<聖獣界ソーン・白山羊亭冒険記>
よいこのえほん♪
「大変なんです大変なんです、緊急事態なんです!」
突如入ってきた少年の騒ぎに、店内の人々は何事かと目をやった。
「ど、どどどうしたんですか〜?」
わめき叫ぶ少年を落ち着かせようと、ルディアはとりあえず、持っていたグラスを差し出す。
少年は、グラスを受け取ると一気に中身をあおった。
「落ち着きましたかぁ?」
こくん、とうなずいたのを見てルディアは微笑んだ。
「じゃ、わけを話してくださいね」
少年は、ポムと名乗った。
彼の話によると、仲間が本の中に吸い込まれてしまい、でてこないらしい。
「本には魔物が取り付いているらしくて、僕たちでは手に負えないんですぅ!」
きけば、その本は最近古代遺跡から発掘された魔本だという。
ポムたちも、それが恐ろしい力を持っていることは重々承知の上、
魔法封じのアイテムなどをつけて慎重に調査に当たっていた。
――しかし、相手が悪すぎた。
古代魔獣、ゲルン。
相手の魔法を無効化し、吸収する力を持つ最悪の魔獣。
こいつが中に封じ込められていたのだ。
他のページにも、様々な魔物が封じ込められており危険極まりないという。
そして、ポムの仲間はゲルンが潜む、最終ページに閉じ込められていた。
「お願いします! どうか助けてください!」
ポムは、必死で頭をさげた。
しかし、すぐに頭をあげると、
「そ、そうだ、本の写しを持ってきていたんだった・・・・・」
なにやら、がさごそとリュックをあさり、そして。
「これです! これが魔本です!」
ぱらららったら〜っと、写し絵を高々と掲げた。
「・・・・・・なに・・・・・・これ」
ルディアは、それを見て遠い目をする。
「なにこれっ・・・・・・て、ま、まま魔本ですよ! 魔本! みてわかるでしょぅ!?
ああ、なんて恐ろしい・・・・・」
ポムは、改めて出した写し絵を見て、がたがたと震えだす。
しかし、ルディアには、そうは感じられなかった。
――そこには、なぜか「よいこのえほん♪」と書かれていたのだった・・・・・。
■1・館長からの依頼
「・・・・・・よくきてくださいました。わたくしは、館長のメルビックと申します」
そういうと白髪の男は、すっと手を差し出した。
まるで枯れ木のように細く、か弱い手。刻まれた深いしわは、見た目以上の年月を物語っている。
しわくちゃの顔は目じりが垂れ下がり、一見柔和な印象を受けたが、瞳は微笑んではいなかった。
握手を交わした後、メルビックはくるりと背を向け、おもむろに切り出した。
「・・・・・依頼内容は、聞きましたかな?」
オーマは、ポムから伝えられたことを話した。
「そうですか。ポムがそんなことを・・・・・・」
メルビックは、しばらく窓の外を眺めていたようだったが、やがてオーマのほうに向き直り、語り始めた。
「我々の仕事は、常に危険が付きまといます。過去の遺跡から発掘された未知のものを調べるのですからね。
だから・・・・・覚悟はしておりました」
メルビックは沈痛な面持ちで、オーマにつぶやいた。
「・・・・・・よいですか。もしものことがあったら、あなただけでも、逃げるのです」
固く握りしめられた拳は、わずかに震えていた。
■2・封印の間へ
地下へと続く細い石段を、一歩一歩確かめながら降りていく。
「足元、気をつけてくださいね。落ちると、大変ですから」
ランプを掲げ先頭を行くポムが、後ろを歩くオーマに呼びかける。
石段はぐるりと輪を描いた螺旋階段で、果てしなく伸びたその先は、漆黒の闇に覆われている。
通路の壁面には、いくつか松明が掲げられており、投げかけられた淡い光は、わずかに足元の助けとなっているだけであった。
「・・・・・・どんなに桃筋逆立ちしやがろうと、俺は、魔法は使えねぇがよ」
オーマは、独り言をいうかのようにつぶやいた。
「・・・・・そいつは、確かにちょいと厄介なナニかね?」
