<聖獣界ソーン・黒山羊亭冒険記>
帰らぬ人
あの人が帰ってこないんです――そうリーンはエスメラルダに言った。悲壮な表情のまま、出された紅茶入ったカップを手にしたまま、口につけずに、数分してからやっと開いた口から出た言葉がそれだった。
あの人――ディールは道具屋の息子で、時たま売り物の原料となるものを探しに出かけることはある。が、今回は違った。
いつもは行き先と、何を取りに行くかを告げ、まず日帰りで帰ってくる。
だけれども、今回は置手紙を残したままで、もう三日帰ってこないのである。
置手紙には、そっけなく行き先が書かれただけで、いつ帰るか、とか何を取りにいくかさえも書いてなかった。
「ディールの行った所は魔物も多い危険な洞窟なんです。今頃どうしているか――」
苦しげに彼女はそう言った。
ディールとリーンは恋人同士だ。来月結婚することも決まっている。だというのに――。
「もう、どうしていいか…」
縋るつもりでリーンは冒険者に依頼をしにきたのだと言う。
「お願いします、あの人を…ディールを探して、連れて帰ってきて欲しいんです」
リーンは瞳に涙を溜めながらエスメラルダにそう言った。
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黒山羊亭の前でエミリアーノ――エミリオは肩をすくめながら呟いた。
「やれやれ……俺も人がいいぜ、全く。そんな話聞いちまったら、手伝うしかねえだろ?」
偶然リーンとエスメラルダの会話を聞いていたエミリオは、その場で「俺が行く」と二人に宣言したのだ。だが、洞窟には強い魔物も多いとあって、一人では行かせられないとリーンに止められたのである。
涙ぐむ、悲壮な表情をしたままのリーンにそう訴えられて、エミリオはしどろもどろにうろたえながら「わ、わかった」と了承したのである。
もう何人かに声を掛けるから、ちょっと待っててくれないかとエスメラルダに告げられ、彼は表に出てきたのである。
金の髪の毛を風になびかせながら、地面に座り込んで「あーあ」とあくびをした。
「誰でもいいけど、早く決まらねえのかな」
どんな強い魔物でも、こいつで一撃だってのにさ――と彼は右手のガントレットを撫でた。
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「同伴者は子供二名ね…子供のお守りをしながら人探しか。まぁ楽しめそうだがな」
と、アルコールの臭いを漂わせながら、その多腕族の男は少年二人を見下ろしてそう言った。剣を腰から下げ、槍を背に背負い、盾を左前の腕に装備し、そして剣の隣には――酒瓶。
「子供だがちゃんと戦えるぞ。な、朱雀」
そう言いながらソルは自分の脇に飛んでいる鷹のような鳥に話しかける。脇に二本の長刀を下げた小柄な身体はとても戦いにむいているようには見えない。
「全くだ。図体ばかりでかくってもしょうがないんじゃねーのか?」
とエミリアーノ――エミリオは言った。右手にガントレット、そして右側に下げられたショートソード、どちらで戦うのだろうか。
「まぁ、いざとなったら俺が一人で魔物全部やっつけてやるからよ。危ねえ時は俺にまかせとけよ」
とシグルマは豪快に笑った。
「俺らだって戦うって言ってるだろ?子供だって舐めんじゃねーよ」
「全くだ。シグルマ、俺達だって十分戦える」
「ま、気長に行こうぜ。あの娘さんを安心させるとともに、いい酒を呑みてえからな」
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洞窟の中は薄暗く、シグルマが先頭になって彼の腕の一本がカンテラを持ち辺りを照らす。既に右手の一本には剣が装備されていて、いつ魔物が現れてもいいように準備は万端だ。洞窟に入り込んで一時間弱…まだ上層の方なのだろうか。魔物にも、目当ての道具屋の息子みの遭遇できずにいる。まぁ、魔物のは遭遇せずに終わりたいところではあるが――。
「どこにいるんだろうな…ディール…だっけ?あの人の旦那さん」
あたりを警戒しながら周りを伺うエミリオがそう呟いた。左手にショートソードを逆手で持ちながら、やはり急な魔物の襲来にも対応できるようにしていた。
「正確にはまだ旦那じゃねえだろ」
とシグルマが突っ込むが
「もう大して変わらねえじゃないか」
とエミリオも言い返す。
「いいや、大して変わるぜ。結婚しちまったら手出しできねえだろ?」
シグルマがそう言って笑うとエミリオは「な、何考えてんだよ!」と叫ぶ。どこか慌てたように。それに大してシグルマは
