかったわね。私は藤田あやこ。さっき言ったように不老不死のはずのエルフの皇女と身体を交換した身よ。あなたたちは?」
 せめて、自分に死を告げた鳥の名前くらいは知っておきたかった。
「小野紗夜香です。こちらは斉藤零司君。見ての通りただの高校生です。――藤田さんって、もしかしてモスカジの?」
「そうよ。知ってる?」
「はい、今大人気のブランドですから」
 ね、と零司と紹介された少年に向かって紗夜香は同意を求めているが、モスカジの本来のターゲット層である零司の方はあまり興味がなさそうだ。
 死を宣告された今となっては、どうでも良いことであるが。

 ふう、と大きくため息をついて、あやこは頭を起こし紗夜香と向き合った。
「紗夜香。あなたはきっと天命なのでしょう」
 おごそかにあやこは言った。自分に死を告げた少女に負けないくらい。せめて気高くありたかった。死を宣告されたこの身体は皇女のものなのだから。
「ならば受け入れる他ありません」
 聞き入れる紗夜香も相変わらず真摯な瞳をしている。
「伝えて欲しい、願わくば無駄な流血の止まんことを。私たち人は古の支配者の庭に咲いた仇花。主に楯突く愚かしさを学ばねばなりません。せめて枯れるまで安らかな日々を」
「それは一体誰に?」
「この身体の本当の主が敗北するとき、この世界に生きている人々に」
「……」
「そして、敵方の長に伝えて欲しい。せめて名誉ある自刃を許して欲しい、と。人も最初から滅ぼされるために生まれたわけではないはず、存在意義を問い、せめて知恵ある物としての答えを遺させて欲しい、と」
「それは、先程言っていた恐竜族とやらの?」
「ええ」
「わかりました」
 大きくうなずいて、紗夜香はあやこの方へ手を伸ばした。
「あなたの伝言、この小野紗夜香が確かに預かりました。必ず届けるべき相手に渡します」
 そう言って紗夜香はあやこに触れる。紗夜香が触れた部分から金色に空気が光り出し、その光はやがて紗夜香の胸へと吸い込まれていった。その部分を紗夜香はいとおしそうにきゅっと両手で押さえる。
 なるほど。言霊か。
 確かにこの力なら、メッセージは正確に伝わるだろう。ただし――
「はるか西暦4万年の世界へ、あなたがどうやってそれを伝えるのかは疑問ですが」
 少々意地悪な思いも含めてあやこはそれを教える。紗夜香がその言霊を渡すべき相手が居るのは4万年の未来にいるのだ、と。
「よんまんねん……」
 案の定、紗夜香は目をぱちくりとしてその言葉を噛み締めていた。
 このくらいの意趣返しは許されるだろう。自分は死を迎え、この娘は生き続けるのだから。
「思えば私は生まれて依頼不幸の渦中。それでも抹殺される子々孫々の阿鼻叫喚を思えばまだ幸せかもしれない。私はみなしご、空の家族へ伝えて欲しい。あやこは精一杯生きて災いに抗ったと、悔いはないと」

