<PCシチュエーションノベル(ツイン)>


星屑サマーバケーション

 夏の便りが届いたら、懐かしい顔へ会いに行こう。

 ◇ ◆ ◇

 灰色に染まる、古く錆び付いた裏町。大きく騒々しいベルファ通りから、少し外れたスラム街のとある一角に、その建物はあった。
 こぢんまりとした、薄香色の孤児院。
 元はもっと白かったのだろう外壁は、長い間風雨に晒されすっかり汚れが染み付いている。年季が入って幾度と補修を重ねた家屋は、しかし、その寂れた外見と反するように陽気なこども達の声で溢れていた。
 バタバタと方々を走り回る足音に、時折喧嘩じみた賑やかしい声が飛ぶ。
 その間を縫うようにして、一つの怒声が室内に響いた。
「こーら、あんた達! またそんなに泥だらけで暴れ回って。早く井戸で洗ってこなきゃ、今日のおやつは抜きにするよ?」
 まだ成熟しきれていない、幼さを残しながらも女性の丸みを帯びた声。鮮やかな緑の髪の少女が、腰に手を当てて数人のこども達を窘めている所だった。
 叱咤を受けたこども達は、どうやらついさっきまで花壇に水をまいていたらしい。孤児院きってのやんちゃ坊主の服からは、パタパタと水が滴っていた。
「だってシノン、あいつが後ろからオレの背中を押したんだぞ!」
「あっ、ずっりー! おまえだって、おいらの頭に水かけたじゃんか」
 小さな切っ掛けを見付けては、すぐに口喧嘩へと発展する少年達を、周りのこども達は狼狽えながら見守っている。
 シノンと呼ばれた緑の髪の少女は、今にもとっくみあいを始めようとする少年達の頭を押さえて、彼らの前にかがみ込んだ。
「そんなもん、やり返しちゃったらどっちも悪いんだっていつも教えてるでしょ? ほら、お互いに謝って」
「……悪かったよ」
「ごめんなさい」
「うん、よし! じゃあ、わかったら早く手を洗ってくる! 今日は隣のおばさんから教えてもらったスイートポテトだから、楽しみにしててよ」
 太陽のような笑みを浮かべたシノンが言うと、こども達はこぞって元気な返事を返す。
 いつもと変わらない日常が、ちょっとした冒険へとひっくり返るのは、それからほんの数分後のことだった。
 今日のおやつを人数分に配膳しながら、僅かずつのミルクを注いで回る。さて自分も席につこうかとシノンが椅子を引いた時だ。
 何の前触れもなしに、孤児院の扉を叩く音が聞こえた。
 こども達と顔を見合わせたシノンが、首を傾げながら開いた扉の向こう。そこに居たのは、彼女にとって馴染み深い人物だった。
「あ……兄貴!」
 思わず叫んだシノンの言葉で、席についていたこども達が玄関へと駆け出してくる。
 陽光に輝く銀の髪と、同色の瞳。日焼け知らずの白い肌を持つ青年――スラッシュは、たちまち孤児院の面々に取り囲まれてしまった。
「ただいま、シノン。みんなも、元気にしてたみたいだな」
「お帰り。今回は随分長かったね。店も一ヶ月近く空けてたでしょ」
 孤児院のすぐ側に構えられたスラッシュの店は、シノンの記憶だと、三週間以上明かりが消えたままだった。
 曖昧に頷いた青年だったが、つどったこども達の騒ぎ声で、満足に挨拶を交わす前に建物の中へ引っ張り込まれてしまう。
 幼い少年少女達は、口々に冒険の話を聞きたがった。
「なぁなぁ、スラッシュ! 今度はどこに行ってきたんだ?」
「魔物とか出たの?」
「あんちゃんはつよいから、そんなヤツら、イチゲキだよな!」
 あまりの歓待振りに、しかしそれすらも嬉しいのだろう。静かな苦笑混じりの笑みを浮かべながら、青年はこども達の頭を撫でた。
「その話は、また時間がある時に。あぁ、そう言えば……手紙、届いたよ。地底湖の探険に行くんだって?」
「あ、うん。ここからでも歩いて行ける距離だし、最近ますます暑くなってきたでしょ? 危険はないと思うんだけど、万一のことがあるといけないから、冒険の心得のある兄貴が帰ってきてからねって言ってたんだよ」
「なるほど」
 今回の冒険の最中に、シノンがスラッシュへ宛てた手紙。暑中見舞いを兼ねた近況報告と、水面下で画策しているらしい密かな企みを綴られたそれは、彼が帰還する切っ掛けの一端だった。
 曰く、真夏の避暑計画とのこと。
 行き先は聖王都からほど近い、最近発見されたという地底湖。日も遮られ、水辺と来れば、これほど最適な場所もないだろう。
「ねぇ、シノン。スラッシュ兄ちゃんが帰ってきたんだから、地底湖探険いこうよ」
 こどもの一人が、二人の話を聞いて思い出したように切り出した。
 いかにも好奇心の旺盛そうな、釣り眉の少年だ。
「まだダメだよ。兄貴だって、帰ってきたばかりで疲れてるんだから」
「えー! だって兄ちゃん帰ってきたら、みんなで行こうって約束したじゃんか」
 少年が不満を漏らしたのを皮切りとして、方々からはまたたく間にブーイングの嵐が飛び交った。こうなると、いくらこの孤児院を取り仕切っているシノンですら、手が付けられない。
 結束力の固さも、時と場合に寄りけりだ。
 何とか言いくるめようと説得の言葉を探していたシノンだったが、彼女を制する白い手が一つ。首を振ったスラッシュが、次に告げた言葉と言ったら。
「そうだな。じゃあ、明日の朝早くから行こう。今日はもう、半分終わってしまったことだし。残りの時間は、探険の為の下準備、ということでどうだ?」
「兄貴!?」
「みんなも、お前も、本当はずっと心待ちにしていたんだろう? それなら、これ以上待たせるのはしのびない」
 こども達にとって、彼の言葉は福音だったに違いない。
 手を打ち合わせ、抱き合って、おのおの喜ぶこども達を見れば、シノンはスラッシュへ返す言葉を失ってしまった。
 実を言えば、彼の言う通りだった。
 暑さにうだる夏の最中、思い付いた計画は日に日に膨らんでいく。気付けば幼子達と一緒になって、彼女はいつか訪れるであろう探険の日を楽しみにしていたのだ。
「見抜かれてるなぁ」
 そういった所は、さすが兄貴分と言うべきか。よく周りを見ているスラッシュの観察眼に、感服せざるをえなかった。

