<聖獣界ソーン・白山羊亭冒険記>
依頼タイトル :無料キャンペーン?
執筆ライター :MTS
募集予定人数 :1人〜5人
------<オープニング>--------------------------------------
(プロローグ)
盗賊のルーザは、街の外れに小さな家を立てて、ひっそりと暮らしていた。
『常に目立たない事を尊ぶべし』という盗賊の教えを守る為である。
ある日、彼女に手紙がやってきた。
『あなたは抽選の結果、わが社の無料プレゼントキャンペーンに当選されました
人気の無い荒野で品物の受け渡しを行ないますんで、一人でいらして下さい。』
といった内容だった。
なるほどねー。
この手の話で人を誘い出して、高い物を売りつけたり、ひどい時は誘拐してしまう連中がいる事をルーザは知っていた。
まあ、あたしには関係ないや。と、手紙を捨てかけたルーザだったけれど、ふと思い直した。
逆に、だまされたふりをして出て行って、うまい事やれないかな?
この手の連中は捕まえれば、多少は賞金出るっぽいし。
もしかしたら、本当に無料でなんか貰える可能性だってあるもんね。
とりあえず、ウルでも連れてっちゃえ。
まずは知り合いの魔道士に声をかけようと、ルーザは思った。
(仕事内容)
盗賊のルーザが、一緒に悪徳業者(?)を懲らしめに行く仲間を探してます。
相手が逆ギレして襲ってくるかもしれないんで、注意が必要です…
(本編)
ある日、日和佐幸也は家に居た。
特にやる事もなく、のんびりと医学の本を眺めていた幸也である。
「幸也くーん、いるー?」
誰かが、幸也を呼んでいる。ドアをノックする音が聞こえた。
フェイか?いや、違う。だが、聞き覚えのある声だった。
確かこの声は…
「ルーザさんかい?」
幸也は本を置いて、玄関に向かった。
以前、街で起こった火事騒ぎで知り合った盗賊娘である。
あの人が俺を尋ねてくるくらいだから、もう一人の人も一緒かな?
そう思いつつ、玄関を開ける幸也。
外には街娘風の女と、黒いローブの男が立っていた。
「やあ、久しぶり。」
黒いローブの男が言う。見覚えのある顔だった。
「久しぶりですね、ウルさん、ルーザさん。」
幸也は2人の名前を呼んだ。
「ちょっと頼みたい事があるんだけどさ、話聞いてくれる?」
言ったのは盗賊のルーザである。街娘風の彼女の姿は、街中で目立たないようにするための盗賊の知恵だと言う事を、幸也は以前に聞いた事があった。
「はいはい、聞きますよ。」
以前の火事騒ぎで、この2人には相棒を助けてもらった。この2人の頼みなら聞かないわけにはいかないと、幸也は思っていた。
ともかく2人の話、というよりもルーザの話を幸也は聞いてみた。
一通りの事情を話すルーザ。
聞き終えた幸也は言った。
「要約すると、悪徳商法に引っかかったふりをして、逆に捕まえてやろうって言うわけですね?
協力しますよ。この前の火事騒ぎで、フェイを助けてもらいましたしね。」
ちょっと、薬やらなんやら用意するから待ってくださいと、幸也は答えた。
そして、2人に助けられたフェイルーン本人も当然連れて行こうというわけで、三人はフェイの家に行った。
幸也は問答無用でフェイルーンを連れ出す。
こうして、魔法剣士、医学生、盗賊、魔道士と、とりあえず何か出来そうな面子はそろった。
問題は作戦である。ひとまず、酒場に行って話し合ってみる。
最初の提案は、意外にもフェイルーンの口からだった。
「私が囮になるっての、どう?
私って見た感じお嬢様っぽいしさ、カモっぽく見えると思うのよ。
みんなはあたしの付き人って事にすれば、団体で行っても平気でしょ?
