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<東京怪談ウェブゲーム アトラス編集部>


鈴ヶ森の女

<オープニング>

「集まってもらったのは他でもない調査依頼なんだけど・・・」
メールで調査依頼を受けた人間数人を前に、碇麗香は普段に比べ幾分歯切れの悪い言い方で話始めた。
「鈴ヶ森処刑場跡って知ってる?大井町にある有名な心霊スポットよ」
鈴ヶ森と聞いて幾人がああとうなずいた。江戸時代、江戸でもっと多く人が殺された処刑場のことである。一説には200年の間に20万人以上が殺されたらしい。
だがそれがどうしたというのか。そう言いたげな彼らを見て碇は頷いた。
「ここに関する依頼なんだけど、ちょっとね・・・。これを見て」
彼女は机の上に置かれた紙を指した。。
「メールで匿名のたれこみがあったの。勿論送り先のアドレスはダミー。メールを送っても戻ってきてしまったわ。でも問題は中身よ・・・」
碇の赤のマニキュアを施された指が、紙に書かれた文章の一行を指し示した。
そこに書かれていた内容は・・・。

鈴ヶ森にて死者が蘇る。死者は火をもって思いをとげるだろう。

「どうかしら。この幽霊に関しての調査。引き受けてもらえる?幽霊がいるかどうか?それと火をもって思いをとげるとはなんなのか?結構面白そうだと思うんだけどどうかしら。ただ、何か嫌な予感がするのよね。何か・・・」
碇がこのようないい方をするのは珍しい。先ほどの歯切れの悪さもこの嫌な予感とやらのせいなのだろう。

<鈴ヶ森>
鈴ヶ森処刑場は、東京都品川区南大井2丁目にある。国道15号線沿いにあり、近くには民家などが立っているため、夜でも人の往来が無くなることはない。
鈴ヶ森処刑場は心霊スポットとしても有名で、怖いものみたさの若者数人のグループなどがよく訪れることでも知られている。
江戸時代に作られたこの処刑場では、200年の間に約20万人以上の人間が処刑されている。当時の裁判は一方的な取り調べが多く、ろくに調査もされずに処刑された者は数えきれない。ここはそんなこの世に未練を残し、今も苦しみ続けている霊の溜まり場である。
処刑された者は大半がさらし者にされ、街道沿いに生首がさらされる。つまり、街道から江戸に入ろうとする者は必ずこの処刑されたものの生首を見て江戸に入ることになる。見せしめとしては最適であろう。江戸の犯罪率は高さを感じさせる見せしめである。
見せしめが完了した死体は南品川の海蔵寺に放り込まれる。

<海蔵寺>
この海蔵寺に何か今回の手がかりがあるのではないか。そう思い調査にきた者がいる。
意思の強さを感じさせる黒曜石の瞳に漆黒の髪をもつ青年、久我直親である。
「鈴ヶ森…と言えば主に放火犯を処した、処刑場跡だな。遊び半分で心霊スポットだのと肝試しに行く者も少なくはない場所だ…」
そう心の中で苦笑しながら、久我は海蔵寺の住職や、付近の住民に寺や付近について聞き込みをおこなった。代々受け継がれている陰陽道に携わっている彼としては、霊を面白半分に扱う現代の風潮や、若者の思想がどうも受けいれることができない。碇の依頼を受けるのも、面白半分や興味半分ではなく、霊を苦しみから開放したいがためである。
だが、特にこれといって今回の依頼に関わり合いがありそうな情報を得ることはできなかった。得ることができた情報は、この頃、深夜に白いコートを来た男がよく目撃されているということだけである。
「関連があるかどうかはともかく、気になるな・・・」
そうつぶやくと彼は足早にその場を去っていった。

