<聖獣界ソーン・白山羊亭冒険記>


『十五夜のひつじたち』

 秋の空って、どうしてこんなに高く、綺麗なのだろうか?
 見上げる星空も、どこか夏よりも透明な輝きが増したような、そんな感じだ。
 花の香りは無いが、この澄み切った空気こそが何よりのご馳‥そ‥う?

「ねえ? ルディア。このなんか不思議な匂いは‥何?」
 白山羊亭の厨房の奥から香る匂いに、窓の外を見つめていた冒険者は鼻を擦った。
 その鼻腔をくすぐるのは、食欲をそそられる匂い、では無い。
 煮えあがる湯の匂いと、どこか、白くて平らな‥穀物の匂いだろうか?
「ああ、これですか? 今、団子を作っているんですよ」
「『ダンゴ』? 何それ?」
 そういえば、知らない人も多かったか‥ルディアはぺろりと舌を出すと、これです。と皿を差し出した。
 まるで巨大な真珠のような、白くてつるんとした物体が見事な三角錐を描いている。
「去年、知り合いの人に教えてもらったんですよ。異国では年に一度、秋の特に満月の美しい日を十五夜って呼んで月の美しさを愛でるんだそうです。去年も、実はパーティやったんですよ」
 季節ごとの交流パーティを始める最初のきっかけが、十五夜のお月見パーティだったと、ルディアは続けた。
 人は、あんまり来なかったけど‥と、苦笑して。
「今年もパーティしてみようと思って、去年を思い出して作ってみたんですけど‥って、あ、食べちゃダメ〜〜!」
「ふが? ほれ、食べ物ひゃないの‥って‥あ‥」
 冒険者がピラミッドの一番上のダンゴを一つ取って口に入れる。
 味は殆ど無い。真っ白でどこかモッチリとした感覚を楽しんでいたとき‥、冒険者の手が山に触れた。
 小さく悲鳴を上げるまもなく、雪崩のように団子は三角錐を下り、床に落ちて転がっていく‥。
「せっかく、せっかく作ったのにお供え用の、お団子〜〜(;;)」
「ご、ゴメン、ルディア‥ ワザとじゃ‥」
 半べそをかいて皿を見つめていたルディアの目が、キッと冒険者を睨んだ。
「責任、とって下さい!」
「せ、責任??」
 後ずさる冒険者を、ジリッ、ジリジリッ! ルディアが追い詰めていく。
「そうです! 手伝って十五夜のパーティの準備してください。今日は、あなたは私の小間使いです!」
「って、あの? ルディア‥?」
「‥イヤだとでも?」
「は・はい‥言いません。手伝います」

 それを見ていた冒険者は、苦笑しながらも友の肩をぽんと、叩いた。
 白山羊亭名物の交流パーティは、手伝った人物は飲み放題、食べ放題。
 元々見逃すつもりは無かったのだ。