「おこちゃまだな」
と笑った。「ななな、何だよ!」とエミリオがシグルマに食って掛かると、ソルが「しっ…」と呟いた。
「何か来る」
呟くと同時に、ソルは愛用の長剣、陽炎を抜いた。シグルマも剣を、エミリオもショートソードを構えた。確かに、耳を澄ませば物音がする。二足歩行の足音と、羽の羽ばたく音が――。
「来るぜ」
シグルマはカンテラを道の脇に置いた。目前は暗い。道も複数あるようだ。どれから来るか――。
「助けてくれ!」
と真っ先に聞こえてきたのは懇願の叫びだった。細身の青年が短く切った黒髪をなびかせながら走ってくる。片手には剣を持ってはいるが、無残にもそれは折れていた。そして、彼を追うように、四匹の魔物――竜の身体と翼をもち、前足が無――ワイバーンだ。ぴぎゃあと鳴くその大きく開いた口からはやはり大きな牙が覗いている。これで今までも旅人や侵入者の肉を無残にも裂いてきたのだろうか。
青年が三人の後方に逃げ込むと同時に、ソルは飛び出した。一瞬遅れてシグルマとともにエミリオも駆け出した。ソルは前方の、シグルマは左の方の魔物の方に向かったのでエミリオは右のワイバーンめがけてかけていく。
エミリオの接近に気が付いたワイバーンは、彼に向かって突進を開始した。突進してくるワイバーンの攻撃をエミリオはショートソードではじき、そのワイバーンの咥内をショートソードで突き刺し、そのまま壁に押さえつけた。声にならない声をワイバーンはあげるが、エミリオは気にせずに右手のガントレットによる一撃を叩き込んだ。ぐぎゃあ…鈍い音がして、ワイバーンの骨は砕け、肉は裂け、その咥内からは血がほとばしる。そしてエミリオがショートソードを抜くと、ワイバーンは力なく崩れるのだった。
「大したことねーでやんの」
エミリオはそう言ってショートソードを鞘に収めた。見れば、既にシグルマ、ソルの双方もワイバーンを倒してしまっていた。
「ソル、いきなり飛び出すんじゃねーよ」
急に飛び出していったソルに対してエミリオがそう注意する。「すまない」と陽炎を鞘に収めながらソルは謝った。
「何も言われないと敵に向かって突っ込んでいってしまう。何かあれば言ってくれないか?」
「ああ、次はそうするよ」
とエミリオが苦笑して言う。
「全く…あんま強くねえ奴でよかったな。…で、あんた」
シグルマが肩を撫で下ろしつつ、逃げてきた青年の首根っこを掴み上げて目線を揃えて言った。
「あんた、もしかしてディールか?」
「え…そうですけど」
青年は、ちょっとびびった表情を浮かべながら、シグルマの問いにそう答えた。
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「そうですか…リーンが……」
ディールは今までの経緯を聞いてうなだれた。
「でも、まだ僕は帰れません――目的のものがまだ残ってますから」
苦笑するディールに「目的の物?」とソルが鸚鵡返しする。
「ええ…ですがその…僕の力じゃどうしようもないってことがわかって…」
「何が目的なんだよ」
エミリオがぶっきらぼうにそう尋ねた。
「あ、この洞窟にはいろんな鉱物があるんですよ。アイテムの材料になるものから宝石まで。それで…僕はレッドティアズと呼ばれる宝石を捜しに来たんですけど…、どうしてもそれが欲しいんです」
「奥さんにプレゼントってか?」
シグルマがそう言うと
「いや、まだ結婚してないから奥さんじゃないんですが…その…まぁ、当たりです」
かぁぁ、と顔を真っ赤にしてそう答えた。
「どこにあるのかわかるのか?」
「以前冒険者がこの洞窟の奥で原石を拾ったという話をしていたのを聞いたことがあります。赤くてとてもキレイな宝石で…どうしてもプレゼントしたいんです」
「わかった。しゃーねえから付き合ってやるよ。あんたのその剣じゃ探索中に魔物が現れたら終わりだろうからな」
「ほ、本当ですか?」
シグルマの台詞に沈んでいたディールの表情が一気に明るくなる。
「お前達はどうする?」
シグルマが少年二人に問いかける。
「無事に連れ帰るまでが依頼だからついていく」
とソル。
「俺も行くぜ。周りの警戒は俺に任せろ。じっくり探索しな」
とエミリオもやる気を見せた。
「皆さん…ありがとうございます」
ディールは深々と頭を下げた。
「何て御礼をしたらいいのか……」
「帰ったらたっぷり呑もうぜ」
シグルマがそう笑った。
「俺たちにも美味しいものいっぱいご馳走してくれよな。な、ソル。朱雀にもいいもの食べてもらおうぜ」
