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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


十都市物語「永田町」〜天絶陣(メテオ)〜

<オープニング>

「・・・っていう事なんだけど・・・」
「んなアホな」
「分かってるわよ。これがいかに馬鹿げているかってことくらいは!」
 新山綾は珍しく激昂して、草間に答えた。
「国会議事堂の上に隕石が現れたなんて!!!」
 3日前、突如国会議事堂のはるか上に直径10KMにも及ぶ巨大な隕石が現れたのだ。勿論気象衛星などにその存在は捕らえられていない。何も無い空間にいきなり出現したのだ。
 これに慌てたのが永田町の代議士たち。自分の自宅を持っているものが多数いるこの町に隕石が現れたら驚くに決まっている。しかも日を追うごとに落下し始めているのだ。このままでは明日の夜には国会の天井に激突するとの見通しが立っている。もしこれだけの質量の隕石が国会議事堂に落ちたら、被害のレベルは甚大などという域を通り越し、日本壊滅につながるかもしれない。永田町はおろかその一帯の建物は全て崩壊し、巻き上がった粉塵は関東圏一帯を包み込むだろう。とてつもない危機である。
「それで内閣調査室に命令が下ったわけか・・・」
「それだけじゃないわ。神社庁とか陰陽師とか修験者とか、とにかく日本のオカルトに関係する連中ほとんどに動員がかかっているわ。それで、内部を調べてみたんだけどどうやら議事堂内部で誰かが隕石を捜査していることは分かったの。だけど・・・」
綾は口篭もった。
「どうした?」
「議員さんたちが逃げ出した後、黒ずくめの連中に乗っ取られちゃったのよ。奴ら、国会に誰も入れないように人払いの結界を展開しているの。それは私達で解除するわ。だけど、中が危険すぎて誰も行きたがらないのよ」
「それで俺達の出番というわけか?」
依頼を受けにきた者の言葉に綾は頷く。
「こんなことを頼むのは本当に心苦しいのだけど、国会議事堂で隕石を操っていると思われる者を倒して欲しいの。奴を倒せば隕石はなくなるかもしれないわ」 

(ライターより)

難易度 難しい

予定締切り時間 3/25 24:00

 かなり難しい依頼となります。
 今回も一聖九君が動いていますが、黒ずくめの連中が邪魔をしてきます。これを排除しながら奥で術を使っている一聖九君を見つけ出し倒すのが依頼成功条件です。
 ただし、敵がどこにいるのか分かりません。どこに潜んでいるのか探す事が必要です。どこをどう探すのかをプレイングにお書きください。戦闘と調査主体となりますが、調査の方が重要かもしれません。
 また、この依頼はタイムアタック制となり、調査に時間をかけ過ぎると隕石が議事堂に直撃して全滅ということになります。いかに無駄無く探すかが鍵となるでしょう。協力するのもよし、あえて一人で挑むもよし。一聖九君がどこにいるのかを探し当ててみて下さい。ちなみに一聖九君自体は隕石を操っている為ほとんど動けません。倒すのは難しくはないでしょう。
 初参加の方も問題なくご参加いただけますので、お気軽にご参加ください。
 それでは皆様のご参加をお待ちいたします。