「気にしない、気にしない。さ、準備はじめようよ!」

☆望の月夜を待つ間
 
 太陽が沈んでもう、大分時間が経ってきた。ほんの僅か残っていた朱の空気も、もうすっかり夜の色に染められている。
(「太陽‥か、見られなくなってどのくらいになるんだろ‥」)
「レピアさん! ボーっとしてない! 早くこっちを手伝ってください!」
「ああ、ごめん。次は‥これを煮ればいいの?」
(まずい・まずい。今日は手伝わなきゃ、ドジったのはアタシだしね)
 窓の外を見て物思いに沈んでいたレピア・浮桜は呼び声に、背筋をピンと伸ばした。いつものように踊りに来ただけなのについ、興味であの皿に手を出したのが拙かった。
 ルディアに今日は私の小間使い宣言をされて、さっきからこき使われているのだ。
(ま・いっか。これも楽しいし‥えっ?)
 厨房へと向かおうとしたレピアが、空をもう一度だけ仰いだとき‥丸い金の鏡が黒い影を映し出している。そして‥それはこっちへと‥
「ちょっと! あれ何!?」
 頓狂に上げられた声に客達は慌てて窓辺駆け寄った。小さなシミのような影は、だんだん大きくなり‥それが人に似ていると気付く頃
「んわああああああぁぁぁぁぁ〜〜〜!! た、助けてぇ〜〜」
「どけどけどけぇぇ〜〜い! 霧雨水月様がお通りだぁ‥うわっ!!」
 ガラガラグワッシャーン!
 三つの音がほぼ同時に、白山羊亭の入口近くで木霊したのだった。
「あいてててて、ちょーっと着地に失敗しちゃったぜ」
「‥っう‥あれが、ちょっとお? 危うく風圧で窒息か、全身打撲で死ぬところよ。もー絶対! 水月の箒になんか乗らないんだから!」
「あ、そこまで言う? 月見パーティがあるから急いで行こう、って誘ってきたのは蓮花のくせに!」
「まだ日が落ちたばっかりなんだから、そこまで急がなくてもいいじゃないの! だいたい水月はいつも‥」
 あやうく取っ組み合いの大喧嘩か、一触即発にはならなかった。やおら伸びた二つの大きな手が、言い争う二人の少女たちの間に差し込まれたのだ。
「ストーップ! 折角の夜なんだからあ、ケンカばっかりしてるんじゃねえぜ!」
 その時、二人は自分達がぶつかったものが扉ではなく、人(?)だったことに気付く。
「ほお、いい箒だな、アフターバーナー搭載に機関銃、焼痍炸裂弾装備か‥やるねえ?」
「おや、解るのかい? 私自慢のハイテク(?)箒『おにぎりあたためますか☆一号。最強だぜ! おっちゃん、あんたの武器もなかなかじゃねぇ?」
 巨大な銃を肩に担いだ巨大な男に水月は二カッっと微笑んだ。
「よっ、姉ちゃんも解るくちだねぇ。やあ、気が合いそうだ!」
「オーマさんがそこにおれられると、我々はどうやっても中に入れないのですが?」
 豪快に水月の手を掴み、ぶんぶんと振ったオーマの背後から優しく、でも思いっきり棘の利いた声が呼びかける。
「おっと、悪いな。アイラス。そんでもってメイさんよ。早く中に入って準備しねえと月が出ちまうな‥」
「はい、申しわけありませんがお願いいたしますね。オーマさん」
 目の前に現れた、オーマと名乗る男性が原色なら、後ろの男女は淡い寒色と優しい男色。
 そんなことを思いながら、霧雨水月と群雲蓮花は改めて3人にお辞儀をした。彼らはそれぞれに、オーマ・シュヴァルツ、アイラス・サーリアス、そしてメイと名乗った。
 三人の戻ってきた気配に、ルディアが中から声をかける。
「ごくろーさまあ、早く中に入ってきてくださーい」
 呼び声にはい、と返事をするとアイラスはニッコリと微笑んだ。
「お二方も、お月見にいらっしゃったのでしょう? 良かったら中に入りませんか?」
「ここで出会ったのも神のお導きです。お友達になれたら嬉しいですわ」
 メイも優しく笑って手を伸ばす。月が導く夜の縁。
 二人は、顔を見合わせ頷きあうとメイと、アイラスの手を取り、オーマと顔を合わせながら白山羊亭の中へと入っていったのだった。

☆すすき、おだんご、イロ月夜

「よう! ルディア。これでいいか?」
 テーブルの上に一抱えのススキがドンとおかれた。
 他にもキキョウ、カルカヤ、オミナエシ。秋色の花も添えられている。
「はい、上出来です! じゃあ、小間使いさん。これをこの白い花瓶に挿してください」
 はいはい、と水場へと向かうルピアの背中を見送りながら、アイラスは小さく笑う。
「ルディアさんの言ってたところにありましたよ。ソーンにもススキがあるのですね」
「誰もいない原っぱに、静かにススキが揺れるさまは、とても神秘的ですばらしかったですわ‥ああいうのを『わさび』と申すのでしょう」 
「メイさん、それを言うならわびさびじゃないの?」
 ‥‥‥‥‥(しばし沈黙)
「おお、そうだ! ルディア。パーッと派手に騒げるようにちーっと面白いもん連れて来てもいいか?」
 慌てて会話を変えようとしたオーマのドサクサの問いかけに、危うくいいですよ? といいかけたルディアがきっぱりと却下する。
「店の中を壊されちゃこまりますから」
 チェ‥っと言う小さな呟きを聞いてか、知らずか。ルディアは準備の手伝いを改めて冒険者たちに要請する。
 仕方ねえ、と唸るオーマ。料理に興味津々のメイ、蓮花が厨房へ向かった。入れ違いに戻ってきた小間使いは花瓶を抱えたまま立ち尽くしている。
「あのさ、あたしは? 団子作り直ししなくていいの?」
「あと少しですから、向こうの飾りつけお願いします、こっちは人手足りそうですし」
「って、言われてもあたしは、飾りつけの作法っていうの? 知らないよ」
「それなら、僕がお手伝いいたしましょう。こう見えても十五夜については一通り知っていますから」
 助け舟を出したのはアイラスだった。彼の知識の横幅広さについてルディアの信頼は絶大である。
「なら、安心です。よろしくお願いしますね」
 戻っていくルディアの笑顔に、レピアとアイラスは顔を見合わせると小さく微笑みあった。
「じゃ、よろしくね」
「こちらこそ」
 二人は、酒場のホールへ、三人は厨房へ、そして‥もう一人は‥
「どうしよっかな?」
 真ん中で悩み始めたのであった。