 さて行くぞと決めてからの半日は、時間が矢のように流れていった。
 年端もいかないこども達は、皆が並んでスラッシュの話に聞き入る。
 暗い場所での歩き方、皆とはぐれてしまった時の対処法。怪我をしてしまった時なども想定に入れて、彼は様々な探険の決まり事をこども達へ教えた。
 その間に、シノンは探険へ持って行く弁当の下ごしらえをする。
 何せこの大人数だ。簡単なものでも、今の内から準備をしておかなければ間に合わない。
《心得》の話が済めば、一段幼いこども達が、今度は彼の武勇伝を聞きたがる。そうなると、年長のこども達は後ろ髪を引かれつつも、シノンの手伝いの為に腰を上げるのだ。
 談笑を交えながら、時には小さな失敗を繰り返して。夜になるまで、皆一様に翌日の準備で盛り上がる。
「明日は早くから起きるんだから、今日はもう寝なさい!」
 シノンがそう言い聞かせても、囁くような話し声は夜が更ける頃まで続いていた。

 ◇ ◆ ◇

「いーい、みんな? 一応、危険な岩場はないって言われてるけど、中じゃ何があるかわからないんだから。絶対隣の子の手を離さないようにね」
 念を押されたこども達は、揃って大きな返事を返した。
 それは小さな森に取り囲まれた、切り立った崖の側面。
 ぽっかりと口を広げて、彼らの来訪を待ち侘びる地底湖の入り口で、シノンがこども達へ告げた言葉だった。洞窟の中からは、仄かにひんやりと涼しげな空気が漂ってくる。
「じゃあ、行くか」
 照りつける真夏の陽光を遮るように、スラッシュが先頭となり洞窟へと足を踏み入れた。雑然とした自然そのままの岩肌で、中は緩やかな傾斜が広がっている。
 鍾乳洞のようなつらら石が遥か頭上から突き出して、こども達はそれを見上げたままあんぐりと口を開く。
 彼らに混じってシノンまでも、その壮大な光景に見入っていた。
 この奥には、もっと素敵な景色が広がっているのだろうか。それとも巨大なドラゴンが、宝を守って眠っている?
 そんな想像を膨らませるのは、昨夜遅くまで、少年少女が騒いでいたせいだろうか。
 キラキラの妖精。ごつごつとした岩間に隠れた小さな精霊。或いは地底湖の底に見たこともない生物が潜っているかもしれない。
 すべては、こども達の期待と好奇心が作り上げた架空の物語だろう。何と言っても、ここには探索の手が入っている。もしも妖精や精霊や、見たこともない生物が居たのなら、既に新聞にも噂にも上っている筈だ。
 街中とは一風違った雰囲気に、高揚感と恐怖心とが同時に顔を出す。
 皆も同じようで、雑談を交えながら暫く歩く。外の光が見えなくなって、こどもの足で数十分ほど進んだ所に、それはあった。
「わ……ぁあ」
 面々が立ち止まったことに気付いて、最後尾を歩いていたシノンも足を止める。
 促されるようにこども達の指差した先には、ランプの灯りに反射して仄かな光を放つ湖が広がっていた。
 決して周りの足場は広くなかったが、今ここに居る人数が座って弁当を広げるには十分なスペースがある。湖も手前の方は浅いようで、あまり溺れる心配はなさそうだ。
 否、それよりも、何よりも。
「すごい、水がガラスみたいに透き通ってて……これ、なんだろ? 湖の周りに透明な石が生えてる!」