ポムはびくっと体をふるわせたが、足を止めることはない。
オーマは続ける。
「あのタイトルも、文字通り意味とも限らねぇ。言葉は様々、含み紡ぐ物、だろ?」
ポムはしゃべらない。
「ひらがなに、意は?」
「・・・・・せん」
「あ?」
消え入るような声に、聞き返す。
すると、ポムがくるりと振り返った。
「わからないんです!! それを調べるために、僕たちは・・・・・・。だけど・・・・・」
そこまでいうと、ポムはうつむき、黙り込んでしまった。
「・・・・・・すまねぇ」
「いいんです。だって・・・・・だって、それが、僕たちの仕事、だから」
顔を上げたポムの目は、少し赤みを帯びていた。
オーマのがっしりとした手が、ポムに伸びる。
「・・・・・!?」
「無理、すんな」
オーマに抱きしめられ、ポムは、あふれる涙をこらえることができなかった。
■3・本との対面
その部屋は、奇妙な作りになっていた。
まわりをぐるりと書架に囲まれた四角い部屋。
様々な表紙の本は、どれもこれも年代もので、すっかり色あせており、整然と並んでいる。
天井からは、乾燥した薬草の束がいくつかぶらさがっており、緑色の柔らかな光を放つ球体が、室内の全容を浮かび上がらせていた。
まるで魔法使いの研究室を思わせる、そんな部屋の真ん中に、ひとつだけ、ぽつんと木の机がおいてある。
机には、三角と丸を組み合わせた不思議な紋様が描かれており、その上に、一冊の本が開いた状態で置かれていた。
「あれが、例の本です」
ポムは、すっと指をさし示した。本の周りには、丸いガラス鉢を上からかぶせたかのように、半透明の光に包まれていた。
「一応、これ以上犠牲者が出ないように封印をかけてあります。でも」
ポムは、机に近寄り何事かつぶやく。すると、半透明の光が徐々に薄くなり消滅した。
「・・・・・これで、本に触ることができます」
オーマは、ゆっくりと本に近づく。
(解読調査中では、闇の本とも限らねぇな・・・・・・)
真っ白な本を手に取ると、ポムのほうに振り返った。
「で? これからどうすんだ?」
大げさな様子で肩をすくめる。
「表紙に宝石があるので、そこに触れると、中に吸い込まれる、ってことまではわかってます」
いわれたとおり、表紙をめくると、赤く不気味に光る宝石がはめ込まれていた。
「それじゃ、ちょっくらいってくるぜ」
「きをつけて、くださいね?」
心配そうな表情を浮かべるポムに、オーマはにっこりと微笑んだ。
「へーきへーき。俺を誰だと思ってんだ? このオーマ・シュヴァルツ様がなんとかしてやっからよ」
ばちん、とウインクを返す。
その様子に、ポムの緊張も少しゆるんだようだった。
オーマは、慎重に、ゆっくりと宝石に手を伸ばす。
宝石に触れた瞬間、オーマの姿はまぶしい光に包まれた。
後には、ひとり、ポムだけが残されていた。
(・・・・・どうか、ご無事で)
ポムは、再び、心の中でオーマの生還を祈った。
■4・空飛ぶ本たち
気がつくと、オーマは一人だった。
(ここは・・・・・本の中、か?)
左右には、ずらりと書架が並び、迫り来る壁のように入り組み、配置されている。
それはまるで、複雑なひとつの迷宮を形作っていた。
とりあえず、前へ進む。一歩一歩進むごとに、本特有のカビ臭い匂いがつんと鼻を刺激する。
しかし、それとは別の匂いも混じっていた。
――死の匂い。
生気がまるで感じられない、死の世界。
少なくとも、オーマにはそう感じられた。
慎重に、目的の人物を探索する。
どこまでも歩いていくが、しかし何のてかがりも見つからない。何処までいっても、終わりがないかのようだった。
(まずいな)
オーマはあせり始めていた。
とりあえず、近くの書架から本を取り出してみたが、目ぼしいことはなにもかかれていない。
「ちっくしょぉぉぉ!!」
オーマは本を床に叩きつけ、書架を蹴り付けた。
どがぁぁぁぁ!!
