<聖獣界ソーン・白山羊亭冒険記>


「CANDY GHOST」

------<オープニング>--------------------------------------
「たくさん仕入れたはずの飴が消えたんですか?」
「はい……」
 ハロウィンを前日に控えた今日。ソーンの街中はカボチャや蝙蝠、お化けといった飾り付けが施され、カボチャお化けのランタンが置いてあったり、気の早い子供たちが明日着る衣装を身に付けて元気に騒ぎまわったり……とハロウィン一色に染まっている。中には家の外観をおどろおどろしいこだわりの装飾にして張り切っている家まであるぐらいで、まだ当日ではないのにも関わらず大賑わいを見せていた。
 そんな街のお祭モードが漂いつつある白山羊亭では今。困った問題を抱えた商店街の代表者二人が相談に訪れていた。
「それは盗まれたのでは無く、ですか?」
「はい……何せ窓一つ無い倉庫に鍵をかけて閉まっておいた、というお店の在庫まで無くなってしまっているんですから……」
 ルディアの問いに、代表者は深い溜息をついた。なぜ他のお菓子は無事なのに、飴だけ無いのだろう、と代表者のもう一人も不思議な現象に首を捻りながら話した。
「そういう訳で、この事態をなんとかしてくれる方を募集したい……!?」
「? どうしました?」
 代表者が依頼をしたいとルディアに申し出た、そのときである。
「う、後ろ……!」
「?」
 代表者たちの慌てふためいた表情、というよりは恐怖に青ざめた表情を見て。ルディアは指された方向を振り返ってみた。すると……
「お、お化け!?」
カウンターの側に大きな、白いシーツを被った何かがふわ〜っと宙にうかび、三人の目の前を平行移動していったのである。
 白いシーツを被った何かは、白山羊亭を訪れ会計を済ませた客にサービスとしてあげる飴の籠をひょいっと攫うと、そのまま外へと出て行ってしまった。
 そんな光景を驚いた表情のまま呆然と見つめていた三人であったが……はっと我に返ると途端に騒ぎ出した。
「も、もしかして飴が消えた犯人は……!」
「お、お化けか……!?」
「おそらく……あのシーツを被った何かの仕業みたいですね……」

【1】
蓮花:「トリック・オア・トリ〜ト!な〜んてね……って、どうしたの?」
ルディア:「いらっしゃいませ。あ、蓮花さんちょうどいいところに」
 今日も明るく元気良く!がトレードマークである蓮花が白山羊亭を訪れたのは、シーツを被った何かが去ってからしばらくしてのことであった。
 ルディアは蓮花の姿を認めると、ほっとしたような表情をうかべた。
ルディア:「実はですね……あ、いらっしゃいませ」
アイラス:「こんにちは。ハロウィン前とあって忙しそうですね」
カミラ:「こんにちはルディア。ここもハロウィンの装飾をしてあるのね」
 蓮花に事の次第を話そうとしたそのとき。二人の声にくるりと振り返ったルディアは、常連さん二人の姿を見て笑顔をうかべた。
ルディア:「ちょうど良いところに来てくれました!実はお二人にも頼みたいことがあるんです」
アイラス:「頼みたいことですか?」
カミラ:「依頼ってことかしら?楽しそうね」
一人は薄青の髪を一つに束ねた、眼鏡がトレードマークの青年アイラス。もう一人は濃い桜色の髪をツインテールに結んだ明朗快活な少女、カミラであった。
 二人は興味津々といった表情をうかべるとルディアと話していた蓮花に軽く自己紹介をしてから、三人で近くの席へ腰をおろした。
アヤ:「え〜と……白山羊亭って、ここでいいのかな……?」
 近くの席へ三人が座ったところで、白山羊亭に新たな来訪者が店の入り口へと姿を現した。
ルディア:「はい!ここが白山羊亭です。いらっしゃいませ。お食事ですか?それとも依頼ですか?」
 初めて見るお客さんの姿に、ルディアは笑顔でその少女へと対応する。
アヤ:「依頼を受けに来たんだけど、何かあるかな?」
ルディア:「はい、ちょうどいいのがありますよ。こちらの席へどうぞ」
 依頼を受けに来た、と聞いたとほぼ同時に。ルディアはちょうどいいです、と言うとアヤを蓮花たちの席へ案内した。
 ルディアに案内されて蓮花たちのテーブルへと行ったアヤは、内心では少し緊張していたものの……なんとか落ち着いた表情を崩すことなく。簡単に自己紹介をしてから席へとついた。
アイラス:「メンバーも集まったようですし、話を聞かせてもらえますか?」
蓮花:「そこのおじさんたちに関係ありそうだね?」
ルディア:「はい、そうなんです」
 二人の質問にルディアは頷くと、商店街の代表者二人のほうを向いた。
ルディア:「もう一度説明していただいてもよろしいでしょうか?」