<隕石>

「隕石だなんて、大胆だわ・・・」
 赤い双眸を持った少女が驚き半分、呆れ半分の声を上げた。依頼内容は聞いていたが実際に見てみるとその迫力に圧倒されていた。国会議事堂の天を覆い尽くす巨大な隕石。それは朝だというのに国会議事堂一帯を闇で覆い尽くすほどの大きさである。既に隕石は国会議事堂の一番高い場所に今にも接触しなかねない位置に到達している。
 漆黒の髪に、真紅の双眸を持つ、やや鼻梁の高い欧風の顔立ちをした少女、氷無月亜衣の言葉に今回の依頼主新山綾は頷いた。
「同感ね。馬鹿げているけど首都を潰すには十分な威力も持っているわ・・・」
 もしこのまま隕石が議事堂を直撃しようものなら、破壊された建築物の巻き上がった粉塵があたり一帯を包み込み、国会はその機能のほとんどを失うこととなる。それだけではなく、恐らく激突の余波で瓦礫が飛び散り永田町全体が崩壊するだろう。テロとしては十分な効果が上げられるはずだ。ここまで接近されてしまった以上、爆撃などで破壊することはできない。行ったところで事態は変わらない。一縷の望みをかけて議事堂のどこかで隕石を操っている者を探しあて、撃破するしかないだろう。
「前にも言った通り、狙いは議事堂の中で隕石を制御している者を探し、倒す。これだけよ。中には七条家の連中がいると思うけど時間が無いから構わないで。隕石の落下だけど、現在のスピードから考えて約二時間後には天井に激突するそうよ。天井に激突したらもうお終い。瓦礫が振ってきて脱出はできなくなるわ。今、丁度午前10時だから正午には片して頂戴」
 わずか二時間。その間に広い国会議事堂の、どこに隠れているかも分からない敵を探しあてなければならない。しかも七条家の陰陽師が邪魔をしてくる。はっきり言って無事に生還できる補償などどこにも無い。それでも依頼を受けた12人の顔に迷いは無かった。
「御免なさい。本当はこんな事お願いする立場では無いことは分かってる。でも貴方たちしか頼れる人がいないの・・・。仮に術者を倒せたからってそれで隕石が無くなる確証がるわけでもないし・・・」
「今はそんな事を言っている場合ではありません。可能性が1%でもあるならそれに賭けて全力を尽くすしかないでしょう」
 涼やかな声で新山にそう告げたのは、黒い長い髪を後ろで束ねた青年だった。気品のあるその物腰からやんごとない生まれと推測されるが、それもそのはずで彼は名門財閥の御曹司であり、また奈良、京都を本拠地とする陰陽師の一族の跡取でもある。名を宮小路皇騎という。彼は依頼に参加している者たち全員にヘッドセットを渡した。
「私が議事堂のコンピューターシステムにアクセスしてナビゲートします。皆さんは内部で索敵して行きたい場所を伝えてください。そこまでの最短ルートをご案内します」
 大学でコンピューター関連の事を専攻している彼は、実は精神感応能力の鷹揚によりネットワークダイブを行うことでダイレクトにコンピューターの情報を低に入れることができる。ハッキング技術もあるが、今回はこちらの能力を使うことになるだろう。
「後、何人かチームで行ったほうがいいと思うわ。一人で突っ走っていくのは危険かもしれないから・・・。勿論個人行動がスタンスの人に強要はしないけど・・・」
 確かに内部は広いので、チームに分かれて手分けして調べるのが一番手っ取り早い方法だろう。彼らは3〜4人のチームに分かれて調査することにした。
「準備はいいわね。では私たちがまず結界は解除するから、その隙に議事堂に乗り込んで!」
 新山たちは結界解除の呪を執り行い始めた。

<一方その頃>

「どうやら結界が破られたようだ・・・」
「まぁ、単なる時間稼ぎだったしこれで十分ではないかしら」
「確かに」
「では連中を向かい討つことにしようか」
「タイムリミットは後二時間・・・。間に合えばいいけどね」
「せいぜい楽しませてもらうことにしよう」

