■ボクのお化け屋敷■
早真さとる |
【0170】【大曽根・千春】【メイドな高校生】 |
ボクのお化け屋敷
日曜の昼下がり。
古屋真衣は遊園地でアルバイトをしていた。
否、来られなくなったバイトの代打をしていた。
「?」
暑い中着ぐるみでの風船配り。汗だくになりながら子供達を相手にしていると、
やたら慌ただしく騒がしい場所があった。
そこは先日改装が終わり、リニューアルオープンをしたお化け屋敷だった。
なんでも一般の子供達からお化けの案を募集して、それらを元に作られたもの
で、今日はその案が採用された子供達を招待してのオープン記念をやっていたはず。
「何かあったんですか?」
近くを通る従業員を捕まえて、真衣が話かけると、その人は困惑したような、
まだ自分でもよくわかっていない、と言った表情でお化け屋敷の方をみながら真
衣の質問に答える。
「なんかね、中に入った子達が出てこない、って言うのよ」
出入り口には人がいたし、中をくまなく捜しても見つからなくて……と呟いた
その時、少し恰幅のいい男性が真衣の方へ近づいてきた。
「確かキミ、何でも屋の人だったね?」
「そうですが…。うちんとこに出番あるような事ですか?」
きょとんとした顔の真衣に、男性は小声で話しかける。
「お化け屋敷に入った15人の子供が消えてしまった。何でも屋のツテで、捜せる
人物を呼べないか?」
「……緊急事態やな……。高うつきますよ♪」
ニンマリと真衣は笑い、建物の裏に回ると、着ぐるみの顔を脱ぐと携帯電話を
取り出した。
募集人員1〜5人
○調査依頼
お化け屋敷の中から15人の子供たちを捜すことになります。
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