 一息に言ってあやこは息をついた。
「4万年……」
 見るとまだ紗夜香はその言葉を繰り返していた。4万年、4万年と口の中で何度も呟く彼女を心配したのか、零司が肩を揺すっている。
 ふいに紗夜香はつぶやきを辞め、身体を折り曲げクスクスと笑いだした。
「紗夜香……?」
 先程までの真摯な瞳はどこへやら、笑い続ける紗夜香にあやこも疑問の声をかける。
「フッ……クク。ごめんなさい」
 ようやくあげられた紗夜香の顔は目尻に涙まで浮かんでいた。何がそんなに彼女を笑わせているのだろう。
「今までも自分の死を受け入れられない人には色々会ってきたけど、まさか4万年後に伝えて欲しいだなんて言われるとは思ってもみなかったから……」
 その言葉にあやこは思わずかちんとくる。
「私が自分の死を受け入れられないあまり嘘を言っていると?」
「いいえ、そうではありません。あなたはさっき自分で受け入れる他ないと言った。その言葉を私は信じます」
 ようやく笑いの発作が収まったのか、涙を拭いながら紗夜香は言った。そして不意にひたとあやこを見据えた。あの深淵をのぞくかのような漆黒の瞳で。
「ですが、最後の伝言だけは受け取りかねます」
「どうして? 伝えることがあなたの役目なのではないの?」
 やはり4万年の後に言葉を遺すことは無理なのか、と少々落胆しながらあやこは問う。
「ええ。でも、私は死者と話すことは出来ないんです。ですからそれは、あなたがお亡くなりになった後、ご自分でお伝え下さい」
 どこか突き放すような口調で紗夜香は言う。
「それに、あなたは精一杯生きてなどいない、抗ってなどいないと私は思います。真実ではない言葉を伝えることは私には出来ないし、伝える義務もありません」
「何ですって?!」
 思わずあやこは声を荒げてしまう。
 私が精一杯生きていないですって? 小娘が勝手なことを。どれだけの災厄を幼い頃からこの身に受けてきたと思っているのだろう。
「言ってくれるじゃない……」
「言いますよ。だって4万年後なんでしょう?」
 先刻繰返し呟いていた言葉を紗夜香は再度口にした。
「他の人間にとっては数日だったり、長くても数ヶ月である影に取り憑かれてから死に至るまでの時間が、あなただけには4万年ある。あなた自身がそう言いました。4万年ですよ? 知っていますか、4万年前人類がどうしていたか?」
 静かに淡々と事実だけを告げていたのだろう先刻までの口調とはうってかわって、まくし立てるように紗夜香は続ける。
「4万年前。旧石器時代です。クロマニョン人とかが生きていた時代ですよ」
「小野、違う。4万年前はまだネアンデルタール人の勢力が強かった」
 ぼそり、と零司少年が訂正する。
「じゃあ、私が思っていたよりももっと長い時間って事ね。とにかく、人類がネアンデルタール人からこんな文明を築き上げるだけの時間があなたには残されているんです」
 そこで紗夜香は一息ついてはっきりと言った。
「それなのに、抗わないんですか?」
 抗う? 一体何に? 決まっている。自分自身の死の運命に、だ。
「だって、あなた、私は死ぬって……」
「確かに私はあなたの死の影を見ています。けれど、私は天命なんかじゃない。いつまでも死を告げ、最後の言葉を伝えるだけの存在でいるなんて嫌。私は助けられる生命は助けたいといつだって思っています」
 だから、と。
 死告鳥は強いまなざしと口調で言い切った。
「私は抗います。あなたの死に」
 しばらくの間あやこは言葉も出なかった。どうしてそんなことを言い切れるのか、そもそも他者の生死にどうしてそんなにも真剣になれるのか。少女の若さがなせる業? ただの高校生だと自分を言った少女の思い上がり?
「――……一体、どうやって……? 恐竜族よ? ただの人間が勝てるような相手じゃあないわ」
「あなたの敵と戦うわけじゃあありませんよ。大体私、ただの人間ですから4万年後までなんて生きていられません」
 そう言って紗夜香は肩をすくめた。
「でも、何か方法があるはずです。中国で蝶々が羽ばたけばアメリカで嵐が起きるんです。4万年後の歴史を変える要因なんてほんの些細なことかもしれません」
 思い上がり? ただの人間故の?
「……それをあなたがやってみせる、と?」
「ええ」
 違う。思い上がりだけじゃない。これは人間故の強さでもあるのだ。
 まっすぐな紗夜香の表情を見てあやこはそう思う。人間の強さ。エルフであることに慣れてしまったあやこが忘れていたかもしれないもの。
「もちろんメッセージは伝えます。もう受け取ってしまいましたから」
「……どうやって?」
「その時代の遺物が残っているから、4万年前にネアンデルタール人がいたと今の私たちは知っているんです。なら、4万年後に残る何かがあるはず」
 鉱物か宝石辺りなら確実かしら、と彼女は首を傾げた。
「私の友達には占いの得意な人がいます。彼に頼んで4万年後、確実に恐竜族とやらの前にそれが姿を現す方法を捜します。それに言葉を移す方法は、別の友達に神具を扱いなれている人がいますから、彼女に聞けばどうにかなるでしょう」
 不可能に思われた言霊の残し方すら、彼女はすらすらとその方法を考案してみせる。
「ですが、私はそのメッセージは伝わらない方に賭けます。メッセンジャーとしては失格なのかもしれませんが」
 彼女なら、本当に歴史を変えてみせる?
 彼女なら? どうして私の運命をこの娘が握っているような考え方をさっきから私はしているの?
「――……なら」
 これは私の運命のはず。私が立ち向かうべき、抗うべき、死。
「私も賭けるわ。さっきの伝言が無駄になる方に」
 そのあやこの言葉に紗夜香はぱっと笑った。それは、花が咲いたようなと形容するにふさわしい笑顔に見えた。
「じゃあ……!」
「ええ。私も抗ってみましょう、私の運命とやらに。どうすればいいのかは相変わらず皆目見当もつかないけれども」
「いいえ。本人が生きたいと願うこと。それが一番なのだと思います」
 笑顔のまま紗夜香は言う。
 そうだ。元々自分は元気が信条の猪突猛進エルフだったではないか。死の予告をされたくらいであきらめてどうする。
「ありがとう。蝶々が羽ばたいて、私から死の影が消えたら教えてちょうだいね」
「もちろんです。これから、今まで以上に注目しています、藤田さん」
 紗夜香の手を握ると、彼女は強く握り替えしてくれた。この力こそが、人の生命の強さなのだ、と素直に思うことが出来た。

 それから、彼らは様々なことを話した。紗夜香が話したネアンデルタール人とクロマニョン人の違い、バタフライ理論、複雑系、エルフ族と恐竜族の長きにわたる戦い……。そのどれもが、自分が生き延びるための鍵となる可能性を秘めているのだと思うと、あやこにはどの話題も輝いているように感じた。
 最後に、丁寧にお辞儀をして紗夜香と零司はあやこと別れた。仲良く並んで雑踏に消えていく二つの背中を見ながら、あやこの脳裏には先刻の死告鳥――いや、紗夜香の声が響いていた。

 ――抗わないんですか?

「抗うわよ、とことんまで」
 そう呟いて、あやこも人混みの中を歩き始めた。



 <END>



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   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【7061 / 藤田・あやこ(ふじた・あやこ) / 女性 / 24歳 / 女子高生セレブ】



【NPC / 小野・紗夜香 / 女性 / 16歳 / 高校生・メッセンジャー】
【NPC / 斉藤・零司 / 男性 / 16歳 / 高校生】

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         ライター通信          
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はじめまして、藤田あやこ様。
このたびはゲームノベル『死告鳥からの伝言』にご参加下さり、誠にありがとうございました。
誤字・脱字の指摘、リテイクは遠慮無くお申しつけ下さい。

藤田様は伝言を受け取る方ではなく残す方、しかも不老不死の身でいらっしゃるということでラストをどうしようかと非常に迷ったのですが、気高く天然で猪突猛進タイプという設定を読み、このように希望の持てる終わり方にしてみました。予想とは違う物語になってしまったかもしれませんが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

それではまた機会がございましたら、よろしくお願いいたします。

沢渡志帆