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小麦色をモフモフする会 in テラヤギ公園
■滝照直樹■
■荻原みくみ■
<那智・三織/東京怪談 SECOND REVOLUTION(4315)>
<隼斗/神魔創世記 アクスディアEXceed(w3k551ouma)>
<かわうそ?/東京怪談SECOND REVOLUTION(NPC)>
小麦色をモフモフする会 in テラヤギ公園
さて、春麗らかなテラヤギ公園。もし桜が咲いていれば此処で花見も良いけれど、バスツアーで楽しもうではないかと言うことで。各世界が夢の競演というわけだが、どの世界にいても(たぶん)おかしくないナマモノが、紛れているというのはココだけの話。
|Д゚) ←コレ
|Д゚) ……
|Д゚) なんでよ?
なんでも、あんたはイレギュラーの塊ではないか。そう、エラーの塊め。
|Д゚) ひど!?
この小麦色の仕事というのは、とりあえず警備と雑用。テラヤギさんがお客を案内して(そして旅行の紙製しおりを食べて……大変なことに……)いる間に陰で働く縁の下の力持ち。ただ、気まぐれに働くだけ。時として紛れてお客になりすます。見た目、60cmのイタチ科のよう。断っておくと、聖獣でもなければ使い魔でもないし、逢魔でもない。一応イタチ科の動物は二本足で立つことはできるが、歩くことはできない。なんかメルヒェンな世界の動物にも見えるが、間抜け面。怪談世界ではナマモノとか小麦色とか色々言われているが、「かわうそ?」という名前が付けられている。
|Д゚) 生みの親として、そのいい加減な言い方はどーかとおもう也
バスの出発まではまだまだ時間がある。このナマモノはひなたぼっこをするつもりで、ベンチに丸くなって眠ることにした。頭に桜の花びらがついた。
集合時間までは暫く懸かりそうだ。
「えーっと、此処で良いんだったよね……。」
逢魔・隼斗はテラヤギ公園をキョロキョロしていた。
結構大きな公園。独りでうろちょろすると迷いそうなものだ。
一件、男の子のようだが、実は女の子。ウィンターフォークである。冬の子故か、半袖セーラー短パンでも寒くない。元気なのは宜しいことである。
「だれか、いないかなー。遅刻してはこまっちゃうよ!」
困り果てる。
朝早いためか、人通りが疎らなのだ。こういうとき人の流れに身を任せるというのが良いのだが、其れができないほど。バスツアーに関係ない方のテラヤギがジョギングしている風景など見られるわけで。
「すみません、バスツアーの場所どこ?」
「? どこだろ? 地図見せて。」
隼斗はその通りすがりのテラヤギに聴いてみる。ヤギのいうとおりに地図を渡す。しかし! テラヤギがしおりを持ったとたん、彼女のしおりを食べてしまった。
「あ、ああああ!?」
「? あ!?」
通りすがりのテラヤギは、青ざめて猛ダッシュで逃げてしまった。
「こらまてー!」
追いかける隼斗。
しかし、ヤギは速かった。
「うそだよね? こまったよぅ。」
息を切らしてかがみ込む隼斗だが、運良く、向こうにバスが見える。
「あ、ラッキー♪」
怪我の功名と言うべきか、塞翁が馬と言うべきか。結果オーライ。相方が居ればしおりは分捕っておこう。と、ポジティブに考える隼斗であった。
しかし、視界に入っている“存在”はバスだけではない。
もふもふした小麦色が気持ちよさそうに眠っていた。
「あ、かわいいい!」
隼斗は目を輝かせた。
|Д゚) にょ?
その声で、その物体が起きあがる。相変わらずの間抜け面。
|Д゚)ノ いよー
|Д゚) バスツアー参加者?
|Д゚) バスあっち
律儀に案内するナマモノ。
隼斗はコレの謎のかわいさに固まっているが、冷気と種の衝動がこみ上げてくる。
|Д゚) !? ←何か恐怖を感じた
|≡3 ←ダッシュで逃げる
「あ、まてー! 高級毛皮!」
なぜそんな言葉が出たか謎。
|Д゚) 待てと言って 待たない!
危機感知に関しては一級品の小麦色である。
隼斗はコレをモフモフしたい。さぞかし気持ち毛並みにちがいない! またマフラーにすればどれだけ暖かいだろうとか、売ればいくらとか、高速思考で考えている訳で。しかし、純粋にモフモフしたいのだ。
彼女も女の子で可愛い物には目がない証なのである。
|Д゚) た、助けて! か、狩られる!
二足歩行から四足に戻り、ダッシュでにげるかわうそ? 其れを追う隼斗。近くには人混みが一杯。
かわうそ?は彼らの足の下をくぐり抜けていく。隼斗は華麗なステップでその人混みから抜けていく。当然、息なりのことなので人混みの人々は驚くわけだが、隼斗は気にもしない。
|Д゚) どっかの俳優か!?
「まてー!」
朝から、賑やかになってきた。
|Д゚) !?
かわうそ? は目の前のショートカットボブの少女に飛びついた。
「え? え? な、何?」
いきなりイタチ科カワウソ亜科の小麦色が飛びついたわけで、驚く。
|Д゚) 毛皮マフラー される!
|Д゚) 怖い! 助けて!
