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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


笑うピエロ・囚われのエンラエンラ
<オープニング>

「その煙の中にいる女の子に近づこうとすると、自分の影の中からピエロが現れるんです」
 クッションのきかない安物のソファに座った少年が、苦しげに顔を歪める。
 学校帰りなのだろう。制服を着た少年は、おそらく十七、八歳くらいに見える。当時の恐怖を思い出しているのか、少年は顔を強張らせている。
 また、この手の依頼か。
 草間は軽い頭痛を感じつつ、煙草の煙を吐く。
 膝の上で拳を握り締めたまま、少年が続ける。
「部活で遅くなった帰り道でした。自拷坂という人通りの少ない坂道なんですが……そこを通ろうとしたら、街灯の明かりの下に煙が漂っていたんです。その煙の中に、泣いている女の子がうっすらと浮かび上がっていて……」
「君が近づくと、自分の影の中からピエロが現れた」
「はい。『さあ、とくとご覧あれ。世にも珍しい妖怪エンラエンラだよ。出会えたキミは幸運だ』。そう言っていたような気がします。ああ、それと何か煙の出る瓶のようなものを持っていたような……」
「エンラエンラ?」
「はっきりと憶えてないので、聞き間違いかもしれません。僕は怖くて、逃げだそうとしたんです。でもそうすると、僕の影の上に立ったピエロの姿が変わっていって……気がつくと、その……僕が立っていたんです」
 少年の言葉に、草間は眉をひそめる。
「ピエロの格好をした僕です。そいつが楽しそうに笑いながら、僕を責めるんです。僕は小さい頃、恐喝されていた友達を見捨てて逃げたことがあって……また逃げるのか、おまえはただの弱虫だ、って……」
「……」
 草間は無言で、少年を見つめる。嘘をついているようには見えない。
「結局、ぼくは逃げてしまいました。でも、あの女の子の悲しそうな顔が忘れられなくて……お願いです! 少ししか払えませんが、お礼もちゃんとします! ですから、どうかあの女の子を助けてあげてください!」
 必死に訴える少年を見て、草間は嘆息する。この様子だといくら断っても諦めそうになさそうだ。
「何人か、知り合いを紹介しますよ。あとはそいつらの働きに期待してください」

