<PCクエストノベル(2人)>


ヤーカラの隠れ里 〜龍の血を欲するもの 中編〜

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【冒険者一覧】
【1070/虎王丸/男性/16歳(実年齢16歳)/火炎剣士】
【2303/蒼柳・凪/男性/15歳(実年齢15歳)/舞術師】

【助力探求者】
なし

【その他登場人物】
【ツォール】
【フィアーナ】
【ラファル】
【ナーザイン】

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 ずっと見ていた。
 いや、見ていることしか出来なかった、というのが正しいのだろう。

 魔術師の術中にはまった瞬間、自分の意識が二つに分かれるのを感じた。
 一つの意識は表層で魔術師に操られ、命ぜられるままに凪を爪でえぐった。
 一つの意識は奥底に沈み、緩いまどろみのようなところから外を見ていた。
 表層の意識は凪を倒したことで、心を震わせるような快感を感じていた。そして、操られているとはいえ意識の片割れが喜びを感じていることに、まどろむ意識は心底恐怖した。

虎王丸:(――操られてるっつっても、凪を傷つけて喜ぶなんてことはあっちゃならねぇ! 俺は体を張ってあいつを守るって決めてたのに……俺は……!)

 虎王丸は、自分を操った魔術師を、心底憎んだ。



 + + +



 気配を感じ、虎王丸は素早く手を伸ばした。

ツォール:「きゃっ!」

 ツォールの声が聞こえたので、虎王丸は痛む頭を振ってあたりを見回す。
 ……虎王丸が押さえつけていたのは、ツォールの細い首だった。
 慌てて手を離す。

虎王丸:「わりぃ、てっきり敵かと……。大丈夫か?」
ツォール:「大丈夫です、気にしないで下さい」

 そういいながら咳きこむツォールの首には、赤く手形が付いている。それ以外にも、腕や首を中心に刃物でつけられたと思しき切り傷がいくつもあった。
 いたたまれなくなった虎王丸は、視線を逸らして何気なく首元を探った。

 そこには二本の鎖の感触がある。
 一本は昔から巻かれている、虎王丸の力を抑え、半霊獣人状態となるのを妨げる金の鎖。
 もう一本は、魔術師によってつけられた太い銀色の鎖。こちらの効力は分からないが、虎王丸にとってプラスになる効果があるわけがないと思った。

 虎王丸が半霊獣人状態になった後、身につけているものでも金属以外はほとんど燃え尽きてしまうのだが、今の虎王丸はきちんと服を着ていた。
 といっても彼が普段着ているものではなく、鈍い鉛色の道着だった。その上から愛用の鎧がつけられている。

 それらを探っていた手が、止まった。
 よく見ると自分の爪が赤黒く染まっている。

虎王丸:「そうだ、俺は……!」

 自分の爪によってつけられた傷で凪が苦しんでいるのかと思うと、自分の胸を爪で引き裂きたい衝動に駆られた。

魔術師:「ラファル様。鎖で捕らえているとはいえ、お気をつけ下さいませ」
ラファル:「分かっている」

 近くの扉が開き、二人の魔術師が入ってきた。
 扉を開けたのは前回ヤーカラの隠れ里で戦った魔術師であり、先頭に立って歩いてきたのは先ほど虎王丸に術をかけた魔術師ラファルだった。

ラファル:「虎子よ。気分はどうかな?」

 フードの陰に隠れた顔が、にやりと歪んだのが分かった。

虎王丸:「……殺してやるッ!」

 カッとしてラファルに襲い掛かろうとするが、間を隔てる頑丈な柵に阻まれる。
 武器もなく、鎖で体を戒められた状態で本領を発揮できないとは嫌というほど分かっていた。そして、それは虎王丸の怒りをさらに増幅させた。

虎王丸:「お前が……お前のせいで……!」
ラファル:「いかにも、術をかけたのは私だ。だが、術が容易にかかるような弱さを抱えている貴様も問題だと思うのだが?」
虎王丸:「俺は弱くねぇ!」
ラファル:「本当にそう思っているのか? ふふふ、何ともおめでたい奴よ。……さて、申し訳ないが、虎子はただのおまけなのだよ。本命はそこの龍人」

