<聖獣界ソーン・白山羊亭冒険記>


ルキッドクエスト

------<オープニング>--------------------------------------

 メキルド山の水神ルキッドに名目上仕えている神官ミリーが、エルザードの街の魔道士協会を訪れたのは、ある秋の日だった。
 「あのー、うちのルキッド様、この辺で遊んでませんか?」
 ミリーは魔道士協会の知人に尋ねる。
 「ルキッド様…?
  この前の夏祭りで、御神水の売り子のアルバイトをしていたとは聞いてますよ」
 珍しい客を部屋に通し、黒ローブの魔道士は首を傾げる。ウルという魔道士である。
 以前、とある事件に巻き込まれたウルやルキッド達は、しばらく一緒に遠出をしていた。だが、その事件も大分前にすでに片付き、参加者達はそれぞれの生活に帰っていった。
 「うーん…やっぱり、エルザードでふらふらしてるんですかぁ…
  いえ、ルキッド様、まだ山に帰ってこないんで、みんな心配してるんですよぉー」
 ミリーは泣きそうにしている。
 「なるほど…
  幾らなんでも帰りが遅すぎる…か。
  放浪の神や旅の神でもあるまいし、あまり持ち場を離れるのも感心しないね」
 神が行方不明になると、やはり不安なものなのかな。神を信ずる者の気持ちは良くわからない。と、ウルは思った。
 「はい。まあ、実際ルキッド様が居なくても特に大きな問題は無いんですけど、ルキッド様が人さらいとかに売られてないかなーと、心配で心配で…」
 「ああ、そういう心配ですか…」
 それなら、ウルにもわかる。早急にルキッドを探そうとウルは思った。
 一方その頃、水神ルキッドは近所の酒場に居た。
 「一部マニアの間で有名な、水神ルキッドの銘水はいかがですかぁ〜」
 ルキッドはウェイトレスとして、魔力で召還した水を売っている。
 外見上は10台後半から20台前半位の姿で、どちらかと言えば、はきはきとしゃべるルキッドだが、それにしても語尾が間延びしすぎているので、聞く者にやる気の無い印象を与えてしまう。それを快く思う客も多いようではあったが…
 でも、そろそろこの店も飽きたから、違う事でもしようかなー。と、ルキッドは思う。
 もうちょっと遊んだら、山に帰ろうかなーとも思ったが、極めて長い寿命を持つ神にとって、『もうちょっと』が3日後なのか10年後なのかは謎だ。
 少なくとも翌日から、ルキッドの姿が店に無くなったのは確かである。

 (依頼内容)

 ・近所の山に住んでいる水神ルキッドが山を出たきり帰らず、信者の人が心配しています。
 ・エルザード内に潜伏しているようなので、誰か探して下さい。

 (NPCの主な登場履歴)
 水神ルキッド:水が枯れた村 〜第1次キャラバン派遣〜、その他ちょい役で多数。

 (本編)

 0.みずね

 ルキッドを探せ。
 その依頼はルキッドの司祭ミリーからウルを通じて、エルザード中に広まっていった。
 司祭繋がりと言うわけでもないが、どこぞの神様が行方不明になったという噂は、風来の巫女のみずねにも伝わってきた。
 正直、まるで他人事には思えない。
 「なるほど、神様のお守りなんて、どこも大変ですよねぇ…」
 みずねはミリーに言った。なんといっても風来の巫女である。神に仕える者の気持ちは良くわかる。
 「ルキッド様も悪い人…というか、神様じゃなんですけど頭が悪いんですよねぇ…」
 と、ミリーは答える。
 気まぐれな神は、何処にでも居るものだ。
 …要するに、神様って時間が有りすぎて暇なのよね。だから、かまって欲しくて悪戯したりするのよ。
 まあ、そういうのを何とかするのも、神に仕える者の仕事だろう。と、みずねは思う。
 ひとまず、ルキッドが最近まで働いていたという酒場に向かう、みずねだった。
 
