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<東京怪談ウェブゲーム アトラス編集部>


カードの女王様
▼とある平和な昼下がり
「編集長〜!来月号の月刊アトラスが刷り上がり…」
「あら三下クン、ちょうどいいところに来たわ」
「な、なんですか?ソレ」
見本誌を片手にやってきた三下忠雄は、めずらしく『ゴキゲン』な碇麗香を目の当たりにして面食らった。
麗香は自分のデスクの上にテレホンカード大の紙を何枚も並べて、鼻歌混じりにそれをいじっている。
「これは、あたしが考案したカードゲームよ」
はあ、と間抜けな返答をする三下を無視して、麗香はゲームのルールを説明しだした。

▽カードの種類(6種・7枚)
『攻撃』…相手がノーガードだったら1のダメージを与えられる。
『必殺』…相手が『防御』していても2ダメージ与えられる。『反撃』されると2ダメージ受ける。
『防御』…『攻撃』のダメージを無効にできる。
『反撃』…『攻撃』『必殺』のダメージを、そのまま跳ね返す。
『防御崩し』…相手が『防御』しているときだけ、1ダメージ与えられる。
『行動なし』…その名の通り行動しない。このカードのみ2枚ある。

▽ルール
1.7枚のカードから3枚を選び、あらかじめ出す順番を決めておく。
どんな順番でもいいが、『必殺』『反撃』『防御崩し』は1試合で1度しか使えない。また『必殺』を使うときは、残りの2枚は必ず『行動なし』になる。
2.同時に1枚ずつカードを出していき、受けたダメージの少ない方が勝ち。

「どこかで見たことがあるようなルールですね…」
「うるさいわね、このあたしが自分でカードを作ったって事実が大切なのよ」
麗香はぴしゃりと言い放った。
この忙しいときに何やってるんですか、などとは死んでも言えない三下である。
「じゃあテストプレイといきましょ。あんたも入れて…そうね、6〜7人でトーナメント戦なんて面白いかも」
「えぇ!?」
「優勝者には、なんでも欲しい物をあげるってことでどう?」
言うが早いか、電話をかけはじめる麗香。

机の上では、カードに描かれたデフォルメされた三下らしき人物が、ヘラヘラと笑っていた――。


▼組み合わせ抽選会
集まったのは計6名。
鈴代(すずしろ)ゆゆ、矢塚朱姫(やつか・あけひ)、湖影龍之助(こかげ・りゅうのすけ)、各務高柄(かがみ・たかえ)、宮小路皇騎(みやこうじ・こうき)、貴家楓(きすが・かえで)である。
これに三下を加えた7名で勝ち抜き戦を行い、優勝者が麗香から『賞品』をもらうことができるというわけだ。
年齢も性別も職業もバラバラな6人は、それぞれの欲しい物を賭けて燃えていた。
ただひとり、弱気な三下を除いては――。
「じゃ、みんなその紙に名前を書いて、この箱に入れてちょうだい」
麗香に促され、全員が名前を書いて抽選箱に投入する。
「さあ、ひくわよ。OK?」
心底楽しそうに麗香は一枚ずつ紙をひいて、トーナメント表に名前を記入していった。
その結果、第1試合は高柄VS朱姫。
第2試合が龍之助VS皇騎。
第3試合がゆゆVS楓となった。
運のいいことに三下は1回戦シードである。
「ま、三下クンは元々運なさそうだし、ちょうどいいかもね」
「そんなぁ、ひどいですよ編集長〜」