 それからしばし時間が過ぎて‥
「ちょっと! 水月! 何してんのよ!」
「何って‥見ての通り、酒盛り‥やっぱ、こういう所では人と人との交流が大事よね‥ってことで、どうです? いっぱい?」
「って未成年でしょ? それに私ばかり働かせてないで手を動かしてよ! はい、これ向こうのお花飾っている人たちの所に運んで!」
 強引に椅子から水月を引っ張り上げた蓮花は、持ってきた団子の皿を水月に押し付けるとまた厨房に向かった。
「仕方ねえなあ‥‥ほい、厨房からのだぜ‥ってへえ〜、随分と風流にできたじゃねえの?」
 皿を月の見える窓際に静かに置くと、飾り付けをしていた二人が嬉しそうに笑う。
 ハクチョウの花瓶に5本ずつのススキ。横にキキョウの紫、吾亦紅の紅、女郎花の淡い黄色が穏やかに色を添える。
 果物の盛られた皿の横に、お団子の皿を置くと、どこか懐かしい感じがする、と水月は感じてならなかった。
「あら、ありがと♪ でも殆ど彼がやってくれたのよねえ。お話も楽しかったわ。彼、ソーンの薀蓄王になれるわよ。きっと」
 肩に枝垂れかかるようにレピアはアイラスを見るとウインクする。
「それほどじゃ、ありませんけどね。元々僕の住んでいた国にも満月を愛しむ習慣があったので、それをお話しただけですよ。そもそもこの時期は陰暦八月って言われていて月見月と呼ばれているんです。七月、八月、九月が暦上の秋で、その間だから仲秋の名月と言うのですよ。古来のこのソーンから見れば異国では季節やいろいろな表現を隠語や別称で表したりしていて‥って、あれ?」
 話に夢中になっていたアイラスが、ハッと気が付くとレピアや水月だけではない。いつの間にか戻ってきた厨房メンバー、そして一般客までが彼の薀蓄に耳を傾けている。
 視線の集中に始めて気が付いた彼が、顔を赤らめた友人の肩を大きな手が力いっぱい叩く。
「おらおら、照れてるんじゃねえぜ、アイラス。ほれ、みんな拍手拍手!」
「オーマ!」
 煽られるように拍手を浴び、アイラスの顔はさらに照れたような笑みを浮かべる。その背後には大きな大きな月が輝いて‥
「じゃあ、ごちそうも出揃ったし、お月様も綺麗です。みんなで、パーティを始めましょう!」
 明るいルディアの宣言に酒場は揺れて、楽隊の賑やかな音楽がホールに響き踊り始めた。

 花をそろえ、一通りの準備を終えた後、レピアは忙しく働くルディアに声をかけた。
「えっと‥後の仕事は何?」
「後はいいですよ。皆と一緒に楽しんでください」
 何枚目かの団子の皿をテーブルの上に置くと、ニコ、ルディアはそう言って微笑んだ。
「えっ? もういいの?」
 今夜一晩こき使われる、それを覚悟していたレピアは目を瞬かせるが彼女はゆっくり首を振る。
「元々、そんなにこき使うつもり無かったですから。ご苦労様です。あとは、私、ウェイトレスの仕事です」
 ウインクを一つ。贈られた優しい贈り物に、レピアは同じ笑顔とウインクを返した。そして‥舞台へと駆け上がる。
 舞姫の登場に楽隊はさらに賑やかに華やかに音楽を奏でていった‥。

