コミュニティトップへ
高峰心霊学研究所トップへ 最新レポート クリエーター別で見る 商品別一覧 ゲームノベル・ゲームコミックを見る 前のページへ

<東京怪談ウェブゲーム 界鏡線・仮面の都 札幌>


調査コードネーム:悪魔っ娘
執筆ライター  :水上雪乃
調査組織名   :界鏡線シリーズ『札幌』
募集予定人数  :1人〜2人

------<オープニング>--------------------------------------

 真新しい部屋。
 塗り替えられたばかりの内装。
 飾り気のない事務デスクとオットマン椅子。
 新山綾の門出を祝す環境は、不機嫌なまでに無機質で乾いていた。
「さてと、これが初仕事ね」
 呟きつつ、机の上の書類を摘み上げる。
『心理学研究所』
 宗教学を専攻している彼女には、畑違いのような感があるが、実はそんなことはない。人間の精神に信仰や宗教の要素が絡まないことは、ほとんどないからだ。一般的に不信心で涜神的だと思われている日本人も、これは同じである。
「日に日に娘が悪魔になっていくようです。暴力をふるったり、ものを壊したり‥‥」
 羅列された文字を目で追う。
 愛娘を心配する母親の心情が滲み出しているようだった。
 ページを繰ると、問題の娘が描いたという自画像が瞳に飛び込んでくる。
「‥‥これは‥‥なかなかね‥‥」
 綾の呟きに嫌悪感が混入した。
 それほどまでに、描かれた顔は醜い。別添えの写真では愛くるしい娘だというのに。
 自分を貶める理由が、なにかあるのだろうか。
 溜息が漏れる。
 研究所は、調査解決を旨とする機関ではない。文字通り研究のための機関だ。カウンセラーや探偵の真似事など、できるわけがないのだ。
 だが、
「結果として解決する分には、構わないはずよね」
 ひとりごちて、内線電話に手を伸ばす。
 スタッフを集めるつもりなのだ。
 彼女自身は自由には動けぬし、そもそも、調査向きの能力を有していない。
 窓の外では、入学したばかりの学生たちが笑いさざめきながら歩いている。
 北地、春遅し。
 いまだほころばぬ桜が、むっつりと佇んでいた。


------------------------------------------------------------
悪魔っ娘


 燦々と輝く太陽。
 少し肌寒いが、清涼な春の風。
 巫灰滋は、大きく体を伸ばして息を吐いた。
 新千歳空港。
 羽田から、わずか一時間の空の旅だ。
 あっという間なのは結構なことだが、全席禁煙なのは少々悲しい。
 愛煙家にとっての冬の時代は、まだまだ終わりそうになかった。
「さてと、まずは一服だな」
 目ざとく喫煙席を見つけて歩み寄り、タバコとライターを懐から摘み出す。
 一時間分のストレスを晴さなくてはならない。
 よくわからない理屈とともに嗜好品をくわえた。
 ライターに指をかける。
 しかし、巫の予想に反して、オレンジ色の炎は生まれなかった。
「むぅ」
 唸り声をあげながら逆さにしたり振ったりするが、使い捨てライターは断固としてストライキをやめない。
「‥‥そういえば、もうすぐメーデーだな‥‥」
 埒もないことを考える。
 人間とはおかしなもので、吸えないとなると余計に吸いたくなるものだ。
 赤みを帯びた瞳に危険な光が宿る。
 じつは、彼にはもう一つ、タバコに火をつける方法があった。
 唇から聞き慣れない言葉が流れ始める。
 ほとんどの日本人には理解不能であるが、古代コプト語で火を呼んでいるのだ。
 しかし、呪文は完成することなく終わった。
 背後から、いきなり小突かれたからである。
「こんなところで物理魔法を使うつもりか。少しは考えて行動しろ」
 男の声。しかも知っている声だった。
「武神のダンナじゃねえか。なんだって札幌(こっち)に?」
 後頭部をさすりながら巫が振り返る。
 視界に飛び込んできたのは、黒い髪と黒い瞳を持つ壮年の男性だ。
 名を武神一樹という。
 とある探偵社で、幾度か共に行動したことのある人物である。
「仕入れだ。こればかりは自分の目で確かめんとな」
 言いながら、骨董屋を営む男がホテルの名前が入ったマッチを放る。
 短く謝意を示し、巫がタバコに火をつけた。
「帰りなのか?」
 ストレスとともに煙を吐き出しながら訊ねる。
 ごく簡単な推理だ。タバコを吸わない調停者が、マッチやライターを携帯するはずがない。となれば、ホテルで貰ったものだと考えるのが自然であろう。宿泊した記念に。
「まあな。本当は明後日の予定だったが。商談が早くまとまったんで、キャンセル待ちをしていた」
 苦笑を浮かべて答える。
 浄化屋を称揚するようなことは言わない。
 この二人にとっては、児戯にも等しいような洞察だからだ。
「で? 巫は何故こんなところ‥‥まあ、聞くまでもないか」
 訊ねかけて、自己完結する。
 黒髪の浄化屋が札幌を訪れる理由など一つしかない。
 つまり、恋人に逢うためだ。
「そういうことだ。武神も来るかい?」
「遠慮しよう」
 一言の元に謝絶したのは、馬に蹴られるのが嫌だったからではない。
 巫の恋人である新山綾とは、あまり良い因縁がない。べつに不仲というわけでもないが、例えるなら中立的敵対関係といったところか。
 互いの立場やスタンスが、違いすぎるのだ。
「まあ、そう言いなさんな。じつは綾からヘルプコールがあってな」
「あの女が助けを求める? 新機軸だな、それは」
 冗談めかした武神の言葉に、巫が少しだけ眉を動かした。「あの女」という言い方が気に入らなかったのである。
「そんなに意外か?」
 口調に僅かだが険がこもった。
「米軍特殊部隊(グリーンベレー)より強いだろう。綾は」
 敏感に察知した武神が、きちんと固有名詞を口にする。
「戦いならな。だが、今回は少しばかり勝手が違うそうだ」
 わだかまりを解くように微笑しながら巫が言う。
「ほう?」
「なにしろ相手は悪魔らしいからな」