カミラ:「……つまりシーツを被った何かを捕まえて欲しいってことですか?」
代表者:「はい……どうやら飴を盗んでまわっているのはシーツお化けのようですから……」
 依頼者たちから詳しい話を聞いた四人は、それぞれシーツを被った何かの正体について考え始めた。
アイラス:「飴だけを盗むなんて奇妙な泥棒さんですね。僕の生まれた国には飴を買う幽霊のお話がありましたけどね〜。死んでから棺桶の中で生まれた子供を育てるために、母親が幽霊になって飴を買うんですよ。水飴ですけどね。その昔は棺桶の中に6文ほどお金をいれていましたし」
 自分の故郷の話をしながらアイラスはふむと考え込むと、
アイラス:「シーツをかぶれるくらいの大きさで、シーツをかぶった状態で浮遊できるんですよね…。普通の生き物ではなさそうですが…。やっぱり幽霊なんじゃないですか?」
と結論を出した。
 それを聞いた他のメンバーはいうと。
アヤ:「粗方話を整理すると、私はイタズラ好きの妖精か小悪魔の仕業じゃないかな……って考えるけど」
カミラ:「高価なお菓子じゃなくて盗むのが飴だけって言うのはまだ良心的よね。そういう事するのはやっぱり子供じゃないかしら・・・」
アヤは妖精か小悪魔の、カミラは子供の仕業と考えているようだ。
カミラ:「ソーンって色んな種族の人がいるみたいだし、シーツをかぶって浮遊する子供がいてもおかしくないもの」
 闇猫リリスの頭をなでながら、カミラはそう意見を出した。
 そんな三人の意見を聞いて成る程……と呟いた蓮花は、
蓮花:「お化けが絡むとなれば私の管轄内ね。そういう事なら任せておいて」
どうやら蓮花はシーツを被った何かの正体はお化けだと結論づけたらしい。そう言ってにこりと元気の良い笑みをうかべた。
アイラス:「みなさんの意見をまとめると、シーツを被った何かの正体は幽霊か子供だという結論が多いようですね」
 四人の意見が出揃ったところで、アイラスは意見の共通点をまとめて頷いた。
アイラス:「では幽霊か子供がこの事件の犯人だとして、どうやって捕まえましょうか?僕としてはあまり手荒なことはしたくないのですが」
カミラ:「飴を餌におびき出すのがいいと思います。もし相手が幽霊でも霊体を実体化させる魔方陣を描いておけば問題ないですから」
蓮花:「犯人がお化けの場合だったら至る所に符を設置して、その上エシュロンやアースソウル等の下級精霊でも召喚して、追い込んで捕える方向に出るよ。だけどもしイタズラ好きの子供達だった場合は少しだけお仕置きしようかな」
どちらにしても酷いことはしないけどね、と蓮花は符を取り出しながら言った。
アヤ:「餌でおびき寄せて捕獲が一番良さそうだね」
 四人が考えていたことはどうやら同じだったようだ。
アイラス:「では詳細を決めて早速準備を始めたほうがよさそうですね」
蓮花:「そうだね。あ、その前に質問いいかな?」
アイラス:「何でしょうか?」
アイラスの問い返しに蓮花は、笑顔をうかべると言った。
蓮花:「ハロウィンって実際どんなのか完全に分かってる訳じゃないんだよね。具体的に何するお祭りなのか教えてもらえないかな?」