<突貫作業 10:30>

「面倒だけどまだあたしも死にたかないし、精々頑張らせて貰うよ」
 その言葉とは裏腹に、眠たげな目にボサボサの手入れのされていない髪の毛、それによれよれの男物のスーツという服装の女性は、全身にやる気のなさを漂わせながら議事堂の内部を歩いていた。彼女の名は鷲見千白。鷲見探偵事務所を経営(名目上)している。やる気が無いことで有名な探偵だが、流石に東京のど真ん中に隕石が落ちてくるとなっては動かざるを得ないと決心した。もっともやる気がないことにはあまり変わりはないのだが・・・。
「何が面倒ですか。前は散々僕に迷惑をかけたのだから今回はしっかり働いてくださいね」
 にこやかに鷲見にそう告げたのは、眼鏡をかけた長身の青年であった。鷲見自身割合背は高いのだがそれより頭一個分ほど背が高い。医大に通う大学生桜井翔である。彼を見た目で判断してはいけない。優しげな笑みを浮かべながらあらゆる破壊工作をあっさりと成し遂げるのだ。正確もキツめで、以前の依頼で鷲見がミスした事に未だに文句を言っている。
「分かってるよ。やればいいんでしょ。やれば」
 こちらもぶつくさ言いながら前方を歩いていく。やがて道が二手に分かれている場所に彼女達は到着した。
「どちらに行けばいいんだい?」
「右へ・・・。そちらの方から強い感情を感じます。全体的に闇の強い感情は3つ感じますが、その内の一番近いところがそこです」
 道を指差しながら答える少女。糸のように細い髪に、華奢で小柄な身体つきをした彼女の名は神崎美桜という。 精神感応能力を持つ彼女は議事堂内に感じる闇の感情の中でも、もっとも強力なものを探しそれを皆に教えるという役目を担っていた。
「ですけど、この先には他にも闇の意識がたくさん・・・。敵と戦闘は免れないでしょう」
 どうやら、黒づくめの連中がこの先にいるらしい。目的の場所に到達するには戦闘を繰り返さなくてはならないのだろうか。その時、桜井がヘッドセットのマイクをオンにして話始めた。
「宮小路さん、聞こえますか?」
「ええ、聞こえています」
「僕たちがいる場所は把握していると思うんですけど、隣の通路はこの壁の向こうですよね」
 桜井の視線の前には大きな大理石の壁がある。
「そうですね。でも向こうの通路に出るには、道なりに進んで結構歩かなくてはいけませんよ」
「わかりました。どうも有難うございます」
 桜井は通信を切ると、壁の前にたち、足を肩と同じくらいの場所の広げ、呼吸を落ち着かせた。そして丹田に力を集中して気を高めていく。
「何をするつもりだい?」
 鷲見の問いに対する答えはこれだった。
「砕!」
 まっすぐに突き出された掌の付け根が壁に辺り、轟音とともに壁に亀裂が入り崩れ落ちる。当て身技の一つ掌打である。空手の技に念動力で高めた気を交えればこの程度の壁を破砕することは容易い。
酷い事しますよね、こんな破壊して、七条の人たち」
 自分でやっているのに、他人事のように言って、隣の通路に移動する桜井。
「いや、あのさ、流石に壁をぶち破るのはちょっと・・・」
 鷲見が呆れ顔でつぶやく言葉には、
「これは七条の人たちがやったことです。いいですね、鷲見さん」
 至上の笑みで鷲見に同意を求める。ちまちま七条と戦う気にない彼は壁を破砕して近道するつもりらしい。
「破!」
 また壁に大きな穴が開く。
「敵はこっちの方向ですよね。神崎さん」
「ええ・・・そ、そうですけど・・・」
 これだけ派手な行為をして敵に気付かれないはずはない。通路の先から黒装束を纏った連中がおっとり刀で駆けつけてくる。
「鷲見さん、早く片付けてください。まさかめんどくさいなんていいませんよね」
 戦闘は鷲見に任せるらしく、桜井は敵のことなど気にも止めないで壁を破壊し始めようとする。
「やれやれ、仕方が無いねぇ」
 鷲見がぶつくさ言いながら銃を構えようとしたその時、今まで黙って彼女たちについてきた青年が鷲見を押しのけて敵の前に立ちはだかった。その切れ長の鋭い視線が敵を睨みつける。
「てめぇらと遊んでいる暇はねぇ。下がっていろ」
 身の丈もありそうな長大な刀を抜き放ち威嚇する。黒装束の答えは呪符を取り出し構えることだった。
「そうか・・・。死んでもかまわねぇんだな?俺は容赦できるほど器用じゃないぜ・・・」
 彼の脳裏にあの光景が蘇ってくる。陰謀に巻き込まれ、大切な仲間を虐殺されたあの時の光景が。隕石がこの東京に落ちたりでもしたらあの悲劇がまた繰り返される。それも東京全体の規模で。雨が降りしきる中血まみれになって倒れていた仲間たち。もうあの時の過去を繰り返す訳にはいかない。そして今日子を殺させるわけにはいかない。そのためなら俺は修羅にでも何にでもなる。
 日本の影に属する妖怪退治集団の元締め組織、魔物排除組織ニコニコ清掃社員日刀静はそう心に決めると、目を閉じて心を落ち着かせ始めた。心身を落ち着かせ無に徹する。痛みも苦しみも感じはしない。全ては魔なる存在を排除するためだけに集中する。目を開いた時の彼は、表情には普段通り何も浮かんでいなかったが、その黒い瞳は殺気に満ち溢れていた。意識の全てを魔排除に傾け、斬鬼と化す人外 の奥義「滅」。手に握られた長刀が銀の輝きを放って振り払われる。
「死ね」
 それが黒装束の男たちの、この世で聞く最後の言葉となった。

<展望台へ 11:00>

 国会議事堂全体を覆う巨大な隕石。その光景を議事堂の真上で見つめる者がいた。夜の闇よりも暗く艶やかな黒髪に、鮮血の色を宿した紅蓮の双眸。活動的な男物の服に身を包んだ妖艶な女性である。瞳の色と同じ赤で彩られた唇が言葉を紡ぎ出す。
「隕石か・・・。また色気のないモノが出てきたもんだねぇ。しかも国会議事堂の上とはね。潰れてもまた血税が使われるだけだろうし、どうせなら政治家が中にいる時に落ちれば良かったのにねぇ」
 物騒な台詞を平然と吐く彼女。
「まぁ、隕石の方は頼もしい他のミナサマがどうにかするでしょ。私はどうしようかな・・・」
 まるで部外者のような口ぶりで考え込む彼女。彼女はこの依頼を真剣に解決するつもりなど毛頭ない。別に直撃してもらっても構わないのだ。その方が東京全体に混乱が巻き起こって面白いかもしれない。要は楽しめればいい。
 不死者の王吸血鬼として無限の時を生きる彼女、秋津遼は何か面白いものはないかと議事堂内部を探った。
「暇つぶしに一聖九君とやらを引きずり出して情報を聞き出してみようかな。それとも・・・」
 彼女の脳裏に浮かんだ陰陽師の姿。どうやら彼もこの場にいるらしい。ならば彼とまた会うのも一興か・・・。口元を愉悦に歪ませると彼女は闇に溶け込んだ。