 シノンが指差した先には、草木の代わりに岩間から生えた石。目前の湖面のように透き通り瑞々しさを伝える質感は、うっとりと見入ってしまう。
 ランプの光を当てると赤く尚輝きを増す鉱物に、少女は心を躍らせた。
「シノン姉ちゃん、こどもみたい!」
「だってほら、綺麗じゃない?」
「うん、キラキラって、ホーセキみたいだね」
 どうやら感歎の息を漏らしているのは、シノンだけではないらしい。皆が皆視線を縫い止められている中で、しかし一人の少女が突然声を上げた。
「あ!」
「どうしたの?」
 丁度しんがり辺りを歩いていた少女は、矢庭に大きな瞳を涙で一杯にした。
 問いかけたシノンに、振り返って告げられた言葉は騒動の幕開けだ。
「おてて、つないでたのに、いなく……なっちゃ……ふぇ」
 見れば、二人一組で歩いていた筈の少女の隣は、いつの間にか空いている。彼女と手を繋いでいたのは、六つになったばかりの少年だったろうか。
「はぐれた時は無闇に動くなと教えておいたから、引き返せば途中で見付かるだろう。お前達はここで待って――」
「ううん、あたし一人で行ってみるよ」
 スラッシュが踵を返そうとしたのを制して、シノンが待ったを掛けた。
「シノン?」
「みんなで引き返したら、万一すれ違った時目も当てらんないでしょ? かと言って、あたしがこの子達とここに残っても、何か不足の事態が起こった時にみんなを守れる自信ないしさ。兄貴だったらある程度の対応できるし、あたしも自分の身くらいなら守れるから!」
 言うが早いか、シノンはスラッシュ達へ背中を向けると、元来た道を急いで引き返した。
「ねぇ、誰か! 精霊でも妖精でも誰でもいいの。一人だけはぐれた男の子を知らない? 六つくらいの人間の子なんだけど」
 黒褐色の洞窟内で、少女の呼びかけと靴音は鮮明に響く。
 岩陰や窪みの中に、はぐれた少年か、或いは少年を目撃した精霊でも居ないものかとランプを掲げてみるが、そのどちらも見付けることはできない。
 半分ほど出口の方へと戻った時だった。
 虫一匹行き交うことのなかったシノンの視界に、ふとランプではない小さな光が点る。
 炎の赤ではなくて、白の中に黄色を一滴落としたかのような薄い薄い黄白色の光。クォーターと言えど、自然と共存するエルフの血をひくシノンには、すぐにそれがこの洞窟の地精霊だとわかった。
 光が何かを語ろうが、少女にはそれを拾い上げる術はない。それを知って知らずか、精霊は代わりにシノンを誘うよう明滅する。
「あの子が居る場所、知ってるの?」
 彼女の問いに答えるように、精霊はもう一度明滅した。それからシノンが光へ追い付かぬ内に、精霊は岩陰に隠れていた横道へと飛んで行く。
 彼女が見失わないようにか、精霊は付かず離れずの位置を飛行していた。
 幾らか狭まり、時には這うような道を過ぎた後で、少女はぽっかりと大きな空洞部分に出た。そこはスラッシュ達と訪れた水辺よりも、幾分足場が広い場所だ。
 前方に広がる、硝子のような湖面。水縁に生えた水晶のような鉱物。それだけを見れば、先程彼らと見た光景となんら変わった所はない。
「ここって……」
 けれど、それと同時に頭上から降り注ぐ数多の光は――。