ものすごい轟音と共に、衝撃で本が床に飛び散る。
と、その時だった。
(・・・・・・ん?)
書架の奥に、奇妙なボタンを見つけたのだ。
(なんだ、これは)
ゆっくりとボタンに指を伸ばしたその時。
背後で殺気を感じた。
素早く振り向くと、そこには飛び散ったはずの本が浮遊していた。
それは、ぱたぱたと蝶のように、ページを器用にばたつかせて体勢を保っていた。
そして、一度ぴたりと静止すると、鋭い牙を向けて襲い掛かってきた!!
(やべぇっ!!)
すんでのところで、攻撃をよける。書架にかみついた本は、うらめしそうに、がちがちと牙を鳴らしながら、再びオーマを狙って飛翔する。
(なんとかしねーと・・・・・)
オーマは、ヘルブック達の攻撃をかわしながら考える。
そして、ふと、思い出したかのように懐に手を突っ込み、
「・・・・・っこれでも、喰らいやがれ!!」
小瓶を思い切り投げつけた。
――ぱぁんっ!
瓶がはじけ、中身が広がる。瞬間、ヘルブック達は、ものすごい絶叫と共に、苦しみながら次々に力を失っていった。
オーマは袂で鼻口を塞ぎながら、その様子を眺めていた。
――唐辛子入りパウダー。
医者でもあるオーマは、時として様々な薬草を護身用として持ち歩いている。それが役に立った。
(ん・・・・・?)
しばらくして、オーマは落ちた本の中に、きらめくものを発見した。
拾い上げて調べると、本の中に古ぼけた地図と赤い宝石が彩られた鍵が入っていた。
オーマは、地図を懐にしまい、鍵をにぎりしめると、ふたたび見つけたボタンを押した。
すると、今まで壁だった書架がゆっくりと左右に分かれ、新たな道を示した。
■5・嘆きの亡霊、成れの果て
地図を頼りに、オーマは何時間もさまよい続けていた。
途中、様々な怪物がオーマを襲って来たが、それをうまく蹴散らし、かわしながらここまで来た。
そして、とうとう、印が付けられている場所にたどり着いた。
そこは、広間だった。
まわりを書架に囲まれてはいるが、床は石畳でできており、左右に鉄格子のような扉がある。
そして、正面には、重厚な扉が立ちふさがっていた。
オーマは、扉に向かって歩き出す。
と、その時。
――おぉぉぉぉん。
物悲しい叫び声。
それは、最初、遠く。徐々に、近く。
――おぉぉぉん。おぉぉぉん。おぉぉぉん。
そして、その声は次第に数を増していった。
「誰だっ!!? 貴様ら姿をみせやがれっ! あぁぁん!?」
オーマは、迫り来る謎の声に向かって叫んだ。
瞬間。
ぼうっ、と白いものが姿を現す。
オーマはごくんとつばを飲み込んだ。
――レイス。
死してなお彷徨う、嘆きの亡霊である。
その表情は一様に青く、虚ろであった。
オーマは素早く己の思いを具現化し、重厚感あふれる強大な銃器を取り出すと、ふところから取り出した聖水弾を装填し、レイスの軍団に撃ち放った。
――しゅぱぁぁ!!
飛散した聖水は、レイスたちにまんべんなく降り注ぐ。
レイスは、この世のものとは思えない雄叫びをあげながら、聖なる光を浴びて浄化されていく。
その中で、オーマは、不思議な声を聞いた。
――・・・・ナ・・・。キ・・・。
「な、なんだって!?」
レイスたちはかすれる声でつぶやく。
――キヲ、ツケテ・・・・。
「まて! まってくれ!」
オーマは必死で呼びかける。
しかし。
レイスたちの声は、かき消され、聞こえなくなった。
「・・・・・・・」
オーマは呆然と立ち尽くした。
(きをつけて、だと・・・・?)
そのとき、オーマの懐が赤い光を放ち始めた。
オーマは懐に手をやる。そこには鍵に取り付けられていた赤い宝石が不気味な光を放っていた。
光は一条の光となり、正面の扉に向かって示しを投げかけていた。
オーマは扉に向かう。
その時、再び背後から、殺気を感じた。
オーマは素早く振り返り、横に飛ぶ。そこには、あのヘルブックたちが迫っていた。
オーマは、ブリザード弾を装填すると、ヘルブックたちに向かってぶっ放した。
――かきこきこきこききん!!