「貴様達相手では多少役不足ではあるが・・・仮にも宿敵七条を名乗る者ならば相応に相手をしなければな」 
 中央から正面突破を図っていたチームは襲い掛かる黒装束の者たち、七条家の陰陽師と交戦状態にあった。双方、陰陽師たちが放つ呪符は空中で激突し相殺されていく。限定空間内のため大技が使えず、チマチマと個人用の攻撃魔法を放つ状態。陰陽師の名家雨宮家の跡取りである雨宮薫はこの状態を打破すべく新たに符を取り出す。
「出でよ式神!西方の守護者にして猛き獣白虎!!」
 彼の呼びかけに答えるように、地に放たれた符は白き虎へと変貌した。陰陽道では四神として敬われている守護聖獣の一つ白虎である。陰陽師たちは符に魔力を込めることで擬似的な生命体を生み出すことができる。それは神とよばれ使役することから、式神と言う。白虎は猛々しく一声吼えると猛然と黒装束の者たちに襲い掛かった。鋭い爪と牙が敵は薙ぎ払い、身体全体から放たれた電撃が敵を捉える。
数分後、彼の目の前の敵は全て地に伏せた。
「相手にならないな・・・。先に行け珪。ここは俺が食い止める」
 雨宮がそう話す相手は、彼と同い年くらいの少年。同じく陰陽師である九夏珪である。
「大丈夫かよ、一人で?」
「ふっ、俺の心配する暇があったら先行している久我を助けにいけ。ここは俺一人で十分だ。俺とこいつなら囮役としても十分だろう」
 雨宮の視線先には、黒いスーツを着た背の高い男が立っていた。天宮家は七条家と敵対しており、先日の富士の一件などでその恨みはさらに強くなっている。囮としては確かに十分であろう。
「分かったよ。じゃあ雛ちゃん…でいいかな?オレ半人前だけど、君の事はちゃんと守るから。頑張ろうな!」
 九夏に声をかけられた少女は嬉しさと驚きのあまり、赤面してしどろもどろに返答する。
「け、け、け、珪さんっ。私なんかのために・・・。すみま・・・すみません。いえその意味はないです!ただ久我さんも同じクガだなって…ああ、もうそうじゃなくって…つまりですねその…韻が」
 かなりパニックを起こしているらしく意味不明な事を口走る。現役高校生にして拝み屋見習い篁雛は憧れの存在である九夏に声をかけられて有頂天になっていた。なんとか呼吸を落ち着けて話を続けようとする。
「分かりました。私珪さんの足手まといにならないよう気をつけます。ですから珪さんは私を気にせず上へ向かって下さい。くーちゃんが敵の匂いを嗅ぎ付けますからナビできると思います」
 懐から取り出した竹筒を見せて篁は笑う。この中に彼女が使役する管狐が入っているのだ。
「足手まといなんてそんなことないよ。頼りにしてるぜ」
「珪さん・・・」
 なにやらいいムードの二人を見て、篁の握っていた薙刀の黒い刃が文句を言い出した。
(お前、何雛に馴れ馴れしくしてんだよ・・・)
「ち、ちょっと夜刀。何言ってるのよ黙ってて!」
 慌てて刃の部分をぽかぽか殴りはじめる篁。実はこの刃は彼女の家に代々仕える鬼、夜刀の化身なのである。その姿を見て、九夏は人懐っこい笑みを浮かべて話し掛けた。
「よう、話は聞いているぜ。ヤティンだろ。よろしくな〜」
(だ、誰が誰がヤティンだ!俺は夜・・・!)
「よかったねぇ?可愛い名前貰ってそっか。私も愛称で呼んだ方が夜刀嬉しい?」
(嬉しい訳ねぇだろ!)
 三人のやり取りを見て、雨宮は苦笑を浮かべながら友に告げた。
「珪。ラブコメは後でやれ」
「な、何がラブコメだよ!」
「そ、そうですよ、そんな・・・」
(馬鹿野郎!何がラブコメだ・・・って、何二人とも赤くなってんだよ!)
 夜刀のつっこみのとおり、九夏と篁の顔は真っ赤になっていた。そんな和んだ雰囲気を破る者がいた。通路に現われた黒づくめだちの一行である。
「いたぞ、雨宮の子倅だ!」
「どうやらのんびりしすぎたようだな。ここは俺に任せて先に行け!」
「大丈夫なのかよ、一人で」
「そうですよ、私たちも一緒に・・・」
「そんな時間は無い。先に行った久我一人に本命と戦わせるつもりか?時間稼ぎは一人でいい」
 白虎を黒づくめの者たちに向かわせながら、雨宮は二人に背を向けた。
「さぁ、行け。隕石は待ってくれはしないぞ」
「・・・。分かった。先に行くよ」
「珪さん!?」
「こいつなら大丈夫だ。だよな薫?」
「ふっ、俺はお前の方が心配だがな」
 笑みを交し合う二人。彼らを見て、篁は決心した。
「・・・。分かりました。じゃあ、私たちは先にきます。行くわよ夜刀!」
(おう!)
 薙刀を構え、凛とした表情で勇ましく階段を駆け上っていく篁。彼女を後を追い階段を上り出した九夏は、雨宮に振り返った。
「薫」
「ん?」
「死ぬなよ」
 九夏の短い一言。それだけを言い残すと彼も階段を駆け上がっていった。後には雨宮と黒づくめの連中数人が残された。
「いかん!逃がすな」
「おっと、貴様らの相手はこの俺だ」
 二人を追おうとする黒づくめたちの前に立ちはだかる雨宮。不敵な笑みを浮かべながら呪符を取り出した。
「仮にも七条の名を名乗るお前達だ。少しは楽しませてくれるよな。俺を失望させないでくれよ」