 ラファルの目が細まり、おびえるツォールをじろりと睨む。

ラファル:「龍人、吐いてしまえばつらい目からは逃れられるぞ。『鍵』とは何だ?」
ツォール:「……」
ラファル:「黙秘するというのであれば、それなりの覚悟をしてもらおう。……連れて行け」

 がちゃりと檻が開かれ、ツォールが引きずり出される。虎王丸はツォールをつれて行かせまいと白焔で魔術師を燃やそうとしたが、急に目の前が暗くなってよろめく。
 体を戒める銀鎖が細かく震えていた。おそらくそれが、虎王丸からあらゆる力を奪っているのだろう。

虎王丸:「……くそッ」

 その頃にはツォールと魔術師の姿が消え、檻はしっかりと施錠されていた。



 + + +



 族長の骨ばった手が傷をゆっくりとなぞる。
 傷を消毒した後族長が治癒魔法をかけたので、凪の傷は良くなっていた。
 だが魔法とはいえ、傷の上に丈夫なかさぶたを作り、痛みを取り除いた、という程度だ。激しく動いたりすれば、傷は再び開くだろう。

凪:「砦には強力な魔術師がいたので、そこにツォールが捕らえられているのはまず確実かと」
族長:「そのようだな。フィアーナは砦で、実際にツォールを目撃したそうだ」
凪:「フィアーナさんが? ……彼女は喋れるのですか?」
族長:「彼女は喋れないが、魔法を用いての意思の疎通は可能だ」

 『彼女』。
 ツォールは族長の孫だと聞いた。その姉であるフィアーナを『彼女』と呼ぶとは、ずいぶんと他人行儀に聞こえる。

凪:「……やはりフィアーナさんは、ツォールの実のお姉さんではないんですね」

 呟いてから、凪は申し訳なさそうに目を伏せた。

凪:「すみません、仕事を失敗したうえに余計なことを……」
族長:「かまわん。隠すことではないし、本当のことだ。彼女は……フィアーナは、ツォールを助けた。そして、ツォールもまたフィアーナを救った。だから二人は姉妹となった」

 よく意味が分からなかったが、その話を聞く前にやるべきことがあった。

凪:「急がなければ、魔術師たちは場所を変えてしまうかもしれない……俺をもう一度古砦に行かせてください。もしよろしければ、前衛として戦ってくれる戦士と一緒に」
族長:「……そうだな。奴らがここに攻め入ってくる前に、ツォールを取り戻しておきたい」
凪:「ツォールという龍人を手に入れているのに、リスクを犯してまでここに攻め入ってくる目的は?」
族長:「まず、自分以外に力を手に入れる人間があってはならず、そのためには龍人を滅ぼすのが手っ取り早いということが一つ。もう一つは……龍人の血を飲むだけでは力を得られず、力を得るためにはヤーカラの隠れ里にあるものを使わねばならないということが一つ」
凪:「えっ?」

 飲むだけでは力を得られない?
 ならばなぜ、ナーザインたちはさっさとそれを奪いにこないのか?

族長:「攻め込む機会を窺っているとも考えられるが、血をただ飲むだけでは力を得られないとは知らない可能性も高い。だが、ツォールの血液を詳しく魔術で調べ上げれば、血中に眠る力を得るには『何か』が足りないと分かるだろう」
凪:「では、なおさら急がなければ!」
族長:「分かっているとは思うが、我々龍人は人型だとほとんど力を発揮できん。下っ端兵士の相手ぐらいであれば問題ないが、名うての魔術師ともなれば話は別だ。魔術師の相手はお前がすることになる」