業者がほんとに悪徳ってわかったらガンガンにやっつけちゃうから、私に任せてって感じで!」
自分が囮になる事を主張する彼女だったが、
「フェイじゃ暴走するから囮になんないだろ・・」
「なんないわね。」
「人間、向いてる事と向いて無い事があると思う。」
三人とも反対した。
だが、反対したものの、他に良い考えも浮かばなかった。
囮作戦自体は悪くない。問題は人選だった。
別にルーザがそのまんま行っても悪くは無いのだが…
しばし、沈黙。
「そこの、可愛いっぽくて、そうでもないようなヒュムノスのお嬢さん?
もし良かったら、髪のお手入れでも致しましょうか?」
派手目の女性が、フェイルーンに声をかけた。きっと服飾家なのだろう。
「そ、それって、ほめてるのかそうでも無いのか、謎なんだけど。」
フェイルーンは、眉をひそめる。
「フェイ、ほめてないって、全然。」
幸也が苦笑する。
「いえいえ、ほめたんですよー。基本的には…」
服飾家の女性がにこやかに言う。
「君、一言多いって、よく言われるでしょ?」
やりとりを聞いていた、ルーザが言った。
「どうしてわかったんです?」
服飾家の女性は、驚いた様子だった。
「その天然ぶり、ポイント高いわ。
あなた、冒険者やってるんでしょ?
ちょっと仕事頼んじゃおうかな。髪の手入れも含めて。」
確かに、この天然ぶりはいかにもカモっぽくて、囮に適任かもしれない。
「何よ、私だって頭悪そうな事なら負けないし、見た目カモっぽく見えるもん!
負けないからね!」
口を尖らせるフェイルーンに
「張り合ってどうするんだよ…」
幸也は泣きそうな顔で突っ込んだ。
幸也がフェイルーンをなだめる間に、服飾家の女性、香塚文子に囮役をやってもらう事で話はまとまった。
「フェイじゃ暴走して囮にならんから、助かりましたよ…」
ほっと一息つく幸也に突っ込んだのは、
「そんな私を止めるのが、幸也の役目!」
やはりフェイルーンだった。
「なるほど。」
ウルが納得して、ポン、と手を打ち、
「納得しないでくれ、ウルさん…」
幸也はため息をついた。
「そいじゃ、細かい事は歩きながら話そうか。」
ルーザが言って、一向は酒場を後にした。
相談とも雑談ともつかない会話をしながら、一行は歩く。
「うーん、髪のお手入れのやり方、最悪すぎるかと思いましたけど、そうでも無いですね。」
フェイルーンの髪の毛を見ながら、文子が言う。
「あ、ありがと。」
一応、ほめられたのかな?
よくわからなかったが、それでもフェイルーンは服飾家の文子やルーザと一緒に、衣服や髪のコーディネートなどの事で盛り上がっているようだった。
「フェイなんか、何着てもあんま変わらんと思うけどな・・」
「おい、聞こえるぞ幸也君。」
幸也やウルは女子についていけず、作戦の打ち合わせ以外では言葉少なだった。
「ところで、賞金の当ては確かなんですか?」
ある時、文子がルーザに尋ねた。
「うーん、どうだろう。わかんない…
まあ、文には依頼料払うよ。」
ルーザの答えは曖昧だったけれども、依頼料は払うとの事だったので、文子は余り深くは突っ込まなかった。
やがて、手紙で指定された現場の近くまで、5人はやってきた。
打ち合わせ通りに、文子が囮役として一人で歩いて行くことにして、他の4人は近くに隠れる。
「危なくなったら、パピヨンの聖獣カードで皆さんをお呼びしますんで、がんばって下さいね。」
文子はそう言って、歩き出した。
「文ちゃん、大丈夫かな・・」
フェイルーンが多少心配そうに言う。
「見た目よりはしっかりしてるから、大丈夫よ、多分。」
答えたのはルーザだった。道中で文子としゃべった素直な感想である。
「まあ、しばらく待ってようぜ」
幸也が言った。
そんな四人の心配をよそに、文子は手紙の差出し人と会っていた。
やや太り気味で、明らかにガラの悪い男である。
近くには、男が用意してきた荷馬車が3台と、荷物運びその他を担当していると思われる男達が10人位居た。
