■INNOCENCE / ゼイジュの羽根 (限定受注)■
藤森イズノ |
【7433】【白月・蓮】【退魔師】 |
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DEAR = INNOCENCE
CHARGE = \200000
OPTION = ※
ORDER = ROCK.FREEM
DEGREE = class "B"
REQUEST =
<邪なる鳥、ゼイジュの羽根の入手>
依頼人は調剤士。万病に効くという、
邪なる黒い鳥、ゼイジュの羽根を採取してきて欲しいとのこと。
ゼイジュの生息地は、邪なる山『グロンツ』
※依頼人は、もう一つ同様の依頼を提出している。
二つを遂行した場合、オプション報酬は+\200000
DEGREE CLASS=
CRYZY SS-S-A-B-C-D EASY
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INNOCENCE // ゼイジュの羽根
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OPENING
DEAR = INNOCENCE
CHARGE = \200000
OPTION = ※
ORDER = ROCK.FREEM
DEGREE = class "B"
REQUEST =
<邪なる鳥、ゼイジュの羽根の入手>
依頼人は調剤士。万病に効くという、
邪なる黒い鳥、ゼイジュの羽根を採取してきて欲しいとのこと。
ゼイジュの生息地は、邪なる山『グロンツ』
※依頼人は、もう一つ同様の依頼を提出している。
二つを遂行した場合、オプション報酬は+\200000
DEGREE CLASS=
CRAZY SS-S-A-B-C-D EASY
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「うわ。真っ暗だね」
「ですね……」
「足元、気をつけてね」
「はい」
「ん? 抱っこして行こうか?」
「い、いいです」
ノイシュの羽根を採取した後、蓮と梨乃は、そのまま次の任務へ。
依頼人は同一人物。依頼内容も、似たようなもの。
けれど、次は聖なる鳥ではなく、邪なる鳥の羽根を採取せねばならない。
邪なる鳥、ゼイジュ。 漆黒の巨鳥。
こちらは、魔物憑依していないそうだ。
けれど、ゼイジュは元々、攻撃的な鳥。
まぁ、邪なる鳥……とか言われてるくらいだしね。
けど、そういうのに限って実は温厚だったりするんだよね、実際。
噂みたいなものが先行浸透しちゃっててさ。
実は、すっごい大人しかったりしてね。
そうだったら、楽なんだけどなぁ。
「きゃー!!」
「………(まぁ、そう上手くはいかないよね)」
ゼイジュが棲む、邪なる山『グロンツ』に踏み入って早々のことだ。
真っ黒な巨鳥が、物凄いスピードで降下してきた。
ノイシュのときと、展開・パターンは一緒。
けれど、鋭さが違う。 何のって、攻撃の。
これは、マズイね。
梨乃の手を引き、ひとまず退避。
大樹の陰に身を潜めて、作戦会議。
グルグルと空を旋回しているゼイジュ。
やたらと下を気にしている。
俺達を、探しているんだろう。
「き、凶暴すぎませんか」
額に汗を滲ませて、動揺している梨乃。
確かに、聞いていた話よりも酷い有様だ。
やっぱり、梨乃ちゃんも、そう思う?