一瞬のうちにブリザード弾ははじけ、ヘルブックたちを冷たい彫像へと変化させた。
――他に黒幕がいる。
オーマは気配を敏感に察知し、落ちたヘルブックを標的に向かって投げつけた。
「うぼっ!」
まともに本を喰らい、何者かが吹っ飛ぶ。苦痛の声をあげながら、それは徐々に姿を現す。
黒いマントを頭からかぶった男。顔はフードの奥に隠れ、見えない。
「お前がこいつらを操っていた張本人だな? あぁん?」
オーマは、襟元をぐっとつかむと自分の顔の高さまでひきあげた。
そして、息を呑んだ。
顔が、無い。
そこには、ただただ、虚空があるだけだった。
オーマの頭の中で、声が響く。
(きさまに、ゲルンが使えるはずが無い・・・・・・)
「!?」
オーマは叫んだ。
「なんだっ!? 俺はそんなことするつもりはねぇ!」
しかし、その叫びもむなしく、その後は一切沈黙に包まれた。
オーマは、からっぽになったマントを打ち捨てると、ゆっくりと正面の扉に向かって歩き始めた。
■6・ゲルン
「貴様が、我の、新たなる主人か」
脳に染み渡るような、深い声。
目の前に立ちふさがるのは、巨大な魔物。
燃えさかるような炎の色の肌、がっちりした筋肉質の肉体。長い尾が生え、背中にはおぞましい四枚の羽が
生えていた。
――伝説の古代魔獣、ゲルン。
それが、今、オーマの目の前にいた。
「違う」
オーマは、ゲルンに言葉を返した。
「ならば、なぜ、ここにきた」
ゲルンは、問う。
「人を、返してもらいてぇんだがな」
「ほぉぅ?」
ゲルンは、目を細めた。
「それは、こいつのことか」
ゲルンが掲げたのは、ぐったりとした妖精だった。
「!」
オーマは、ぎり、と歯をくいしばる。
「・・・・・その子を返せ」
その目は、怒りに満ちあふれている。
「嫌だと言ったら?」
ゲルンは下卑た笑いを見せた。
「俺は、お前を、殺したくない」
「・・・・・なんだと?」
その言葉に、ゲルンは驚いたようだった。
「面白いことをいう。今まで、我をみたものは、みな一様に襲い掛かってきたものよ」
「殺しは反対だ。この本が重要な存在なら、お前の討伐は間違いかもしれねぇと思い始めていた」
「ほほぅ」
ゲルンは、にやりと笑った。
「返してくれ。お前は、馬鹿な奴とは思えねぇ。だから」
「笑止」
ゲルンは冷たく言い放った。
「お前のいっていることはわかる。確かに、我は愚かではない。しかし、この者を返すわけにはいかない」
「なぜだっ!!」
「……我には、力が必要なのだ。この妖精は我に必要な魔力を持っている。我が力を蓄えるための力をな。だからこの者は返すわけには行かない」
「何だと・・・・・」
ゲルンは続ける。
「我を使いこなせるのは真に優秀な者だけだ。お前は優秀だ。それは認めよう。だが、まだまだ甘い。我を使いこなしたければ、真の力を使え。お前の負の力だ。恐怖へおとしいれる力だ」
ゲルンは、妖精を目の前に掲げる。
「我はお前が気に入った。魔の力はないが、その裏に真の強大な力が見え隠れする。ここは見逃してやろう。そして・・・・・・」
ゲルンは、つぶやいた。
「我を、憎め」
そういうと、ゲルンは妖精を一気に喰らいはじめた。
「!!」
オーマが動くよりも早く。妖精はゲルンの腹の中へと飲み込まれていく。
そして。
(力だ。力だ。お前の力がほしい。我を憎め。力を引き出せ。真の力を我に・・・・・・!)
頭の中で響く声。
いつまでも、いつまでも。
(憎め、憎め、我を憎め・・・・・!!)