「あんたが盗賊のルーザか。噂は聞いてるぜ、よく来たな。」
野太い声で、男が言う。
あらあら、あからさまに悪そうな人達ですね…
てっきり、表向きは人当たりの良いのが出てくると思っていた文子は、ちょっと意外だった。こんなに見るからに悪そうな連中に、だまされる人間が居るんだろうか…
「はい、今は私がルーザです・・あ、いえ、私がルーザです。」
文子は答えた。さすがに天然入りすぎかもと、ちょっと後悔した。
「おうよ、そいじゃ、さっそく商売の話をしようや。
まあ、簡単に言うと、冒険者向けの新しい商売を始めてみようと思いやしてね、とりあえあず、ある程度名前の売れてる冒険者の皆様に手紙を送ったってわけなんでさぁ。」
文子の様子を全く気にした様子も無く、男は話を始めた。一応敬語らしきものを使おうとはしているようだった。
文子はひとまず話を聞いてみる事にする。
「まずは、これを見てくれ。」
男はそう言って、荷馬車の一台のドアを開き、中身を文子に見せる。
「す、すごいですね・・」
中身を見た文子は、あっけにとられた。
箱だった。それも、いかにも大事なものが入っていそうな宝箱の山だった。
「どうでい、なかなか大したもんだろう。」
男は自慢気だった。
「はい、見た目だけは豪華そうですね・・」
果たして、中身は何が入ってる事やら。
「ここに並んでる宝箱はな、ダンジョンで見つかった宝箱を、そのまんま冒険者の連中から買い上げた代物よ。
宝箱ってのは罠が仕掛けてあったりして、結構危険なもんじゃねえか?
見つけたは良いけれど、とりあえず開けないで箱ごと持って買える事も結構多いだろ。」
男は、自分の商売について語り続ける。
なるほど。確かに仲間の盗賊が重傷の時、またはそもそも盗賊のいないパーティーなどが、宝箱を開けるのが怖くて、そのまんま持ち帰るという話はたまに聞く。実際、文子もそうした経験があった。
「そんで、俺はそういう連中から宝物を箱ごと買い上げて、あんたらみたいな盗賊や手先の器用な連中に売るってわけさ。
まだ、商売始めたてだし、今は無料キャンペーン中だ。好きなだけ開けていっていいぜ。ただし、死んでも保証はしねぇけどな。契約書を用意してあるから、まあ、読んでくれや。」
男はにやにやと笑いながら、話を終えた。
文子は首を傾げる。
罠付きの宝箱を、開ける技術の無い冒険者から安く買い上げて、別の冒険者に高く売る。
うーん、やってる事はあくどいけれど、一応まともな商売な気もする。
特に、無料キャンペーン中ならおいしい話かもしれない。
ん?おいしい話?
そう考えると、怪しい…
文子は悩む。
「うーん、ちょっとお友達と相談するんで、待ってください。」
ひとまず、仲間を呼ぶ事にした。
パピヨンの聖獣カードが閃く。
「悪徳商人、覚悟しなさい!!」
ビシッッと剣を構えたフェイルーンを先頭に、四人がなだれ込んでくる。
「ちょ、ちょ、違うんです。切りかかるのはもうちょっとだけ待ってください。」
文子はあわてて四人を止めた。
「あれ、違うの??」
フェイルーンはあわてて足を止めた。
「もうちょっとだけってどういう意味だ…」
商人の男は憮然としていた。
そんな商人をよそに、文子は商人の話を一通り、4人に伝えた。
「良いか悪いかで言ったら、間違い無く悪徳系商人だね…」
ウルが苦笑いしながら言った。
「でも、ただなんでしょ?
それだったら、悪くないよ。 面白いそうだし開けてみよ!。」
フェイルーンは乗り気だった。
「お前みたいのが、一番悪徳商法に引っかかるんだよ。」
幸也が言う。
「むか。そんな事無いよ。」
幸也をにらむフェイルーン。
しばし、見詰め合う2人。
「で、どうするんです?ルーザさん。」
幸也達を無視して、文子はルーザに聞く。
先程からルーザは、商人に渡された契約書を食い入るように読んでいた。
「そだねー、要するに冒険者用の宝くじみたいなもんね。明らかに悪徳な商売だけど、乗るだけ乗ってみようか。」
少し悩みながらも言う、ルーザ。
「うん、そーしよー!