だよね。 結局、憑依されてるんだと思うんだよ、あれ。
まぁ、ノイシュとゼイジュは対なる存在ってことだからさ。
片方だけに憑依するわけないよね。
どうせなら、両方とも自分のものにしたいって思うもの。
普通の、強欲で醜い魔物ならね。
多分、これは推測なんだけど、
ノイシュに憑いてた魔物と、同一だと思うんだ。
放っている邪気が、すごく似ているから。
少し性質を変えたのは、カモフラージュなんだろうね。
ま、無駄なんだけどさ。 俺からしてみれば。
見上げて確認するゼイジュの姿。
ご丁寧に、今回は更に厄介な能力も得ているようだ。
旋回しながら、ゼイジュは口から黒い炎を吐いている。
そこらじゅうで、漆黒に燃え上がる木々。
面倒くさいなぁ、あれ。
遠距離魔法も使えますよ、ってことでしょ。要するに。
それにしても、かなり暴れてるな。
さっき突進してきたことで、気付いてるからだろうね。
また、俺達が相手だってことで。
慌てているように見えなくもないけど。さて……。
「火には水。だよね」
「はい」
「とりあえず、炎担当を任せても良い?」
「わかりました」
「本体は、俺が叩くよ。あ、抑えてね」
「はい」
手短な作戦会議。けれど、それで十分。
二人の意思疎通は、言葉以外でも成立するから。
ヒョコッと木の陰から姿を見せ、煽るようにヒラヒラと手を振る蓮。
気付いたゼイジュは、炎を吐きながら降下してくる。
飛んでくる炎の始末は、梨乃の役目。
放たれる清き水は、漆黒の炎を沈めて掻き消す。
で、蓮は、というと。
「はっ!」
前方に突き出す掌。
生まれ、放たれる風の塊は、衝撃波の類。
ドンッと、それを浴びたゼイジュは、空高く吹っ飛んだ。
即死するんじゃなかろうか、と不安になる攻撃だが、
この能力は、護身の一つ。 殺傷能力はゼロだ。
標的を突き放したり、動きを止めたり。
そのような用途でしか、活用できない。
だが、それでも十分。
ゼイジュのように、猪突猛進なタイプは、何度も歯向かってくる。
躍起になって襲い掛かるほど、自身の体力が奪われていくことに気付かない。
何度も何度も襲い掛かる。 けれど、何度も何度も吹き飛ばされる。
自慢の炎も、いとも容易く掻き消されてしまう。
圧倒的に不利な状況。 追い詰められている状況。
その焦りが、冷静さを一層欠いてしまう。
狂ったように歯向かうことを繰り返すうち、動きの鈍るゼイジュ。
あれだけ突風と衝撃波をくらって尚、歯向かってくるのは流石だけれど。
残念なことに、体力にも限界がある。
よし……。 そろそろ、いいかな。
不敵に笑み、鎌鼬を出現させた蓮。
大きく振りかぶって、空高く投げやる鎌鼬。
鎌鼬には、秘密兵器を持たせてある。
空高く舞い上がり、ゼイジュの背中にペタンと乗っかった鎌鼬。
背中で、ちょこまかと動く鎌鼬に苛立ち、身を捩るゼイジュ。
翻弄するように各所を回り、やがて。
鎌鼬は、ゼイジュの頭にペタリと貼り付けた。
貼り付けたのは……縛符。
蓮が持参した秘密兵器だ。
貼り付ければ、一瞬で動きを封じることが出来る。
どんな強敵でも、呪縛を解くには、一時間は掛かるだろう。
動きを封じられ、ヒュルル……と落下していくゼイジュ。
真っ黒な木々の枝を折りつつ、地に叩きつけられる体。
歩み寄ってくる蓮と梨乃の姿に、もがこうとするものの自由がきかない。
「すごい威力ですね」
「でしょ? 自慢の逸品ですから」
クスクス笑いつつ、懐から別の符を取り出す蓮。
聖なる風を封じ込めた、その符を重ねて貼り付ければ、魔物は即効で昇天。
煙となって消えていく魔物。
さて、あとは採取するのみだね。
じゃあ、ちょっと失礼して……。
ぷつん、と一枚、ゼイジュの羽根を採取する蓮。
ゼイジュは不愉快そうな顔をしているが、抵抗する様子はない。
ほら、やっぱりね。 そういうもんなんだよ。
凶暴だとか何とか、そういうことを言われてる奴に限って温厚なの。
クスッと笑い、梨乃に指示してゼイジュに治癒魔法をかけ回復してやり。
その後は、頭に貼り付けた符を剥がして、逃がしてやって……終了。
「お疲れさま」
「お疲れ様です」
*
仲良く、手を繋いで山を降りていく蓮と梨乃。
ノイシュの羽根と、ゼイジュの羽根。
見事、二つの羽根を採取した二人。
依頼人は、大いに喜び、二人に感謝を述べた。
必要なのは、ほんの少しだからと、
報酬と一緒に、羽根も二つ、そのままゲット。
用途は不明だけど、まぁ、せっかくだし貰っておこう。
いつか、役に立つかもしれないしね。
こういう、ついでにゲットした的なものが、
意外と貴重なアイテムだったりするからねぇ。
馬鹿に出来ないもんですよ。
「はー。お腹空いたね。何か食べて帰ろうか。報酬で」
「そうですね」
「何食べたい?」
「ん〜……。 パスタ、とか?」
「あぁ、いいね。 じゃ、行こうか」
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7433 / 白月・蓮 (しらつき・れん) / ♂ / 21歳 / 退魔師
NPC / 白尾・梨乃 (しらお・りの) / ♀ / 18歳 / INNOCENCE:エージェント
シナリオ参加、ありがとうございます。
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2008.06.19 / 櫻井 くろ (Kuro Sakurai)
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