「これが‥木苺のジャムで、これは皮ごと煮出した葡萄の汁を少し混ぜて‥こっちは細かく刻んだハーブを混ぜこんだんでしたっけ?」
「そうだな、で、これはちょいオレンジ風味。オレンジマーマレードが入ってるはずだ。美味いぞ。なんせ俺達が作ったんだからな! メイ? 蓮花?」
 テーブルでミルクや、お茶。エールやワインを飲みながら冒険者達は楽しい歓談中だった。
 話のつまみは五色の団子と、さといものきぬかつぎ。
「そういえば、団子の事を女房詞‥いえ、古い言葉でいしいし、と言うそうですよ」
 また、ささやかな薀蓄を披露するアイラスに、メイは小さく首を捻った。
「いしいし? 石に似てるからですか?」
「いーえ、おいしい、おいしい、という意味だそうですよ」
「は、はあ‥(なんてコメントしたらいいんだろ〜)」
「何か力抜けるよわね〜。美味しいけど」
 脱力気味のメイの横では蓮花が何個目かの団子をパクついていた。彼女がそっと視線を上げると‥
「一番! 霧雨水月 芸を披露するぜ!」
 拍手のさらに向こうのテーブルで、相方が手を上げているのが見えた。
「え〜、ではまず三つの的を置きましょうか」
 テーブルの上にジョッキが3つ並べられた。そして、
「はい、そこの兄さん、姉さん、危ないからちょーっち退いてくれよ」
 周囲の人を払うと同時に‥彼女の手の中に濃縮された魔力が集まっていく。
「行くぞ! 天よ裂け! 風よ唸れ! 全てを吹き飛ばせ。わが必殺の‥マスタースパー‥」
「止めてください!」
「逝ってよし!!」
 ゴン! 
 3つの音が同時に水月の頭の上と横で響き、ほんの一瞬遅れで聞こえた
「むぎゅ」
 の声と共に彼女は地面に崩れ落ちるように眠った。魔力は空中に溶ける‥。
「酒場を壊しちゃいけません、って行ったのに〜」
「危なかったあ、ってやりますね。ルディアさん」
「いやーそれほどでも」
 まるで戦友のようなノリで握手を交わす二人に周囲の拍手が上がった。
 さらに、ステージの上ではレピアが踊りを披露していた。全身を余すところ無く使って踊る扇情的なダンスは、どこか艶かしく、どこか鮮やかで心惹かれて‥彼らの心を掻き立てて行った‥。
 いつの間にかバックダンサーズに人面ススキがイロを添え、不思議な霊魂がスポットライトのようにチカチカ点滅する。
「あー! オーマさん、ダメだって言ったじゃないですか?」
「何言ってんだ。今日は宴会だぜ。大丈夫。店を壊したりしねえからよ。踊る阿呆に見る阿呆♪」
「同じアホなら踊らにゃ損損、でしたっけ? まあ、それもたまにはいいでしょう?」
「ほら、皆も踊りなよ。楽しいよ!」
「あ、あの‥私は‥」
「ね、一緒に、一緒に?」
 古き異国の静かな祭りとはまったく違う、でも賑やかで‥楽しい夜が静かに更けて行った。

☆月夜見の宵と朝‥

 時を空気の色が静かに染め替えていく。
 黒から紫へ空気が帳を変える頃‥ 累々と積み重なる屍未満の中から一つの影がむくり起き上がった。
 一つ、大きな伸びをして窓から外をちらり眺める。
「八千年前もこんな綺麗な月だったかな? よーし」
 一つ、二つと冒険者を外に運び出す影に、白い影が声をかける。
「お手伝い、しましょうか?」
「! ああ、頼むとしようか?」
 ‥しばし後、バサッ! バサバサッ! 大きな銀の風が白山羊亭の前から舞い上がった。
 坂を超え、エルザード上の天辺の、さらに上を、風は音を立てて舞い上がっていく。
 誰よりも、月に近い場所で、誰よりも美しい月を見る‥。
「天に近づくと、神をより感じますわ」
『神‥か、そんなものは俺は、信じねえけどよ』
「あら、神はおわしますわ。ここで、こうして私たちが出会い、同じ月を見ているのも‥神のお導きです。私たちは皆、神の子やぎ、いえ羊なのですわ。守られ、愛されている」
『神なんて、って俺は思うがあんたにはいる。それは間違いねえし、こうして出会えたのが神の思し召しって奴ならちっとは感謝してもいいかもな』
「‥そうですわね」
 空に輝く水鏡、天の印の優しき光が‥彼と、彼女と仲間達を優しく、甘い光で長いこと照らしていた。