 1.神狩りと言えば神狩りな街

 ルキッドを探す者達が、エルザードで行動を開始した。
 ともかく水神ルキッドは『全国マイナーな神100選』に何度も選ばれている、有名なマイナー神である。神殿もライマ村に一箇所、こそっと立っているだけであり、エルザードには正式なルキッドの信者も居なかった。その為、ごく一部の知人以外はルキッドの顔を直接知らず、彼女の捜索は難航していた。
 そんな中で、『別にルキッドも意図的に隠れているわけでは無いから、人気が多い所を探せばそのうち見つかるさ』
 と、水が売れそうな場所を適当に回っているのは織物師のシェアラウィーセ・オーキッドである。魔道士協会に注文品のローブを納品にしにきた織物師のシェアラは何となく依頼に巻き込まれていた。とりあえず、シェアラは市場に行ってみる。
 市場に着いたシェアラは本能的に織物の生地に目が行くが、とりあえずルキッドを探す。なるほどエルザードの中心の賑やかな市場である。日々の生活に必要な水とは別に、贅沢品としての水、水神の加護が込められた水が売られていてもなんら不思議は無い雰囲気だ。シェアラがしばらく市場を歩きながら聞き込みをすると、それらしき頭が悪そうな水の売り子はたまに来る事があるようだが、最近は姿を見せない事がわかった。ならば、織物の生地でも少し冷やかした後、次へ行こう。と、シェアラは布市場に足を向けた。
 …あら、そこの布市場に何だか神様っぽい人が居ますねぇ。
 誰かが、そんなシェアラを見つめている。人魚のみずねである。とある神の巫女をやっている彼女もまた、ミリーに頼まれてルキッドを探している途中だった。
 シェアラを見かけたみずねは、てくてくと彼女に近づく。
 「あのー、あなたはもしかして、水神のルキッド様ですか?」
 街中を歩いて聞き込みをしながら、神様っぽい雰囲気の人にはこうして直接声をかけているみずねである。一応、亜神のシェアラなので、みずねの勘も当たりと言えば、当たりかもしれない。
 「…ん?私は、隠居の織物師だよ。あなたは、ルキッドの関係者かい?」
 この娘は何だろう?と、シェアラは答えた。話をしてみると、どうやらお互いルキッドを探して歩き回ってるようなので、それなら一緒に探そう。と、二人は話し合いながら市場を後にした。
 織物師と人魚の巫女が、こうして淡々と聞き込みを始める一方、騒々しくルキッドの捜索を開始したのは、彼女が最近まで働いていた酒場に集まった面々である。
 「いいか、生死は問わねぇ!
  ルキッドを連れてきた奴に、酒樽20樽おごるぞ!」
 酒場の者達を煽っているのは、ここの酒場の常連客である多腕族の戦士だ。シグルマである。酒場が騒がしい理由の80%程は彼が煽っているせいだ。
 「おしゃ!元々ルキッドちゃんは探してくるつもりだったし、ついでに酒樽を30樽貰えるなんて、ラッキーだね!
  …というわけで、ルキッドちゃんが何処行ったか、誰か知らない!?」
 真っ先にシグルマの呼びかけに乗って騒々しくしているのは、近所の魔法戦士、フェイルーン・フラスカティである。
 騒然とした酒場の雰囲気に便乗して、個人レベルで一番騒がしくしているのは彼女だった。酒場が騒がしい理由の20%は彼女のせいだった。
 「生死は問わないって…死んだらマズイんじゃないか?」
 と、おそらく酒場で一人、普段通り…むしろ普段以上にクールにしているのはフェイの相棒の医学生である。単に引いているだけという説もある。
 「だ、大丈夫。ルキッドちゃんは神様だから、簡単には死なないよ!
  幸也って、いつも心配性だね」!
 「そ、そーだ。簡単には死なんだろう」
 フェイとシグルマが、目を泳がせながら言っている。
 「まあ、常識的に考えれば、殺そうとしても神様なんて簡単には死なないよな…」
 だが、探すのがシグルマやフェイな上に、神様がルキッドだから心配なんだ。と、医学生の日和佐幸也は思う。
 神様の治療なんて、俺はやった事無いぞ…
 こうして、ルキッドが最近まで働いていた酒場に集めって来た面々は騒がしく探索を開始していた。
 一方、そうしたルキッド捜索騒ぎの事情を知らないのは、戦士のテイト・グァルヒメイだ。
 「ねーねー、テイト君?
  さっきから、街が騒がしくないかしら?」
 連れの女性が、間延びした口調で彼に問いかける。
 「ああ、『頭の悪そうな水売りの娘は居ないか!』とか、『自称水神の、変わった娘は居ないか!』とか、あっちこっちで言ってるな…」
 元気者のテイトにしては珍しく、押し殺した声で言う。
 「ふーん。まぁ、どっかに居たら、教えてあげましょうねぇ〜」
 あんまり興味無さそうに、女性は答えた。
 テイトはため息を吐く。
 「ところでルキッド、あんた、何か悪い事をした覚えは無いか?
  騎士団長に後ろから水をかけて逃げたとか、パン屋で菓子パンを盗んで逃げたとかしてないだろうな?」
 「し、失礼ねぇ!
  そんな悪い事してないわよ!」
 と、女性は答えて、テイトの髪を引っ張って抗議した。水神ルキッドである。彼女は自分が探されているという自覚が、まるで無いようだった。
 どうしたもんだかなー。と、事情を知らないテイトは考える。ルキッドはテイトの頬をつねっている。
 テイトは元々ルキッドとは顔見知りだった。三日前、街角で人攫いに連れて行かれそうになっていたルキッドとテイトは再会し、ルキッドが長い間、山に帰って無いことを聞いたテイトは、後三日だけ街で遊んだら絶対山に帰るという約束で、ルキッドの護衛を引き受けていた。今日は約束の三日目である。
 …もしかすると、ルキッドは何かの事件に巻き込まれたのかも知れない。まあ、ほっとけないし、護衛してやるよ。と、テイトは思った。ルキッドはサインペンでテイトの頬にヒゲを書き始めた。
 「だー、いい加減にしろ!」
 「ご、ごめんなさい…」
 テイトが怒鳴ると、ルキッドは謝った。
 静かにルキッドを追う者。騒がしくルキッドを追う者。ルキッドを守護する者。水神ルキッドを中心に、様々な思いが交錯していると言えばしている、エルザードだった。