<自拷坂入口>

 時刻は深夜零時前。
 人通りのない静まり返った裏通りに、数人分の靴音が反響する。
「この角を曲がったところですね。問題の場所は」
 光量の少ない街灯に照らされ、艶美な輝きを放つ金色の瞳が闇に浮かび上がる。
 悪魔と魔女の混血児、斎悠也だ。高価な革靴がアスファルトの地面を蹴るたびに、軽やかな音が鳴り響く。
「ああ。依頼人の高校生も現場にいるはずだ。俺が草間に言っておいたからな」
 煙草をふかしながら、微笑混じりに真名神慶悟が答える。黒いスーツに派手な紫色のシャツをラフに着こなした姿からは、彼が一流の陰陽師であることは想像もつかない。
 青い髪に銀色の瞳という異質の風貌をした美女が、人形のような顔を横へ向ける。
「なぜだ。少年がそばにいても危険なだけだろう。私たちが事件を解決し、そのことを報告すれば良いのではないか?」
 袴姿の美女、和泉怜の口調は責めている様子ではない。純粋に疑問を口にしているだけといった感じである。
 カチャリ、と金属が擦れあう音が闇に混ざる。
「そいつは、まだ間に合うからな」
 愛想のない、独り言のような口振りで日刀静が言い放つ。手にぶら下げているのは長い布の塊、長刀である。彼は心身の痛覚を消し退魔の剣術を操るハンターである。
「間に合う? それはどういう意味だ?」
「ようするに、そいつが自分を救う手伝いをしてやろうってわけ。見ているだけいいのさ」
「自分を救う……そうですね。彼が心残りをふり払うことができればいいんですが」
「救う対象は、エンラエンラという女だろう。前に会った時もそうだが、お前たちはたまに不思議なことを言うな」
「いたぞ」
 四人が角を曲がると、目の前に緩やかな坂道が現れた。
 坂道は点々と明かりを灯した街灯に挟まれ、その先は夜闇の中へと吸い込まれている。まるで異世界へと続く回廊だ。
 坂の入り口に、心許なそうに佇んでいる一人の影があった。
「あ、あなたたちは……」
 姿格好に統一感のない四人を見て、制服姿の少年が声を上げる。草間に聞いていた通り、十七、八歳のおとなしそうな少年だ。
「面子も揃ったことだし、さあ行くとするか」
 煙草を口にくわえたまま、慶悟が少年の腕を引いて坂へと足を踏み込む。
「え……? あ、あの」
「煙の女を助けたいのだろう」
 静の言葉に、少年は目を見開く。
 悠也と怜もそれぞれ歩きながら少年に声をかける。
「勇気を出してください。大丈夫、あなたと煙の中の女性は俺たちが必ず守りますから」
「よく分からないが、おまえがいないと支障があるらしい。とにかくついてきてくれ」
「で、でも、僕は……」
 戸惑う少年の腕を掴んだ慶悟が、前を向いたまま微笑する。
「どんな形であれガキの頃には後ろめたい事なんざ山ほどあるものさ。泣かせて傷つけて、泣かされて傷つけられて、の繰り返しだ」
 慶悟の口許から伸びる煙草の煙が、街灯の明かりを浴びて夜空へと吸い込まれていく。
「自拷坂……『自ず手を見て考えよ』って意味だ。誰が名前をつけたのか知らんが、手前の過去を手を見て考えろ、だとさ」
「……」
 少年は慶悟の顔を見つめ返し、考え込む。だが思い立ったように坂の先を見つめ、自分の意志で歩き出す。
「それでいいんだ」
 静がほんの少しだけ笑顔を浮かべた直後。
 暗闇に包まれた坂の向こうに、揺らめくようにして異様な影が浮かび上がった。

<自拷坂 1>

 辺り一帯が、薄い煙に包まれる。
 かといって視界が遮られることはなく、坂の先に浮かび上がった影ははっきりと見える。
 白い髪、白い肌、白い瞳……体を形成するすべてが煙でできた女性だ。
 煙と同化した女は、哀しそうな表情でじっとこちらを見つめている。
「あ……」
 少年が、わずかに声を上げる。だが足は動かない。
 煙の女を見てその正体にきづいたのは、悠也だった。
「やはり、煙羅煙羅……!」
「知っているのか、悠也?」
「山奥で心の純粋な者だけが遭遇することができるという妖怪です。出逢った者に幸を与えるとも言われますが……こんな場所にいるような妖怪ではないことは確かですね」
 静の問いかけに、悠也が訝しげな表情で答える。
『さあ、とくとご覧あれ。世にも珍しい妖怪、煙羅煙羅だよ。出会えたキミは幸運だ!』
 どこからか高い声が聞こえたと思った次の瞬間、少年を含める五人の足元から黒い影が盛り上がる。
 それはゆっくりと輪郭を定めていき、縞々模様の太い衣装、黒と白のメイクが施された顔、真っ赤な丸い鼻という五人のピエロの姿になる。
「……!」
 身構える悠也の眼前でピエロが影から飛び出し、軽快に踊りだす。
『グッドイブニング、ジェントル! 今宵、貴方は大切なゲストだ! どんなワインよりも芳醇な、純粋な少年が困り苦しむ姿はどうだい? ぞんぶんに酔って帰ってくれよ!』
 ちらりと周りを一瞥すると、仲間たちの前にも同じようにピエロが向かい合っている。
「あなたの悪趣味な遊びにつきあうつもりはありません。さっさと終わらせてもらいますよ」
 悠也が身構えると同時に、目の前のピエロの輪郭がまたぼやけていく。
 それは一瞬のうちに形を変え、ピエロの衣装をまとった悠也自身になる。闇に浮かぶ金色の瞳が輝きを放ち、魔力を伴う視線で悠也を見る。
「心を読まれるのは不愉快ですね。俺の精神を覗くなんて間違ってもさせませんよ」
 にっこりと笑い、悠也は精神防御のため意識を集中する。
「因々々至道神勅急々如塞道塞結塞縛不通不起縛々々律令!」
 自らの声に魔力を込め、ピエロに向かって縛魔の法を唱える。
 だがピエロもまた全く同じ口調で呪文を唱える。
『因々々至道神勅急々如塞道塞結塞縛不通不起縛々々律令!』

 ババババババババッッッッッ!