ルディア:「……というわけで、ハロウィンはつまり秋の収穫を祝い、悪霊を追い出す祭りのことなんです」
カミラ:「ちなみに仮装した子どもたちが練り歩き、窓をたたき"Trick or Treat"と言ってお菓子をねだるのは、祭り用の食料をもらって歩いた農民の様子を真似たものよ」
蓮花:「へぇ……」
アヤ:「そんな由来があったなんて知らなかったな」
 ハロウィンを知らない、と言った蓮花のために、ルディアとカミラは簡単にハロウィンとは何か?を説明してあげると。蓮花は納得がいったというように頷き、アヤは感心したように呟いた。
蓮花:「面白そうだね。わたしも何か仮装して出ようかな?」
アイラス:「いい考えですね。僕も何か仮装したくなってきました」
 蓮花の発言にアイラスはにこりと笑みをうかべて同意すると、蓮花を含めた三人へと言った。
アイラス:「では衣装選びもしたいですし、早目に依頼を片付けましょうか」

【2】
 先ほどの騒ぎが嘘だったかのようだ。今は十二時をまわった時刻なのだが、早めに店じまいされたために白山羊亭には灯りも無く。もちろん、人影もなく……あるのは静寂のみ……。
 しかし、片付けられた店内の中に一つだけ、あるものがあった。それは……足音も無くすいーっと空中を平行移動する、大きい布の塊……。
 何かを探しているのか、ふわーっと空中を彷徨い続け……ようやく目的の物を見つけたようだ。
 すすすーっと店の中央部分に寄って行くと、目の前にあるバスケットにすーっと手であろう部分を伸ばした。と、そのときである。
アイラス:「今です!」
カミラ:「わかりました!」
アヤ:「わかった!」
蓮花:「任せて!」
 アイラスの掛け声と共に物陰からさっと姿を現した三人は、計画通りに自分の配置につく。
 カミラはアヤと蓮花が移動している間に呪文のようなものを呟き、さっと手をかざす。すると……!五芒星を描いた魔方陣が青白い光を放って輝きだした。
 魔方陣の真上にいる大きい布の塊はその光が出たのに驚いたのか、慌てて魔方陣の真上から逃げ出そうとするが……。逃げようとしたその先にはアヤの姿があった。
アヤ:「はっ!」
 店内は真っ暗で何も見えない状態であったが……魔方陣が大きい布の塊の姿を浮かび上がらせていたため、アヤは腰元からすらっと剣を抜くと。相手の布を取るべく斬りつけた。しかし……大きい布の塊はアヤの剣を紙一重でかわすと、アヤのいない方向へと逃げ出した。
 だが、大きい布の塊が逃げ出した方向にはアヤはいなかったが……。
蓮花:「逃がさないよー」
 蓮花の呼び出したエシュロンとアースソウルが大きい布の塊の進路を塞いでいた。
 逃げ道が塞がれたとわかると、大きい布の塊は誰もいない方向へと逃げ出そうとするが……
アイラス:「どこへ行くんですか?」
カミラ:「さぁ、もう逃げられないわよ」
その方向にはアイラスとカミラが笑顔で立っていた。
 大きい布の塊は自分の周りの四方向が固められてしまったことに気付くと、なお逃げようと慌てて天井のほうへ飛んでいくが……。
蓮花&アヤ:「せーの!」
 おそらく後ろを向いたのであろう大きい布の塊の布端を、蓮花とアヤが同時にきゅっと引っ張った。すると布がふわりと外れ……
???:「うわぁ!」
???:「あっ……!?」
短い声をあげて姿を現したのは、まだあどけなさのある、幼い少年少女の二人であった。
 四人は少年と少女の姿が現れたのを見て、しばし呆然としていたが……。
アイラス:「やはり子供でしたね」
蓮花:「二人だったんだね」
カミラ:「魔方陣を描いておいて正解だったわね♪」
アヤ:「ということはこの二人は幽霊なんだね」
 二人の子供を見て、予想通りだったとそれぞれ満足気に笑みをうかべた。
アイラス:「それにしても何故飴を盗んだりしたんですか?」
 目の前の空中に浮かんでいる二人は、叱られた後のような表情をうかべて俯いていたが……アイラスが優しく問いかけると、男の子のほうが少しだけ顔をあげて言った。
男の子:「それは……妹に食べさせたかったから……」
カミラ:「妹に?」
 カミラの問いに、男の子はこくんと頷くと、隣にいる妹の手をきゅっと握った。
男の子:「母さんと……別れてから泣いてばかりで……どうやったら笑ってくれるかな……って考えて……」
アヤ:「それで飴を盗っていたのね?」