「うっつ‥お酒飲んだつもりは無かったんですけど‥失態です‥あれ?」
 空の主役が月から太陽へと変わり始める頃、ルディアを皮切りに冒険者たちは一人、また一人と顔を上げた。
「変ですねえ。さっきまでここで寝てた筈なのに、なんで風の匂いがするんでしょう?」
 くんくん、自分の服の袖や髪の匂いを嗅ぎながらアイラスは首を捻った。
「あれ? これ、昨日の踊り子さんに似てません?」
 蓮花の指差す先には一体の石像があった。舞台の中央で、最高に幸せそうな笑顔で佇むその姿は‥確かに‥
「あ‥‥。もう、しょうがないなあ。大丈夫です。後で、私がこれちゃんとあるべき場所に戻しておきますから‥」
「じゃあ、手伝うぜ。どこに持っていくんだ?」
 一際大きな手が、いつもの大雑把さを感じさせないほどにそっと優しく、壊れ物を抱くようにそれを抱え、肩にかついだ。
「あ、エルファリア別荘です。案内しますね」
 ルディアと、オーマ、手伝うようにアイラスが外に出て行くのと入れ違いに水月は頭と肩を押さえながら起き上がった。
「蓮〜花〜、折角のお月見なのに、殆ど寝てた気がするよ。あんたのせいでしょ? もう!」
 ささやかな抗議に蓮花はピン、とおでこを叩いて‥微笑む。
「自業自得‥でも、楽しかったでしょ?」
「まあね、ちょっとは楽しめたかなあ?」
「私も、皆さんにお会いできて楽しかったです。ありがとうございました」
 後ろからかけられた声に、彼女達はニッコリと微笑んだ。
「「こちらこそ! 良かったらまた遊ぼうね!」」
 二つ重なった声に、一つの声が、嬉しそうに答えた。
「はい! 必ず」
 と‥

 さて、その後ホールの片づけをしていた女性陣は、ある謎のチラシを見つけることとなる。
「何々? 聖都公認(強調)腹黒同盟団員募集? なんのこっちゃ?」
「誰が、こんなもん作ったのかな? あのおじさん?」
「でも、あの‥この同盟ってお腹が黒い人で無いと入れないのでしょうか?」
 〜ヒュウ〜〜〜〜
 閉じられた部屋の中を何故か秋風が通り抜けて行った。
 
 その後、腹黒同盟とやらに白き天使が参加した。
 
 と言う噂は残念ながら聞かない‥

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【1063 /メイ /女/13歳/戦天使見習い】
【1649 /アイラス・サーリアス /男/19歳/フィズィクル・アディプト】
【1926 /レピア・浮桜 /女/23歳/傾国の踊り子】
【1953 /オーマ・シュヴァルツ /男/39歳/医者兼ガンナー(ヴァンサー)副業有り】
【2256 /群雲 蓮花 /女/16歳/楽園の素敵な巫女】
【2371 /霧雨 水月 /女/16歳/普通の黒魔術士】

NPC
【???? /ルディア・カナーズ /女/18歳/ウェイトレスです】
 
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■         ライター通信          ■
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夢村まどかです。

十五夜お月見、楽しんで頂けましたでしょうか?
賑やかで、個性的な面々にご参加いただいたので、楽しく書かせて頂きました。

メイさん
いつもありがとうございます。
今回はちょっと異色な方との絡みとなりましたが如何でしたでしょうか?

アイラスさん
こちらもいつもありがとうございます。
貴方の薀蓄がないとお話が始まらない気がします。

レピアさん
ご参加ありがとうございます。
小間使いもお疲れ様でした。
パーティ依頼はいつもこんな感じです。良ければまた踊ってくださいませ。

オーマさん
いつもありがとうございます。
大胆で賑やかで、いつも明るい風景を作ってくださいます。
またどうぞよろしくお願いいたします。

蓮花さん
ご参加ありがとうございます。
楽しんで頂けましたか?
ツッコミお見事でした。

水月さん
ご参加ありがとうございました。
パーティではだいぶおやすみになったようですが、お友達と楽しい一時を感じて頂けたら幸いです。

納品日の翌日、もしくは当日が十五夜となることでしょう。
ぜひ、皆さんの上に美しい満月が輝きますように。

次はハロウィンか、クリスマスパーティの予定です。
またお会いできる事を楽しみにしています。