何言っているか訳が分からないことも相まって、少女は戸惑うばかり。
少女の名は、那智・三織。このバスツアーの参加者でもある。
|Д゚) あのボクッコ! なんとか!
|Д゚) マジ狩(られ)る!?
三織が、あわてふためいているかわうそ?が指さした方向を向くと、
「ええ?!」
「まて〜! 毛皮―!」
だいたい背格好が似た、こげ茶のショートカットにリボンを付けた少女(?)が走ってくるのだ。
「ちょっとまったー! 何がどうだか訳を言え――っ!?」
と、三織はかわうそ?を背中に隠して、走ってくる少女を遮った。
「へ? キミ、ヒョッとして飼い主?」
「はぁ?」
お互いあさっての方向に状況がつかめていない。
「この、可愛い動物が、何か悪いことしたの?」
「ううん。かわいいから、もふもふしたいなぁとか……。」
沈黙。
|Д゚) うそだ!
|Д゚) かわうそ? 殺される!
ややこしくするナマモノの発言。
「こんな可愛い、動物を狩るなんて……。」
三織が隼斗を睨む。
「……あ、だからちがうって! それはなんていうか、言葉の文で〜。」
我に返った、隼斗は、モジモジして縮こまった。
|Д゚) 本当?
三織の後ろでガクガクブルブル震えている小麦色は訊くと、隼斗は首を大きく縦に振った。
「ホント。ホントダヨ!」
一寸棒読みのような、気がしないわけでもない。
「そうっか、……可愛いからね。」
三織はため息をついた。
まだ、集合と点呼の時間には未だ間に合う。
「私は 那智三織。貴……いや、キミは?」
と、言い方を変えて三織は隼斗に尋ねる。
「ボク隼斗!」
元気に隼斗は答えた。
|Д゚) あ、やっぱボクッコ……。
「え? 思いつきで言ったの?」
「すごいなー。ボクの事分かっているの?」
三織と隼斗は、小麦色を見る。
|Д゚) うぃ
|Д゚) 何となく。ボクッコだと思った
「……。」
言葉が出ない。
「で、君の名前は?」
|Д゚) かわうそ? の かわうそ? なのだ
|Д゚) 以後よしなに
|Д゚) なっちー
「いきなりあだ名か……。」
三織、苦笑。
「ボクにも何かあだ名付けてー。」
|Д゚) いやっぷ
噂では、このナマモノ。思いつきで行動する。
ちなみに、ナマモノは三織の膝の上で、ゴロゴロしている。口は悪い感じだが、何か懐いた模様だ。
――この面食いめ。
一方、隼斗が触ろうとすると、威嚇する。
「なにもしないよー。ごめんねー。」
|Д゚) きしゃー!
|Д゚) がるるー
とは、言う物の警戒。
しかし、怖くも何ともなく、なぜか威嚇も可愛い。
「わーん、威嚇もかわいい!」
三織は、思いっきりかわうそ?を抱きしめて頬ずりする。
|Д゚*) ←機嫌が直った
「あ、いいなー。ボクも頬ずりしたいなー。」
隼斗は指をくわえて、羨ましがった。
「ボクもさわりたいー!」
隼斗はじたんだを踏んだ。
「だって、どうする?」
|Д゚) むう
考え込む。
本当に其れで真剣に悩むな、と言わんばかりに、悩んでいた。
時間がかかるので、三織は隼斗にコレを渡すと、
「わー! やっぱふかふかだー!」
隼斗は大喜びで、もふもふした。
|Д゚) ←胸が当たったときにときめいたらしい
なし崩し的に、なんとなく、であるが、たぶん、仲良くなった模様である。
と、しておく。たぶん、な。
「そろそろ、時間デスよー。」
と、向こうから声がする。
「あ、そうそう、これから一緒に花見バスツアー行こう。」
「さんせー! あ、しおりがヤギに食べられたんだ!」
「じゃ、私のしおりを使えばいい。私はほとんど覚えた。」
「ありがと!」
|Д゚) にゃー
「ああ、やっぱり、かわうそ? かわいいよぅ。」
三織はナマモノをまた強く抱きしめてまた頬ずりした。
それほど、強くなく、ナマモノも彼女の胸の柔らかさと暖かさに満足しているようだ。
三織は普段クールなのだが、可愛い物が大好きで、もう、かわうそ?の言動に萌えっぱなしであり、口調も女の子みたいに可愛くなってきている。もう、デレデレだ。 しかし、隼斗の方はかわうそ?の毛皮の相場を考えているため、やっぱ、かわうそ?から一寸ばかり警戒されているが……。たぶん、イベント中にわるだくみに呼応したら、加速度的に仲良くなれるだろう、うん。
こうして、道ずれ的な出会いをして2人と一匹はバスに乗り込んで花見を楽しむ事になるのであった。
このバスツアーはいろんなイベントとトラブルが待ち受けるが、楽しめることだろう。
END
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この小説は株式会社テラネッツが運営するオーダーメイドCOMで作成されたものです。
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