 2.ルキッド発見(みずね、シグルマ、シェアラ編)

 むう、ルキッドめ。なかなか見つからんな…
 ついさっきまで、この酒場に居たんだがなー。と、酒場に居座っているのはシグルマである。
 元々、地味に街中を探索するのは柄でもないし、直接的な探索は他の者に任せるつもりだった。
 「…おし、報酬を値上げするぞ!
  酒樽40樽だ!」
 さっそく、酒場に張ってある張り紙が張り替えられる。
 「誘拐でもされたってんなら、すぐにでも殴りこんでやるんだがなぁ…」
 何処に居るかわからんのでは、戦いようが無い。ともかく、酒場で連絡を待つシグルマだった。
 一方、みずねとシェアラは、てくてくと地味にエルザードを探している。2人は今、『世界の名水100選』と看板が出ている、水専門店を訪れていた。
 「な、なんか、結構色んな人が、ルキッド様を探してるみたいですね」
 どうも、自分達以外にも、結構な人数の人間がルキッドを探しているらしい。みずねとシェアラが訪れる先で、必ず何人かの人間がルキッドの事を聞きまわっていた。この店にも、一人、ルキッドを探している者が居た。
 「うん。ちょっと不思議だね」
 シェアラは答えて、
 「おい、君。ルキッドを探してどうするんだ?」
 と、店員にルキッドの事を尋ねていた男に、逆に尋ねてみた。
 「ん、あんたら、ルキッドの知り合いなのか?」
 男が、興味深そうに尋ねてきた。良い奴でも無ければ悪い奴でも無い、街の暇人風の男だった。
 「いや、私たちもルキッドを探してるんだけどね…」
 男に事情を尋ねてみると、どうやら、『生死を問わず、ルキッドを連れて来た者に酒樽20樽』という依頼が街の冒険者(自称含)の間で広まっているらしい。男も人づてに聞いて、詳しい事は知らないようだ。
 「ふーん…生死を問わず…か」
 「い、いや、生死を問わずったって、そんな物騒な事はしないからな」
 あまり度胸の無い男は、シェアラに睨まれると、そそくさと去っていった。
 「ルキッド様、何か悪い事でもやったのかしらね?」
 みずねは心配そうにしている。
 「ルキッド様に関する噂を聞いた限りだと、せいぜい、後ろから水をかけて逃げるとか、お菓子屋でポテトチップを万引きして帰るとか、それ位の悪行しか出来無そうな神様みたいだけどね…」
 「うーん…たまたま万引きしたポテトチップに、盗賊団が盗んだ宝石が入っていて、狙われてるとか…」
 まさか、そんな事はと思うが…
 「…どうする?
  ルキッド様の捜索は一時中止して、そっちの背後関係を調べてみるかい?」
 「そうですね、ちょっと心配ですよね」
 先程の男は、ルキッドが最近まで働いている酒場から、その依頼の噂が流れてると言っていた。なので、みずねとシェアラは酒場に向かってみた。
 当然、酒場にはシグルマが居る。
 ルキッドの情報は、シグルマに幾つか伝わっている。何やら鷹を連れた腕の良い戦士が護衛しているようで、たまたま見つけた者もルキッドに近づけないらしかった。
 「ち、場所さえ判れば、すぐに行ってやるんだがなぁ…」
 腕が鳴るぜ。と、シグルマは呟く。
 そこに、酒場にいまいち不釣合いな女性客が2人入ってきた。
 一人は巫女っぽい衣装を着ている。巫女だろう。もう一人は、わかる人には良さがわかる、渋い織物を纏った女性だ。市販で簡単に手に入るような衣装では無い。腕の良い織物師の知り合いが居るか、本人が腕の良い織物師かのどちらかなのだろう。
 もちろん、みずねとシェアラである。
 「あのー、ルキッドさんを連れて来たら、酒樽を20樽って聞いたんですけど、こちらでよろしいですかー?」
 「お、ルキッドの事を知ってるのか?」
 「いや、私達もルキッド様を探しているんだけど、少し、事情を聞かせてくれないか?」
 「事情?ルキッドの司祭のミリーって奴に頼まれたから、酒場の連中に声をかけて探してるだけだぞ?」