 その頃、一人先行していた黒いスーツの男は展望台の前まで来ていた。そう、さきほど階下の通路にいたはずの男である。陰陽師の久我直親。九夏の師でもある。彼は形代を使って作り上げた分身を囮にして、先にこちらに赴いていたのである。神崎が索敵して強大な悪意を感じたのは大きく分けて3ヶ所。その内の一つがこの展望台である。
「ここか・・・」
「ひとりで行くわけ?」
 久我の後ろからかけられた声。聞き覚えのある声に彼が振り返った先にいたのは、黒いシャツを着た蟲惑的な魅力を感じさせる女性秋津。彼女はニヤリと笑みを浮かべて久我に近づいた。
「またお前か、吸血鬼・・・」
「言っとくけど、ここには結構な数の敵はいるよ。一人じゃつらいんじゃないのかな・・・」
「だが、お前は手助けなどしてくれんのだろう?」
 秋津の狙いは暇潰し。楽しめればそれでいいのである。自分たちの前に現われては撹乱し、自分勝手に振舞う吸血鬼。自分たちなど玩具しか見られていないのだろう。今回も単なる傍観者として現われたのではないか。久我はそう思っていた。
「そうでもないよ。手伝ってあげてもいいよ」
「ほう?お前の求める代償は何だ?」
「話が早くて助かるよ」
 秋津は久我の頭の回転の速さとクールさが気に入っていた。永遠の生命を誇る自分に対して僅かな時間しか生きられない人の子。だが、その限られた一時を必死に生きる人間の生き様というのは、永遠という空虚な時間を生きる彼女を思いのほか楽しませてくれる。もっとも不細工な人間と馬鹿はお断りだがこの男はそれを二つともクリアしている。
「君の血の味を確かめさせてくれればいいよ」
「そして俺を僕にするか?」
「まさか。単に味を確かめさせてくれればいいだけさ」
 僕にしてしまっては単に自分の命令に服従するだけの傀儡人形に成り下がる。彼女が求めているものはそんなものではない。自分の満たされない思いを一時でも慰めてくれる刺激である。
「どう?悪い話じゃないと思うけど」
「ふん。また敵を皆殺しにしたりするなよ。聞き出したいこともあるからな」
「そんな余裕があればいいけどねぇ。じゃあこの話はOKというわけでいいね?」
「どうせ断ったところで勝手に戦うだけだろうが」
「おやおや・・・。今回はたださっさと帰るつもりだったんだけどね。まぁいいさ。じゃいくよ」
 展望室の扉を開けた先にいたのは一人の男だった。階下で現われた連中と同じ黒装束を纏っているが、その身から放たれる殺気、威圧感は比べものにならない。左眼が見えないのか刀の鍔を眼帯代わりにつけている。残された、翡翠のごとき右目が二人を睨みつける。
「ようやく現われたか、久我家に属する者よ・・・」
「貴様、何者だ?」
 久我の問いに男は冷厳な声で答えた。
「我が名は十六夜。七条家の者。お屋形様の命により貴様らを殺す」
「ちっ、こっちはダミーか」
「愚かな・・・。我らが貴様らの行動を見抜けないとでも思ったか」
「ゴタクはいいからさっさとかかってきなよ。そんなとこで隠れてないでさ」
 秋津は冷笑を浮かべながら辺りを見回した。
「ほう?気配を絶っていたつもりだったが・・・。見破ったか。やるではないか」
 十六夜が片手を上げると、物陰に潜んでいた黒装束の者たちが次々と姿を現し始めた。その数およそ10人。彼らは久我たちを取り囲んだ。
「これだけの人数から術を食らえばいかに貴様といえど耐え切れまい」
「あのさぁ、アタシをなめてない、キミ?」
 完全に久我しか見ていない十六夜に、秋津がムッとして十六夜の問うた。
「貴様など数にも入らんわ。この男と一緒に行動していたことを悔やみ果てるが良い」
 十六夜のこの言葉は彼女に怒りを感じさせるのに十分だった。
「そう・・・。よく言ったな下郎が・・・。矮小な人間風情が私を倒すだと?つけあがるな!一人残さず皆殺しにしてくれる!」
 真紅の双眸をらんらんと輝かせ、肉食獣を思わせる獰猛な笑みを浮かべて取り囲んだ者たちを睥睨する秋津。その豹変した態度に黒装束の者たちが気圧される。秋津を本気にさせてしまったのである。久我はその様子を見て苦笑を浮かべた。
「馬鹿が・・・。これで貴様らの末路を決まったな」
「ひるむな!敵はたかが二人。一斉に符を放て!」
 十六夜の号令とともに黒装束の者たちが一斉に符を構える。そして・・・。

