<PCクエストノベル(4人)>


想い紡ぐ糸 〜サンカの隠里〜

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【冒険者一覧】
【整理番号 / 名前 / クラス】

【1953/オーマ・シュヴァルツ/医者兼ヴァンサー(ガンナー)腹黒副業有り】
【2081/ゼン        /ヴァンサーソサエティ所属ヴァンサー   】
【2082/シキョウ      /ヴァンサー候補生(正式に非ず)     】
【2085/ルイ        /ソイルマスター&腹黒同盟ナンバー3(強制】

【助力探求者】
なし

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 新年を迎え、『キモノ』を着ると言う風習がどこかの世界では存在するらしい。
 天気に関係なく『晴れ着』と言い、派手な柄の服を着るという風習は、自他共に認める腹黒イロモノカブキ物大好き男、オーマ・シュヴァルツの情報網に引っかかったが最後、それを手に入れるためにありとあらゆる努力を惜しまず。
 勿論、オーマ自身のためではなく、ソーンでもじわじわと浸透し始めた着物と言うものを、新年の祝いのために干していたのを見たのだろう。
シキョウ:「あれ、シキョウねきもの、きもの、きたい〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
 興奮で顔を真っ赤にし、ばたばたと両手両足をばたつかせた、小柄ですらりとした肢体のシキョウの要望に応じてのものだった。
 とは言え、着物など滅多に無いソーンでは貴重品。しかも仕立てる方法をほとんどの店では知らず、着方もわからない者が多い。具現を使えばあっさりと出して着せる事は出来るだろうが、それではあまりに味気ないと、オーマは年末のこの時期に新年用の着物、あるいは反物がどこかにないかと調べ始めた。
 すると、今ソーンで出回っている着物は他所からの交易品と言う事が分かり、今すぐの入手はまず無理と言われてしまい、シキョウの残念がる顔が頭に浮かんで、ある意味本人よりもがっかりとしたオーマを不憫に思ったか、それともいい大人が目的の品が手に入らない事でそこまでがっかりしたのがおかしかったのか、ひとつの伝承を伝えてくれた。
 それは、サンカの隠里で、昔織られていた布だと言う。それも、伝承によればその布は想いの力で紡ぐのだとか……今は製法を知る者もそうはいないと言われるその話に、それは具現の力の発露と非常に似ているな、といたく興味を示したオーマは、シキョウと、彼女と言えばゼン、そして何故かいつの間にか三人の後ろに付いて来ていたルイの四人で出かける事となったのだった。

*****

 ようやく里へと四人が辿り着いた時には、日はもうほとんど落ちかけていた。エルザードから開けた土地の間は巨大な獅子が空を飛んで三人を運んだのだが、空からでは降りる場所が無く、下から自力で辿り着いた結果これだけの時間が掛かってしまったのだ。
 不意に訪れた見知らぬ旅人たちに、ざわりと恐怖に満ちたざわめきと感覚が四人を取り巻いた。
 遠目に見えるのは村人だろうか。だが、オーマたちが村人を見ている事に気付いたか、慌てたように皆各々の家の中へと駆け込んでいく。
ゼン:「歓迎、されてねえみてぇだな。めんどくせぇ」
オーマ:「仕方ねえさ。ここの者にとって俺たちもあっちの人たちと同じ『異端』だ」
 エルザードの方向を見ながらそう言ったオーマに、そりゃあな、とゼンが苦々しげに呟いて、けっ、と横を向く。
ルイ:「困りましたね。皆様のように身体が丈夫な方たちはともかくとして、わたくしは繊細ですからこの寒空に取り残されると風邪を引いてしまいます」
 その中でのほほんとした様子でいたルイがそう言って微笑み、きらんと眼鏡を輝かせると、
ルイ:「さあシキョウ様。あちらにいるお子様の姿が見えますね? 貴女様でしたら同じ目線で子どもと語らう事が出来るでしょう。さあ、あのお子様を優しく諭し、わたくしが害の無い者だと言う事を大人たちへ伝えてもらうのです」
シキョウ:「……ん〜〜〜〜。なかよくしてくればいいんだよね〜〜? じゃあシキョウいってきまーーす! ねえねえ〜〜〜〜〜〜〜!!」
 大きくぶんぶん手を振って、見知らぬ者が突如大声を上げ自分のもとへ駆け寄ってくる者を見れば、たとえ警戒していなくとも同じ行動を取るだろう。
 すなわち、動くのを忘れて硬直してしまうか、脱兎の如く逃げ出してしまうか。
 その子どもは哀れな事に前者だったらしい。シキョウが矢継ぎ早に捲くし立てるのをおろおろしながら聞き、そうして最後には目に涙を浮かべて顔を歪ませてしまった。
女性:「な――何をやっているんですか、あなたたちは!」
 子どものぐずる声が聞こえたのだろう。一つの家の扉が開いて、おたまを武器のつもりか握り締めた女性が走り寄ってくる。
シキョウ:「あのね、ごめんねーーー?」
 えーとね、えーとね、とシキョウが自分の身体をごそごそと探り、とっておきのキャンディをあげようとしたのだが、ここに来る途中で食べきってしまったのを思い出したらしく、う〜ん、と大きく首を傾げる。
シキョウ:「じゃあ、これっ!」
 はいっ、と差し出した手の先には何も無く、泣くのを忘れて目を丸くして顔を上げたところで、シキョウは何も無い手の中に、多少不恰好だが春の野草に良く似た草花の花束を具現化させ、にっこりと笑って差し出した。
女性:「!?」
 わあ、と泣くのを忘れてシキョウへ手を差し伸べた子どもをぎゅっと抱え込むと、強張った表情のまま自分の家へと逃げ帰る女性。
 そしてそこには、ぽかんと状況が分からずに取り残されたシキョウの姿があった。
ゼン:「なーオッサン、帰ろうぜ? 善意の塊のシキョウだって拒絶すんだからよ」
オーマ:「それはまあ、そうなんだがな」
 また自分の中へ具現化したものを戻していったシキョウが、良く分からないというようにかくんと首を傾ける。
ルイ:「ですがこれからは夜になってしまいますよ。わたくしは森の中で迷いつつ夜を過ごすなどと言う事はしたくありません」
ゼン:「だったらてめぇも残ればいいじゃねえか。俺は帰りてぇよ。こんな辛気臭ぇところじゃなくてさ」
ルイ:「ゼンは相変わらず言葉遣いがなっていませんね。戻ったら再教育でしょうか――それに。もうじき、お目にかかれそうですよ」
 ちらと灯りの灯る家々にルイが視線を向けたとほぼ同時に、先程の女性と、年経た男性が現れた。