 札幌市の郊外に北斗学院大学はあった。
 丘陵地を利用した一六万坪の土地に、校舎、学生棟、図書館、生協、研究棟、体育館、学生寮など、二一の建物が点在している。周囲には、学生向けの下宿、アパート、コンビニエンスストア、遊戯施設があり、学園都市の趣があるだろう。
 学生数は約三万人。私立大学としては、道内有数の規模だ。
 ただ、偏差値はさほど高くない。全国区で比べれば、平均よりもずっと下である。もっとも、北海道の大学の学力自体が低迷しているので、これは珍しいことではない。北海道の私大では、全国で通用する大学の方がはるかに少ない。
 綾が勤務する心理学研究所もこの敷地内にある。
 殺風景な部屋だ。
 案内されるなり、ヴァラク・ファルカータは、いささか失礼な感想を抱く。
 まるでベッドのない病室だった。
「何もないところですけど、くつろいでください。神父さん」
 ファルカータの表情を読んだかのように、部屋の主が椅子を勧める。
「‥‥失礼。顔に出ましたか」
 軽く頭を下げると、動きに合わせて銀色の髪が踊った。
「いえいえ。この部屋に入った人は、必ずそういう顔をしますから。近いうちにもう少し花のある内装にしますわ」
 笑いを含んで、助教授が応える。
 嘘だ。
 赤い瞳の神父が一瞬で見抜いた。
 おそらく、この内装は心理的なテストなのだ。部屋に入ったものの表情、視線、第一声、それらを観察することによって、為人を推察する。
 喰えない女だと思いつつ、
「そうですか」
 短く言う。
 ファルカータと綾に面識はない。ただ、間に一人ばかり挟むことで、繋がりが生じる。
 その一人とは、彼が世話になったことのある司教だ。そしてそれは、宗教学の研究をしている綾が懇意にしている人物でもあった。
 たまたま北海道を訪ねていた彼は、その司教に請われて綾に会いにきたのだ。
 悪魔憑きの少女を救うために。
 つまり、銀色の髪の神父はエクソシストなのである。
「もっとも、このケースではわたしの能力に意味はありませんが」
 資料を一読して、ファルカータが微笑する。
 悪魔憑きと呼ばれるものに実際の悪魔が関与している例は少ない。
 この少女の一件も、多数例に含まれるだろう。
「ご名答」
 軽く綾が称揚した。
 黒い瞳に悪戯っぼい光が踊っている。
「でも、大仰な肩書きが必要になることもあるのよ。それで月寒のカトリック教会に頼んだんだけど」
 口調もくだけたものになっていた。
 どうやら、対等な智者だと認めてくれたらしい。
 苦笑混じりに、
「まさか、本当にエクソシストが来るとは思わなかった。というところですか」
 ファルカータが肩をすくめる。
「ホントのことを言うと、本気で悪魔祓いを考えているんだったら、お引き取り願うつもりだったの。試すようなことをしてごめんなさいね」
「いえ。事情は資料を拝読して理解しましたから、お気になさらずに」
「理解が早くて助かるわ」
「それでは、さっそく行動に移ります」
「あ。ちょっと待って。もうすぐ同行者が‥‥」
 綾の言葉を遮るように内線電話が鳴る。
「来たみたいよ」
 嫣然と笑う助教授だった。