魔物入りの箱だったら、私が全部やっつけちゃうから任せといて!」
元気良く言うフェイルーン。結局、彼女が一番やる気だった。
そして、5人は罠付き宝箱の無料キャンペーンに乗る事にした。
「…さすがに、開けるの怖くてそのまんま売られた箱だけの事はあるわね…」
宝箱を見るやいなや、ルーザが言った。何となく嬉しそうである。
「魔法の気配、感じるな…」
「うん、私でも感じる。」
魔法を使えるウルとフェイルーンは、幾つかの宝箱から魔法の気配を感じていた。
「魔法の罠なら、手伝うよ。」
ウルが言う。
「うん、ありがとね。」
そう言って、ルーザは宝箱の前にかがみ込む。
「私も手伝う!」
フェイルーンもルーザと一緒に宝箱に向かった。
「あらあら、皆さんやる気ですねぇー。」
「怪我したら治してやるぞ。死んだら無理だけどな…」
少し離れた所で、幸也と文子は様子を見る事にした。
幸也としては、ウルの魔法を見てみたい気もあった。
ともかく、ルーザが中心になって、宝箱を開けていく。
毒針、爆発、モンスター入り、などなど様々な罠が5人を襲う。
罠が簡単そうな宝箱は、フェイルーンが挑戦したりもしてみた。魔法系の罠はウルが手伝ったりもした。
たまに罠外しに失敗して、フェイルーンが毒針に引っかかったり、フェイルーンが爆発に巻き込まれたり、フェイルーンが毒ガスを吸ったりもしたが、傷の治療に使う薬や、その他の各種道具は商人が用意していたので、幸也がそれを使って治療した。
「なんか、うちの協会の新人教育に使えるかも…」
多種多様な罠付き宝箱と格闘するフェイルーンの様子を見ながら、思わずつぶやいたのは、盗賊協会のルーザだった。
そうして夕暮れまで、5人は宝箱を開けつづけた。
主な戦利品は、何かの魔法がかかったハサミ、何かの魔法がかかった服、正体不明の薬などで、ハサミは文子、服はフェイルーン、薬は幸也がそれぞれ持っていく事にして、金品の類は均等に分ける事になった。
「結構疲れたし、そろそろ帰ろうか。」
10個以上の箱を開けた後、ルーザが言った。
「そうだねー…」
フェイルーンは、特に疲れているようだった。
「おし、帰るんだったら、あんたらの使った薬や道具の代金払っていってもらおうか。」
商人は言った。
「はあ?」
「へ?」
ルーザとフェイルーンの声がはもる。
確かに、フェイルーンの治療の為に使った薬は、商人が用意していたものだった。
そして、商人の提示した金額は、相場の10倍以上である。
「なるほど、薬は無料だとは一言も言ってませんでしたね。」
ぽんっと手を打つ文子。
「そういう商売か。上手いね。」
感心するウル。罠付き宝箱のラッシュで、さすがの冒険者達も弱っている所で代金請求。確かに上手い。
「君達、何を納得してるのー!
そんなの払うわけ無いでしょ!