 スラッシュは、懐中時計を覗き込んでため息をついた。
 シノンがこの場所を離れてから、もうすぐ三十分が経とうとしている。ここまで、こども達の喜びそうな冒険譚で場を繋いできたが、妹分である少女の安否が心配で仕方なかった。
 果たして、はぐれた子は見付かったのだろうか。
 出口のある方向へ、青年が視線を巡らせた時だ。
「ごめんごめん、みんなお待たせー!」
 盛り上がった岩場の向こうから、忙しない足音と元気な声が聞こえた。闇の中にほんのりと浮かんだのは、少女が少年の手を引いてこちらへ向かってくる姿だ。
「お帰り。二人とも無事みたいだな」
「当然! あ、それでさ、この子を探してた時、もっと綺麗な場所を見付けたんだ。みんなで行かない?」
 綺麗な場所? とこども達が首を傾げるのを見て、シノンと少年は顔を見合わせニッと笑った。
 意味深な二人の笑みに、安堵の息を漏らしたスラッシュが肩を竦める。
「今回のリーダーはシノンだろ? 俺はただの案内人。……だから、判断はシノンに任せるよ」
「うん! じゃあみんな、今度は絶対はぐれないようについてきてねー?」
 はぁい、と声を揃えて、こども達は歩き出したシノンの後についていく。曲がってくねって真っ直ぐ歩いて、行きと帰りで精霊から二度案内してもらった道を、少女は一つ一つ思い出しながらなぞった。
 やがて仄かな光が奥の方から見えると、シノンは一目散に目的地へ駆けていく。
 彼女の後ろから同じように駆けてきたこども達は、視界一杯に広がる光景に息を呑んだ。
「天井が、光ってる?」
「蛍かな?」
 子供達が口々に疑問を述べる。彼ら彼女らの頭上高くには、まるで満点の星空のように黄白色の光が小さくまたたいていた。
 夜のように暗い、キャンバスに鏤められた無数の星々。
 その正体が、シノンをここまで案内してきた精霊の同胞だということに気付いたのは、彼女がこの場所を見付けてすぐのことだった。
「ランプをけしたら、もっとすげぇんだぞ!」
 最初にここへ迷い込んだ少年が、そう言ってランプの火を吹き消す。怖さ半分、興味半分で他の子達が真似をすると、辺りはすぐに闇の中へと沈み込む。
 隣の人の顔すらよく見えない中で、シノンとスラッシュも同じようにランプの火を消した。
 途端に、小さかった天井の精霊達は、それまでよりも強い輝きで光を放つ。
 大きな光、小さな光。またたき方も様々で、形さえおぼつかない。
 それでもそれぞれが懸命に輝きを分け合って、連なる光の渦は圧巻だった。
 澄んだ空気でも冷ませないほどの熱が頬に瞳に集中して、気付けば誰もが静かにその景観を眺めていた。
「なんかさ」
「ん……?」
 心地よい沈黙の落ちる洞窟の中で、不意にシノンがとつとつと呟いた。それにスラッシュが反応を示すと、こども達も天井からシノンへと視線を向ける。
 気付いているのかいないのか。注目されても尚、星空に似た頭上を見上げて、シノンは顔を綻ばせた。
「この光って、みんなみたいだね。大きさも形も色々あって、だけど、どれも綺麗に光ってる。こんなに暗い所でも、誰にも見えない所でも、一生懸命輝いてるの」
「それなら、シノンはあれだな。一番大きな、中央にある光」
 彼女が紡いだ言葉には、スラッシュが頭上を指して答える。彼の指の先には、一等星ほどの強い光を放つ精霊。それを取り囲むようにして、不揃いに輝く精霊達は、心なしか誇らしげだ。
「じゃあ、じゃあな! スラッシュにいちゃんはあれな。あのすこしはなれてるけど、すっげぇきれいなやつ!」
 スラッシュへ便乗するように、今度は先程迷子になっていた少年が、真ん中から少し離れた位置にいる精霊を指差した。
 これにはスラッシュも驚いたようで、促されるままに少年の差す光を見遣る。
「はなれてっけど、にいちゃんはいつもオレたちをみまもってくれてんだろ? だから、あれはスラッシュにいちゃんな!」
「あ、じゃあ僕はー……」
「え、待って待って! アタシも自分の探す!」
 少年の話に続くよう、周りのこども達はわいわいと自分に見立てた光を探し始めた。
 丸い光、四角い光、ダイヤモンドのような形の光や、不定形の光。
 誰もが顔を輝かせて、精霊達をあれやこれやと指差す光景。それこそ、頭上で輝く光と同じ眩しさを思わせる。
「今日は、ここに来られてよかったなぁ」
 こども達の顔を見回したシノンは、満足そうに笑って呟いた。
 誰にともなくこぼされた言葉は、はしゃぎ声を上げる皆の耳には届いていないだろう。けれど、確かにそれを拾い上げた人物が一人、彼女を見守っていたことは、シノンの知る由ではない。
 友人や家族。そういったものを見つめるような、静かで優しいスラッシュの瞳が、面々の顔を眺めていたことに気付いたのは……。
 頭上から彼らを見回す、小さな小さな精霊達だけだった。