 人口密度の二倍になった研究室でミーティングが始まる。
 巫が武神を伴ったことについては、綾は意外なほど歓迎した。黒髪の調停者としては、いささか居心地悪く感じたほどである。
「武神クン。あなた、人の記憶を消せる?」
「‥‥やってやれないことはないと思うが。そういうのはお前の方が得意だろう?」
「催眠術のこと? ダメよ。永続的な効果なんかないもの」
「‥‥難題、だな」
 調停者と魔術師の会話に、浄化屋が腕を組む。
 明敏な二人は、資料を読むなり事の真相を理解した。
 深刻さも。
 むろん、少女に悪魔など取り憑いていない。
 取り憑いているのは、もっとずっと現実的で醜悪な存在だ。
「‥‥世も末だぜ!」
 苦々しく巫が吐き捨てた。
 近代社会において禁忌とされているものが幾つかある。
 三親等未満の性交渉、すなわち、近親相姦もその一つだ。それでも、互いが同意のもとに行われるのであれば、他者の口を挟むべき事柄ではないだろう。
 しかし、今回のケースでは、少女は一二歳。小学生なのだ。
 児童虐待。性的虐待。いかような言い方もできるが、未だ判断力も兼ね備えていない少女をそのような目に遭わせるのは、犯罪以外の何ものでもない。
「とはいえ、警察を介入させるわけには参りません」
 穏やかにファルカータが告げる。
 警察が関与するということは、情報が一定範囲において流れるということである。イエローマスコミが喜んで飛び付いてくるだろう。
 そうなれば、少女とその家族の生活はどうなる?
「‥‥わたし的には、父親を抹殺してやりたいところだけど」
「お前は一切動くな」
「綾は大人しくしていろ」
 武神と巫が口々に言う。
 あまりにも真剣な口調に、ファルカータが驚いた。
 赤い瞳の神父は知らないが、調停者と浄化屋は認識している。茶色い髪の魔術師が女性に対する性的暴力に対して、過剰なまでの嫌悪感を持っていることを。
 窘めておかなくては、何をするか知れたものではない。
「‥‥判ってるわよ‥‥」
 唇を尖らす綾。
 三人の男性は、期せずして同時に肩をすくめた。
 たしかに、自分で解決するつもりなら助っ人は呼ぶまい。彼女なりに自分の性格は把握しているようである。
「それならいいが‥‥」
 言いつつ武神が腕を組んだ。
 瞳を閉じる。
 おぞましいまでに醜く描かれた自画像が浮かんだ。
 おそらく、少女は父親を憎むことが出来ぬゆえ、自らを貶めるしかなかったのだろう。心理としてはありがちな話だが、哀れではある。このまま自己を否定してゆけば、行き着く結論は一つしかなくなるのだ。
 そうなる前になんとかしなくてはならない。
 難問だった。
 警察に報せず。児童相談所に持ち込まず。世間に悟られず。
 例えていうなら、枝の一本、葉の一枚も揺らすことなく果実を採るのに似ている。
「‥‥母親には告げざるをえないでしょうね‥‥」
 武神の懊悩を看過したように、ファルカータが重い声を出す。
「‥‥だな」
 頷く巫も気が重そうだった。
 夫が娘と姦淫していると知ったとき、母親はどのような反応を見せるだろうか。夫を険をするだろうか。それとも娘を罵るだろうか。
 人間の心理は方程式で解くことはできない。
 愛する娘を汚したのは愛する夫。愛する夫を奪ったのは愛する娘。
 ありていにいって、普通の人間に堪えられることではなかろう。
「‥‥それに、解決後の心配もある‥‥」
「まだあるのかよ‥‥」
「生活のこと、ですね」
 この一件、善悪だけを考えれば悪いのは父親一人である。法律的にも倫理的にも。だが、家族の生活を金銭面で支えているのも、父親なのだ。
 この時点で考え得る理想的な結末は、両親が離婚して少女が母親に引き取られることであるが、果たしてその後の生活はどうなるか。
 五〇年前とは違い、今はシングルマザーも増えてきている。おそらく母一人子一人の家庭でも生活していけなくはないだろう。父親から慰謝料なり養育費なりを徴収することもできる。むろん、豪奢な生活などは望むべくもないが。
 ただ、そうなると不幸なのは娘であろう。
 自分が原因で両親が離婚したと考えるのではないか。
 母親が働きに出れば、一人で家を守らなくてはならなくなる。余計なことを考える時間は充分すぎるほどできるのだ。自分を追い詰める結果になりはすまいか。
 さらに付け加えれば、血をわけた娘に手を出すような非常識な父親だ。母親の留守を狙って娘に接触する可能性も否定できない。
 他人の家庭事情に首を突っ込むのは気が引けるが、後々まで禍根が残るようでは本当の意味での解決とはいえないだろう。
「‥‥修道院に匿うという方法もありますが」
 ファルカータが言う。
 この方法ならば、父親と娘を物理的に切り離すことができる。札幌から最も近い女子修道院は函館のトラピスチヌだ。三〇〇キロメートルの距離の壁は簡単には破れないし、面会だって制限できる。
「‥‥それはダメだろう。いくらなんでも」
 巫が反論した。
 例えば、娘がカトリックへの入信を希望しているなら問題ない。しかし、そうでないなら、信仰を押し付けることなる。口に出して言うのも気恥ずかしいが、信仰の自由は憲法の保障するところだ。
「‥‥それで、記憶の操作か‥‥」
 思い出したかのように、ぽつりと武神が呟いた。
「‥‥色々考えたんだけどね。結局それしか思いつかなかったのよ」
 綾が応える。
「逃げ、と、取れなくもないな」
 容赦なく巫が言った。恋人の意見だからといって全肯定はしない。これはゲームではないのだ。人生を左右する決断である。
「‥‥ん‥‥ハイジの言うことは判るつもり‥‥」
「逃げても良い、と、私は思います」
 言葉を詰まらす助教授に、神父が微笑みかけた。
「人間はそれほど強い生き物ではありません。まして、娘さんは一二歳とか。十字架を背負える年齢ではないでしょう」
 教誨師のような優しげな口調である。
「‥‥そう、だな」
 武神が頷く。
 仕方がない、とは口に出来なかった。
 時が最大の薬なのは判っていたからだ。
 せめて少女が成人するまで忌まわしい記憶は封印する。両親には、ありのままを伝えて選択を委ねる。離婚するなり家庭をもう一度築くなり。どちらにしても辛い選択だ。
 だが、親たちにはその十字架を背負う義務があろう。
「‥‥じゃあ、行くとするか。綾は余計なことしないで待ってろよ」
 言って、巫が立ち上がった。
 ぶっきらぼうな口調の中に優しさが滲んでいる。
 この後に展開されるのは泥沼の修羅場だ。けっして見ていて気持ちの良いものではない。
 そんなものを恋人に見せたくなかった。
「ごめんね‥‥面倒をかけて‥‥」
「べつに」
「単なる気まぐれだ」
「神父ですから」
 それぞれの為人で告げ、男たちが研究室を出る。
 見送った綾が深い溜息をついた。
 この選択が正しいのか自信がない。あるいは、全てを白日の下に晒す方が良いのかもしれない。他者が関与してはいけないのかもしれない。
 だが、それでも、
「頑張って‥‥優しい男たち‥‥」
 わずかにルージュをひいた唇が言葉を紡ぐ。
 窓を叩く風が、強さを増していた。