エミリオがそう言うとソルもどこか嬉しそうに頷いた。
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洞窟の奥に進んでいって二時間くらい経っただろうか。ビーストタイプ、スライムタイプ、ドラゴンタイプ――様々な魔物に遭遇してきたが、彼らはいともたやすくそれらを屠った。多少の傷など物怖じもせず、しっかりとディールを警護しつつ、かなり深くまで来た。合間にシグルマはちゃっかりと落ちている鉱物を拾ったりしていたが――酒代にでも当てるのだろう。ディールも道すがら、これは何々に使える、だのこれはどの宝石の原石で結構売れる、だの説明しながら拾ったりしていたが。道具屋の鑑とでも言うべきなのだろうか。
「これもキレイな翠色の宝石になるよ。好きな人に送ったりとかしたらどうだい?」
とディールがエミリオに言うと
「あー、おこさまには無理だよ無理」
とシグルマがからかう。
「あのなあ!決めつけるんじゃねーよ!俺にだってなあ…」
「好きな人いるのか?」
ソルが小首をかしげて尋ねると、「う…」とエミリオはたじたじとなる。
「そう言うソルはどうなんだよ!」
「…朱雀、あれ欲しいか?」
隣で飛ぶ朱雀に問いかける。
「人じゃねえだろ、人じゃ…」
むすっとエミリオは唇を尖らせた。
「それにしても、結構歩いてるぞ。一体どこにあるんだよそのレッドティアズとかいうやつはさ」
「一応、僕がまだ探索してないところを中心に回ってるんですけど、かなり広いですからね…」
「でも、だいぶ奥まで来た」
ソルがあたりを一瞥する。天井は奥に進めば進むほど徐々に高くなっているようで、今では彼の三倍――いや、四倍は高い。幅もかなり広く、五メートル以上はあるだろう。あちこちの岩石には鉱物が含まれているのか、カンテラの明かりをはねかえしてキラキラと輝いている。
その時だった。うおおおおおお…と唸り声が聞こえてきたのは。
空気が振動する。洞窟全体もその声に震えた。
「なんだ、こいつは…。この先みたいだな…。お前ら、ちょっと待ってろ」
シグルマが一人で先に進む。カンテラを手にし、次の曲がり角から先を壁を背に、顔だけを一つ飛び出させてその先をこっそりと覗いた。すると先には、開けたスペースに、大きな赤い皮膚を持った竜。その体長は彼の大柄な身体と比べても三倍ぐらいはある。この洞窟のこの広さはこの竜によるものなのだろうか。そしてその竜の付近にはころころとキラキラ光る赤い粒が転がっている。。
シグルマが戻ってきて皆に告げる。
「…やべぇ。火竜がいやがる」
「じゃあ、この先はもう行かない方がいいんじゃないのか?」
ソルがそう提案すると
「いや、火竜の側になんか赤いちっこい石が転がっていたんだが…」
「もしかしなくてもレッドティアズだと思います」
ディールがシグルマの言葉にそう反応した。
「…ってことは、火竜をなんとかしないと先に進めねえってことかよ…なんとか殺さずにすむ方法は無いかな。俺の知り合いの相棒が赤いちびドラゴンなんだ。だから、なんとかさ…」
エミリオがそう言うが、
「あまっちょろいこと言ってる暇はなさそうだぜ」
火竜を再び確認しているシグルマがそう言うと、うおおおおお、という唸りが洞窟内に響き、どすんどすんという足音がだんだんと大きくなりながら響いてくる。
「ディール、逃げていろ」
ソルがディールに逃げるよう促し、陽炎を抜いた。ディールは走って向こうの角まで行った。「…仕方ねえのか…」と苦々しい表情をしながらエミリオは呟き、ショートソードを構える。
「まあなんとかなるだろうさ。過去に小型だが邪竜を仕留めたことがある。任せておけ」
シグルマが両方の右手にそれぞれ剣と槍を装備する。
「来るぜ」
火竜が長い首の先の頭だけをこちらに見せた。体は全て曲がった向こう側ということか。そしてその口を大きく開け――
「やべえ、来るぞ!」
シグルマは盾を構え、二人は横に跳んだ。道が広くてよかったとエミリオは思った。狭ければ皆で丸焼きだ。
ごぉぉぉ…と火竜は炎をその口から吐き出した。シグルマは盾で防ぎながら前進する。エミリオは左側方から走りこむ。ソルは反対の右側から――。