<天絶陣11:20>

「まさかお前と一緒だとはな・・・」
「言っとくが俺と一緒なのは俺の所為じゃねぇよ!」
「当然だ。それなら最初から断っている」
「俺だって御免だぜ!」
 黒のズボンにタートルネックと、黒装束の七条家の者とは違うものの黒ずくめの青年紫月夾と、同じく黒い学ランを着た少年直弘榎真は議事堂の中を歩きながら言い争いをしていた。二人の後ろを歩く氷無月は既に呆れを通り越して二人を完全に無視している。
「お前は挑発に乗りやすい。少しは冷静に行動しろ」
「うるせぇ。余計なお世話だ」
「お前の失敗が俺たち全員の失敗に繋がる可能性もある。迷惑はかけるな」
「なんだよ、そっちだって失敗したことあるじゃねぇか。他人の事を言えた義理かよ」
 ずっとこの調子なのである。途中何度か七条の者たちと遭遇した事はあるものの、問答無用の攻撃で退けている。氷無月は魔女であるという点から、魔力が強く働いている場所を探していた。それによるとどうやら、この先の部屋から強い魔力が感じられるようであった。
「俺の勘からすると、天皇陛下が使う控え室…御休所、だっけ?そこが気になるんだけどな」
「ふん、大した勘だな。理由はそれだけか?」
「うるせぇな。ならてめぇはなんか予想してる場所とかあんのかよ?」
「だそうだ。宮小路、その御休所とやらどこにあるのか分かるか?」
「て、てめぇ・・・」
 直弘を完全に無視して、紫月はマイクに対して話し掛けた。宮小路は現在紫月からいる場所から御休所までの距離は割り出す。かなり近い。
「待って下さい。・・・そちらの行く先に見え通路を右に向かって下さい。そこの二番目のドアが御休所のはずです」
「そこだわ。多分さっきからここら辺に強い魔力が働いているけど、場所が上手く特定できなかったんだけど、そこが一番魔力が強く感じられる場所だわ」
「わかった。そこに向かうとしよう」
 氷無月の意見を取り入れて、紫月たちは御休所を目指すことになった。
「ほら見ろ。俺の言ったとおりじゃねぇか」
 得意満面で胸をそらす直弘に、紫月は冷笑で答えた。
「運が良かったな。宮小路と氷無月に感謝しろ」
「なんで素直に認めねぇかな」 
「ふん」
「はぁ・・・。男って奴はどうしてこうなのか・・・。シルフ、あの部屋にいる人間を調べて頂戴」
 ため息をつきながら氷無月は風の精霊に呼びかける。御休所に何かがいるかどうかを調べるために。その結果は・・・。
「いるわね。確実に。でも一人だけ・・・。罠かしら」
「罠かどうかなんてかまってられるか。さっさといくぜ」
「やれやれ・・・」
 直弘の言うとおり罠があるからといって躊躇している暇は無い。彼は御休所の壁を蹴り破った。豪華な内装に包まれた室内では金色の軍服らしき服を着た青年が瞑想していた。冷たく、ざらつくような独特の嫌らしい気に直弘は覚えがあった。
「この感じ・・・てめぇ、一聖九君だな!?」
 直弘の声に軍服の男は慌てて振り返った。
「お、お前らは一体・・・!?」
「貴様の好きにさせるわけにはいかん。今すぐ隕石を消してもらおうか」
「ではお前たちが魎華が言っていた・・・!な、七条の陰陽師どもはどうした。まさかお前たち・・・」
「あの人たちならお昼寝中よ」
 今まで遭遇した七条の兵士たちは、鋼糸と風、それに精霊の力により全て倒している。止めは刺していないので通路で気絶していることだろう。
「役立たずな連中め・・・!」
「で、消すのか、消さねぇのかどっちなんだよ!?」
「ふざけるな!我らは誇り高き一聖九君。敵の言う事なぞ聞くものか!」
「なら張り倒す!」
 ゴガッ!
 鈍い音が音が御休所に響き渡り、頬を殴られた軍服の男は派手に吹き飛ばされ壁に叩きつけられる。そして紫月が鋼糸をもって敵を拘束する。糸のように細く鍛えられた鋼の拘束は猛獣であろうとも抜け出すことはできない。
「なんだよ、呆気ねぇな。これで終わりかよ」
「恐らく術の使用に集中していて何も出来なかったんだろうよ。さて、これで隕石が消えればいいが・・・」
「精霊を使うまでもなかったわね。不人も見返せたし今回は満足だわ。・・・こちら氷無月。敵の術者を倒したわ。隕石はどう?」