*****

古老:「他のものと距離を置くのは我らの習性でしてな。気になさらないで下され」
 ぱちぱちと木の爆ぜる音を聞きながら、暖かな室内で古老たちの話に耳を傾ける四人。
 きっかけは、子どもをあやすためにシキョウが行った具現だった。その技について質問をされたオーマが、想いの力の強さで作り上げるものだと簡単に説明すると、何やら納得した様子でうむうむと頷き、それからようやくこの里へ来た理由を訊ねて来る。
 この里で織られた、思いを紡ぐ布――それが目的で来たとオーマが言い、なるほど、と古老のひとりが大きく頷いた。
古老:「ですが、あれはもうやっておりませんのじゃ」
 ゆるゆると首を振りながら、古老のひとりがゆっくりと語りだしたのを聞けば、確かに昔は良く、その布を織る者が居たのだと言う。
 その布を織るには、技法や知識よりも、互いの事を深く思いやる男女が必要不可欠であった。それぞれの、互いを想う力こそが布を作り上げる原動力だったのだが、ある日布を織っていたとある男女が、何故か禍々しき異形を布のうちに紡ぎ出して死んでしまった。だが織られた布は行方不明となり、その中の異形もまた姿を眩ませてしまったのだが、それが原因で布を織る行為は厄災を恐れる里の者たちによって封印される事となった。
 それでも、今も尚厄災は終わっていないのだと古老は続ける。
 毎年、不幸な男女が亡くなったその日になると、異形の遠吠えが聞こえ一組の男女が行方不明になるらしい。
古老:「それが、今晩なのじゃよ」
 常にも増して外の者を警戒していたのはそれが理由だ、と古老はぼそぼそ続けた。
 とは言え、いつまでも厄災をこのままにしておくわけにはいかない。運命の日に現れたのも何かの思し召し、もしこの厄災の因縁を断ち切ってくれれば織物を紡いでさしあげよう、と最後まで言い切って、ふうっと古老が息切れしたように肩を揺すった。
 そして――シキョウとゼンの二人が、織物を紡ぐ者として織り場の中へと入り、残る二人は別の部屋を用意されそこで遠吠えと異形への警戒をしつつ、その時を待つこととなった。

*****

 おぉぉぉぉ…………ん!
オーマ:「っ!?」
 暖かな暖炉の側でついうとうととしていたオーマが、耳に届いた遠吠えにがばと顔を上げる。
ルイ:「おはようございます。良く寝ていましたね、オーマさん」
オーマ:「おはようじゃねえよ! あの二人はどうなった?」
ルイ:「お二人とも外へ出て来てはいませんね。――それに、お気付きになったのでしょう? あの遠吠えと共に流れて来た『想い』に」
オーマ:「ああ――」
 急ぎ足で外に出、織り場の扉を開ける二人。
 が……半ば予想し、気を付けなければと思っていた光景がそこにあった。
 中はがらんとしており、そこにいる筈の二人の姿はどこにも見えず、ただ、異形が出没したと思しき気配が、煙草の煙のように薄らと残っているのみだった。