  エピローグ

「それでは司教さま。私はそろそろ」
 そう言って、ファルカータは席を立った。
「ご苦労様でした。せっかく訊ねてくれたのに、面倒を押し付けてしまって」
「いえ‥‥」
「そう言っていただけると気が楽になります。またいつでもお越しください」
「はい‥‥必ず」
 一礼を残し扉をくぐる。
 春の陽射しが、銀色の髪を輝かせた。
 目を細めると教会の庭で遊ぶ子供たちが見える。
 無邪気な笑顔。
 これを守れぬとしたら、この国に未来はない。
 やや大股で歩き出すファルカータ。
 後ろ姿を、桜の古木と子供の歓声が見送っていた。
 どのくらいの距離を歩いたであろうか、ふと足を止め、彼は振り返った。
 もう教会は見えなくなっている。
「‥‥幸、多かれ」
 呟いた言葉は、風に流れ溶けていった。
 突き抜ける蒼穹に桜の花弁が踊っている。
 遅い春を全身で楽しむかのように。


                     終わり


□■■■■■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
□■■■■■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

0143/ 巫・灰慈     /男  / 26 / フリーライター 浄化屋
  (かんなぎ・はいじ)
0173/ 武神・一樹    /男  / 30 / 骨董屋『櫻月堂』店長
  (たけがみ・かずき)
0016/ ヴァラク・ファルカータ/男/ 25 / 神父
  (う゛ぁらく・ふぁるかーた)

□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
■         ライター通信          ■
□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□

お待たせいたしました。
悪魔っ娘。お届けいたします。
会話劇を意識した作りになっています。
しかも、このテーマ。
陰鬱な話になってしまいました。
エピローグは明るめにつくりましたが、
さて、如何なものだったでしょうか。

この「札幌」では、アイテムを登録することが出来ます。
希望のものがあれば、おしらせください。
なるべくご期待に添うようなカタチで、取り入れていきたいと思っております。

それでは、またお会いできることを祈って。