 シグルマが特に悪意は無く、ルキッドに賞金を賭けている事を、みずねとシェアラは確認した。
 「ま、まあ、勢いで『生死は問わねぇ』とか言っちまったからな…」
 さすがに、言いすぎだったかも知れない。と、シグルマは少し思った。
 「それより、どうだ?
  あんたら、ルキッドの行方は何か掴めたか?」
 「うーん、あっちこっちで、噂は聞くんだけども、どうもルキッド様は腰が落ち着かないようでね…
  どこに行っても、『さっきまで居たよ』っていう話しか、聞けないね」
 「そんな感じですねー…」
 とりあえず、ルキッドが無事にふらふらしている事はわかった。まあ、もう少し探してみよう。と三人は思った。
 「そうだね、結構色々回ったし、次は賭場にでも行ってみるよ。賑やかな所だし、ルキッドも現れるんじゃないかな」
 「賭場か…ルキッドが居なかったら、そのまま遊んで帰ってくればいいしな。よし、俺も行くぜ」
 「遊んで帰ってくるのは、どうかと…」
 などと言いつつ、三人は賭場へ行った。
 まだ、陽が沈むまでには時間があるので、さすがに賭場には人気は少なかった。ルキッドも来ていないようだ。
 「来てないって事は、これから来るかも知れないね。しばらく待って、様子を見よう」
 近くで行われているカードゲームを眺めながら、シェアラが言って、返事も待たずに賭け事を始める。
 すでに、目付きが変わっている。言ってる事はもっともだし、クールな雰囲気は相変わらずだが、どうやら本質的に賭け事に目が無いらしく、織物師ではなく勝負師の目をしていた。
 「そうだな。そうしよう」
 シグルマも頷いて、酒を注文した。まあ、ルキッドが来れば問題無いし、来なければ、店が閉まるまで遊んでいれば良いのだから、楽な仕事だ。とシグルマは思った。
 …この人達、絶対、賭け事がやりたいだけだ。みずねは思いつつも、まーいーや。と、自分も賭場を歩き回った。
 それから日暮れになるにつれ、徐々に人も増え始めた。
 …うーん、やっぱり中々勝てませんねぇ。と、財布が寂しくなってきたのはみずねである。やっぱり、ギャンブルはいけないなーと思った。
 「あのー、巫女さんの方ですか?」
 そんなみずねに声をかける者が居た。
 「あ、はい。」
 「私、神様なんですけどね、お金無くなっちゃって困ってるんです…
  すいません、今度、あなたの所の神様に会ったら、よろしく言っといてあげるから、お金貸してくれませんか?」
 みずねに声をかけた女性は、泣きそうな顔をしている。どうやら、ギャンブルで有り金をすったらしい。
 自分で神様と言ってるんだから、本当に神様なのか変人なのかのどちらかだろう。
 「あのー、もしかして、あなたはルキッド様ですか?」
 尋ねるみずねの言葉に、ルキッドはこくんと頷いた。
 「えとー、ちょっと待ってて下さいね…」
 正直、本当に来るとはあまり思っていなかったみずねは、少し呆れながらシェアラとシグルマを呼びに行く。
 大勝中のシェアラと、ギャンブルより酒を楽しんでいるシグルマは当初の目的を半分以上は忘れていたが、ルキッドが居た事を聞くと、さすがにやってきた。
 「あ、あら、手がいっぱいあるおじさん、お久しぶり…」
 「おう、久しぶりだな」
 ルキッドの顔を知っているシグルマが、彼女はルキッドに間違いないと言った。
 「あんまり遊んでばかりいたら、だめですよ。信者の皆さんも心配してますし、早く帰りましょう」
 「うん、早く帰った方がいいよ」
 「はーい…明日の朝には帰る約束だから、帰るわねぇ…」
 みずねとシェアラに説教されたルキッドは残念そうに言った。
 その後ルキッドの監視も兼ねて、しばらく賭場で遊んでいると、フェイ、幸也、テイトの三人もルキッドを追ってやってきた。三人はルキッドと一緒に居たが、乱闘しているうちに逃げられたそうだ…
 翌日、ルキッドは、おとなしく山に帰る事になった。
 