めっちゃくちゃ最低。
お金なんか、絶対払わないよ!」
怒ったのはフェイルーンだった。
「払わねえんなら、仕方ねぇ。
おう、やっちまえ!」
商人が、身もふたも無く言った。
「結局こうなるのか…」
ぼそっとつぶやいたのは、幸也だった。
フェイルーンとルーザが、駈ける。文子が少し遅れて付いていく。
「ルーザさん、元気そうですね。」
ルーザの動きを見て、幸也がウルに言う。
「あいつ、疲れたふりするの上手いから…」
ウルが答えた。
「なるほど。」
ルーザさんらしいなと、幸也は思った。
フェイルーンの方はと言えば、疲れ切っていてもそもそも強いので、大丈夫そうだった。
「フェイちゃん、確かに強いね。」
フェイルーンの動きを見て、ウルが言う。
「あれで、頭さえ良ければ…」
幸也がため息をつく。
「なるほど。」
ウルがうなずいた。
文子はやや下がり目で、身を守る事に徹していた。
そんな女子達の様子を見ながら、
「まあ、あんまり女の子ばっかり戦わせるのも良くないね。」
ウルは言って、呪文を唱え始める。
「確かに、そうですね…」
幸也は答えた。
まあ、理系な俺でも、こそこそ逃げようとする奴くらいは倒すさ。
ゆったりと歩き出す幸也。
「柔らかな風!」
ウルの呪文が発動する。
商人の手下達の剣を鈍らせるには十分な、柔らかい風、空気の流れが、フェイルーンやルーザ達を包んだ。
ウルさん、渋い魔法ばっかり使うな…
それでも幸也は、自分を包む柔らかい風を心地よく感じた。
そして、彼は剣舞の場に参戦する。
疲れてそうで疲れてないルーザ、疲れてても強いフェイルーン、そもそも元気なその他三人。その辺で適当に雇われた商人の子分達が、彼等にかなうはずもなかった。
こいつは、ヤバイな…
逃げ出そうとする商人を
「おいおい、逃げ出そうってのはちょっと考え甘いんじゃないか?」
幸也が殴り倒して、乱闘は終わった。
「やり方が陰険すぎ!
絶対許さない!」
ぜいぜいと息を切らせながら怒っているのはもちろんフェイルーンである。
商人をみんなで囲んで、どうするか相談中だ。
「でもよぉ、ちゃんと薬の値段とか確認しないあんたらも悪いぜ。」
何故か腕を組んでふんぞり返っている商人。
「そぉ、死にたいのね?」
にこやかに剣を振り上げるフェイルーン。
羽交い締めにして止める幸也。
文子は、我関せずだ。
「ま、あんたの言う事にも1里あるわね。
そうね、とりあえず、こんなもんでどう?」
ルーザはそう言って、宝箱で手に入れた金品のうち、自分の分け前を全て、商人に放った。
「ルーザさん本気ですか!?」
フェイルーンが非難の声を上げる。
「ま、良いじゃん。
こいつの言う事も正論だよ。ちゃんと値段の確認しなかったあたし達も悪い。」
ルーザが言う。
「私は、色々もらえましたから、別に構いませんよ。」
文子は、まあ満足しているようだ。
「ルーザさんがそれで良いって言うなら良いだろ。
今回の依頼人は、ルーザさんだしな。
さっさと帰って、一杯やろうぜ」
そういう幸也に、全員異存は無かった。
「うーん…
そうだね、帰ってお酒でも飲もっか!」
フェイルーンも機嫌を直したようである。
こうして、五人は宝箱から手に入れた金品やら魔法の品物を持って、街へと帰った。
ただ、妙に商人に対して気前の良いルーザの様子が気になった幸也である。
しかし、数週間後、幸也の疑問は解けた。
ルーザの盗賊協会が、罠付き宝箱の買取りと販売、及び罠の解除を事業として始めたのだ。そして、そこで中心になって働いているのが、幸也達が会ったあの商人だという。
ルーザさんらしいな…
幸也は苦笑するしかなかった。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【401/フェイルーン・フラスカティ/女/15才/魔法戦士】
【402/日和佐幸也/男/20才/医学生】
【5691/香塚・文子/女/20才/服飾家】
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■ ライター通信 ■
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二度目のお買い上げ、ありがとうございます。
相変わらず締め切りぎりぎりで申し訳ありません。
今回は全員で一緒に行動するお話だったんで、冒険の始まりと終わりの部分や微妙な所以外は、各キャラクターともほぼ同じ話になっています。
ファンタジー世界での悪徳商法と言ったら、こんな感じかなーと思って書いてみたんですが、いかがでしょうか?
読み返してみると、NPCのウルとルーザが表に出すぎちゃったかなーと反省してます。
実は今回は、PCの人数が多かったらウルは出さなくても良いかなーと思ってたんですが、ウルの魔道を観察してみたいという幸也の希望で登場する事になったりしました。
あんまり、魔法使いませんでしたけど…
ウルとルーザに関しては、オリジナルの小説を自分のホームページの書いたりしてます。
近いうちに公開しますんで、よろしかった見て下さい。
では、また気が向いたら遊びに来てやって下さい。おつかれさまでした。
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