 外で議事堂を見つめていた新山と宮小路は議事堂の上に浮かんでいた隕石が消える様をその目で見た。突然、隕石が透明になり何もなかったかのように消え去ったのだ。術師が倒れたことで元々不安定な状態で置かれていた隕石は、その存在を維持できなくなり元の空間に戻ったのだろう。
「やってくれたようね、皆!」
「そのようですね。こちら宮小路。聞こえますか?隕石は消えました。任務完了です。残敵を掃討しつつ帰還してください。繰り返します」
 国会議事堂の上には、何日かぶりの日光が顔を覗かせていた。

「・・・・・・」
 日刀は無言のまま血に塗れた刀を拭い鞘に収めた。彼の足元には何人もの黒装束の男たちが横たわっている。彼の戦いはまさに地獄の羅刹のような戦い方だった。世界でも有数の切れ味を誇る日本刀と言えど二、三度人を切れば血と脂のせいで切れ味は格段に鈍る。そしてどうするのかといえば、刃で敵の骨を砕くのである。己が傷つくことをまったく躊躇せずに敵を切り、打ち砕く魔性の剣。それが彼の戦い方だった。
 鷲見はベレッタをしまいながら彼に話し掛けた。
「日刀君・・・だったけ?君随分と無茶な戦い方をするんだね。死ぬのが恐くないの?」
「俺は命を惜しむ必要なんてねぇ・・・。魔物が排除できればそれでいい」
「君はそれでいいだろうけど、残された人間はどう思うかな。君が死んでしまったら悲しむと思うけど・・・」
「残された人間・・・?」
 彼の脳裏に浮かぶは一人の少女。人狼として目覚め苦しむ彼女を救ったことから同行してくれるようになった。自分を慕うあの子は自分が死んだらどう思うだろう。そしていつも懐に入れている写真。血と硝煙に塗れた古ぼけた写真。虐殺された仲間たちを最後にとった写真。彼が死んでいたのを目の当たりにした時、自分はどう感じたのだろう。
「いるんでしょ?なら自分の命は大切にしなよ。大切な人がいるだけで、君の命は君一人のものじゃないんだから」
「俺一人のものじゃない・・・」
 鉄面皮で普段表情を表に出さない彼が、珍しく思い悩み苦悩する顔を見せた。今までひたすらに魔物を切りつづけてきた。自分の身は省みずひたすらに戦いつづける毎日。だが、それで良かったのだろうか。本当に今日子のためを思った行動だったのであろうか・・・。単に自分は死に場所を求めていただけなのではないだろうか。そんな思いに彼が囚われていると。
「下らないお話はそれで終わりかしら」
 鷲見や神崎にとって聞き覚えのある、否忘れられない声。
「魎華!」
 真紅のビジネススーツに、豪華な金髪を持った女性魎華が何時の間にか彼らの前に立っていたのだ。彼女はがらみと思われる事件、特に一聖九君が関わっていると思われる事件で度々出現し妨害している。
「七条の人たちまで出張ってもらったというのに、今回も失敗してしまったわ。貴方たち中々やるわね」
「そりゃどうも」
「その豪胆さと実力に敬意を表して今回は撤退させてもらうわ。七条の兵士たちも大分やられてしまったようだし、ね」
 そう言って、転移の法でこの場から離脱しようとする彼女。
「待って下さい。魎華さん!」
 魎華を呼び止めたのは神崎であった。
「貴女はこれで満足なんですか?こんなことをして何の意味があるというんですか?」
「言ったはずよ。勝手に人の心を覗くには失礼だと。なんでもかんでも理解しようなんて傲慢だわ。貴女には分からないこと。ただそれだけよ」
 そして魎華は忽然と姿を消すのだった。
「まったくあの人は何を考えているのでしょうね。・・・ん?」
 桜井の目に入ってきたのは、一匹の兎だった。まっすぐにこちらに走ってくる。
「あれは・・・兎?こんなところで?」
「ああ、あれは玉兎だよ。餅の代わりに薬をつくと言われていて陰陽道に関わりのあるものなんだけど・・。そうか、久我君たちの式神だよ。きっと」
 兎は神崎の所に走っていくと彼女の腕に飛び込んだ。それを優しく抱きとめる神崎は、精神感応力を持って兎が主人から預かってきた託を理解した。
「いい子ですね。九夏さんから連絡です。向こうもカタがついたそうです。