こうしてゲーム大会の幕は切って落とされた。


▼1回戦 第1試合 各務高柄VS矢塚朱姫
まずは麗香のセッティングした特設会場――ただの応接室のテーブルとソファなのだが――に、各務高柄と矢塚朱姫が相対して座った。
そのまわりを、他のメンバーがぐるりと囲んでいる。
「それじゃあまず、優勝したら何が欲しいかを宣言してもらおうかしら」
唇の端に笑みをのせて、麗香が高柄を指さした。
「そうですね…」
にこにこと穏やかに笑みを浮かべながら、高柄はさらりと言う。
「僕が勝ったら、少しだけ麗香さんのお時間を頂きたいですね」
某国立大学の経済学部に在籍する高柄は、いとこの経営する探偵所で事務や調査の仕事をしている。
その縁で麗香と知り合うこととなったのだが、高柄はどうやら麗香にご執心らしい。
「あら…言っておくけど、私は高いわよ」
「もちろん、承知の上ですよ?」
麗香の鋭い台詞を軽くかわすと、膝の上で両手を組んだ。
苦笑混じりに麗香は肩をすくめ、反対側に座る金の瞳をした少女に声をかける。
「矢塚さんは何が欲しいわけ?」
朱姫は腰のあたりまである黒髪をいじりながら、しばし思案して、答えた。
「新しい弓が欲しいな」
「弓?」
朱姫は弓道をやっている。今使っている弓はそろそろ買いかえ時なのだ。
「そんなに高い物は期待しないで欲しいけど…いいでしょう。じゃあふたりとも、カードを3枚選んでね」
言われてふたりは、手元のカードから、悩んだ様子もなく3枚を選んだ。
「はじめるわよ。まず第1ターン…」
麗香の合図とともに、カードがテーブルの上に出される。
高柄は『防御』、朱姫は『攻撃』だ。
「防がれたわ」
ポーカーフェイスながらも多少悔しそうな朱姫に対して、高柄は微笑みを絶やさない。すぐに麗香が合図を出した。
「お互いにダメージなし…じゃ、第2ターンいくわよ」
続いての高柄のカードは『攻撃』。
これを受ける朱姫のカードは『防御』。
先程とまったく逆の手で、またしても双方ダメージなしとなった。
「どっちでも良いから次でズバッと決めてちょうだいね。いくわよ、第3ターン!」
3枚目――高柄は『反撃』、そして朱姫は『防御崩し』。
攻撃されていないので『反撃』は意味をなさないし、相手が防御していないので『防御崩し』も意味がない。
「どうやら引き分けみたいですね」
高柄が麗香に視線を送ると、麗香はくしゃりと前髪をかき上げた。
1試合目から延長戦とは、予想外の展開である。
「仕方ないわね。ならふたりとも『行動なし』以外の5枚のカードから、見ないで1枚ひいて。それで決着をつけるから」
「わかったわ」
うなずく朱姫。高柄もそれに従う。
そして高柄がひいたのは『必殺』、朱姫がひいたのは『攻撃』。
朱姫は高柄に1ダメージ与えたが、朱姫に2ダメージを与えた高柄の勝利となった。
「すみません、矢塚さん」
「ううん、単なるゲームだし…気にしないで」
朱姫は、軽く頭を垂れる高柄に微笑んだ。


▼1回戦 第2試合 湖影龍之助VS宮小路皇騎
「次は湖影くんと…宮小路くんね…」
バチバチと一瞬、火花が散った――かのように見えた。
「私が勝ったら、我が家の『一日メイド長』をやっていただきましょうか」
「はぁ?イヤに決まってるでしょ、そんなの」
裏では有名なある財閥の御曹司である皇騎の自宅は、言葉では表せないくらい、とにかく広い。
そのため大勢のメイドを雇っているのだ。
「そのかわり私が負けたら、何でも言うことを聞きましょう」
涼しげな顔で言ってのける皇騎に、口元に手を当てて思案していた麗香は、
「何でもって言ったわね?」
何を思いついたか、ニヤリと笑う。
「ええ。それで了解していただけますか?」
「OKよ。それから湖影くんは…聞かなくてもだいたい想像つくわね」
「そうっすか?とりあえず言っておくと…三下さんを僕に下さいっ」
龍之助が嬉々として言うと、麗香はやっぱり…と苦笑した。
「三下くんなら、いてもいなくても変わらないし…何日かだったら好きにして良いわよ」
「マジっすか!?ありがとうございます、碇さん!がんばろうっと…」
「いてもいなくても…そんなぁぁ」
部屋の隅で落ち込む三下。
龍之助は男子校に通う高校生である。
体育会系で、着やせするが実は筋肉質。体を動かすことと三下が大好きな17歳だ。
今まで好きになったのは全員男性…という少々変わった嗜好の持ち主でもある。
ふたりはそれぞれにカードを3枚ずつ選ぶと、麗香の合図を待った。
「はいはい、じゃあ第1ターンいきましょうか」
スッ、とふたりがテーブルの上に出したのは『攻撃』のカード。
お互いに1ダメージずつを与えたことになる。
「さっさと第2ターンいくわよ」
麗香のかけ声で2枚目のカードを出す。
龍之助は『防御崩し』、対する皇騎は『防御』。
「やった!これってダメージ与えられるっスよね?」
龍之助の言うとおり、この組み合わせなら皇騎の防御を破って1ダメージを与えることができる。
これで龍之助が2ダメージ与え、皇騎は1ダメージ与えたことになった。
「ふふふ、何でも言うこと聞いてくれるのよね?」
「まだ勝負はわかりませんよ?」
ポーカーフェイスを崩さず、皇騎は足を組んだ。
チッ、と小さく舌を打つ麗香。
「じゃあ最終、第3ターンよ!」
リードする龍之助の手は『防御』――そして皇騎の手は『反撃』。
残念ながら反撃しても意味がないので、このターンは双方ダメージ0となった。
「華麗なる逆転劇とはいかなかったか…」
微苦笑する皇騎に、麗香は顔を近づける。
「終わるまでに考えとくわね、何をしてもらうか♪」
そして、勝利した龍之助は三下に駆け寄った。
「やったっスよ三下さん!」
「あ、ああ…うん…よかったですね」
少々とまどい気味な三下は、救いを求めるように麗香を見たが、皇騎への課題を考えることに夢中な上司には、気付いてもらえないのであった。