男の子:「ごめんなさい……盗むつもりはなかったんだ……でも、僕たちお金持ってないし……誰にも見てもらえないから……」
 男の子は目から大粒の涙をこぼしながらそれだけ言うと、ついに堪えきれなくなってしまったのか泣きじゃくりだしてしまった。
アヤ:「そうだったんだ……ごめんね、強く訊きすぎた」
 泣き出してしまった男の子に、アヤは済まなそうな表情をうかべると、男の子の頭にぽんぽんと優しく手を置いた。
 すると、男の子は後から後から零れてくる涙を必死に手で拭いながら、アヤのせいじゃないと左右にゆっくりと首を振った。
蓮花:「えーと……泣いてるところ悪いけど。取った飴はどうしたの?」
 遠慮がちに訊いてくる蓮花に視線を向けると、男の子はごしごしと涙を拭いてぐすんと鼻を鳴らしてから答える。
男の子:「……触ることはできても、僕たちには食べられなくて……誰も人の来ない倉庫に置いてあるの……」
アイラス:「食べることができない?食べることができないならなぜ何箇所も飴を取って回ったんですか?」
男の子:「たくさんあるうちのどれかなら食べれるかなって思ったから……」
 問いに答えた男の子の意見に、四人は子供ならではの健気さを感じて思わず口をつぐんでしまった。妹思いの良いお兄ちゃんだな……と。
 そんな兄妹の様子を見て何も言えなくなってしまっていたカミラであったが……ふいにピンとある考えを思いついて笑顔をうかべた。
カミラ:「二人は飴を食べることはできないかもしれないけど、でも貰うことはできるわよね?だったら明日……と言っても今は夜中だから今日ね。今日のハロウィンパーティーに参加するのはどうかしら?」
アイラス:「それはいい考えですね」
男の子:「え……でも僕たち普通の人には見えないよ……?」
蓮花:「シーツを被った姿だったら問題無いんじゃない?ルディアさんたちにも見えてたんだし」
アヤ:「シーツを被って歩いていてもハロウィンの日なら不思議に思う人はいないし」
 カミラの鶴の一声に、三人はその手があった!というように途端に笑顔をうかべた。
 最初は渋っていた男の子であったが……蓮花とアヤの意見に次第に顔を輝かせると、最後にはうん!と元気良く首を縦に振った。
 笑顔をうかべた男の子を見て四人は安堵すると、男の子の後ろにすっかり隠れて黙ってしまっている女の子にも声をかけてみる。すると女の子もその意見に賛成のようでこくりと頷いた。
 二人の意見と四人の意見があったところで、カミラはにっこり笑んだ。
カミラ:「じゃあ朝になったらまずはお店の方たちに謝りにいきましょう?大丈夫、正直に訳を話せばわかってくれるわ」

【3】
蓮花:「いい天気だね!星がいっぱい見えるよ」
カミラ:「絶好のパーティー日和ね」
アヤ:「仮装してる人がいっぱいいるね」
アイラス:「では早速行きましょうか」
 シーツお化けの正体が判明してから数時間後。飴を回収し、朝になるのを待ってから四人は街へと繰り出し。理由を話しながら全部の店の飴を返し終えると、一旦それぞれの家に帰ってからまた夕方に集まるように約束して。そして今、四人とも集まったところである。正確に言えば六人であるが。
蓮花:「アイラスさんはドラキュラのカッコなんだね」
アイラス:「ええ、これが着てみて一番しっくりきたので」
カミラ:「アヤさんはジャック・オー・ランタンの恰好をしてるのね」
アヤ:「うん、特に着たいのもなかったから」
 四人の恰好はというと。アイラスは眼鏡がトレードマークの吸血鬼、アヤはかぼちゃの帽子と黒マントを着けたジャック・オー・ランタン、蓮花とカミラはとんがり帽子を被った魔女の姿である。
カミラ:「一体どれくらいのお菓子がもらえるかしら?」
蓮花:「やってみなきゃわかんないね!ってことでほら、二人も行こう!」
男の子&女の子:「うん!」
 二人の魔女に連れられて、兄妹は嬉しそうに空中を移動すると。元気な魔女二人と一緒に脅かしてはお菓子を貰い、すぐにきゃっきゃとはしゃぎだした。もちろん、お菓子をくれた相手には二人の声は聞こえていないが。
アイラス:「僕たちも行きましょうか」
アヤ:「そうだね。あの二人に負けてられないね」
 すでにたくさんお菓子を抱えている二人を見ていたアヤとアイラスであったが。楽しんでいる様子に自然と笑顔をうかべると、自分たちも人を脅かしに四人の後に続いていった。