 二人の悠也の術が交錯し、霊力の嵐が吹き荒れる。
「なっ……!」
 巻き起こる術の余波を受け、悠也は顔を歪める。悠也もまた悪魔の血を引く身、縛魔の法によって受けるダメージは大きい。
『ムダだよ、ジェントル!』
 ピエロの姿をした悠也が、大きな笑い声を上げる。
『ボクはキミだ。キミができることなら、なんだってできるよ。キミのことなら、なんでも知ってるよ。自分の影から身を守ることなんてできるもんか』
 次の瞬間、ピエロ姿の悠也が表情を一変させる。悔しげに歯を噛み締め、両の目から真っ赤な涙を溢れさせる。
『人間が憎い。悪魔の血が憎い。魔女の血が憎い。憎い憎い憎い憎い……』
「!」
 悠也の表情に、動揺が走る。
『だれも俺と同じじゃない。だれも俺を仲間と認めない。人間は俺を怖れ、悪魔は俺を蔑む。だから俺はだれも彼も操ってやる。俺にはその力がある』
「……だまれ、妖怪!」
 悠也は思わず叫び、一瞬で距離を詰めて後ろ回し蹴りを放つ。武術に精通しているだけでなく、怪力を誇る悠也の蹴りがピエロを狙う。
『だまらないよ。ボクはキミなんだから』
 ピエロが流れるような動きで体を横に滑らせ、悠也の蹴りをよける。

 ッゴバンッッッッ!

 悠也の蹴りが、ピエロの背後にあった電柱を粉々にうち砕く。
 血の涙を流した悠也が、ニヤリとおぞましい笑みを浮かべる。
『人を騙すのは簡単だ。ちょっと優しくしてやれば、俺の魔力で簡単に操れる』
「俺は魔力で人を騙したことはありません! はあっ!」
『本当に人間に心を許したことなんてない。ぜんぶ嘘だ。演技だ。馬鹿な人間たちは俺の顔と声ですぐに騙される。ひゃはははっ!』
 悠也の拳をよけ、ピエロが逆に蹴りを浴びせてくる。やはり悠也の体得した体術とそっくりの動きだ
「くっ……!」
 紙一重で蹴りをかわしながら、悠也の中で確実に動揺が拡がっていく。
 そんなことはない。俺はいつだって本気で……!
 心中で呻くが、これまで生きてきた中で抱いていた疑問が頭をよぎる。
 人当たりの良い性格と美しい容貌のためか、悠也に心を許してくれた人は数多い。アルバイトをしているクラブでも大学でも、信頼してくれる人々は大勢いる。そんな人達に対し、悠也もまた敬意を払ってきたつもりだ。
 だが、本当はどうだろう?
 自分が悪魔の血を引いていることを明かしたことは、ほとんどない。
 それは果たして、本当に信頼しあっていると言えるのだろうか? 悠也が自分の正体を明かし、怖がられることがないと自信をもって言えるだろうか?
「俺は……」
 悠也が唇を噛み、呻いた時だった。
「少年! その瓶を奪い取れ!」
 怜の叫び声が耳に飛び込んだ。
 そこで初めて、悠也は気がついた。
 周囲にたちこめる煙は、ピエロが持つ瓶から発せられている。
 そしてその瓶を持っているのは、呆然と立ち尽くす少年の前にいるピエロだけだった。