◇ Fine ◇



◇ ライター通信 ◇

シノン様、スラッシュ様。
こんにちは。この度は、シチュエーションノベルの発注ありがとうございます。
毎度シチュノベの受注を頂き、今回のご依頼はどんなものだろうと心躍らせる中で、今回はスラッシュPC様の妹分であるシノンPC様を中心に物語を描かせて頂きました。
夏の避暑計画ということで、今回はどんな風に物語を持って行こうかと練りながら書いては消しを繰り返し……。
納品日ギリギリのお届けとなってしまい、誠に申し訳ございません。
元気なシノン様と物静かなスラッシュ様。陽気な所はわいわいがやがやと、静かな所では温かな沈黙を、それぞれ物語の中で出せていれば幸いです。
こども達の想像のように、「地底湖探険でドラゴンに遭遇!?」はたまた「謎の地下遺跡発見!」なんていう筋書きも面白そうでしたが、今回はほのぼのと遠足気分の小さな探険にまとめてみました。シノン様とスラッシュ様、孤児院のこども達。皆さんが何気ない、でも少しだけ幸せな気分になれる物語になっていたら嬉しいです。
それでは、毎度のご縁に感謝し、またのご縁があることを願って締めさせて頂きたいと思います。
今一度、発注ありがとうございました。