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■INNOCENCE / ごしゅじんさま (限定受注)■

藤森イズノ
【7403】【黒城・凍夜】【何でも屋・暗黒魔術師】
「ち、千華さん…もう脱いでも良いですか?」
「駄目よ〜」
「えぇぇぇ…」
「ん?あ、帰ってきたみたいね。ほら、行って来なさい」
「ちょ、こ、この格好でですか?」
「うん。もちろん」
ニッコリと微笑む千華。
梨乃は今…とっても可愛らしいメイド服を着ている。
試着してみてとしつこく言われて、やむなく着てあげたのだが。
加えて、千華は、そのまま行って来いと言う。
どこへ?…仕事から戻ってきたエージェントの所へ。
INNOCENCE // ごしゅじんさま

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OPENING

「ち、千華さん…もう脱いでも良いですか?」
「駄目よ〜」
「えぇぇぇ…」
「ん?あ、帰ってきたみたいね。ほら、行って来なさい」
「ちょ、こ、この格好でですか?」
「うん。もちろん」
ニッコリと微笑む千華。
梨乃は今…とっても可愛らしいメイド服を着ている。
試着してみてとしつこく言われて、やむなく着てあげたのだが。
加えて、千華は、そのまま行って来いと言う。
どこへ?…仕事から戻ってきたエージェントの所へ。

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(意外と稼げたな…)
分厚い"報酬"を手に、ふむ、と頷く凍夜。
さほど高額報酬ではない仕事、
美味いか不味いかで言えば、圧倒的に不味い仕事。
けれど、討伐対象である魔物に興味を抱いた凍夜は、即座に依頼を請けた。
初めて戦った魔物、さほど強くはないのだが、
とある雑誌で"人語を理解する"と取り上げられていた。
本当なのか、とそれを確かめに行ったわけだ。
事実、魔物は人語を理解した。
ほほぅと感心した凍夜。
けれど、だからといって何がどうなるわけでもない。
凍夜は、サックリと魔物を討伐。
言葉で命乞いをする魔物に苦笑しつつ…。
で、報酬が、何でまた、こんなに分厚いのかというと。
依頼人が上乗せしたからだ。
迅速な遂行だったということもあるけれど、
それよりも、依頼人は凍夜を気に入った。
いや、惚れこんだというべきか。
そんなわけで、美人な依頼人から凍夜はたっぷりと報酬をゲット。
食事でもどう?とも誘われたが、それはお断り。
魔物討伐よりもサックリと、お断りした。
しかし、こんだけ高額だと後々面倒なことにならないだろうか。
たくさんあげたんだから、その代わり…とか。
そんなことを言ってきたら、面倒くさいな…。
などと考えつつ、エントランスからセントラルホールへ、
そして中央階段を上って自室へと向かう凍夜。
着替えて…買い物にでも行くか。
そう思い、ガチャリと扉を開けた瞬間。
凍夜は唖然とした。
「お、おかえりなさいませ。ごしゅじんさま…」
一体、何事だ。
部屋で、梨乃が三つ指ついてお迎え。
しかも、何だ、その服は。メイド服というやつか。
黒い、フリフリのメイド服を纏い、凍夜を迎えた梨乃。
「何…してんだ?」
唖然としつつ呟く凍夜。
すると梨乃は、顔を真っ赤に染めて俯いた。
「ち、千華さんが…あの…うぅ…」
どうやら、千華の仕業らしい。
しかしまた、何というか…これは…。
恥ずかしそうに俯く梨乃を見つつ、ポツリと呟く凍夜。
「似合ってる…と思う」
自然と口から漏れた感想だった。
偽りでも何でもない、素直な感想だ。
凍夜のその言葉に、より一層照れる梨乃。
嬉しいけれど、嬉しいけれど…恥ずかしい…。

*

御茶を淹れたり、空気の入れ替えをしたり、
何だかんだと凍夜に尽くす梨乃。
いや、そんなことしなくても…と凍夜は苦笑したが、
梨乃は恥ずかしそうにしつつも奉仕し続ける。
実際、恥ずかしくて堪らない。
こんな格好でパタパタと動き回っているなんて。
私は、何をやってるんだろう。そう思っている。
けれど奉仕し続ける。し続けねばならないのだ。
なぜなら、少し開いた扉の隙間から、千華が様子を窺っているから。
千華は、梨乃と約束をした。
仕事から戻ってきて疲れている凍夜に、
メイドさんらしく奉仕して尽くすこと。
一日奉仕したら、メイド服を脱いで良いよ、と。
約束というか、もはや命令だ。
何だかんだで千華に逆らえない梨乃は、
大人しく命令に従っていると…そういうわけだ。
そもそも監視されているから、奉仕しないわけにもいかない。
はふぅ…と頬を染めて紅茶を注ぐ梨乃を見つつ、凍夜は笑う。
恥ずかしそうにしているのに、こんなことを言うのもどうかと思うが、
あれこれ世話をやく梨乃は、とても可愛らしい。
メイド服を纏っているから、というのも少なからずあるのだろうけれど。
くすぐったくはあるけれど、やっぱり嬉しいものだ。
ここまで奉仕されると。悪い気分なはずがない。
けれど、いつまでも奉仕させるのも気が引ける。
解放してあげようと立ち上がり、上着を脱いで、それをベッドに放る凍夜。
凍夜は、ふぅと息を吐いて言った。
「着替えるから…」
「はっ、あ、は、はいっ」
遠まわしではあるが、もういいよ?と言っている。
凍夜のはからいをすぐさま感じ取った梨乃は、
ホッとしつつ扉へ向かった。だがしかし。
隙間から見やっている千華は、じーっと梨乃を見つめ、
ふるふると首を左右に振った。
約束は?と口をパクパクさせて伝える千華。
(えぇぇぇぇぇ…)
千華さん…無理です。さすがに無理です。
そこまで奉仕するなんて、無理ですよぅ。
頬を染めつつ、無理無理!と首を左右に振り返す梨乃。
だが千華はニコリと微笑む。駄目、ということだ。
(うぅ…)
どう足掻いても、逃げ出すことはできない。
そう把握した梨乃は覚悟を決めて。
スッと凍夜に近寄ると、彼の衣服をゆっくり脱がせた。
「…お、おい?」
慌て、戸惑う凍夜。
梨乃は無言のまま、耳まで真っ赤に染めて服を脱がせている。
一枚、また一枚…そう、ゆっくりと服を脱がせていく。
恥ずかしさから動作が鈍いのだろうが、
かえってそれが、何かイヤラシイ。
「………」
「………」
凍夜と梨乃は、無言。
静寂の中、スルスルと。服を脱がせる音だけが響く。
梨乃だけじゃなく、凍夜も巻き添えだ。
真っ赤な凍夜と梨乃。そんな二人を見つつ、
扉の隙間で、千華はクスクスと笑んだ。
何をやってるんだか、まったくもう…。

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■■■■■ CAST ■■■■■■■■■■■■■

7403 / 黒城・凍夜 (こくじょう・とうや) / ♂ / 23歳 / 退魔師・殺し屋・魔術師
NPC / 白尾・梨乃 (しらお・りの) / ♀ / 18歳 / INNOCENCE:エージェント
NPC / 青沢・千華 (あおさわ・ちか) / ♀ / 29歳 / INNOCENCE:エージェント

■■■■■ THANKS ■■■■■■■■■■■

こんにちは! 毎度様です〜! ( ̄ー+ ̄)
気に入って頂ければ幸いです。 是非また、御参加下さいませ!

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2008.05.21 / 櫻井 くろ (Kuro Sakurai)
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