<ネット検索>
「鈴ヶ森にて死者が蘇る…ねェ。面白そうじゃねぇか。バッチシ特ダネスクープして来てやるぜっ!!」そう意気込んで、ネットを中心に鈴ヶ森について調査をしているのがフリーライターの巫灰慈である。彼はアトラスを中心に文筆業に携わっており、毎月心霊関係の特集記事を担当している。書きあがった原稿を持っていった当日、碇に捕まり依頼された。
「なんだこのメール。ガセネタじゃねぇのか?」
「私もそう思ったんだけど、この依頼が来てからやたらと鈴ヶ森に関する情報が増えたのよ。メールによる情報だけでも100通以上。掲示板はそれを越えるわね。内容はほとんど一緒。深夜に鈴ヶ森に幽霊が現われる。出現ポイントは日によってマチマチね。石碑の前とか火刑台の跡とか・・・。そこそこ信憑性は高いと思うのよね。どうせ、原稿書きあがって暇でしょ。ネタをただで上げるんだから感謝しなさいな」
「何が感謝だ。結局今月の雑誌の特集にでも使うつもりだろうが」
「当然でしょ。さ、どうするの?受ける、受けない?」
「ちっ、分かったよ。スクープしてきてやるよ」
口ではそんなことを言いながら、結構乗り気であった彼は面白い情報を仕入れていた。仕事がらネタや情報を仕入れることには長けている。
その情報とは、

1、ここは日本で初めて火あぶりと磔の処刑法が行われた場所である。

2、火あぶりは主に放火犯に適用された処刑法である。

3、処刑された人間の中で有名な人間として、八百屋お七がいる。

おおまかに分けて、この3つに集約される。
「まさか、今回の復活する霊とやらは八百屋お七?そんなわきゃねぇよな」
いくらお七が有名でも、今回の事件に関係はあるまい。そう思った巫は他の情報を集め出そうとした。
その時ぐぅと腹が鳴った。
「それにしても腹が減ったなぁ。ちくしょう・・・」
フリーライターと浄化屋という安定しない業種についている彼にとって、生活苦は常のことである。正直PCの接続料金だけで手一杯で、水道やガス代はいつ止められてもおかしくないほど逼迫している。当然食事も日に一度しか食べられない時もある。
「ええい、チマチマ調べんのなんか止めだ!実際現地を見たほうが早えェ!」
空腹に耐えてきれなくなった巫は、ジャンパーを着こんで部屋を飛び出るのだった。
早く原稿を書き上げて飯が食いたい。それに、成仏しきれずにこの世をさ迷っている霊が居るのなら、浄化してやりたいしな…。
それが現在の巫の行動理念だった。

<実地調査>
「鈴ヶ森にて死者が蘇る、か。最後の死者は火をもって思いをとげるだろう。というのが気になるな。昔火付け罪人達が処刑された場でもあるしな。」
学校の授業が終わってから鈴ヶ森に来た雨宮薫は、そう思いながら調査を開始した。ろくな取り調べもされずに殺されていった者の無念は、300年近くたった今でも晴れることなく、森に満ち満ちている。陰陽のバランスは崩れ、陰の気が立ち込めこめているこの場では、霊感の強い者は長時間滞在するのは危険だろう。
雨宮はあらかじめ作成しておいた結界構築の呪符を、調査がてら各所に配置してみたが陰の気が収まる気配はない。むしろ、呪符の霊力に刺激された霊たちが、活動を強め始めている。こ
のままでは霊たちが暴走しかねない。
「いくらなんでも陰の気が高まりすぎている・・・。これは一体・・・」
あまりの負の力に、ひとまずこの場から去ろうとした雨宮の目に変な物が映った。それは霊を鎮魂するために造られた地蔵や、石碑などの破壊された残骸だった。
「なっ・・・。誰がこんなことをしたんだ。これじゃ、霊たちが怒るのも無理はない」
その後、雨宮は森にある全ての地蔵と石碑を調べたが全てが破壊されていた。何か凄まじい力で破壊されたらしく、破片があたりに散乱し、原型を留めているものはほとんどなかった。
「誰か意図的にやってるな・・・。だが、こんな状態にしてしまったら破壊した奴だって無事ではいられないはずなんだが」
これだけの破壊工作をすれば、霊の怒りを買い最悪取り憑かれ殺されてしまうだろう。単なる悪戯にしては度が過ぎている。地蔵や石碑により、なんとか抑えられていた霊はその楔を外され、ここはもはや一般人が立ち入ることすらできない怨霊の溜まり場と化している。
「早く久我に知らせないとまずいな」
急いで森から抜け出した雨宮の前に、車が停まった。
「あ、久我」
「雨宮か。先に来ているとは思っていたが・・・。すまんな。まずは車に乗ってくれるか。こいつの面倒を見なくてはならん」
そう呆れ顔で言う久我の視線の先には、空腹で気を失っている巫の姿があったのだった。