▼1回戦 第3試合 鈴代ゆゆVS貴家楓
「か〜どげ〜むっていうの、けっこう面白いね」
ジュースを飲みながら闘いの様子を見ていたゆゆが、にこっと笑った。
鈴蘭の精であるゆゆの1日の水分消費量は、普通の人間の軽く数倍になる。
「3枚選べばいいの?」
「そうよ。ゆゆちゃんは優勝したら何が欲しいの?」
「うーんと…」
麗香に問われ、ゆゆは小首をかしげて考える。
「私がへんしゅ〜ちょうで、いかりさんはお茶くみ係になるの!」
「ハハ、いいんじゃねえ?面白いじゃん」
それを聞いてゲラゲラと笑うのは、ゆゆの向かいに座った楓だ。
高校の制服は着崩し、金色の混じる茶色の短髪。
一見、不良のように見えなくもないが、学校の屋上で煙草をふかしたり、サボったりする以外はいたって普通の高校生である。
そして『他心通』という読心術に似た術を使う能力者でもあった。
「面白いってねぇ、貴家くん…そういうキミはどうなのよ?」
少しだけ不機嫌そうに口をとがらせた麗香に、楓は歯を見せて笑った。
「そうだなぁ…碇さんの手料理が食いてぇな♪」
「な…なんだか私、たかがカードゲームですごいリスクを負わされてる気がするわ…」
額に手を当ててうつむく麗香だったが、気を取り直したらしく顔を上げた。
「よし、じゃあ始めましょう。貴家くんはカード選んだ?」
「おう、準備万端だぜ」
「それじゃ、第1ターンいくわよ」
まずは楓がカードを出す――『防御崩し』だ。
対するゆゆは『行動なし』。
お互いにダメージなしである。
「続いて第2ターン…」
ニコニコしながら出したゆゆのカードは『行動なし』。
そして楓は『防御』。
またしてもダメージはない。
「ちょっと待て…2枚とも『行動なし』ってことは…」
「最後はコレだよっ」
麗香の合図を待たずに、ゆゆは最後のカードをテーブルの上に置いて見せた。
「んーとね、『セクシーダイナマイト』!」
きちんと技名までつけてあるそれは、『必殺』である。
「だあっ、負けた!」
頭を抱える楓が投げ出したカードは『攻撃』――ゆゆに1ダメージ与えたが、必殺により2ダメージ受けてしまった。
よって勝者はゆゆである。
「これで1回戦終了、と…」
キュキュッとマジックでトーナメント表に書き込んで、麗香は一同を振り返った。
「じゃあ勝った人は2回戦始めるわよ。負けた人も時間があれば最後まで見ていって頂戴ね」