 3.水神は山へ…

 山への帰路につく、ルキッド。
 「そこまで付き合ってられんから、勝手にしろ」
 と、シグルマはエルザードに残ったが、他の者達はルキッドを山まで送り届けようと付いて来た。
 「ルキッドさん、あんまり、信者の人に心配かけてたらだめですよー」
 「そーですよぉー」
 みずねのように、ミリーと一緒になってルキッドに説教する者も居れば、テイトのようにあくまでルキッドの護衛をしようという者も居た。
 「いやー、メキルド山とかライマ村も、ひさしぶりだよねー」
 と、どちらかというと観光目的なのは、フェイだった。幸也はいつものようにフェイのお守りのようだ。
 ルキッドも逃げ出したりせずに、素直について来る。
 それにしてもルキッド様って本当に反省してるのかなーと、みずねは首を傾げる。能天気そうにしているルキッドを見ていると、不安なみずねだった。
 とりあえず山に着くまで、延々とルキッドに説教するみずねだった。

 (完)  

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / クラス】
【0925/みずね/女/24才/風来の巫女】
【0401/フェイルーン・フラスカティ/女/15才/魔法戦士】
【0402/日和佐幸也/男/20才/医学生】
【0812/シグルマ/男/35才/戦士】  
【1514/シェラウィーセ・オーキッド/女/184才/織物師】
【0358/テイト・グァルヒメイ/男/23才/戦士】

(PC名は参加順です)


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■         ライター通信          ■
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 初めまして、MTSです。よろしくお願いします。
 多分、ルキッドは全く反省していません。そういう神様のようです…
 ともかく、おつかれさまでした。 
 ソーンでのMTSは、こんな感じで書いていますので、また、気が向いたら遊びに来てくださいです。