<中華料理屋>
「ぷは〜!いや〜食った食った。生き返ったぜ。礼を言わせてくれ」
とんこつラーメン大盛を一気に二杯平らげて、至極満足の表情の巫は手を合わせて久我に感謝した。
「一体アンタ、どういう生活送ってるんだ」
餃子を摘みながら、侮蔑に近い視線を送りながら雨宮が尋ねる。
「そうだなぁ、月1でアトラスの特集記事書いて、後は不定期で払いやるくらいだな・・・」
「いい年してまともに就職する気はないのか?」
「ない」
きっぱりと言い切る巫。
「聞いた俺が馬鹿だった・・・」
頭痛を感じて、頭を抑える雨宮。
「で、今回の調査だが鈴ヶ森はどうだったんだ、雨宮?」
「最悪だ。石碑や地蔵が全部破壊されていて、霊が怒りまくっている。陰の気が強すぎて長時間いると命の危険性すらあるな。例の女の幽霊を探し出すなんてとてもできん状態だ」
「ふむ・・・」
雨宮の報告に考え込む久我。はっきり言ってそこまで異常な状態とは思っていなかったのだ。だが、そうであるとすると、霊感の無い一般人が中まで入って女を見つけるなどということができるのだろうか。幾ら霊が見えないとは言え、陰陽のバランスが崩れた場所にいれば体調を崩し、すぐにその場を立ち去ろうとするだろう。以前から破壊されていたとは考えにくい。現場近くの聞き込みでも、地蔵や石碑が破壊されていたなどという情報はない。破壊されたのはつい先ほどということだろう。
「地蔵を破壊しただぁ!?どこの命知らずの馬鹿だそりゃあ!」
巫が声を荒げた。実家が神社の彼には、地蔵や石碑が死者の手向けとしてどれほど重要なのか、身にしみて分かっている。霊としては、土足で自宅に上がりこまれた上に、滅茶苦茶に破壊された状態といえる。怒りで暴走するのも当然だろう。
「だが、その地蔵が破壊されたことと、目撃されている女の幽霊とは直接的には関係ないな。時間に差がありすぎる。現場の聞き込みから推測して石碑や地蔵を破壊したのは今日だろう。だが、女の幽霊の出現は数日前から見られる」
「まったくの無関係とは言えないだろう。その石碑や地蔵を破壊した奴はなんらかの目的があってやっているのだろうからな」
「とにかく現場に行ってみるしかねぇな」
巫の言葉に二人はうなずくのだった。