 その力がお前にあるのか、ということか。
 催眠術のような魔術の耐性には自信があったが、攻撃魔術に対しては……いささか自信がない。
 だが……。

凪:「魔術師に至るまでの道を開いていただければ、ツォールさんを取り戻す自信があります」

 そして、虎王丸を。

族長:「分かった。では、お前に五人の男をつけよう。……だが、それ以上は無理だ。別働隊の襲撃で、力を引き出す『鍵』を奪われたりしたら目も当てられん」

 族長は目を閉じて眉間にしわを寄せた。
 しばらくして目を開けると、凪を外に出るよう促す。

族長:「男五人をこの家の前に召集した」
凪:「では、行ってきます」
族長:「幸運を祈る」

 族長の家を出た凪は、龍人の男五人と合流した。
 そしてそこには、フィアーナの姿もあった。

男:「フィアーナが、砦まで連れて行ってくれるそうだ」
凪:「……ありがとうございます」

 凪と五人の男がフィアーナにまたがるとさすがに重そうだったが、一度空に舞い上がるとぐんぐん速度を上げた。

 先ほど凪は意識を失っていたので気づかなかったが、フィアーナの背に乗っているとかなり揺れる。
 大きな翼をはためかせるのだから当たり前ではあるが、その振動は凪の傷に響いた。

 虎王丸によってつけられた、五本の傷に。

 フィアーナの翼は速かった。虎王丸と二人で歩いた道をあっという間に消化し、ナーザインの古い砦がぐんぐん近づいてくる。
 ……砦の屋上には、見張りの兵士、魔術師たち、そして虎王丸とツォールの姿があった。



 + + +



 ラファルと部下の魔術師たちは砦の屋上に大掛かりな魔法陣を書き込んでいく。インクをつけたわけでもないのに、杖の先が触れた場所が玉虫色に変化するのが不思議でもある。

 虎王丸とツォールはいまだに檻の中だった。

虎王丸:「ツォール! おい、しっかりしろ!」
ツォール:「……」

 傷だらけのツォールは力なく横たわり、浅く速い息を繰り返している。
 引き離されていた間にツォールは拷問にでもかけられたのだろうか。魔術師たちが何を聞きだそうとしたのかは分からないが、ツォールは答えるのを拒んだ。そして、痛めつけられたのだろう。

ラファル:「くく……檻の中から睨んでも、恐ろしくとも何ともないぞ」

 虎王丸は何かを言う代わりに、怒りに身を任せて檻に何度も体当たりした。
 それぐらいで壊れないのは分かっていた。
 だが、怒りのやりどころが他になかったのだ。

ラファル:「虎子よ。貴様はすぐ激情に身をゆだねるから、そこまで術がかかりやすいのだ」
魔術師:「ラファル様、何も弱点を教えてやらずとも……」

 魔法陣を書き終えた一人がラファル意見したが、ラファルの冷たい視線に貫かれるとガタガタ震えだす。

ラファル:「我が考えなしだと言いたいのか?」
魔術師:「も、申し訳――」
ラファル:「性格とは簡単には変えられぬ。……だからこそ面白いのだ。弱点がどこなのか分かっているにも関わらず、防げぬ苦しみ! その様を見るのは、この上なく面白いとは思わぬか!」

 ラファルの狂ったような笑いを聞いているうちに、虎王丸は自分でも不思議なぐらい落ち着くのを感じた。

 ――あぁ、こいつは違う次元の人間なのだ。
 俺に見えないもの、俺にわからないものを知っているに違いないが、逆もまた然り。
 こいつには分からない感覚が俺には分かる。
 だから、つけ入る隙は必ずある。

魔術師:「ラファル様。準備が整いました」
ラファル:「邪魔者が来る前に行こうではないか、ナーザイン様が待つお屋敷へと」

 虎王丸とツォールが入った檻が兵士たちによって運ばれようとしたので、虎王丸は激しく暴れた。銀鎖で力を抑えられている今の状態では意味がないと知りながらも、ただじっとしていることは出来なかったのだ。

 檻が魔法陣の中心に置かれ、その横にラファルと二人の魔術師が、魔法陣の周りに五人の魔術師が並んだ。
 檻の近くにいる魔術師の一人が、虎王丸が暴れないように麻痺の呪文をかけてきた。

 このまま何も出来ずにナーザインの屋敷に連れて行かれるのか……まるでか弱い女子供のように、何も出来ないまま。そう思って唇を噛み締めたとき。
 虎王丸は、はっとして身を強張らせた。