▼準決勝 第1試合 各務高柄VS湖影龍之助
2回戦――すなわち準決勝は、高柄と龍之助の対決である。
お互いに麗香と三下を賭けて燃えていた。
高柄の場合、決して表情には出さないけれど。
「三下さん。申し訳ないんですが、コーヒーをいただけますか?」
戦線離脱した皇騎はイスを拝借し、優雅に足を組んで観戦中である。
「は、はい!」
頼まれた三下が応接室を後にするのを、いくらか淋しそうに龍之助が見送った。
「ふたりとも、もう要領はわかったわよね?」
「はい。さすが麗香さんが考えただけあって、なかなか面白いですね」
爽やかに微笑む高柄。
「俺も大丈夫です!次も勝ちますよっ」
ガッツポーズの龍之助は、見るからに気合い十分だ。
双方カードを選ぶと、さっそく麗香が合図を出した。
「第1ターン」
バシッと音がしそうな勢いで出した龍之助の手は『行動なし』。
対する高柄の手は『防御崩し』である。
お互いにダメージはない。
「第2ターン」
「どりゃあああっ!」
龍之助が気合いの声と共に出したカードは『必殺』だった。
「うーん、ちょっと不利な状況かな?」
苦笑しつつ高柄が出したのは『攻撃』。
龍之助が2ダメージを与え、高柄は1ダメージを相手に与えた。
わずかに1ポイントだが、龍之助がリードしている。
「じゃあラスト、第3ターン」
麗香の合図で、ふたりは同時にカードを出した。
『行動なし』と『行動なし』――これにより、そのまま龍之助が逃げ切る結果になった。
「ど、どうしよう…マジで三下さん、もらえちゃうかも…」
顔を紅潮させて、龍之助は拳をふるわせる。
「仕方ないですね…僕も観戦にまわりましょう」
負けたけれど清々しい表情で、高柄はさりげなく麗香の隣に腰を下ろした。


▼準決勝 第2試合 鈴代ゆゆVS三下忠雄
コーヒーを煎れにいった三下が帰ってこないので、一同はしばらく休憩をとることにした。
「俺、ちょっと三下さんを手伝ってくるっス!」
バタバタと部屋を出ていく龍之助。
勝負が行われているのとは別の場所のソファに座っている楓は、近くに座っている朱姫に声をかけていた。
「『あけひ』ちゃんって言うんだ?すげー可愛い名前だよな」
「…そう?」
朱姫は怪訝そうに視線を返す。
「マジだって!」
楓が笑顔で答えたその時、三下と龍之助が帰ってきた。
きちんと全員分の飲み物を持ってきている。
「すみません〜、お待たせしました」
「次、三下くんの番よ」
麗香にあごでテーブルを指されて、あわただしく三下は椅子に座った。
ゆゆは既にソファに座って、三下のかわりに飲み物を配っている龍之助から新たにジュースを受け取り、ストローをくわえている。
「三下さん、頑張って下さいねっ」
「は、はい〜…できるだけ頑張ります」
手を滑らせながらもカードを選び終わると、三下は麗香にうなずいて見せた。
「はいはい、じゃあ始めるわね。第1ターンいきましょ」
ゆゆが出したカードは『攻撃』、おそるおそる三下が出したカードは『行動なし』。
ゆゆが三下に1ダメージ与えた。
「第2ターン」
次のカードの組み合わせは、ゆゆが『防御』で三下が『防御崩し』。
うまい具合にゆゆの防御をやぶって、三下が1ダメージを与えた。
これでお互いに1ダメージずつ受けたことになる。
「三下くんにしては、いい勝負じゃない?最後、第3ターンいきましょうか」
「負けないぞ〜」
言いながらゆゆが出したカードは『反撃』だった。
そして三下は――『攻撃』。
「あああっ」
自らの攻撃が跳ね返されて、三下は1ダメージを受けてしまう。
結果、ゆゆが三下を下して決勝戦に進むことになった。