<火の報い>
地蔵や石碑などの楔が外された以上、処刑場の地縛霊たちがいつ開放され人々に害をなすか分からない。そう判断した3人は再度現場に戻ってきた。既に日は沈みあたりは暗くなっている。昼でも薄暗く不気味な鈴ヶ森は、闇に包まれることによりさらに恐怖を増幅させる。
「こりゃすげぇわ・・・」
現場に始めてきた巫は、その霊の凄まじさに言葉を失った。夜になったことで霊たちはより活発に行動できるようになり、あたり一面に、数百、いや数千の単位で彷徨っている。当然、霊が見えないとはいえ、一般人はあまりの空気の重苦しさに近寄ることしかできないだろう。
「まずい・・・。昼間の時とは比べられんほど増えている・・・」
「とにかく、その女の幽霊とやらが出るという場所に言ってみよう」
雨宮が、霊から身を守る防除符印を全員の背に張った。これならば多少の霊が近づいても跳ね除けることができるだろう。久我や雨宮はともかく、霊に好かれやすい巫は防御しておかないとあっという間に霊にたかられて浄霊どころの騒ぎではなくなる。
久我は森は歩く途中、一定の距離を空けて火伏の符(鎮火の霊符、解六害厄章の符)を配置していく。メールにあった「火をもって思いをとげる」ことを経過してのことである。
かつて火あぶりが行われていた火刑台跡に差し掛かった時、先頭を歩いていた巫は着物姿の女を視界に捉えた。紅い着物を着た女、年のころはまだ15,6の少女と言っていいくらいの小柄で、ほっそりとした体付き。髪は結い上げられている。何が悲しいのか、瞳には涙を浮かべている。
「おい、あれじゃないのか」
「しっ」
雨宮が巫の口に指を当てて黙らせ、久我が摩利支天法をもちいて3人の姿を隠す。女が何者かわからない以上、しばらく様子をみるつもりである。久我の真意を悟った巫も大人しく女を見守ることにした。
すると、女がつぶやきだした。
「ああ、あの方はいずこにおられるのか・・・。火あぶりにされて既に幾百年も経とうというのに私は今だこの場所から離れることができない。一目でいい。あの方にお会いできたら・・・もう一度、もう一度火をつければあの方とお会いすることができるのに・・・」
少女の言葉に巫がピクリと反応した。
「火をつければ・・・?まさかあの女・・・!」
さめざめと泣く少女に白いコートを着た者が近づいてきた。外套に照らされたその顔は妖美な美しさに満ちていた。腰まで届く銀の髪はさながら銀の滝。揺れ動くごとに流れを変える。瞳はガーネット。燃え盛る炎を宿している。鼻梁は高く、彫りは深い。肌は白雪のごとく白い。体つきからして男なのだが、その容貌は女性のごとき繊細さも併せ持っていた。まるで美の要素すべてを掛け合わされて作られた美術品のごときその男は、少女の肩に手を置いた。
「待たせたね。いよいよ開放の時が来たよ。今日君はこの地から解き放たれる」
「本当ですか!」
少女はパッと顔を上げ、喜びに顔が輝く。
「いや、君だけじゃない。ここにいる全ての者が今開放されるのだよ!」
白いコートの男は大仰な身振りで、辺り一体に存在する霊たちを指ししめす。霊たちは男の言葉に狂気乱舞する。それはまさしく死者たちの宴のようであった。
「では、かねての約束どうり、分かっているね?」
「はい、この森を焼き払い、あの方の元へ参ります」
「うむ。それでこそあの石くれを破壊した甲斐があるというものだ。ふふふ」
「そこまでにしてもらおうか!」
彼らの話を聞いていた、久我が摩利支天法を解除して立ち上がった。雨宮ともども既に呪符を構え臨戦体制を整えている。
「ふむ、どうも鼠の気配がすると思ったら君たちか・・・。今日は記念すべき宴の日なのだ。邪魔をしないでもらおうか」
「宴の日だと?」
「そう!ここにいるお七君の狼煙により、死者達は楔を外され生者たちに対する復讐が始まるのだ!さぁ、お七君、火をつけたまえ。宣戦布告の時だ!」
コクリとうなずき、お七と呼ばれた少女は傍らの木に念じ始めた。すると炎が木を包み激しく燃え上がった。
「やらせるか!」
雨宮が数枚の呪符をお七に向かい解き放つ。それは空中で数羽の隼となりお七に襲い掛かる。同時に久我も、こちらは数羽のヤタガラスに変じた呪符を白いコートの男に放った。
「無粋な・・・」
パチンと男が指を鳴らすと、隼とヤタガラスは全て元の呪符に戻ってしまう。
「馬鹿な!」
久我と雨宮が同時に信じられないと声を上げる。彼らが解き放った式神すべてを、呪を紡ぐわけでもなく一瞬で打ち消す。それは彼をはるかに凌駕する霊力を示していた。彼らとて、様様な陰陽師としての修行を積み、その能力は決して低いものではない。だが、白コートの男の霊力は圧倒的である。