男の子:「あー楽しかった!こんなにいっぱいお菓子貰えたよ!」
女の子:「わたしもわたしもー」
 あっという間に時は夜も遅くなりかけ……男の子と女の子はシーツを脱ぎ捨て、両手いっぱいにお菓子を抱え、満面の笑みをうかべていた。
アヤ:「二人とも満足したみたいだね」
カミラ:「そうね。女の子のほうも笑ってくれるようになったものね」
 二人の様子を見て、四人は楽しそうに笑う兄妹の姿に安堵していた。特に女の子が笑ってくれるかどうか心配であったのだが……それは杞憂に終ったようだ。
 男の子と女の子は嬉しそうな表情をうかべたまま、よいしょとお菓子をバスケットに入れると四人を見上げた。
男の子:「お兄ちゃん、お姉ちゃんありがとう!」
女の子:「ありがとうー!」
アイラス:「いえいえ、楽しんで貰えてよかったです」
蓮花:「お菓子いっぱい貰えたしね。これで当分お茶請けには困らない!」
 兄妹のお礼の言葉に少々くすぐったさを感じながら、アイラスと蓮花が笑顔を返す。
男の子:「僕たちそろそろ行かなきゃ」
女の子:「行かなきゃなの」
 兄妹は少し寂しげな表情を見せたがそれも一瞬のことで。すぐに満面の笑みをうかべると空に向かってふわりと浮かび上がり、元気良く手を振りながら月の光に溶けるようにして姿を消してしまった。
アイラス:「いってしまいましたね」
カミラ:「そうね……」
 兄妹の消えた方向を見て、アイラスとカミラはしみじみとそう言い、月を見上げた。
 アヤと蓮花もしばらく兄妹の消えた方向を見つめていたが……なんだか暗くなってしまった場の雰囲気に、二人は顔を見合わせるとにっこりと笑顔をうかべた。
蓮花:「残りの時間も楽しもうよ!せっかく街全体がパーティーやってるんだし!」
アヤ:「二人も早く行こう!」
 たたたっと賑やかな街の方へ駆け出す二人を見て、アイラスとカミラは思わず笑みをうかべると。
アイラス:「そうですね。今日はお酒でも飲んで楽しみたいですね」
カミラ:「わたしも飲もうかしら?リリスも飲みたい?」
二人も後に続いて、お祭騒ぎの街のほうへと足を向けた。
 今宵の空には綺麗な弧を描いた三日月がうかんでいた。

…Fin…



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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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 【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
 【1649/アイラス・サーリアス/男性/19歳/フィズィクル・アディプト】
 【2256/群雲 蓮花/女性/16歳/楽園の素敵な巫女】
 【1899/アヤ=マユラ/女性/15歳/何でも屋】
 【1988/カミラ・ムーンブラッド/女性/18歳/なんでも屋/ゴーレム技師】


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■         ライター通信          ■
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  はじめまして、月波龍といいます。
  今回の依頼はハロウィンに合わせて出させていただきました。
  いかがでしたでしょうか?
  至らない点がありましたらご連絡ください。
  次回執筆時に参考にさせていただきたいと思います。
  楽しんでいただけたようでしたら光栄です。
  また機会がありましたらよろしくお願いします。