 ズブリ。
 鈍い音がして、白い腕が黒装束の者の胸に入り込み貫く。そして血で染まった真っ赤な腕を引き抜くと、絶命した者は信じられないと言った表情で床に倒れる。血の滴る爪を嘗めながら秋津は残酷な笑みを浮かべる。
「話もならないね。この程度じゃ・・・」
「むう・・・」
 自分以外の全ての兵士が倒れ付したのを見て十六夜は呪符を取り出す。秋津と久我の手により、彼らを囲んでいた黒装束の者たちはものの数分で全滅した。
「ここまでだな。もっとも逃がすつもりなどないが・・・」
「諦めるんだな!」
「素直に謝れば許さない訳でもありません!」
 久我たちの合流した九夏と篁も十六夜を取り囲む。立場が逆転して逃げ場を失った十六夜。だが彼らはやおら哄笑を上げた。
「ふ、ふはははははは!!!」
「何が可笑しい?」
「これが笑わずにいられるか?たかが雑魚を数人蹴散らした程度で何をいい気になっている。お前たちは何も知らんのだ。こいつらは単なる時間稼ぎ。そしてこの俺が本命であることをな!」
「何!?」
「見せてやろう。俺が手に入れた力を!」
 異様な、冷たく身体を突き刺すような冷気のごとき気を放ちながら十六夜は彼らに近づいた。その不気味な気に気圧される4人。だが、
「そこまでよ、十六夜さん」
「む?」
 隣に現われた魎華が彼を制止した。
「一聖九君は敗れたわ。任務は失敗。帰還するわよ」
「何だと!?これだけ好きにやられておめおめお屋形様の元に帰れというのか!」
「仕方がないでしょ。確かに彼らを全滅させるのは簡単かもしれないけど、今回の目的は東京の破壊。それは達成できないなら撤退すべきよ。それがあの方のお言葉であったと思うけど?」
「ちっ、それを言われるとな・・・。いいだろう引いてやる。命拾いしたな貴様ら」
 勝手な事を言って忽然と姿を消す二人。転移の法で離脱したのだ。地に倒れていた黒装束の者たちも全て姿を消した。
「ふん、あんな奴止めを刺す価値もない。それより・・・」
 物欲しげな顔で久我の顔を見つめる秋津。その視線は彼の首筋に行っていた。
「飲ませてくれるよね♪」

 結局、あの後議事堂にいた黒装束の七条の兵士たちは生死を問わず全ての姿が消え去っていた。そして、残されたのは戦いの余波で派手に破壊された議事堂だけであった。新山が事後処理の事を考えて頭を抱えたのは言うまでもないことである。

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

0425/日刀・静/男/19/魔物排除組織ニコニコ清掃社員
    (ひがたな・しずか)
0461/宮小路・皇騎/男/20/大学生(財閥御曹司・陰陽師)
    (みやこうじ・こうき)
0229/鷲見・千白/女/28/(やる気のない)陰陽師
    (すみ・ちしろ)
0054/紫月・夾/男/24/大学生
    (しづき・きょう)
0416/桜井・翔/男/19/医大生&時々草間興信所へ手伝いにくる。
    (さくらい・しょう)
0413/神崎・美桜/女/17/高校生
    (かんざき・みお)
0258/秋津・遼/女/567/何でも屋
    (あきつ・りょう)
0112/雨宮・薫/男/18/陰陽師。普段は学生(高校生)
    (あまみや・かおる)
0095/久我・直親/男/27/陰陽師
    (くが・なおちか)
0368/氷無月・亜衣/女/17/魔女(高校生)
    (ひなづき・あい)
0183/九夏・珪/男/18/高校生(陰陽師)
    (くが・けい)
0436/篁・雛/女/18/高校生(拝み屋修行中)
    (たかむら・ひな)
0231/直弘・榎真/男/18/日本古来からの天狗
    (たかひろ・かざね)

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■         ライター通信          ■
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 大変お待たせしました。
 10都市物語「永田町」〜天絶陣(メテオ)〜をお届けいたします。
 今回はタイムアタックということで、行動事に時間を割り振ってみたのですが、敵が潜んでいる場所を見事に発見した方がいたので余裕をもっての依頼完了です。
 おめでとうございます。
 13人もの方にご利用いただき誠に有難うございます。この作品に対するご意見、ご感想、ご要望、ご不満等がございましたら、お気軽にテラコンより私信を頂戴できればと思います。
 それではまた違う依頼でお目にかかれることを祈って・・・。