*****

 目を凝らしても何も見えない、そんな暗闇の中にシキョウたちはいた。
 織り機の側で何をしたら良いのか分からず、具現で糸を出して適当に機械に絡ませていたのだったが、そんな折ふっと室内の灯りが消えたかと思うと、いつの間にか『ここ』に来ていたのだった。
シキョウ:「ゼン、くらいよー?」
ゼン:「分かってるっつってんだろ! さっきから灯りをいくつも作ってるんだが、全然光が出て来やしねえ。どうなってんだここは」
 狭いのか広いのかまるで掴めない空間。そこには、二人だけでなくいくつもの気配がひしめいていた。ただ、そのどれも黙したまま何も言わず、ただそこに在るだけのような薄ぼんやりとした雰囲気を漂わせている。
 シキョウやゼンが暗闇に向かって何度か語りかけたり怒鳴ったりしていたのだが、それに対する反応も全く無かった。
ゼン:「異空間っつうにはちょっと違和感あり過ぎるんだが……」
シキョウ:「ふしぎなおへやだね〜〜〜〜」
ゼン:「……呑気な事言ってねえで、てめぇも出口探すなり灯り付けるなりしろよ」
 はああ、とため息を付くゼン。
 その手に何か柔らかなものが触れ、一瞬ぎょっとしたもののそれが手だと気付き、
ゼン:「俺の手を握ってるのはてめぇか?」
シキョウ:「うんっ」
 向こうも手探りだったのだろう。探り当てたのがゼンの手だと知ったシキョウが嬉しそうに大きく頷き、
シキョウ:「……はなさないでね?」
 声の調子を落として、おずおずと語りかけて来た。
ゼン:「やかましくしてりゃ、喜んで振り払うとこだが――まあ、減るもんじゃねえしな」
シキョウ:「ありがとう」
 互いにどんな表情をしているのか分からない。繋がっているのは小さな柔らかな手のみ――そんな事を思い浮かべたゼンがぶんぶんと首を振り、何となく赤くなっているのが分かる顔が見られなくて良かったとほっと息を吐く。
シキョウ:「――ね、ゼン」
ゼン:「なんだよ」
シキョウ:「かおがみえないってふしぎだね」
ゼン:「――ッッ!」
 一瞬、見られたかと思ったのだが、そう言う意味では無かったらしく、シキョウが言葉を続けるのが耳に届いた。
シキョウ:「なんだかね、ゼンがいつもよりもずーっとずーーっとちかくにいるみたい。おもしろいね〜〜〜」
ゼン:「く」
シキョウ:「く?」
ゼン:「くだらねぇこと言ってねぇで、ここから出る方法を考えろっつってんだろ!」
シキョウ:「はあーーいっ」
 いつもの、あっけらかんとした声にやれやれともう一度ため息を付きかけたゼンが、ふと、自分と繋がっている手から、小さな震えが感じ取れて、表情をやや固くした。
ゼン:「……」
 そう言えば――と、思い当たる事がある。
 以前、暗闇を怖がって泣き始めたシキョウを、くだらない事で泣き喚くなと怒鳴りはしなかっただろうか。
 それから今まで、シキョウが闇を怖がった事は記憶に無いが――。
ゼン:「なあ」
シキョウ:「なあに?」
ゼン:「本当は怖いんだろ」
シキョウ:「うっ、ううんっ、そんなことないよっっ!?」
 言葉とは裏腹に、きゅ、と握り締めてくる手の力。そこから伝わってくる震えが、ゼンに気付かれないとでも思っているのか、誤魔化すための声だけは力強く聞こえて来る。
ゼン:「……」
 ほんの少しの、躊躇。
 何かを言おうとして、言葉に出せないまま、ゼンは――気付けば、シキョウを抱きとめていた。
ゼン:「ったく。何強がってんだよ。てめぇにやせ我慢なんざ似合わねぇってのに」
 かたかたと小さく震えているシキョウが、ゼンのその言葉にびくりと小さく身を竦ませる。
 分かっていた事だ。この少女が、どれほど自分の発言を重く見るのか。
 ――嫌われまいと健気に振舞い続けるだろうと言う事が、分かっていた筈だ。
ゼン:「……ちっ」
 何に対してか分からない苛立ちが突如沸きあがり、ゼンが舌打ちする。
シキョウ:「……ゼン、シキョウはだいじょうぶだよ? くらいとこだってぜんぜんへいきなんだから」
ゼン:「てめぇは黙ってろ。んな言葉信用出来るかっつうの」
 何よりも、言葉より確かに分かるものがここにある。
 暗闇の中で、たったひとつ、暖かな――。
シキョウ:「……ゼン」
 小さな、小さな、声。
 それがシキョウの口から零れた時、二人の『何か』が触れ合い、突如二人の持つルベリアが闇の中激しく輝き出した。そこで、ゼンとシキョウが同時に息を呑む。
 闇の中に浮かび上がるのは、いくつもの顔、顔、顔。
 そのどれもが光を眩しそうに見詰めていた。
 そう――その闇は、今までに行方不明となった者たちで凝り固まったもの。
 生きているものの気配で充満していたのも無理は無いが、ひとり、またひとりとほぐれていく度に、恐らく恋人同士だったのだろう、男女が一組ずつ、手を取り合うのが見えた。
シキョウ:「……わあ」
 今もゼンの手をしっかりと握りながら、シキョウがその影に向かって微笑みかける。
 ゼンからは見えなかったが、その笑みは、慈愛に満ちたいつかの微笑みに酷似していた。
 そして――最後に残ったのは、一番最初に闇に取り込まれたと思しき男女。
 二人を繋ぐのは手ではなく、獣に似た姿の、原初の姿に非常に近いウォズだった。
 少し考えれば分かることだったかもしれない。
 オーマが、具現に近いこの織物へ惹かれるものを感じたのと同じように、ウォズもまた、この力に引きずられていたのではないか、と。
 そうして、意図せず想いの中に織り込まれてしまったウォズは、自分を捉えた同じ日同じ時間に、必死に外部へ意志を送り続けていたらしい。だが――予想と大きく異なったのは、紡がれた想いがウォズのそれを凌駕し、別の空間を作り始めてしまった事。
 中へ引きずり込まれた者たちもまた、具現能力者としての素養が少なからずあったために、その空間は無限の広がりを見せ始めた。
シキョウ:「……だいじょうぶ?」
 最後に残った、想いだけの塊となった二人の男女と、それに絡め取られて身動きを取る事も出来ないウォズが、獣のような鳴き声を上げた。
ゼン:「こりゃ、解けそうに無いな」
シキョウ:「そうかな?」
 かくん、と首を大きく傾げたシキョウが、ゼンの手をようやく離して、三つの『いのち』をその腕にぎゅうと抱き締める。
 その胸元に今も輝きを見せているのは、シキョウの持つルベリア。そして、それと同じくらい輝いているルベリアが自分のものだとゼンが気付いた時、今まで解けそうもなかった三つのそれは、光に闇が溶けるようにあっけなくするりと解けた。
 同時に、シキョウたちの良く知る者たちの気配がすぐ近くに感じられ、
シキョウ:「オーマ、ルイ!」
ゼン:「オッサン!!」
 二人が叫んだ途端、その空間がぱかりと割れた。