 ……聞こえた、気がした。
 俺が傷つけてしまった、かけがえのない相棒の声が。

凪:「――虎王丸ッ!」

 屋上ギリギリを滑空するフィアーナの背から、凪と五人の龍人が下り立った。
 屋上にいた兵士たちがすぐさま反応し、魔術師たちを守りに入る。
 魔術師たちが空間転移のために詠唱している今、龍人たちと対抗できるのは普通の兵士だけなのだ。
 龍人たちは魔術師までの道を開けようと、兵士たちを激しく攻め立てる。

 ……武芸に長けた神霊を己に憑依させる舞、『武神演舞』。
 凪は龍人たちの後ろで舞い終えると、鋭い目つきで腰から神機を抜き放った。
 劣勢だった龍人の相手兵士に、一発打ち込む。

隊長:「……くッ! あの少年を狙え!」

 隊長と思しき兵士がそう叫ぶと、兵士たちは龍人を極力無視して凪を狙ってきた。
 相手の数は……二十以上。
 そのうちの五人ほどは龍人の男たちが相手をしていたが、残りの兵士は凪に襲い掛かってくる。

 先頭の兵士四人をフルオート射撃で薙ぎ払う。
 兵士たちの獲物は長剣である。長距離から射撃されたらひとたまりもないが、近距離であればこちらが有利と、兵士たちは考えた。
 打ち倒された兵士を飛び越え、三人の兵士がほぼ同時に凪に討ちかかる――。

 剣が振り下ろされる寸前、凪は軽く屈むとそのまま兵士の懐に突進した。
 真ん中の兵士に当身を入れつつ、その胸に銃口を押し付け、一撃。振り下ろした剣をすぐ横にいる凪に向けて払おうとしている二人の兵士に向けて、それぞれ一撃。
 くずおれる兵士を蹴り飛ばして走り寄る兵士たちの足並みを乱しつつ、凪はいったん飛び退って距離を取った。

 その段になると兵士たちは慎重になり、盾を構えてじりじりと凪を包囲しようとする。
 が、それをゆっくりと待っている凪ではなかった。
 フルオート掃射で一通り兵士たちの足を止めると、横に飛んで一番端の兵士の側面に回った。剣を持つ右手を銃のグリップで殴打し、もう片方の銃で肩に風穴を開けた。

ラファル:「貴様の相棒は、なかなか奮闘しているな」

 魔法陣の中心で、詠唱を終えたラファルが面白そうに呟く。
 他の魔術師たちの詠唱が終われば、彼らは一瞬でナーザインの屋敷へ転移するだろう。

虎王丸:「畜生、この銀鎖さえなければ!」
ラファエル:「……では、外してやろう」
虎王丸:「……ッ!!」
ラファル:「龍人諸君。この程度のもてなししか出来ないことを詫びねばならん」

 踊れ踊れ――。

 ラファルの唇が、短い呪文を紡ぎだす。
 虎王丸の心を、いとも簡単に操作する呪文を。
 ざわりと、虎王丸は総毛立つのを感じた。
 たまらない嫌悪感が全身を襲い、やがてそれも遠退いていく。

 にやりと笑むラファルは、虎王丸の心に『奴を殺せ』と命じる。
 ……『凪を殺せ』と。

 キン、という甲高い音と共に、虎王丸を拘束していた金と銀の鎖がはじけ飛ぶ。
 同時に虎王丸の体から白い焔が噴出し、その体をあっという間に炎帝白虎の獣人へと転じた。

凪:「虎王丸!」

 凪の気が逸れた。
 それを見逃さなかった兵士の一人が凪に切りかかる。
 頭上に掲げた神機で何とか刃を防ぐが、その体勢では凪の分が悪い。

 ずきり……。
 胸に刻まれた五本の傷が、強く脈打った気がした。
 凪の胸には血が滲み始め、みるみる服を赤く染めていく。

 フルオート射撃で精神力を消耗し、武神演舞の効力が切れ掛かってきた今、胸の傷はその存在を強く主張し始めていた。
 虎王丸は凪の前に立ちはだかる龍人を吹き飛ばしながら、落ちようとする意識の中からその紅い広がりを見ていた。