<自拷坂 2> 

 少年は、ピエロの装束を身にまとった自分を前にして立ち竦んでいた。
『誰も助けられなかったくせに、自分の時だけ他人に助けてもらうつもりかい? ずるい人間だな、キミは』
 自分と同じ顔で言われ、少年は硬直する。足が震えて、一歩も動くことができない。
 目の前のピエロが持つ小さな瓶からは、あいかわらず煙が噴き出している。
 ピエロの向こうには、哀しげにこちらを見つめる煙羅煙羅がいる。
「少年! その瓶を奪い取れ!」
 背後から、怜の声が飛ぶ。
 しかし彼は足が竦んだまま動けない。
「ちっ、こうなれば明かりを破壊するしかないか……! 疾く行け、いんどらやそわか!」
「はあっ!」
 慶悟と静の気合いの声が飛ぶが、すぐに怜の声が割って入る。
「待て! もえ行け不動明王!」
 二方向から飛んだ衝撃波を、炎の巨人が受け止める。まともに直撃をうけ、炎の不動明王が霧散する。
「いけません! 影をなくしたら、ピエロだけでなく煙羅煙羅も消えてしまいます! それでは敵に逃げられるだけです!」
 悠也の声に、静と慶悟は顔を歪める。
『くくくく、キミは誰も助けられない弱い奴なんだ』
 ピエロ姿の自分を前に、少年は唇を噛み締める。
 すると戦いの音が止み、背中から落ち着いた声がかけられる。
「たしかにガキの頃の心の傷は深く残る。だけどな、癒すのが難しいぶん、立ち直ろうとする奴は好きだぜ」
 慶悟だ。続けるように静も言う。
「俺も大切な人たちを守れなかったことがある……だが、お前はまだ間に合う。そうだろう?」
「一度は逃げ出したとしても、あなたはまたここへこうしてやって来たじゃありませんか。それも一度会っただけの煙羅煙羅を助けるために。何よりもその気持ちが大切なんですよ」
「人は生きる限り誰でも心に影を持つと言う、それに潰されるか乗り越えるかはお前次第だ」
 悠也の優しい声と、怜の冷静な声が続く。
 少年は、あらためて前を向く。足は震えたままだが、無意識に拳を握り締めている。
 ピエロの手の中には、小さな瓶。
 そして見つめる先には、哀しげな煙羅煙羅の顔。なにかを求めるように、煙羅煙羅が両手を前に差し出す。
「……うわああああっっっ!」
 少年ががむしゃらにピエロに掴みかかる。
 驚いた表情を浮かべるピエロから瓶を奪い取り、煙羅煙羅に向かって放り投げる。
『ヤメロオオオオォォォッ!』
 五人の前に立つピエロが、いっせいに吼える。
 煙の手で瓶を受け取った煙羅煙羅が、美しい笑みを浮かべる。

 ォォァォオォォオオオオオッッ!

 瓶の中から大量の煙が噴き出し、かわりに五人のピエロが瓶の中へと吸い込まれていく。
 コトン、軽い音をたてて瓶が転がった時にはもう、道化師の気配は完全に消えていた。

<自拷坂 3>

 解放された煙羅煙羅が、こちらを見た。
 悠也が怪訝に思っていると、美しい女性の形をした煙羅煙羅の姿が変化していき、見慣れた二人の人物の姿へと変わっていく。
 悠也は目を見開く。
「……どうして……」
 ようやくかすれた声を漏らす悠也を見つめ、魔女の母と悪魔の父が穏やかに微笑む。
 母と父は互いの顔を見つめ合い、次に悠也を見つめる。疑うことない、はっきりとした愛情が込められた目だった。
 微笑みを残し、良心の姿がゆっくりと消えていく。
「……」
 煙が消えたあとを見つめる悠也の胸の中に、暖かい感情が流れ込んでくる。
「……そうですね。俺が何者だとしても、そんなことは関係ありません。心から誰かを愛し、愛される。そのことを大切に思う感情があるだけで、俺は誰も憎むことはありません」
 小さな声で呟く悠也の表情には、穏やかな笑みが浮かんでいた。