*****

 ――織り機にいつの間にか配されていたそれが、行方不明になった、異形を織り込んだ布だと気付いた者はその場にいただろうか。
 闇色の異形の姿がふぅと着えたとほぼ同時に、布を裂くようにして現れたのは、ゼンとシキョウの二人。
オーマ:「おう。お帰り」
シキョウ:「ただいまああ〜〜〜〜〜〜ッッ!」
 勢い良くオーマへ抱きついたシキョウを見ながら、
ルイ:「さあ」
 と、何故か満面の笑みを浮かべたルイがゼンへ向かって両腕を広げ、ぶるぶると大きく首を振ったゼンが、
ゼン:「じょ、冗談じゃねえっ!」
 そう叫んで織り場を飛び出した。
シキョウ:「ゼンもぎゅってすればいいのに」
ルイ:「そうですよね。わたくしの抱擁を受けられないとはなんと言う可哀想な男なのでしょう」
 言いながらそっと、善意によるものではない笑みを浮かべたルイが外を見て、後でお仕置きが必要なようですね、と小さく呟いた。
オーマ:「……お? これは……」
 そしてもうひとつ、いつの間にかこの部屋の中で出来上がっていたものがある。
 それは、試みにシキョウが具現化した糸で出来上がっていた、一反分もある布。
 晴れ渡った青空の色の中を、満開のルベリアが光を受けて虹色に輝いている様を織り込んだ図案のものだった。
古老:「おお……こ、これは」
 技法を教えたわけではなく、厄災を払う事が出来た暁にはサンカの民によって布を織り上げようと思っていた古老が驚きの声を上げる。
シキョウ:「わああああっ、すっっごくきれいだよ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
 オーマが手に取ったのを見たシキョウが、自分が――いや、自分とゼンの『想い』がそれを生み出したとも気付かないまま歓声を上げる。
オーマ:「……ほう……これがねえ」
 手触りやしっかりとした布の質感にオーマも感嘆の声を上げながら、にやりと笑みを零し、ルイもまたゼンの弱みを握ったとばかりにきらぁんと眼鏡を輝かせたのだった。


-END-