「待て、アンタほんとにそれでいいのか、お七さんよ!?」
それまで黙ってお七を見ていた巫が声を上げた。
「アンタ、あの有名な八百屋お七だろ。そんなことして相手が喜ぶと思ってんのか!」
「でも、こうしないとあの人に会うことはできない!貴方に何が分かるというんです」
「わかんねぇよ、人の気持ちなんて!だがな、少なくともアンタの相手はとうにこの世にはいないぜ!」
「なんですって!?」
巫の言葉にお七が動揺した。
「霊ってのは別に不老不死の存在じゃねぇ。それにこの世に未練とか強い思いでもない限り消えちまうんだよ。多分お前さんの相手はもう霊界にいっちまってると思うぜ」
「そ、そんな!?」
彼女は慌てて白コートの男を振りかえった。彼は口元に冷笑を浮かべて言った。
「そのとおりだよ、お七君。もう君の彼氏などとっくに霊界に行っているか、輪廻転生しているかどちらかだろうね」
「あたしをたましたんですか!?」
「だましてなどいないよ。私は君を開放して上げると言ったのだよ。この暗い森からね。開放はされるだろう?」
「ゆ、許さない!」
お七は男に必死に念じた。だが、彼の体から火があがることはなかった。
「馬鹿な子だね。その程度の念動力ごときでこの私に火をなどつけられるものか。単に鈴ヶ森だから雰囲気を考えて君を狼煙上げの人間に選んだだけのこと。もう君の役目は終ったよ。お休み八百屋お七」
「やめろ〜!!!」
巫の制止の声も空しく、男の手に現われた透明な剣がお七の胸を貫いた。
「あ・・・?」
信じられないと言った表情でお七は自分の胸に突き刺さった剣を見つめ、ガクリと膝から崩れ落ちた。
「さて、茶番劇はこれで終わりだ。この森の結界は崩れ20万以上もの魂が開放される。黄泉帰り完了だな。どんな混乱が訪れるか楽しみじゃないかい、君たち?」
「てめぇ!!!」
怒りの声を上げて突進する巫を尻目に、面白可笑しそうそうに笑い声を上げながら男は霞のごとく消え去った。後に残ったのは半透明になり消えかかろうとしているお七のみ。巫は彼女をそっと抱き上げた。
「あたし、馬鹿ですね。あの時と同じ過ちを繰り返しただけ・・・」
「もう何もしゃべるな」
「いいんです。でも、でもせめて一目だけでもあの人に会いたかった・・・。それだけ・・だっ・・た・・のに・・・」
「お七〜!!!」
巫の声が鈴ヶ森に木霊する。お七は巫の手の中で消えていった。
「おい、引き上げるぞ。もう限界だ」
久我の張った結界も限界に達しており、森全体に火が燃え移るのも時間の問題だろう。遠くから消防車のサイレンが聞こえてくる。
「俺は奴をゆるさネェ。絶対にゆるさネェ!」
霊を弄び、死者を愚弄した白コートの男に対する怒りに、巫を怒りの咆哮上げた。
炎上する鈴ヶ森に咆哮はいつまで響き続けた。

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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  【 PC名 / 性別 / 年齢 / 職業 】

久我・直親/男/27/陰陽師
巫・灰慈/男/26/フリータイター兼『浄化屋』
雨宮・薫/男/18/陰陽師普段は学生(高校生)

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■         ライター通信          ■
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この度はご注文いただき誠に有難うございました。
鈴ヶ森の女はいかがだったでしょうか?残念ながら女がお七であることを突き止めた方はいらっしゃいませんでした。
なるべくお客様のご要望にお応えできるよう、プレイングや設定は最大限反映させていただいたつもりですが、不十分な個所もあるかもしれません。私信などで、感想がてらお客様のPCの細かな設定などを教えていただければさらに細かく描写させていただけると思います。これから先、さらに良い商品を提供させていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

巫様

霊を浄化されたいとのことだったので、お七を受け止めていただきました。生活が貧窮されているということを表すために空腹ということにさせていただきました。
例の白いコートの男は、ベルゼブブの依頼でこれからも登場する可能性がありますので、もしよろしければこれからの依頼にもご参加いただければと思います。お待ちしております。