ぐぉぉぉと火竜が唸った。エミリオが確認するとシグルマがその槍で火竜の逆鱗を突き刺していた。それは竜の弱点であるが、同時に竜は激しく暴れだす。かなり危険ではあるが、その手段は正しいだろう。エミリオは走って勢いをつけつつ、「キャプテン――悪い」と心で呟きながら、逆手で握ったショートソードを構え――跳んだ。ショートソートで竜の硬い皮を薙ぎ、鱗がはがれた部分に、右手のガントレットで渾身の一撃を叩き込む。痛みに耐えかねて火竜は声を上げて身を震わせた。暴れる火竜の背に着地して、彼はそこから飛び、暴れる火竜に巻き添えを食わない場所に着地した。
見れば、ソルも彼の長剣で火竜にダメージを与えていた。
あぶねぇ――ばたんばたん、と暴れ、こちらに向かってくる火竜のしっぽをエミリオは横に逃げ、そしてショートソードを突き刺し一気に切り裂いた。そして――
「さて、片をつけるか!」
シグルマは小脇にぶら下げた酒瓶を手にして一口飲んだ。剣を構え、シグルマは駆けた。
「う――りゃあ!」
重たい装備など物ともせずに彼は飛んだ。そして一撃の下に竜の首を刎ねたのだ。
「いっちょあがりってとこよ」
竜の血が滴る剣を振るって血を飛ばし、鞘に収めた。
「これでレッドティアズを拾えるな」
ちょっと息を切らしながらエミリオは言う。ショートソードを鞘に収めて「一件落着ってか?」と笑った。
「ディールを呼びに行ってくる」
そう言ってソルはディールの元へと向かった――。
エミリオは火竜の亡骸を見ながら、彼の乗る船のキャプテンの相棒の赤いちびドラゴンを思い出す。
「すまねえ、キャプテン…」――そう心で詫びてから、彼はソルとディールの元へ歩いていった。
++
無事レッドティアズを拾って一行は帰路に着いた。
「ディール…!」
最愛の恋人の無事な姿を見止めて、リーンは涙を浮かべながら一目散に駆け出し、ディールに抱きついた。
「馬鹿…馬鹿…!」
「ごめん、リーン…心配かけて。ほら、見てご覧…」
ディールは懐から赤く輝く宝石を取り出した。
「レッドティアズ…君のために」
「馬鹿…そんなもの……貴方が無事で本当によかった……」
ぎゅう、と抱き合う二人を横目に、
「一件落着…というところだろうか」
ソルがそう呟く。
「だな。これで無事結婚式も迎えられるだろうさ」
ソルの言葉にうんうん、とエミリオは相槌を打った。その隣でシグルマが
「さて、この宝石うっぱらって酒盛りだ酒盛り!」
と嬉しそうに言って少年二人の肩を掴んだ。
「ん?お前達はジュースがいいか?」
「この酔っ払い」
「呑みすぎだと思うぞ、シグルマ」
――が、そこにリーンとディールの二人が
「そうですね、今日はお礼も兼ねて驕りますよ――もちろんいいお酒をね」
ディールがシグルマにそう言うと、「そうこなくっちゃな」とシグルマは喜んだ。
「二人にも、おいしいごちそうをね」
リーンが少年二人に優しく微笑みながらそう言うと、
「ああ、ご馳走になる」
ソルはどこか嬉しそうにそう言い、対してエミリオはというと、
「わわ…あ、あありがたくご馳走になってやるよ!」
と頬を赤く染めてうろたえながらそう言った。
++++登場人物(この物語に登場した人物の一覧)++++
【0812/シグルマ/男性/35歳/戦士】
【2517/ソル・K・レオンハート/男性/14歳/元殺し屋】
【2478/エミリアーノ・オリヴェーロ/男性/17歳/海賊】
++++++ ライター通信 ++++++
始めまして。へっぽこライターの皇緋色と申します。今回はリーンの未来の旦那さん探索&ファイアードラゴン退治お疲れ様でした。各々のPC様がなんだか最強で(笑)誰にうまく止めを刺させるか、とか戦わせるか――と色々考えた挙句、プレイングを色々反映させた結果こうなりました。楽しんでいただけたでしょうか?
PCさんによって視点違いの部分がちろっとありますので、あわせて読んでいただけたら楽しめるかもしれません。
女の人にしどろもどろになるのに萌え萌えさせていただきました。そして他PCのプレイングも兼ねて、結局ドラゴンをしとめる形になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか…?もっと逆手に持ったショートソード、そして右手のガントレットによる攻撃といった一見特異なスタイルをもっと活用させたかったのですが、相手は魔物…中々うまく立ち回れず…。剣を持った人間相手に剣戟をショートソードで受けつつガントレットでうりゃあ!というのが書けたらさぞかし楽しかっただろうなあ…と思ってます。素敵な攻撃手段に燃えました。
それでは、またお会いできれば幸いです。ありがとうございました。
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