 ――あれは、俺がつけた傷。
 ――赤は、命の色。
 ――その多くが流れ落ちれば……



     ……死ぬ。



 龍人を全て退けた虎王丸の爪は、ついに凪の間近まで迫った。
 ……白焔をまとう爪は凪に襲い掛かる兵士を引き剥がし、軽々と投げ捨てる。

凪:「……虎王丸……」

 ほっとした凪が俯いて構えを解こうとした。
 だが、虎王丸はその銃口をぐいっと掴むと、凪から神機をもぎ取ろうと強く引っ張ってくる。
 凪は焦って神機を強く握るが、白焔の熱がじわじわと伝ってきて、ずっと握っていられる自信はなかった。

 胸の激しい痛みに襲われて朦朧とし始めた凪は、ふと顔を上げた。
 表情の少ない獣の顔が、苦しみの色をたたえていた。
 そして、銃口はラファルを捉えていた――。

 ターンと、乾いた音が一度。

 ラファルは、驚いた顔で自分の左胸を凝視する。
 そこには、薔薇のような紅い染みが広がっていく……。

ラファル:「じ、術開始……魔法陣、発ど――」

 ラファルの前で、人心操作術から開放された虎王丸が大きく爪を振りかぶる。
 爪はラファルの腹を捉えたが、深く入らないうちにラファルと魔術師たちは転移を完了してしまった。
 ……古砦の屋上には、倒れ伏す兵士と龍人たち、フィアーナに助けられたツォール、そして疲弊しきった凪と虎王丸が残された。

 神機を取り落とし、凪は力なく膝をつく。
 獣化がとけた虎王丸は、慌てて凪の体を支えた。
 ……凪の胸は真っ赤に染まっていて、虎王丸はどうしようもないほど悲しくなった。いくら謝ってもなかったことにはならないが、それでも……。

 凪が、青い顔で微笑む。

凪:「今回の虎王丸は、まるで囚われのお姫様みたいだったな……」
虎王丸:「……うるせぇよ、アホンダラ。こんな危ないことしやがって……」
 凪は、自分の額に温かな滴が落ちてくるのを感じた。



 + + +



 胸と腹から血を流すラファルは、ナーザインの屋敷にある一室で倒れていた。そして、赤い液体が満たされた瓶を差し出す彼の頭を踏みつける、一人の男。

ラファル:「お、お許しください……ナーザイン様ッ!」
ナーザイン:「『鍵』がなんであるのかは、既に分かった。……ご苦労だった」

 二十歳ほどの、うら若い領主だった。
 彼は瓶を拾って近くの兵士に声をかけると、さっさと部屋を出て行く。
 ……直後、後にした部屋から断末魔が響きわたったが、彼は蚊ほども気にする様子はない。

 中庭には、大勢の傭兵たちが集まっていた。
 その者たちはナーザインの姿を見るなり大きな歓声を上げる。

ナーザイン:「諸君、龍人たちに素晴らしき最終幕を届けようではないか!」

 ナーザインの屋敷を、さらに大きな歓声が揺るがした。


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■ライター通信■
こんにちは、糀谷みそです。
このたびはクエノベをご発注くださり、ありがとうございます。
そして、納品が遅れて大変申し訳ありません……。
このノベルは前中後編のうち、中編となります。
次の後編で物語は完結しますので、続きをご発注頂ければ幸いです。

今回は凪さんが大暴れ、もとい大活躍の回でした。
凪さんの言葉ではありませんが、虎王丸さんはまるで囚われのお姫様状態でしたが……っ(゜v゜;)
いまだに慣れない戦闘描写ですが、少しでもドキドキ感を味わっていただけたのであれば至上の幸せであります〜(滝汗)。

ご意見、ご感想がありましたら、ぜひともお寄せください。
これ以後の参考、糧にさせていただきます。
少しでもお楽しみいただけることを願って。