恐ろしい哄笑とともに、オーマの意識は次第に遠のいていった・・・・・・。
――その時こそ、真の主人よ。
ゲルンのつぶやく声とともに・・・・・・。
■7・帰還
気がつくと、オーマはベッドの上に寝かされていた。
「・・・・・・俺は、どうなってたんだ・・・・・」
目の前には、心配そうなポムの顔があった。
「・・・・・・あなたは、一週間眠りについていたのですよ」
そう切り出したのは、館長だった。
「今は・・・・・? 今は、何日なんだ?」
「今日は、ガラモーンの日です」
ポムがつぶやく。
「ガラモーンの日だとぅっ!?」
その言葉にオーマはがばりと飛び起きた。
「と、いうことはつまり・・・・・」
依頼を受けてから、1年が過ぎていたのだ。
「オーマさんがでてきたのが一週間前のエルハルクの日でした。それから、ずーっと今まで起きなくて・・・・・」
オーマは混乱していた。
あの本の中での出来事は、たった1日の出来事だったような気がする。
しかし、現実では1年もの月日が流れていたのだ。
そして、蘇るあの出来事。
「・・・・・・ポム、すまん、俺は・・・・・」
しかし、ポムはゆっくりとかぶりをふる。
「・・・・・・いいんです、なんとなく、わかってました。オーマさんだけでも、無事なら、いいんです」
オーマは、にっこりと微笑んだ。しかし、その表情は哀しみに満ちていた。
ポムが去った後、オーマは館長に今までの経緯を話した。
そして、館長はここ1年の調査でわかったことを教えてくれた。
よいこのえほん、それは『良い近衛本』と読むこと。
使用目的は、古代戦争時、王が召喚師たちに命じて最強戦闘魔獣たちを封印した召喚本だということ。
しかし、その魔獣たちを使いこなすには、主人として認められなければ使えなかったということ。
魔獣を飼いならすために、多くの兵士や召喚師が本の中に入っていったが、ことごとく打ち破られたということ。
そして、王自身も命を落とし、その古代王国は滅亡の歴史を辿ったということ・・・・・・・。
――キヲツケテ。
レイスがつぶやいた言葉。
――貴様にゲルンが使えるはずが無い。
マントの男が言った言葉。
それが、オーマの頭の中で何度も何度も繰り替えされる。
(じゃあつまり、あのレイスやマントの男は、その成れの果てか・・・・・)
すべてのピースがかちりとあてはまるように、オーマは悟った。
* * *
その後、館長が報酬を申し出てくれたが、オーマはそれを断った。
ゲルンが、最後につぶやいた言葉が頭に響く。
――我を、憎め。
(しかし、それでは、奴の思うつぼじゃねぇか)
オーマは苦々しげに、拳を手のひらにうちつけた。
今も、ゲルンは、永遠に封印された書庫の中で、自分にふさわしい主人が来るその日を、待っている・・・・・・。
END
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
【1953/オーマ・シュヴァルツ/男/39歳/医者兼ガンナー(ヴァンサー)副業有り】
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■ ライター通信 ■
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依頼のご参加どうもありがとうございます。雅 香月と申します。
残念ながら、依頼達成はならず、バッドエンドとなってしまいました。
明確な理由は伏せさせていただきますが、やはりプレイングでの行動が大きな比重を占めております。
ひさしぶりに、オーマさまに会えたことは大変嬉しく思いましたが、こんな結果になってしまい心苦しくもあります。
いろいろギャグも混ぜたかったのですが、今回はシリアス中心となってしまいました。
(使いたいプレイングはあったのですが、使うとストーリーの都合上どうしても話が進まなくなるのでやむなく割愛させていただきました)
しかし、今回お一人様でのご出発、ということでしたので、ほぼオーマ様の独壇場となっております。
望まない結果となってしまったかと思いますが、少しでも楽しんでいただければ、幸いです。
もし感想、ストーリーのツッコミ、雅への文句など、ありましたらテラコン、もしくはショップのHPに、ご意見お聞かせ願いたいと思います。(感想は……頂けると嬉しいですv)
それでは、今回はどうもありがとうございました。また機会がありましたら、いつかどこかでお会いしましょう。
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