<エピローグ>

「女の人の声が聞こえました。『ありがとう』って……」
 何もなくなった明かりの下を見つめ、少年が呟く。その表情は恐怖に耐えた心労のせいで疲弊しているが、見るからに嬉しそうだ。
 慶悟が新しい煙草に火を点け、微笑する。
「そうか。俺には違うものが見えたけどな」
「私もだ」
「それが煙羅煙羅の与えてくれる『幸』なんですよ、きっと」
 言葉を交わす怜と悠也から離れた場所で、静もまた微笑を浮かべている。口にこそ出さないが、彼もまた別の何かを見たのだろう。
「何かあったら、また草間興信所に来てくださいね。できるかぎり、協力しますから」
 人当たりの良い笑顔で悠也が言うと、少年はなぜか不思議そうな顔をした。
「草間……興信所? なんのことですか?」
「え?」
「僕は、僕と同じくらいの歳の人に言われてここに来たんです。またここへ来れば親切な人が僕を助けてくれるって言われて……」
 少年の口から飛び出した事実に、四人は顔を見合わせた。

 坂の入り口付近で、一人の少年が明かりの下に立つ五人を見つめていた。
「驚いたなあ、前とまったく同じ面子が揃うなんて。でもおかげでより精密なデータが集められたから結果オーライかな」
 草間興信所に依頼を持ち込んだ少年だ。しかし草間の前にいた時とはうって変わり、いかにも楽しそうな笑みを浮かべている。
「さーて、狸子のほうはちゃんとやってるかな?」
 丸い眼鏡をかけ、シンタロウは微笑みを浮かべたまま自拷坂に背を向けた。

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【0427 / 和泉・怜(いずみ・れい) / 女 / 95 / 陰陽師】
【0425 / 日刀・静(ひがたな・しずか) / 男 / 19 / 魔物排除組織ニコニコ清掃社員】
【0164 / 斎・悠也(いつき・ゆうや)/ 男 / 21 / 大学生・バイトでホスト】
【0389 / 真名神・慶悟(まながみ・けいご) / 男 / 20 / 陰陽師】

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■         ライター通信          ■
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 このたびは岩井のシナリオ『笑うピエロ・囚われのエンラエンラ』に参加していただき、ありがとうございます。
 かなりびっくりです。
 前回の初仕事の時とまったく同じ顔ぶれが揃いました。新人の岩井にすごく嬉しいとしか言いようがありません。感涙モノです。
 今回のキーワードは、「少年と合流する(連れて行く)」という点です。心の純粋な少年といっしょでないと、煙羅煙羅に出逢うことすら危ぶまれたので。それと「ピエロ(影法師)をどのようにして攻略するか」です。皆の影を一つにして一体だけになったピエロを倒す、もしくは封印の瓶を奪取しないかぎり倒すことはできません。

 こんにちは、斎悠也さん。岩井シナリオの二度目のご参加、ありがとうございます。
 煙の女性の正体に気づいたのは、悠也さんだけです。おかげで煙羅煙羅の特性や性質を解き明かすことができました。「心を読ませない」とのことでしたが、いちおう百年近くの年季がある「影法師」が相手ということもあり、敵が出し抜く形となりました。悠也さんのお父さんって、どんな階級の悪魔だったんでしょう? 侯爵クラスの悪魔だったらどう逆立ちしても勝てないのですが……。

 今回は同時公開のコメディ風味シナリオ「タヌキ少女をうち負かせ!」との折り合い上、受注時刻を指定させていただきました。これからも時刻指定したほうが良いのでしょうか? 岩井の理想としましては、何度も同じキャラクターを扱いライターともどもいっしょに育っていきたい次第です(もちろんお客様の要望あっての理想ですが)。そのあたりも含め、人物や能力の描写に関してご希望・感想がありましたら、クリエーターズルームからメールで教えていただけると嬉しいです。
 
 次回もまたぜひ東京怪談の舞台でお会いしましょう。