▼決勝戦 湖影龍之助VS鈴代ゆゆ
いよいよ決勝戦である。
「さあ、ふたりとも考えに考えてカードを選んでね?」
「麗香さんはどっちに勝って欲しいんです?」
心底楽しそうに言う麗香に、高柄が問う。
「私に害がないから湖影くんかしら」
キッパリと断言する麗香に、コーヒーを飲みながら皇騎が苦笑した。
「貴女らしいというか、なんというか…」
「うるさいわよ。さて、準備はできた?」
「ういっス!」
「はーい♪」
龍之助もゆゆも互いに気合いが入っていて、とくに龍之助の瞳には、心なしか炎が燃えていそうな感じである。
「じゃあ第1ターン、はりきっていきましょ!」
まずは龍之助がカードを出した。
『防御』だ。
続いてのゆゆの手は『行動なし』。
「ダメージはなし、ね」
テーブルの横から朱姫がつぶやいた。
「第2ターン」
「いきまーす、『セクシーダイナマイト』!…でもこれってどういう意味?」
きょろきょろと全員を見回しながら、ゆゆが出したカードは『必殺』。
対する龍之助は『反撃』。
「よっしゃ!」
『必殺』の2ダメージを、そのままゆゆに跳ね返した。
「がんばれよ、ゆゆちゃん」
女の子には優しい楓が声援を送る。ゆゆはコクンとうなずいた。
「これで決着がつくかどうか…運命の最終ターンね!」
麗香の合図で、まずはゆゆがカードを出す。
『行動なし』である。
そして龍之助は――『攻撃』。
合計して3ダメージを与えた龍之助の、圧勝だ。
「残念、負けちゃった」
ぷうっと頬をふくらませるゆゆ。龍之助は飛び跳ねて喜んでいる。
「マジで嬉しいんスけど!三下さん、どこに行きたいですか!?」
「えっ、えっ、えっ…あの〜…」
問われて三下は目を白黒させた。

こうして、湖影龍之助の優勝ということで、ゲーム大会は終了したのだった。


▼優勝賞品は…?
「あーあ、碇さんの手料理、食べたかったなぁ」
器用にソファの上であぐらをかいて、楓が唇をとがらせた。
その楓の頭を、麗香が軽く小突く。
「麗香さんの手料理を食べようだなんて、10年早いわよ」
「10年…そんなに経ったら碇さんがオバ…」
「ぬぁんですってぇ!?」
ギロリと睨まれて、楓はハハハと乾いた笑い声をあげた。
フンと鼻を鳴らした麗香は、
「ま、ご協力感謝するわ」
と薄いプラスチック製のファイルを差し出した。
「何これ?」
よく見ると、それは編集部の近くにあるOLに人気の洋食屋のメニューである。
「お礼に出前でよければご馳走するわよ」
「マジ!?さすが碇さんだぜ」
満面の笑みを浮かべて、楓はメニューを繰った。

(さぁて、何を奢ってもらうかな――?)

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■      登場人物(この物語に登場した人物の一覧)     ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【0026 / 貴家・楓(きすが・かえで) / 男 / 17 / サボリ魔高校生】

【0218 / 湖影・龍之助(こかげ・りゅうのすけ) / 男 / 17 / 高校生】

【0334 / 各務・高柄(かがみ・たかえ) / 男 
                 20 /大学生兼鷲見探偵事務所勤務 】

【0428 / 鈴代・ゆゆ(すずしろ・ゆゆ) / 女 / 10 / 鈴蘭の精】

【0461 / 宮小路・皇騎(みやこうじ・こうき) / 男 
                 20 / 大学生(財閥御曹司・陰陽師)】

【0550 / 矢塚・朱姫(やつか・あけひ) / 女 / 17 / 高校生】

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■             ライター通信                 ■
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大変お待たせいたしました!
担当ライターの多摩仙太(たま・せんた)です。
今回は息抜きにゲームのテストプレイの依頼でしたが、いかがでしたでしょうか?
トーナメント表の作成は抽選で、三下のカード3枚と延長戦のカードは、私が実際に作ったカードをランダムに選びました。
ルールがちょっとわかりにくかったかな…と反省しつつも、たくさんの方にご参加いただけてとても嬉しいです。
これからもどんどん良い作品を創れるように頑張りますので、また機会があったらよろしくお願いいたします。

▼貴家楓様
ご依頼、どうもありがとうございました。
個人的に楓くんのようなキャラクターは大好きなので、書き甲斐がありました♪
今回はシナリオの都合であんまりキャラクターの深いところまで書き込めなかったので、もし機会があったらまた書かせていただきたいです。
それでは、別の依頼でお目にかかれることを願って――。